JPS5933781Y2 - 合成繊維製網状袋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、果物や野菜等の食料品などを包装する小型
の合成繊維製網状袋に関するもので、更に詳しくは、比
較的平面形状の大きいいわゆる平ネットに比して、平面
形状が小さいネットで、ネット自体においては一定の形
態を保持し難く、長手方向及び幅方向において縮み状態
となり易いいわゆる棒ネットにおけるラベル貼着面の改
良に関するものである。

例えばスーパーマーケットなどで、みかん等の果物や玉
葱等の野菜などを販売する場合、その包装袋としてよく
使用されている合成繊維製網状袋は、円筒状に編成され
、適当寸法に切断された合成繊維製ネットの一端部を束
ねて金具等で締着するか、あるいは合成繊維の熱可塑性
の特性を利用して熱融着することによりシールで袋状に
形成されており、包装上きわめて簡単であることはよく
知られている。

ところが実際にこの網状袋で包装して果物などを販売す
る際には価格等のラベルを貼着する必要が生じるが、そ
の貼着面が網状であることから極めて貼着しに＜＜、た
とえ貼着してもすぐに剥離してしまう欠点を有していた
。

そのため、例えばポリエチレン等のフィルムをネットに
貼着することにより平滑なラベル貼着面を形成し、その
上に貼着するようにしたものもあるが、網状袋が長手方
向及び幅方向において縮み状態となっているため、フィ
ルムの貼着作業を自動化することができず、そのため手
作業によって各個に貼着せざるを得す、きわめて作業性
が悪く、コスト高の原因にも繋がっていたのである。

この考案は上述の様な点に鑑み、格別の工程を付加せず
に済み、しかもネット外面にプライスラベル等を簡単に
貼着できる貼着面を製造時に一体的に形成可能な合成繊
維製網状袋を提供しようとしたもので、その特徴とする
ところは、円筒状に編成され適当寸法に切断された合成
繊維製ネットの一端部を所望寸法に渡って略平板状に熱
融着し、よって底シールを形成すると同時に、ラベル貼
着面を形成したところにある。

以下−具体例について示した図面に従って説明すると、
１はポリエチレン等の合成繊維製糸を円筒状に編成して
得られた網状袋であり、果物等を投入する開口部２と、
価格や原産地、あるいは生産者等の表示が可能であるラ
ベル貼着面３′を有する底シール部３とから形成されて
いる。

この網状袋１は、いわゆる棒ネットと呼ばれる小型の網
状袋であり、円筒状のネットを適当寸法に切断し、一端
を開口状態に、他端を、合成繊維の熱可塑性の特性を利
用した熱融着を行って密閉状態となして底シール部３を
形成させて得られたもので、特に上記底シール部３はラ
ベルを貼着するのに十分な程度の面積を有するように略
平板状に形成されている。

第２図は、この網状袋１にみかん等の果物４を詰めた状
態を示しており、網状部分の伸長に対し、ラベル貼着面
３は非伸長状態にあって、きわめて良好な貼着面を付与
している。

また、この網状袋の製造方法は、合成繊維糸の編成工程
については従来と変わることがないのはもち論であるが
、底シール工程についても単に略平板状に密閉できるよ
うに熱板で加圧・加熱を施すだけでよく、複雑な工程を
付加する必要がないのである。

以上の説明からも明らかな様に、この考案に係る合成繊
維製網状袋は、円筒状に編成され、しかも投入内容物の
量に従って適当に切断された合成繊維製ネットの一端を
、底シールと兼用のラベル貼着面を得るために、略平板
状に熱融着して形成されたもので、スーパーマーケット
等において販売する場合、価格等のラベルの貼着が貼着
面積の増大と平坦面の形成によってきわめて容易に行な
われるものである。

さらにまた、底シール形成時に同時に形成可能であり、
格別に複雑な工程を付加する必要もなく、またネットを
収縮状態にあっても、そのまま加工可能であり、製造の
自動化が図られ、従って大量生産に適し、かなりのコス
トダウンも期される等、実用性きわめて高い合成繊維製
網状袋を提供し得たものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る合成維繊製網状袋の一実施例を
示す正面図、第２図は果物を詰めた状態を示す同正面図
である。 １・・・・・・網状袋、３・・・・・・底シール部、３
′・・・・・・貼着面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円筒状に編成され、適当寸法に切断された合成繊維製ネ
   ットの一端を略平板状に熱融着して、底シールと兼用の
   ラベル貼着面を形成してなる合成繊維製網状袋。