JPS5935382B2 - カルボン酸エステルの製造法 - Google Patents

カルボン酸エステルの製造法

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JPS5935382B2
JPS5935382B2 JP5501078A JP5501078A JPS5935382B2 JP S5935382 B2 JPS5935382 B2 JP S5935382B2 JP 5501078 A JP5501078 A JP 5501078A JP 5501078 A JP5501078 A JP 5501078A JP S5935382 B2 JPS5935382 B2 JP S5935382B2
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JP
Japan
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acid
carboxylic acid
water
reaction
monoalkyl
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JP5501078A
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JPS54148713A (en
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清 小駒
次郎 新関
遊 大橋
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NITSUSO YUKA KOGYO KK
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NITSUSO YUKA KOGYO KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は水の存在下又は不在下、モノアルキル硫酸塩と
カルボン酸を反応せしめ、カルボン酸アルキルエステル
を製造する方法に関するものである。
従来からカルボン酸アルキルエステルの一製法としてジ
アルキル硫酸又はジアルキル硫酸、モノアルキル硫酸、
硫酸の混合物とカルボン酸又はカルボン酸アルカリ金属
塩を反応せしめることは周知であつたが、これら硫酸エ
ステルを用いる場合、カルボン酸では既存又は反応進行
と共に副生する遊離硫酸による生成エステルの分解並び
にカルボン酸との無水物の生成によりカルボン酸回収率
の低下又、生成エステルの反応系からの分離の困難なこ
と、特に蒸留による分離に際しては顕著なる亜硫酸ガス
の発生による製品並びにプロセスの汚染等、実用に際し
ては種々の問題点を含んでいた。
又、カルボン酸アルカリ金属塩の場合も遊離硫酸による
問題は改善されるが、カルボン酸アルキルエステルの収
率は低く、実用的ではなかつた。本発明はかかる難点を
克服し、かつ更に工業的に有利なカルボン酸アルキルエ
ステルの製法を提供するものである。即ち本発明はカル
ボン酸アルキルエステルを製造するに際し、水の存在下
又は不在下、一般式R0S03M(但し、Rは低級アル
キル基、Mはアミノ基又はアルカリ土類金属、アルカリ
金属のいずれかの元素を示す)で表わされるモノアルキ
ル硫酸塩とカルボン酸を反応せしめるものである。
本発明のモノアルキル硫酸塩を用いる方法によれば、亜
硫酸ガスの発生もなく、モノアルキル硫酸のエチル基が
最大限に利用可能となり、活性なる硫酸が副生すること
なく、従つて生成エステルの分解はなく、高収率が実現
され、しかもカルボン酸と硫酸の無水物の形成もなく、
従つてカルボン酸回収率も向上する等、従来法の種々の
欠点が一挙に解決可能となるばかりでなく、著しい特徴
として反応時間が大幅に短縮できるものである。又、水
溶性のカルボン酸の場合、水の存在下の反応が好適であ
るが、この場合エステル化反応は水層で行われ、生成し
たエステルは塩析効果も働き、有機層として分離される
ために選択性が向上するだけでなく、エステルの分離が
