JPS5935508B2

JPS5935508B2 - 放電灯

Info

Publication number: JPS5935508B2
Application number: JP14351877A
Authority: JP
Inventors: 謙一清水
Original assignee: Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1977-11-30
Filing date: 1977-11-30
Publication date: 1984-08-29
Also published as: JPS5475876A

Description

【発明の詳細な説明】この発明は耐熱性、耐食性に優れ透光性を有する多結晶
体または準結晶体を使用した発光管を備えた放電灯に関
する。

耐熱性、耐食性に優れかつ透光性の多結晶体または単結
晶体、たとえば透光性アルミナ磁器を用いた発光管バル
ブ内に、水銀とナトυクムおよび始動用ガスとしてキセ
ノンガスを封入した高圧ナトリウムランプは、高効率、
長寿命であるため、道路、競技場、体育館、工場などで
広く使用されつつある。

しかしながらこのランプは、始動用ガスとしてキセノン
ガスを使用していること、発光管が細長くて電極間距離
が比較的長いこと、および発光管端部をニオブ等の導電
性キャップを被着しているので始動用補助電極を取着で
きないこと等の原因により、始動には高電圧を印加する
必要があり、このため高電圧パルスを発生させる始動回
路を備えた安定器を必要とし、安定器が高価になること
、安定器設置のため器具が大形、複雑化することおよび
安定器とランプとの配線が面倒になり高価になるなどの
欠点がある。

そこで近時、始動ガスとしてネオンとアルゴンの混合ガ
ス、すなわちペニングガスを封入し、かつ発光管の外面
に近接または、密接して一方の主電極と電気的に接続し
て他方の主電極に近接させた補助電極としての近接導体
を設け、通常の商用電圧を用い高圧パルスなしで始動を
可能にした高圧ナトリウムランプが開発されている。

しかしながら始動電圧を極力低くするため、近接導体の
形状、寸法、位置や始動用ガスの封入圧などに関して種
々の工夫がなされているが、現在のところ始動電圧はせ
いぜい１５０〜２００ｖ程度であり、ランプ寿命中の電
極劣化、発光管からの不純ガスの放出等により始動電圧
が上昇する傾向にあり、加えて商用電圧は±１０係程鹿
の変動があって、確実な始動を期待するには今−歩の改
良が望まれているものであった。

この発明はこのような事情にもとづきなされたもので、
その目的とするところは、始動電圧の低下化に寄与しか
つ安定した始動を可能にする放電灯を提供しようとする
ものである。

以下この発明の一実施例を第１図ないし第５図の高圧ナ
トリウムランプに適用して説明する。

図中１は内部を真空にした外管であり、この外管１内に
はステンレス等からなる給電を兼ねたサポート２ａ、２
ｂが、それぞれ内部リード線３ａ。

３ａに接続されて取り付けられている。

一方のサポー）２ａは外管１の先端まで延び、弾性板４
゜４を介して外管１の頂部に弾着支持されている。

そして上記一方のサポート２ａの先端部には導電性のホ
ルダ５ａが設けられており、またとのサポ−）２ａ
の基端と他方のサポート２ｂとの間には他の導電性ホル
ダ５ｂが架は渡されている。

なおサポー）２ａにはガラス等の絶縁チューブ６が巻装
されていてホルダ５ｂとは電気絶縁されている。

しかして上記ホルダ５ａ、Ｓｂ間には発光管７が架設さ
れている。

この発光管７は、耐熱性、耐食性に優れかつ透光性を有
する多結晶体または単結晶体、たとえば透光性アルミナ
磁器からなるバルブ８の両端開口部をニオブキャップ９
，９で被冠封止してあり、これらキャップ９，９にそれ
ぞれ電極１０ａ、１０ｂを取４り付げである。

なお電極１０ａ、１０ｂは電極棒１１に電極コイル１２
を巻回して構成されている。

そして少なくとも一方の電極１０ｂの電極コイル１２は
第２図に示されるように、その先端をバルブ８の内壁面
に向けて延長し、この突出端１３とバルブ８の内壁面と
の寸法ｌを０．５ｍｍ以下となるように構成しである
。

