JPS593464Y2 - スライドスイツチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はディップ形スライドスイッチに関するもので、
特に端子間の接触構造に関する。

テ゛ユアル・インライン形出力端子を有するテ゛イツプ
形スイッチには、端子間を機械的にオン・オフとするシ
ソ−型、スライド型、トグル型等が存在する。

このうち面と面とのスライド接触によって出力端子間が
接続されるスライド型は、列方向にスライドレバーを移
動させて出力端子間をオンオフさせるタイプと、対向出
力端子方向にスライドレバーを移動させて対向出力端子
間をオン・オフさせるタイプの二種類に分がれる。

従来のスライド型デ゛イツプスイツチの列方向にスライ
ドレバーが移動するタイプにおける端子間の接触構造を
説明する。

この接触構造は、第１，２図に示すように、ハウジング
内面に設けられた波形状壁１を、摺動子２内に挿入され
たばね３によって弾発された球体４が適宜押圧して該摺
動子２の位置を決定する構造をなし、該摺動子２の下端
面にばね５を介して設ける接触子６の面６ａが、デュア
ルインライン形出力端子７に接触されている接触板８を
押圧して出力端子７間を接続する接触構造が採られてい
た。

従来から行なわれているスライド型の面接触による端子
間の接続では、使用頻度が多くなると接触子６及び接触
板８の接触面が荒れ、電流伝達を果す微小接点群が減少
して実効的接触面積が減少すること、接触子６の移動に
よってハウジング材が削すられ、この微粉末が接触面を
覆うこと、接触子６と接触板８の押圧力が低下すること
から接触抵抗値が増大した。

また、接続回路切換えの摺動子２固定法が、絶縁性樹脂
材で出来ているのでハウジング内面の波形状壁１が温度
によって一定化するため、摺動子２の固定が不安定とな
る。

さらに、出力端子７が薄片であるため不要に曲がったり
折れたりする等、種々の欠点があった。

本考案は、これらの欠点に鑑み出力端子と接触端子とを
一体として固定接触端子となし、該固定接触端子を楕円
状接触面を有する接触子で挾持押圧する接触構造を採用
すると共に、該接触子の移動によって接点面の表面が砂
層され接触抵抗値の低いスライドスイッチの提供を目的
とする。

以下、本考案の実施例について図面を参照しながら説明
する。

スイッチ本体Ａは、ブロック２１と固定接触端子２３と
からなり、絶縁性の高い樹脂材で形成されたブロック２
１には２つの平行な溝２２が設けられである。

該溝２２には出力端子と接触端子とを一体にした断面四
角形の固定接触端子２３が一定の間隔で相対向し複数個
植列される。

この配列は、デュアルインラインと呼ばれるものである
。

該植列は、スイッチ本体Ａを形成する際ブロック２１に
固定接触端子２３をモールドしても、また、スイッチ本
体Ａを形成した後固定接触端子２３を打込み植列しても
いづれの方法でもよい。

前記ブロック２１の上面を滑動する絶縁性樹脂のスライ
ダーＢの下端には溝２４が設けられ、摺動接触子Ｃが該
溝２４に嵌合収容されている。

摺動接触子Ｃ及びスライダーＢは、接続回路数に応じて
使用個数が定まる。

また、１個のスライダーＢに対し複数個の摺動接触子Ｃ
を収容する多回路多接点スライドスイッチとすることも
できる。

導電率の優れるばね材で造られた摺動接触子Ｃは、第５
図に示すように、２つのＵ字形接触子２５を基部２６の
両側に一体に形成したもので、該Ｕ字形接触子２５は相
対面する２つの接触片２７中央部の湾曲で楕円状接触面
２８を形成し、相互に押圧して圧接ばねを構成すると共
に、両端は外向きに折曲げられてＶ字形の導入面２９を
なし、前記固定接触端子２３の導入を容易とする。