容易である。本発明のモノアルキル硫酸塩は一般式R0
S03Mで表わされ、Rはメチル、エチル、イソプロピ
ル、n−プロピル、イソブチル、n−ブチル等の低級ア
ルキル基であり、メチル基、エチ・ ル基、イソプロピ
ル基が特に好適である。
Mは一般にモノアルキル硫酸との塩形成能力を有するア
ミン又は金属元素であればよいが、金属元素としてはア
ルカリ土類金属元素又はアルカリ金属元素が好ましく、
特にLi.Na.K.Mg.Caなどが好適である。こ
れらのモノアルキル硫酸塩は常法に従い、アルコールと
硫酸の脱水、或いはオレフインの硫酸への付加によりモ
ノアルキル硫酸を得てこれを上記金属の水酸化物又はア
ンモニア、水酸化アンモン又はアミンと反応することに
より容易に得られるが、ジアルキル硫酸をアルキル化剤
として使用した場合に副生するモノアルキル硫酸塩を用
いることもできる。
本発明のカルボン酸は通常の酸触媒存在下、アルコール
と脱水反応が生起し、エステルを形成しうるモノ又はポ
リカルボン酸乃至前述のジアルキル硫酸(モノアルキル
硫酸、硫酸の混合物を含む)とエステルを生成しうるモ
ノ又はポリカルボン酸が本発明の目的を達成しうるので
あるが、モノカルボン酸に関して、トリメチル酢酸、ペ
ラルゴン酸、メチルエチルアクリル酸の如きカルボン酸
の場合、反応速度が比較的小さいことから、発明者らは
種々検討を加えた結果、本発明のカルボン酸は25℃解
離定数(水)が1.2X104以上の値を有するものが
好適であることを知つて。
更にこの範囲のものであつても、ギ酸を用いて本発明を
実施したときには、ガスの発生を供つた分解反応がみら
れ、低収率に終ることも知つた。従つて、本発明のカル
ボン酸は炭素数が2以上であつて、25℃の解離定数(
水)が1.2X104以上のモノ又はポリカルボン酸が
特に好適である。本発明のカルボン酸の具体例としては
、モノ又はポリカルボン酸について種々例示することが
できるが、説明の簡単のために代表例としてモノカルボ
ン酸に関して、特に好適な具体例を挙げれば、酢酸、プ
ロピオン酸、イソ酪酸、n一酪酸、イソバレリアン酸、
バレリアン酸、メチルエチル酢酸、フエニル酢酸、フエ
ニルプロピオン酸、フエニル酪酸、グリコール酸、乳酸
、クロロ酢酸、フロロ酢酸、ブロモ酢酸、クロロプロピ
オン酸、クロロ酪酸、クロロフエニル酢酸の如き飽和脂
肪族カルボン酸及びそのハロゲン元素(F.Cl、Br
J)水酸基及びフエニル基置換体。
安息香酸、クロロ安息香酸、ブロモ安息香酸、フロロ安
息香酸、トルイル酸、サリチル酸の如き芳香族カルボン
酸及びその芳香核の・・ロゲン元素、水酸基及びアルキ
ル置換体。
アクリル酸、イソクロトン酸、クロトン酸、ビニル酢酸
、メタクリル酸、2−、3−、4− ベンゼン酸、2−
、3一4−ヘキセン酸、2−ヘプテン酸の如き不飽和脂
肪族カルボン酸及びそのハロゲン元素置換体等である。
これらのカルボン酸は、例えばアルキル基に関して、ハ
ロゲン元素、フエニル基で置換したものは解離度が大き
くなるために反応速度は大きくなるという一般的傾向を
示すものである。本発明の水に関しては、水に不溶性の
カルボン酸を用いる場合はモノアルキル硫酸塩に対し5
重量パーセント以下のように実質的に水の不在下の反応
がより好適であり、水溶性のカルボン酸を用いる場合は
水の存在下の反応がより好適である。この場合モノアル
キル硫酸塩も水溶性であるから、水層にてエステル化反
応が生起し、水不溶性のカルボン酸エステルは水層から
分離するために選択性がより向上する丈でなく、分液操
作により容易に製品を反応系より分離できる。使用する
水はモノアルキル硫酸塩に対して5〜80重量パーセン
ト存在せしめることが好適であるが、特に10〜60重
量パーセントが好適であり、80重量パーセント以上で
は収率は急激に低下する。カルボン酸に対するモノアル
キル硫酸塩の仕込モル比は自由であるが、0.1〜10
、特に0.3〜3が好ましい。
本発明の実施に際しては、反応器内のモノアルキル硫酸
塩が実質的に無水又は所望の水溶液濃度になるように調
整後、所定のカルボン酸と十分な接触状態下、所定の温
度で反応せしめることができるが、この時、反応温度は
