JPS585902Y2 - 冷暖房装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、冷暖房装置の改良に関するもので、特に暖房
効率の向上をはかることを目的の一つとするものである
。

ヒートポンプサイクルを用いた従来の冷暖房装置での床
暖房においては、暖房立ち上がりと立ち上がり後での暖
房負荷の変動が大きいために、高圧側の過度の上昇、圧
縮機吸入冷媒の過熱度が大きすぎる等の不具合を生じ、
冷暖房装置の十分な活用を行ない得ない欠点を有してい
た。

本考案は、上記従来の冷暖房装置にみられる欠点を除去
するものである。

そのための構成として、本考案は能力制御可能な圧縮機
と四方弁と室内側熱交換器と抵抗管と室外側熱交換器を
順次環状に連結してヒートポンプ式冷凍サイクルを構成
し、さらに前記四方弁より床面に設置される放熱器をキ
ャピラリチューブを介して前記室外側熱交換器に接続し
、前記室外側熱交換器に制御弁を有するバイパス路を設
け、さらに暖房運転時における前記放熱器の凝縮能力の
低下を検知し前記圧縮機と室外側熱交換器それぞれの能
力制御を行なう制御器を設け、この制御器の凝縮能力低
下の検出により前記圧縮機を小能力運転に切換え、バイ
パス路の制御弁を閉じるようにしたものである。

以下、本考案をその一実施例を示す添付図面を参考に説
明する。

図において、１は速度切換え可能な電動圧縮機で、吐出
側と吸込側には冷媒の流通方向を切換える四方弁２が設
けられている。

３は一端が前記四方弁２に連結された室外側熱交換器で
、２つの通路３ ａ 、３ ｂを有し、一方の通路３ｂ
には制御弁４が連結されている。

そしてこの室外側熱交換器３の他端には、キャピラリチ
ューブ５と室内側熱交換器６と冷媒の流通方向を切換え
る制御弁７からなる直列回路の一端が連結されている。

８は一端が制御弁９を介して四方弁２に連結され、他端
がキャピラリチューブ１０を介して室外側熱交換器３に
連結された放熱器である。

１１は冷暖房切換スイツチで、四方弁２および制御弁７
，９をそれぞれに冷房回路あるいは暖房回路となるよう
に電磁コイル２’、７’、９’への通電制御を行なう。

１２は圧力スイッチで、電動圧縮機１の運転を制御する
。

１３はサーモスタットの如きＯＮ、ＯＦＦスイッチを具
備した制御器で、圧縮機１の極数変換を制御すると共に
、制御弁４の電磁コイル４′への通電を制御する。

１４は任意に制御弁７を開＜ＯＮ、ＯＦＦスイッチであ
る。

上記構成において、冷房運転を行なうときには、まず冷
房切換スイッチ１１を第２図の破線で示す側に投入し、
四方弁２および制御弁７をそれぞれ冷房回路となるよう
に切換える。

すると、電動圧縮機１より吐出された冷媒は、第１図の
破線矢印で示すように、四方弁、室外側熱交換器３、キ
ャピラリチューブ５、室内側熱交換器６、電動圧縮機１
の順で流れる。

そして、室外側熱交換器３を通る冷媒は室外ファン（図
示せず）によって冷却され、また室内側熱交換器６によ
って冷却された空気はファン（図示せず）によって室内
へ送風され、室内を冷房する。

次に暖房運転を行なう時は、まず暖房切換スイッチ１１
を第２図の実線側に投入して、四方弁２および制御弁７
をそれぞれ暖房回路となるように切換える。

これによって、電動圧縮機１より吐出された冷媒は、第
１図の実線矢印で示すように、四方弁２、制御弁９、放
熱器８、キャピラリチューブ１０（制御弁４）、室外側
熱交換器３、四方弁２、電動圧縮機１の順で流れる。

このように床面に放熱器８を配設して暖房を行なうので
、所謂暖房として望ましい頭寒足熱の暖房が行なえ、効
率の良い暖房となる。

更に、上記暖房時において放熱容量が暖房負荷に対して
多すぎた場合室内温度が上昇し、放熱器８が冷凍サイク
ルの凝縮器としての能力が小さくなる。

このために、高圧側の過度の上昇、圧縮機１における吸
入冷媒の過熱度が大きくなるが、この温度または圧力を
圧力スイッチ１２でもって検出し、制御器１３の作用に
より圧縮機１の極数変換による能力の減小また制御弁４
を閉じることにより室外側での吸熱を減小させ冷凍サイ
クルを効率の良い安定なものに維持できる。

なお、上記実施例において暖房時の過負荷状態の検出手
段として圧力スイッチ１２を使用したが、これに限らず
室内温度、冷媒温度を検出する構成でもよく、さらに過
負荷防止手段として室外側熱交換器３の冷媒流量制御あ
るいは圧縮機１の回転数制御に限らず室内側熱交換器６
の冷媒流量制御または、前記室外側熱交換器３のファン
の回転数行なう如く構成しても同様の効果が期待できる
ものである。

以上のように本考案によれば、床面に設けた放熱器によ
り所謂暖房として望ましい頭寒足熱暖房が行え、また暖
房時における負荷状態により、室外側交換器の能力制御
と圧縮機の能力制御を行うため、圧縮機の能力と室外側
熱交換器の能力の差によって圧力バランスが大巾にくず
れて圧縮機等に支障が生じるといったこともない等、種
々の利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における冷暖房装置の配管回
路図、第２図は同冷暖房装置における概略電気回路図で
ある。 １・・・・・・圧縮機、２・・・・・・四方弁、３・・
・・・・室外側熱交換器、３ ａ 、３ ｂ・・・・・
・通路、４・・・・・・制御弁、５・・・・・・キャピ
ラリチューブ（抵抗管）、６・・・・・・室内側熱交換
器、８・・・・・・放熱器、１０・・・・・・キャピラ
リチューブ（抵抗器）、１１・・・・・・切換スイッチ
（切換スイッチ（切換手段）、１３・・・・・・制御器
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 能力制御可能な圧縮機と四方弁と室外側熱交換器と抵抗
   管と室外側熱交換器を順次環状に連結してビートポンプ
   式冷凍サイクルを構成し、さらに前記四方弁より床面に
   設置される・放熱器をキャピラリチューブを介して前記
   室外側熱交換器に接続し、前記室外側熱交換器に制御弁
   を有するバイパス路を設け、さらに暖房運転時における
   前記放熱器の凝縮能力の低下を検知し前記圧縮機と室外
   側熱交換器それぞれの能力制御を行なう制御器を設け、
   この制御器の凝縮能力低下の検出により前記圧縮機を小
   能力運転に切換え、バイパス路の制御弁を閉じるように
   した冷暖房装置。