JPS5935426B2 - 耐熱鋳鋼 - Google Patents
耐熱鋳鋼Info
- Publication number
- JPS5935426B2 JPS5935426B2 JP9137181A JP9137181A JPS5935426B2 JP S5935426 B2 JPS5935426 B2 JP S5935426B2 JP 9137181 A JP9137181 A JP 9137181A JP 9137181 A JP9137181 A JP 9137181A JP S5935426 B2 JPS5935426 B2 JP S5935426B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cast steel
- temperature
- creep rupture
- strength
- added
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)
- Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は耐熱鋳鋼に関する。
従来、石油化学工業におけるエチレンクラツキングチュ
ーブ材として、NiおよびCrを含む耐熱鋳鋼であるH
K41材やHP材(ASTM規格)が用いられてきたが
、近年操業の高温化に伴ない、高温クリープ破断強度の
改善が要求されるようになり、この要求に応えるべ<、
Nb、WおよびMoを含むHP材が開発され、実用に供
されている。
ーブ材として、NiおよびCrを含む耐熱鋳鋼であるH
K41材やHP材(ASTM規格)が用いられてきたが
、近年操業の高温化に伴ない、高温クリープ破断強度の
改善が要求されるようになり、この要求に応えるべ<、
Nb、WおよびMoを含むHP材が開発され、実用に供
されている。
しかしながら、最近操業条件の一そうの苛酷化にともな
い、上記Nb、WおよびMo含有HP材よりも更に高温
クリープ破断強度の高い材料が要請されている。本発明
者等は、上記要請に鑑み、Cr、Ni、Nb、Wおよび
Moを含む耐熱鋳鋼を基本成分組成とし、高温特性に対
する各種添加元素の影響について鋭意研究を重ねた結果
、NおよびTiを特定量添加することにより、高温度、
特に1000℃を越える温度域における高温クリープ破
断強度などの高温特性を顕著に高め得るとの知見を得、
本発明を完成するに到った。
い、上記Nb、WおよびMo含有HP材よりも更に高温
クリープ破断強度の高い材料が要請されている。本発明
者等は、上記要請に鑑み、Cr、Ni、Nb、Wおよび
Moを含む耐熱鋳鋼を基本成分組成とし、高温特性に対
する各種添加元素の影響について鋭意研究を重ねた結果
、NおよびTiを特定量添加することにより、高温度、
特に1000℃を越える温度域における高温クリープ破
断強度などの高温特性を顕著に高め得るとの知見を得、
本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は、C約0.3〜0.6%(重量、以
下同じ)、Si約200%以下、Mn約260%以下、
Cr約20〜30%、Ni約30〜40%、Nb約0.
3〜1.5%、W約0.5〜3.0%、Mo約002〜
008%、N約0004〜0315%、Ti約0604
〜0315%、残部実質的にFeから成る耐熱鋳鋼を提
供する。
下同じ)、Si約200%以下、Mn約260%以下、
Cr約20〜30%、Ni約30〜40%、Nb約0.
3〜1.5%、W約0.5〜3.0%、Mo約002〜
008%、N約0004〜0315%、Ti約0604
〜0315%、残部実質的にFeから成る耐熱鋳鋼を提
供する。
以下、本発明鋳鋼の成分限定理由Cこついて詳しく説明
する。
する。
なお、以下の説明中、「%」はすべて「重量楚」である
。Cは、鋳鋼の鋳造性を良好にするほか、後記Nbとの
共存下に一次炭化物を形成し、クリープ破断強度を高め
るのに必要である。
。Cは、鋳鋼の鋳造性を良好にするほか、後記Nbとの
共存下に一次炭化物を形成し、クリープ破断強度を高め
るのに必要である。
このために少くとも約083%を要する。C量の増加と
ともにクリープ破断強度も高くなるが、多量に加えると
二次炭化物が過剰に析出し、使用後の靭性低下が著しく
なるほか、溶接性も悪化するので約0.6%を上限とす
る。Siは、溶製時の脱酸剤としての役割を有するほか
、耐浸炭性の改善に有効き元素である。
ともにクリープ破断強度も高くなるが、多量に加えると
二次炭化物が過剰に析出し、使用後の靭性低下が著しく
