JPS5934326Y2 - 止めバンド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はゴルフ用手袋やスポーツ用のキャップ等に取り
付けられる長さ調節用の止めバンドに関するものであり
、長さ調節用の伸縮性布片と係止具が取り付けられ得る
布片との接合が強靭で、かつ製作が極めて容易な止めバ
ンドを提供するものである。

長さ調節用の伸縮性布片と係止具が取り付けられ得る布
片とから戒る止めバンドはゴルフや野球用の手袋の手首
廻りの長さを調節したり野球帽や釣り帽子のサイズを調
節するために手袋の手首付近やスポーツ用のキャップの
切り割り部等に取り付けられるものであるが、それらは
何れも伸縮性布片と係止具が取り付けられ得る布片との
接合が細かい針目のミシン縫いで仕立てられているので
、製作に手間がかかるばかりか、係止具が取り付けられ
得る布片には、さらにこの上面に装飾用の布片をミシン
縫いでトリミングしながら被覆したり、装飾用の模様や
ワンポイント模様の刺しゅうを設けたりすることが普通
であり、工数の増加が製作費の高騰の要因となっている
。

本考案は実用新案登録請求の範囲記載の構成とすること
により、従来のミシン縫いによる止めバンドと比較して
何ら遜色のない美麗さと、強靭な接合部とを有し、製作
が極めて容易で、製作費を廉価に抑え得る止めバンドを
提供するものである。

以下本考案の止めバンドの構成を図示実施例に基づいて
説明する。

第１図は本考案の実施の１例の平面図、第２図は第１図
中ＩＩ −ＩＩ線断面拡大図である。

図において、片面がパイル群１で構成されている合成繊
維布片２の側辺３と、本綿糸とゴム糸条との交織織物の
如き伸縮性布片４の側辺５とが接当部６で衝き合わされ
、接合されて止めバンド基材７が構成されている。

係止具が取り付けられ得る布片たる合成繊維布片２の上
面にはプリント模様Ｍ１付きの熱可塑性合成樹脂シート
８が、前記接当部６を完全に被覆し得る位置まで延設し
て積層されており、合成繊維布片２の側辺３以外の金縁
たる輪郭部分９において熱可塑性合成樹脂シート８と合
成繊維布片２とが、熱可塑性合成樹脂シート８が有する
熱溶着能により１体に溶着され、溶着部分１０が形成さ
れている。

止めバンド基材７の接当部６は、合成繊維布片２の上面
に積層されているプリント模様Ｍ１付きの熱可塑性合成
樹脂シート８の延設部１１と、接当部６の下面を含む領
域に当接されている細巾状の熱可塑性合成樹脂シート１
２とが有する熱溶着能により、合成繊維布片２の側辺３
と、伸縮性布片４の側辺５と、熱可塑性合成樹脂シート
８の延設部１１と、細巾状の熱可塑性合成樹脂シート１
２とが１体に溶着された溶着部分１３．１４によって形
成されている。

符号１５は合成繊維布片２の金縁たる輪郭線の内側に沿
って熱可塑性合成樹脂シート８に設けられている装飾用
のミシン目状プリント模様Ｍ２上に形成されている溶着
部分で、熱可塑性合成樹脂シート８が有する熱溶着能に
より、シート８と合成繊維布片２とが１体に溶着された
ものである。

溶着部分１５と溶着部分１０の間の熱可塑性合成樹脂シ
ート８は、図に明示されているように高く膨隆し、あた
かもトリミング用布でトリミング処理したような外観を
与えるもので、縁部の補強と装飾効果とを兼備している
。

図示実施例においては止めバンドが手袋やキャップ等の
取り付は位置に固着される伸縮性布片４の側辺１６は、
側辺１６の上、下に接当されている熱可塑性合成樹脂シ
ート１７，１８が有する熱溶着能により、熱可塑性合成
樹脂シー） １７．１８と１体に溶着されており、伸縮
性布片４の端末が始末されており、手袋やキャップの所
定位置に、熱可塑性合成樹脂シート１７及び１８の有す
る熱溶着能により熱溶着されるようになっているが、伸
縮性布片４の側辺１６をミシン縫いで取り付けるような
場合には側辺１６の端末始末は必ずしも必要ではない。

また、図示実施例においては、係止具が取り付けられ得
る布片として、片面がパイル群で構成されている合成繊
維布片２を使用することによって、フックとパイルとの
嵌合を利用した係止手段を利用し得るようにしであるが
、例えばドツトボタン等による係止手段を使用する場合
には帆布様の強靭な布帛を用いればよい。

本考案の止めバンドは叙上の通りの構成から戊るもので
、ゴム糸条による伸縮性を利用した伸縮性布片４と係止
具が取り付けられ得る布片たる合成繊維布片２との接合
は、接当部６において止めバンド基材たる合成繊維布片
２と伸縮性布片４との上、下に位置している熱可塑性合
成樹脂シート８および１２が有する熱溶着能による溶着
、固定によって行われるものであるから、伸縮性布片４
はかかる熱溶着によって劣化することの無い耐熱性繊維
糸条を成分として有する布片でなければならない。

上述の通りの構成から成る本考案の止めバンドは、従来
の刺しゅう模様と類似した美麗なプリント模様を有し、
かつ強靭な接合部を有するもので、手間のかかるミシン
縫いの工程を全く経ることなく、高周波加熱による溶断
、溶着工程のみで製造し得るので、簡単に多量に生産し
得るし、ミシン針の刺通によるゴム条の切断、それによ
る伸縮性の劣化等もなく、長期に亙り良好な伸縮性を維
持できる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施の１例の平面図、第２図は第１図
中ＩＩ −ＩＩ線断面拡大図である。 ２・・・・・・係止具が取り付けられ得る布片たる合成
繊維布片、３・・・・・・布片２の側辺、４・・・・・
・伸縮性布片、５・・・・・・布片４の側辺、６・・・
・・・接当部、７・・・・・・止めバンド基材、ＩＶＬ
、Ｍ２・・・・・・プリント模様、８・・・・・・プ
リント模様付きの熱可塑性合成樹脂シート、９・・・・
・・布片２の輪郭部分、１０，１３．１４・・・・・・
溶着部分、１２！・・・・・細巾状の熱可塑性合成樹脂
シート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 係止具が取り付けられ得る布片と、耐熱性繊維糸条とゴ
   ム糸条よりなる伸縮性布片とがそれぞれの１例辺で衝き
   合せられた接当部を有する止めバンド基材と、係止具が
   取り付けられ得る布片の上面から前記接当部を被覆しう
   る位置まで延設され積層されている熱可塑性のプリント
   模様付き合成樹脂シートと、前記接当部の下面を含む領
   域に当接されている細巾状の熱可塑性合成樹脂シートと
   が、前記接当部を含む領域において止めバンド基材の上
   、下に位置している熱可塑性合成樹脂シートが有する熱
   溶着能により１体に溶着されており、さらに係止具が取
   り付けられ得る布片が、前記接当部以外の外郭の金縁た
   る輪郭部分で、前記プリント模様付き合成樹脂シートの
   有する熱溶着能により該シートに１体に溶着されている
   ことを特徴とする止めバンド。