そして、上記発光管バルブ８内には所定量の水銀とナト
リウムと、始動用ガスとしてネオンＮｅ −アルゴン
Ａｒの混合ガスまたはネオンＮｅ−クリプトンＫｒの混
合ガス等のペニングガスを封入しである。

また上記発光管バルブ８の外面には他方の電極１０ｂと
所定距離りだげ離れた位置に、近接導体１４を設けてあ
り、この近接導体１４はたとえばバイメタルからなり、
その基端はサポート２ａに固定され、先端がバルブ８の
外面に近接するようにして取着されている。

なお１５はゲッタを示し、１６は口金である。

このような構成の高圧ナトリウムランプは、始動前にお
いてランプの温度が比較的低いのでバイメタルからなる
近接導体１４が発光管バルブ８の外面に近接しており、
この状態で電圧を印加すると、まずこの近接導体１４と
、これに近接する他方の電極ＩＱｂとの間に電界ができ
る。

そしてバルブ８内には始動ガスとしてペニングガスな封
入しであるのでペニングガスが放電の開始を助けて電極
１０ａ、１０ｂ間の放電が開始されろ。

このようなことから電源電圧が低くても放電開始が円滑
に行われろ。

なお、電極１０ａ、１０ｂ間の放電が開始されると発光
管バルブ８が加熱されて昇温し、このた吟近接導体１４
が加熱されることになり、バイメタルによって形成され
た近接導体１４は熱変形して第３図の１４′のように発
光管バルブ８から遠ざかる。

このため近接導体１４によって放射される光を遮えぎる
ことか少なくなるものである。

しかして、第２図のように他方の主電極１０ｂの電極コ
イル１２に突出部１３を設けて、この突出部１３の先端
とバルブ８の内壁面との距離を０．５朋以下にすれば、
始動電圧をさらに低くでき、かつ商用電圧に±１０係程
鹿の変動があっても確実な始動が可能になる。

この原因は定かでないが電極１０ｂとバルブ８の内壁面
とが接近することにより、この電極１０ｂと近接導体１
４とが接近してこれらの間の静電容量が高くなるため、
始動を容易にするものと推考される。

上記実施例の効果は実験によっても確かめられており、
以下これにつき説明する。

実験例１内径７．９ｍｍ、全長１１４關の透光性アルミナ管か
らなるバルブ８の両端に、電極１０ａ、１０ｂを装着し
たニオブキャップ９，９をガナスソルダーで封着し、バ
ルブ８内にナトリウムが２０重量係のナトリウムアマル
ガムを３０７Ｉ１ｇおよび始動用ガスとしてアルゴン０
．３％のネオンＮｅ−アルゴンＡｒ混合ガスを２０ｍｍ
Ｈｇ封入して４００Ｗ定格の高圧ナトリウムランプを製
作した。

バルブ８の外側には、他方の電極１０ｂ先端からＬ＝２
０市のところに幅Ｗ＝４ｍｍのバイメタルからなる近接
導体１４を取着して、他方の電極１０ｂに形成した突出
部１３とバルブ８の内壁面との寸法ｌを種々変化させて
始動電圧を測定した。

この結果第４図に示される曲線Ａのような特性を得、ｌ
が０、５ｍｍ以下になれば始動電圧が急激に低くなる
ことが判った。

実験例２上記実験例１における始動用ガスに代ってクリプトンｏ
、５％のネオンＮｅクリプトンＫｒ混合ガスを２０ｍｍ
Ｈｇ封入して同様のランプを製作して、ｌの寸法と始動
電圧との関係をしらべた。

その結果、第４図において曲線Ｂに示されるような特性
を得、ｌが０．５ｍｍ以下になればやはり始動電圧は低
くなることが判った。

実験例３内径５．５ｍｍ、全長７５ｍ、の透光性アルミナ管か
らなるバルブ８の両端に、電極１０ａ、１０ｂを装着し
たニオブキャップ９，９をガラスソルダーで封着し、バ
ルブ８内にナトリウムが２０重量係のナトリウムアマル
ガムを１０ｍＩ！オよび始動用ガスとしてアルゴン０．
３％のネオンＮｅ−アルゴンＡｒ混合ガスを２５關Ｈｇ
封入して、１５０Ｗ定格のランプを製作した。