なるほか、溶接性も悪化するので約0.6%を上限とす
る。Siは、溶製時の脱酸剤としての役割を有するほか
、耐浸炭性の改善に有効き元素である。
たゾし、過剰に加えると、溶接性を損なうので、約29
0%以下とする。Mnは、上記Siと同様に脱酸剤とし
て機能するほか、溶鋼中の硫黄(S)−)固定、無害化
する元素として有効であるが、あまり多く加えると耐酸
化性が低下するので、約2.0%を上限とする。
0%以下とする。Mnは、上記Siと同様に脱酸剤とし
て機能するほか、溶鋼中の硫黄(S)−)固定、無害化
する元素として有効であるが、あまり多く加えると耐酸
化性が低下するので、約2.0%を上限とする。
Crは、後記Niさの共存下に、鋳鋼組織をオーステナ
イト化し、高温強度や耐酸化性を高める効果を有する。
その効果はCrの増力日とともに高められ、筋に約10
00℃以上の高温度における強度、耐酸化性を十分なも
のとするには、約20饅以上加えられる。たゾし、あま
り多く加えると、使用後の靭性の低下が著しくなるので
、約30%を上限さする。Niは、上記のように、Cr
と共存して、鋳鋼をオーステナイト組織きなし、組織を
安定化し、耐酸化性および高温強度等を高めるのに有効
な元素である。
イト化し、高温強度や耐酸化性を高める効果を有する。
その効果はCrの増力日とともに高められ、筋に約10
00℃以上の高温度における強度、耐酸化性を十分なも
のとするには、約20饅以上加えられる。たゾし、あま
り多く加えると、使用後の靭性の低下が著しくなるので
、約30%を上限さする。Niは、上記のように、Cr
と共存して、鋳鋼をオーステナイト組織きなし、組織を
安定化し、耐酸化性および高温強度等を高めるのに有効
な元素である。
特に、約1000℃以上の高温域において良好な耐酸化
性および高温強度を発揮させるには、約30%以上の添
加を要する。Niの増加.!:吉もに上記両特性は向上
するが、約40%を越えても効果は飽和し、経済的に不
利であるので、約40%を上限とする。Nbは、クリー
プ破断強度および耐浸炭性を高める効果を有する。
性および高温強度を発揮させるには、約30%以上の添
加を要する。Niの増加.!:吉もに上記両特性は向上
するが、約40%を越えても効果は飽和し、経済的に不
利であるので、約40%を上限とする。Nbは、クリー
プ破断強度および耐浸炭性を高める効果を有する。
但し、この効果を得るには、少くとも約0.3%の添加
を要する。一方、過剰に加えると、却ってクリープ破断
強度が低下するので、約1.5%を上限きする。なお、
Nbは通常不司避のTaを含む。TaはNbと同効元素
であるので、Taを含む場合は、Nb(l!l−Taの
合計量が約0.3〜1.5%あればよい。Wは、Nbお
よびMOとの組合せにより高温強度の向上に奇与する。
を要する。一方、過剰に加えると、却ってクリープ破断
強度が低下するので、約1.5%を上限きする。なお、
Nbは通常不司避のTaを含む。TaはNbと同効元素
であるので、Taを含む場合は、Nb(l!l−Taの
合計量が約0.3〜1.5%あればよい。Wは、Nbお
よびMOとの組合せにより高温強度の向上に奇与する。
このために約0.5%以上加えられるが、多量に添加す
ると耐酸化性が損なわれるので約3.0%を上限とする
。MOは、前記NbおよびWとの組合せにおいて高温強
度の向上に寄与する。
ると耐酸化性が損なわれるので約3.0%を上限とする
。MOは、前記NbおよびWとの組合せにおいて高温強
度の向上に寄与する。
この効果を得るために約0.2%以上添加する。但し、
多く加えると耐酸化性が悪くなるので、約0.8%を上
限きする。Nは、固溶窒素の形態でオーステナイト相を
安定化並びに強化するとともに、Tiの窒化物あるいは
Cとともに炭窒化物を形成し、該析出物の微細分散によ
り結晶粒を微細化し、かつその粒成長を阻止して高温強
度や熱衝撃特性の改善に寄与する。この効果を十分に得
るためのN量は少くとも約0.04%であることが望ま
しい。但し、多量に加えると、窒化物が過剰に析出し、
また該窒化物の利.大化を招き、却って耐熱衝撃特性が
劣化するので、好ましくは約0.15%を上限とする。
Tiは、前記のように炭化物、炭窒化物として析出分散
し、結晶粒界の強化、耐粒界割れ性の向上ζこより、高
温におけるクリープ破断強度、熱衝撃特性を顕著に高め
、また長時間クリープ破断強度等の大幅な改善をもたら
す。上記効果を発揮させるために、約0.04%以上と
するのが好ましい。その添加量の増加と共にクリープ破