また、該Ｕ字形接触子２５の下端部も組立て容易とする
ため外向きに折曲げられる。

前記摺動接触子Ｃの２つの楕円状接触面２８の中心間距
離は、スライダーＢが相隣接する端子間方向に摺動して
隣接端子間をオン・オフするタイプにあっては、第４図
から解るように、相隣接する固定接触端子２３間の長さ
に等しく形成する。

対向端子間をおン・オフするタイプにあっては、第６図
から解るように、相対向する固定接触端子２３間の長さ
に等しく形成される。

前記ブロック２１及びスライダーＢの外周を断面逆Ｕ字
形ケース３０にて包み、該ケース３０の上面には、前記
スライダーＢのつまみ部３１を覗かせて移動させる窓３
２が設けられる。

なお、符号３３は、つまみ部３１に設ける工具挿入溝で
ある。

以上の構成からなる本考案のスライドスイッチは、四角
形の断面を有する固定接触端子２３のＵ字形接触子２５
への電気的接触が四点接触による線接触で多点エツジ線
接触方式となり、スライダーＢを摺動すると固定接触端
子２３のエツジが、前記摺動接触子Ｃの楕円状接触面２
８によって表面研磨が行なわれ、接点がみがかれながら
オフとなる。

更に、スライダーＢを摺動させると、摺動接触子ＣのＵ
字形接触子２５は、次の固定接触端子２３が導入面２９
に案内されて楕円状接触面２８に挾持され、常に一定の
位置で安定する。

この時も固定接触端子２３は導入面２９でエツジが研磨
される。

本考案は、以上説明したように断面が四角形の固定接触
端子と、楕円状接触面を有する摺動接触子とを用いる接
触構造とすることにより、多点エツジ線接触となり、研
磨作用によって接触面がみがかれ、挾持押圧力も強く接
触抵抗値が低くなり、耐振性、耐衝撃性にも優れる。

また、スライダーの回路設定位置決めは、常に固定接触
端子と接触子の楕円状の空間の接触位置で行なわれるか
ら、スイッチ本体は樹脂の温度変化によって変化を受け
ることがなく、更に出力端子と固定接触端子が一体であ
るので、部品数が少なくなると共に、不要に曲がったり
折れたりするおそれがなくなる。

【図面の簡単な説明】

第１面は従来のスライドスイッチの要部説明図、第２図
は従来のスライドスイッチの摺動子の分解図、第３図は
本考案の実施例の横断面図、第４図は本考案の実施例の
縦断面図、第５図Ａは摺動接触子の正面図、第５図Ｂは
摺動接触子の下面図、第６図は本考案の他の実施例の横
断面図、第７図は本考案の他の実施例の横断面図である
。 Ａ・・・・・・スイッチ本体、Ｂ・・・・・・固定接触
端子、Ｃ・・・・・・摺動接触子、２１・・・・・・ブ
ロック、２２・・・・・・固定接触端子、２５・・・・
・・接触子、２６・・・・・・基部、２７・・・・・・
接触片、２８・・・・・・楕円状接触面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １．絶縁性のブロックに断面角形を有す固定接触端子を
   デュアルインライン状に植列するスイッチ本体と、中央
   部が湾曲して前記固定接触端子に圧接する楕円状接触面
   を２つの接触片で形成するとともに、両端をそれぞれ外
   向きに屈曲する接触子であってその接触子を基部に一体
   に形成した摺動接触子と、その摺動接触子を溝中に嵌合
   してつまみ部を突設する絶縁性のスライダーとからなる
   スライドスイッチ。 ２°摺動接触子は、２つの楕円状接触面の中心間距離を
   相隣接する固定接触端子間距離に等しくする実用新案登
   録請求の範囲第１項記載のスライドスイッチ。 ３、摺動接触子は、２つの楕円状接触面の中心間距離を
   相対向する固定接触端子間距離に等しくする実用新案登
   録請求の範囲第１項記載のスライドスイッチ。