JPS593348Y2 - 冷暖房装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は冷暖房装置の改良に関するもので、特に暖房
時はもとより、冷房時にも床面の加熱を行ない足元など
との適冷を防止するようにしたものである。

従来から室内を冷房および暖房する装置は数多くみられ
る、その中で冷房はその装置の冷凍サイクルによるもの
が多く、また暖房はこの冷凍サイクルを空気対空気ヒー
トポンプとして用いるもの、あるいは石油、ガス等の燃
焼熱を利用したもの等がある。

これらの暖房手段の中で、安全性、信頼性および省エネ
ルギーの点でヒートポンプ方式の採用が見直されてきて
いる。

しかしこれらはいずれも空内空気を直接冷やしたり、暖
める方式であるので具体的には次のような欠点を有する
ものである。

すなわちまず冷房の場合でいうならばこの場合には冷風
が部屋の床面近くにたまり、これにより足・腰が冷え、
また暖房の場合には逆に温風が部屋の天井部にたまり、
床面付近はそれほど加温されず快適な状態にはほど遠く
、また省エネルギーの点でも問題があった。

この考案は上記のような問題点を解決することを目的と
したもので、単一の装置で暖房時はもとより冷房時にも
足元などが適冷状態にならないようにしたものであり、
図はこの考案の一実施例を示す熱媒体の回路図である。

具体的には図において１は圧縮機、２はこの圧縮機に接
続され暖房時に実線方向、冷房時に破線方向に冷媒流路
を切換える四方切換弁、３は暖房時にはイおよび項に、
また冷房時に口に冷媒流路を切換える三方切換弁、４は
この三方切換弁３の流路方向イ側の方向へ接続される室
内側熱交換器で、送風機５が具備されている、６は凝縮
器として作用する熱媒体用熱交換器で、その一端は三方
切換弁３の流路方向口側と膨張弁１４を介して室内側熱
交換器４の暖房動作時での冷媒出口に接続され他端は逆
止弁１５並びに膨張弁１０を介して室外側熱交換器１２
の冷房動作時での冷媒出口に接続され、かつこの熱交換
器のいわゆる２次熱媒体側には床面加熱用放熱器７が、
この熱媒体の循環ポンプ８を有するパイプ９によって接
続されている。

１０は暖房運転時の膨張弁で逆止弁１１を介して室内側
熱交換器４に、また、熱媒体用熱交換器６に直列に接続
されている、１２はこの膨張弁１０に接続され送風機１
３を有する室外側熱交換器で、他端には四方切換弁２が
接続されている、１４は冷房運転時の膨張弁で、これは
室内側熱交換器４の逆止弁１１側と三方切換弁３の流路
方向口側に接続され、この回路には暖房運転時の膨張弁
１０に並列に逆止弁１５が設けられている。

上記構成においてその暖房運転時の冷媒の流れは図に示
す実線の方向であり、四方切換弁２はその実線側、また
三方切換弁３は流路方向口の側の場合、冷媒は圧縮機１
より四方切換弁２、三方切換弁３を介して熱媒体用熱交
換器６の方向に流れ、さらに膨張弁１０、室外側熱交換
器１２、四方切換弁２を経て圧縮機１へ流れる。

したがって熱媒体用熱交換器６は凝縮器となり、室外側
熱交換器１２は蒸発器となる。

この状態で上記熱交換器６を流れる２次媒体は加熱され
、その循環ポンプ８によりパイプ９内を流れ、床面加熱
用放熱器７を加熱するので部屋は床面から暖房される、
この際室内温度上昇の立ち上がり時間をより短くしよう
とする場合は、上記三方切換弁３を流路方向イ側に切換
えることにより、高温の冷媒は三方切換弁３、室内側熱
交換器４、逆止弁１１．膨張弁１０へと流れ、送風機５
の作動により室温は温風で速やかに上昇するものである
。

次に冷房運転時の冷媒の流れる方向は図に示した破線の
方向で、四方切換弁２は破線側、三方切換弁３は流路方
向イ側である。

この冷房の場合の冷媒は圧縮機１より四方切換弁２、室
外側熱交換器１２、逆止弁１５を介して上記熱媒体用熱
交換器６に流れ さらに膨張弁１４、室内側熱交換器４
、三方切換弁３、四方切換弁２を経て圧縮機１へと流れ
る。

したがってこの場合室外側熱交換器１２および熱媒体用
熱交換器６は共に凝縮器となり、室内側熱交換器４は蒸
発器となり、この状態で送風機５の作動により室内は冷
房されると同時に、上記熱媒体用熱交換器６は凝縮器と
なっているので床面加熱用放熱器７は加熱され、これに
よって床面が加熱されるものである。

つまり床表面は暖められるが室内は冷房されるというい
わゆる頭寒足熱状態の理想的な採暖環境となるものであ
る。

この考案は以上のように構成しているので、暖房時だけ
でなく冷房時においてもその床面ば加温されることにな
り、室内をいわゆる頭寒足熱の理想的な環境になし得る
ものであり、さらに省エネルギーならびに設備面でも簡
潔にして有利なものが得られる利点がある。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の一実施例を示す熱媒体の回路図である。 なお図中４は室内側熱交換器、６は熱媒体用熱交換器、
７は床面加熱用放熱器、１２は室外側熱交換器を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 冷媒を吐出する圧縮機１、四方切換弁２、室外側熱交換
   器１２、逆止弁１５、熱媒体用熱交換器６、膨張弁、室
   内側熱交換器４、三方切換弁３をこの順序に順次直列に
   接続してこの三方切換弁からさらに前記四方切換弁２を
   経由して圧縮機１に戻る回路を形成するとともに、前記
   逆止弁１５の両端を短絡するよう膨張弁１０を設け、さ
   らに前記熱媒体用熱交換器６にはこの熱交換器からの熱
   を床面加熱用として利用する床面加熱用放熱器７を接続
   し、また前記三方切換弁３には熱媒体用熱交換器６と膨
   張弁１４とを結ぶ上記回路の途中を接続し、冷房時には
   圧縮機１からの吐出冷媒が四方切換弁２、室外側熱交換
   器１２、逆止弁１５、熱媒体用熱交換器６、膨張弁１４
   、室内側熱交換器４、三方切換弁３を介して前記圧縮機
   １に戻るよう四方切換弁２が切り換えられ、また暖房時
   には、圧縮機１からの冷媒が三方切換弁３により室内側
   熱媒体用熱交換器６側へ送られ、膨張弁１０、室外側熱
   交換器１２を順次経由して、再び圧縮機１に戻るように
   四方切換弁２が切を換えられることを特徴とする冷暖房
   装置。