断強度の向上が認められるが、多量に加えると析出物の
相大化のほか、酸化物系介在物の増加を招き強度がやや
低下するので、好ましくは約0.15%を上限とする。
その他、P,S等の不純物は、この種の鋼に通常許容さ
れる範囲内で存在してもかまわない。次に実施例を挙げ
て本発明鋳鋼の高温特性について具体的に説明する。実
施例 高周波溶解炉(大気中)で各種成分の鋳鋼を溶製し、遠
心鋳造により鋳塊(外径136mmX肉厚20m7IL
×長さ500mm)を製造した。
多く加えると耐酸化性が悪くなるので、約0.8%を上
限きする。Nは、固溶窒素の形態でオーステナイト相を
安定化並びに強化するとともに、Tiの窒化物あるいは
Cとともに炭窒化物を形成し、該析出物の微細分散によ
り結晶粒を微細化し、かつその粒成長を阻止して高温強
度や熱衝撃特性の改善に寄与する。この効果を十分に得
るためのN量は少くとも約0.04%であることが望ま
しい。但し、多量に加えると、窒化物が過剰に析出し、
また該窒化物の利.大化を招き、却って耐熱衝撃特性が
劣化するので、好ましくは約0.15%を上限とする。
Tiは、前記のように炭化物、炭窒化物として析出分散
し、結晶粒界の強化、耐粒界割れ性の向上ζこより、高
温におけるクリープ破断強度、熱衝撃特性を顕著に高め
、また長時間クリープ破断強度等の大幅な改善をもたら
す。上記効果を発揮させるために、約0.04%以上と
するのが好ましい。その添加量の増加と共にクリープ破
断強度の向上が認められるが、多量に加えると析出物の
相大化のほか、酸化物系介在物の増加を招き強度がやや
低下するので、好ましくは約0.15%を上限とする。
その他、P,S等の不純物は、この種の鋼に通常許容さ
れる範囲内で存在してもかまわない。次に実施例を挙げ
て本発明鋳鋼の高温特性について具体的に説明する。実
施例 高周波溶解炉(大気中)で各種成分の鋳鋼を溶製し、遠
心鋳造により鋳塊(外径136mmX肉厚20m7IL
×長さ500mm)を製造した。
各供試鋼の化学成分組成を第1表に示す。各鋳塊から試
験片を採増し、クリープ破断試験および耐熱衝撃性試験
を行なった。クリープ破断試験はJISZ2272の規
定に準拠し、かつ(A脇度1093SC・荷重1.9k
gf/7n77tおよび(川温度850℃・荷重
′7.3kgf/一の2通りの条件で行なった。耐熱衝
撃性試験は、第1図に示すような形状・寸法ζこ調製し
た試片(厚さ8−)を用い、これを温度900℃に加熱
して30分間保持したのち水冷する操作を繰返し、この
操作を10回行なうごきに試片に発生したクラツクの長
さを測定した。耐熱衝撃性は該クラツク長さが5mr/
Lに達したときの繰返し回数にて評価した。試験結果を
第2表に示す。なお、供試材/161〜4は、Nおよび
Tiを、前記所定の範囲内で含有する本発明鋼、AIl
〜16は比較鋼である。比較鋼のうち、/1611はN
b,WおよびMOを含むHP材、412は、Tiを含ま
ず、また413〜16は、NおよびTiのいずれをも含
むが、その量が本発明の規定する前記範囲から逸脱する
ものである。第2表に示されるように、本発明鋼/I6
l〜4は、従来高温クリープ破断強度がすぐれていると
されている。
験片を採増し、クリープ破断試験および耐熱衝撃性試験
を行なった。クリープ破断試験はJISZ2272の規
定に準拠し、かつ(A脇度1093SC・荷重1.9k
gf/7n77tおよび(川温度850℃・荷重
′7.3kgf/一の2通りの条件で行なった。耐熱衝
撃性試験は、第1図に示すような形状・寸法ζこ調製し
た試片(厚さ8−)を用い、これを温度900℃に加熱
して30分間保持したのち水冷する操作を繰返し、この
操作を10回行なうごきに試片に発生したクラツクの長
さを測定した。耐熱衝撃性は該クラツク長さが5mr/
Lに達したときの繰返し回数にて評価した。試験結果を
第2表に示す。なお、供試材/161〜4は、Nおよび
Tiを、前記所定の範囲内で含有する本発明鋼、AIl
〜16は比較鋼である。比較鋼のうち、/1611はN
b,WおよびMOを含むHP材、412は、Tiを含ま
ず、また413〜16は、NおよびTiのいずれをも含
むが、その量が本発明の規定する前記範囲から逸脱する
ものである。第2表に示されるように、本発明鋼/I6
l〜4は、従来高温クリープ破断強度がすぐれていると
されている。
Nb,W,およびMO含有HP材Allおよびその他の
比較鋼にくらべ、すぐれた高温クリープ破断強度を備え
ている。各比較鋼のようにNまたはTiのいずれかの元
素を欠くか、もしくはその量に過不足があると、クリー