そして他方の主電極１０ｂの先端からＬ＝２０ｍｍの位
置にＷ＝４ｍｒｎのバイメタル製近接導体１４を取
り付けた。

このようなランプで他方の電極１０ｂの突出部１３とバ
ルブ８の内壁向との寸法ｌと始動電圧との関係を測定し
た。

この結果、第５図に示される曲線Ａのような特性を得、
このものもｌｆＪ″−０，５ｍｙｎ以下になれば始動電
圧が低くなることが確認される。

実験例４上記実験例３のランプにおけろ始動用ガスに代ってクリ
プトン０．５％のネオンＮｅ−クリプトンＫｒ混合ガス
を２０＋ｕ＋Ｈｇ封入したランプにおいて同様の実験を
した結果、第５図Ｂのような特性を得た。

このことからもｌが０．５ｍｖｒ以下になれば始動電
圧が低くなることが認められる。

なお、上記実施例においては、近接導体としてバイメタ
ルを用いたものについて説明したが、この発明はこれに
限らず、第６図に示されるように、モリブデンやタング
ステン等の導電性線材６０をバルブ８の外周面に、巻回
したものであってもよい。

このように構成した場合は、この線材６０からなる近接
導体は、サポー）２ａとの間をバイメタル等の熱応動開
閉機構６１を介して接続し、放電が安定したときにこの
近接導体への通電を遮断するようになっている。

このようにしてもｌ≦０．５關とすれば始動電圧を低く
できることが認められている。

捷だ上記実施例では電極１０ｂの電極コイル１２を一部
延長させて突出部１３を構成し、この突出部１３とバル
ブ８の内壁面との間を０．５朋以下に形成したが、この
発明はこれに限らず、電極の最大径を大きくするかバル
ブ径を小さくする等によって電極とバルブ内壁面との間
を０．５ｍｍ以下にしてもよい。

またバルブに近接させる電極は一方だけでな（、両方の
電極をそれぞれ０．５ｍｍ以下の寸法でバルブ内壁面
に近づけてもよく、この場合は始動放電の移行が一層円
滑に行われるものである。

さらにまたこの発明は高圧ナトリウムランプに制約され
るものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々のランプ
に適用可能である。

そしてまた発光管構成材料は透光性アルミナ磁器に限ら
ず、サファイヤ等、多結晶体または単結晶体であればよ
い。

以上詳述したこの発明によれば、少なくとも近接導体に
近い方の電極の少なくとも一部を発光管内壁面に０．５
ｍｍ以下の距離で近接させたので、始動電圧の低下化
に寄与し、かつ安定した始動を可能にして寿命末期まで
確実な始動を行う効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図はこの発明の一実施例を示し、第１
図は全体の正面図、第２図は要部の断面図、第３図は第
１図中■−■線に沿う断面図、第４図と第５図は実験結
果を示す特性図、第６図は変形例を示し全体の正面図で
ある。１・・・外管、７・・・発光管、８・・・発光管バルブ
、９゜９・・・ニオブキャップ、１０ａ、１０ｂ・・・
電極、１１・・・電極棒、１２・・・電極コイル、１３
・・・突出部、１４．６０・・・近接導体。

Claims

【特許請求の範囲】

１耐熱性、耐食性に優れ透光性を有する多結晶体また
は単結晶体の発光管を有し、この発光管の両端に電極を
設けるとともにこの発光管内に始動用ガスとしてペニン
グガスな封入し、かつ発光管外部に一方の電極と電気的
に接続された近接導体を設けたものにおいて、少なくと
も上記近接導体に近い方の電極の少なくとも一部を発光
管の内壁面に０．５ｍｍ以下の距離で近接させたことを
特徴とする放電灯。