50〜200℃、特に80〜160℃が好適である。
反応時間は2〜3分から3時間以内で所望のエステル収
率が得られる。なおりルボン酸は一括、分割、連続のい
ずれの仕込法も可能であり、反応は常圧還流下、又は加
圧下で行うことができる。又、反応溶媒としてはベンゼ
ン、トルエン、キシレン、アセトン、ジオキサン、モノ
又ポリアルキレングリコールジアルキルエーテルの如き
原料並びに生成物に対し不活性な溶媒を用いることがで
きる。このようにして得られた反応液からは水不在下の
反応ではそのままろ過又は遠心分離するか、水を投入し
副生重硫酸塩を溶解後分液することができ、水存在下の
反応では直ちに分液することによりカルボン酸エステル
層を効率的に分離することができる。
分離されたエステル層は常法に従い、そのまま又は溶媒
抽出精製の如き前処理後、蒸留精製することにより所定
の高品質のカルボン酸アルキルエステルを容易に得るこ
とができる。以下実施例及び参考例により本発明を説明
する。実施例 175重量パーセントのモノエチル硫酸
ナトリウム塩水溶液197部、酪酸(Ka−1.52X
104)88部を攪拌機および冷却管をそなえた500
m1の丸底フラスコに仕込み、110℃で15分間攪拌
下還流せしめ、その後90部の水を加え静置した。
この際発熱は観測されなかつた。分離した上層の有機層
を分液回収したところ、120部の有機層が得られた。
そのうち酪酸エチルエステルは104部であつた。有機
層は亜硫酸ガス臭はまつたくなく、酪酸基準で収率90
パーセント、選択率99パーセントであり、未反応酪酸
回収率は97パーセントであつた。実施例 2 実施例1と同様に無水のモノエチル硫酸ナトリウム塩1
48部と酪酸88部を150℃で15分間反応せしめた
後160部の水を加え静置後分液した。
注水時の発熱は観測されなかつた。分液回収した有機層
は125部で、そのうち酪酸エチルエステルは113部
であつた。酪酸基準による収率、選択率は97パーセン
トであり、亜硫酸ガス臭はなかつた。実施例 3〜4 実施例1と同様に表−1に示される各種モノエチル硫酸
塩を用いて反応せしめた。
その結果は表1の如くであり、モノエチル硫酸の塩を変
えても、本発明が効果的に実施しうることが明らかであ
る。実施例 5〜6 実施例1と同様に表−2に示される各種モノアルキル硫
酸ナトリウム塩を用いて反応せしめた。
その結果は表−2の如くでありモノアルキル硫酸ナトリ
ウム塩のアルキル基を変えても本発明が効果的に実施し
うることが明らかである。実施例 7〜12 実施例1と同様に表−3に示される各種カルボン酸を用
いて反応せしめた。
その結果は表−3の如くであり、解離定数(25℃水)
が1.2X104以上のカルボン酸が本発明を効果的に
実施しうることが明らかである。なお実施例9、10は
0.5部のハイドロキノンを添加した。参考例 1〜4 実施例1と同様に表−4に示す各種原料にて反応せしめ
た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 水の存在下又は不在下、カルボン酸と一般式ROS
    O_3M(但し、Rは低級アルキル基、Mはアミノ基又
    はアルカリ土類金属、アルカリ金属のいずれかの金属を
    示す)で表わされるモノアルキル硫酸塩を反応せしめる
    ことを特徴とするカルボン酸アルキルエステルの製造法
JP5501078A 1978-05-11 1978-05-11 カルボン酸エステルの製造法 Expired JPS5935382B2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP5501078A JPS5935382B2 (ja) 1978-05-11 1978-05-11 カルボン酸エステルの製造法

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JPS54148713A JPS54148713A (en) 1979-11-21
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