プラプチャーデータ面で劣る。特に、本発明鋼は、85
0℃などの1000℃以下の温度域よりも、1093゜
Cなどのように1000温Cを越える高温域において、
一段とすぐれたクリープ破断特性を示すことは注目すべ
きである。また、本発明鋼は、耐熱衝撃特性についても
、Nb,WおよびMO含有HP材やその他の比較鋼にく
らべすぐれていることが認められる。
比較鋼にくらべ、すぐれた高温クリープ破断強度を備え
ている。各比較鋼のようにNまたはTiのいずれかの元
素を欠くか、もしくはその量に過不足があると、クリー
プラプチャーデータ面で劣る。特に、本発明鋼は、85
0℃などの1000℃以下の温度域よりも、1093゜
Cなどのように1000温Cを越える高温域において、
一段とすぐれたクリープ破断特性を示すことは注目すべ
きである。また、本発明鋼は、耐熱衝撃特性についても
、Nb,WおよびMO含有HP材やその他の比較鋼にく
らべすぐれていることが認められる。
以上のように、本発明に係る耐熱鋳鋼は、従来のNb,
WおよびMO含有HP材などよりもすぐれた高温特性、
就中高温クリープ破断強度および耐熱衝撃性を有し、石
油化学工業におけるエチレンクラツキングチューブや改
質炉内のりフオーマチューブとして、あるいは鉄鋼関連
設備におけるハースロールやラジアントチューブなど、
温度1000℃を越える高温域で使用される各種設備部
品の好適な材刺さして供することができる。
WおよびMO含有HP材などよりもすぐれた高温特性、
就中高温クリープ破断強度および耐熱衝撃性を有し、石
油化学工業におけるエチレンクラツキングチューブや改
質炉内のりフオーマチューブとして、あるいは鉄鋼関連
設備におけるハースロールやラジアントチューブなど、
温度1000℃を越える高温域で使用される各種設備部
品の好適な材刺さして供することができる。
第1図は耐熱衝撃性試験片の形状を示す説明図である。
Claims (1)
- 1 C0.3〜0.6%(重量%、以下同じ)、Si2
.0%以下、Mn2.0%以下、Cr20〜30%、N
i30〜40%、Nb0.3〜1.5%、W0.5〜3
.0%、Mo0.2〜0.8%、N0.04〜0.15
%、Ti0.04〜0.15%、残部実質的にFeより
成る耐熱鋳鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9137181A JPS5935426B2 (ja) | 1981-06-13 | 1981-06-13 | 耐熱鋳鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9137181A JPS5935426B2 (ja) | 1981-06-13 | 1981-06-13 | 耐熱鋳鋼 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP360481A Division JPS596909B2 (ja) | 1981-01-12 | 1981-01-12 | 耐熱鋳鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57116760A JPS57116760A (en) | 1982-07-20 |
JPS5935426B2 true JPS5935426B2 (ja) | 1984-08-28 |
Family
ID=14024512
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9137181A Expired JPS5935426B2 (ja) | 1981-06-13 | 1981-06-13 | 耐熱鋳鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5935426B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03240930A (ja) * | 1990-02-16 | 1991-10-28 | Kubota Corp | 耐浸炭性および溶接性にすぐれた耐熱合金 |
-
1981
- 1981-06-13 JP JP9137181A patent/JPS5935426B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS57116760A (en) | 1982-07-20 |
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