JPS5933473Y2 - ジヨ−クラツシヤ用テンシヨンロツドスプリングの調整装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はショークラッシャ用のテンションロントスプリ
ングの押圧力を調整する為の装置にかかり、特に高圧縮
力の作用しているテンションロントスプリングの圧縮長
さを極めて簡単に調整しうるようになした装置に関する
ものである。

第１図に従来より用いられているショークラッシャの一
例の側断面図を示す。

かかるショークラッシャに於ては、本体フレームに固定
されたジョープレート１と、揺動軸２に揺動自在に吊り
下げられたスイングジョー３との間のＶ字型の隙間４が
破砕室を構威し、該破砕室４に供給された原料は、スイ
ングジョー３の揺動運動によりスイングジョープレート
３ａと固定ジョープレート１との間で挟圧粉砕され、両
ジョープレー）１．３ａの間の下部に設けた出口隙間５
から取り出される。

スイングジョーの下部のトグルシート６と、本体フレー
ム７に取り付けた後部のトグルシート８とは、ピットマ
ン９を介してトグルプレート１０及び１１によって連結
されている。

ピットマン９の揺動中心軸１２は、フライホイールやＶ
ベルト車１３の回転軸１４に対して偏心状に取り付けら
れている。

従ってＶベルト車１３が回転するとピットマン９が揺動
しつつ上下方向に往復運動する為、トグルシート６が前
後方向に往復運動し、スイングジョー３の軸２を中心と
する揺動運動が生じるものである。

そしてトグルシート６及び８と、トグルプレーＮ０．１
１とは滑り継ぎ手により接続されているのみであるから
、ピットマン９の上下運動により、スイングジョー３を
矢印１５で示す破砕方向に押圧する場合には接続状態を
維持するが、矢印１５とは反対の方向、即ち原料を開放
する方向に揺動する場合には接続が外れてし１う可能性
がある為、常時トグルプレートをトグルシートに押し付
けた状態を作り出すことが必要である。

その為にスイングジョー３の下端を常時後方へ引っ張る
為のテンションロッド１６が設けられている。

該テンションロッド１６は、その後端部に蝶着した調整
ナツト１７によって軸方向に位置決めされる調圧板１８
と、本体フレーム７に固定された固定板１９との間に縮
着されたテンションロッドスプリング２０によって常時
一定の張力で後方へ引っ張られていることにより、トグ
ルプレートとトグルシートとの連結状態を維持する。

従つてこのテンションロッドスプリング２０による張力
の調整は調整ナツト１７を適正な位置１で締め込んで行
うことになるが、テンションロントスプリング２０は極
めてバネ力が大きいので、調整ナツト１７の締め付は作
業は非常に困難であり、無理に締め付けた場合、ネジ山
が破壊されて使用不能となるようなドラフルも発生する
。

特に長期に使用した後に調整ナツトを締め直す場合には
、ボルトやナツトの発錆等や両者のなじみ等の関係から
増し締めすることが極めて難しく、ネジ山の破損を生じ
るケースが多い。

更に調整ナツト１７は機台下部にあって調整作業スペー
スが狭く調整作業の危険性が指摘されている。

従って本考案は調整ナツトの調整時にテンションロッド
スプリングの付勢力が調整ナツトに作用しないようにす
ることにより、調整ナツトを簡単に回転できるようにし
てテンションボルトによる張力の調整作業を容易となす
ことを目的とし、テンションボルトの端部に螺着した調
整ナツトによって位置決めされる調圧板と本体フレーム
に固設した固定板との間に縮着したテンションロッドス
プリングの圧縮力を調整する装置であって、上記テンシ
ョンボルトに螺着するシリンダ取付板と、該シリンダ取
付板に垂直に固着され、前記調圧板を押圧する為の２本
以上の油圧シリンダとを有してなる点を要旨とするショ
ークラッシャ用テンションロッドスプリングの調整装置
を提供するものである。

続いて第３図以下の添付図面を参照して本考案を具体化
した実施例につき詳しく説明する。

ここに第３図は本考案の一実施例である調整装置をテン
ションボルトに取り付けた状態を示す側面図、第４図は
第３図に於るＢ−Ｂ矢視図である。

これらの図に於て、テンションボルト１６は本体フレー
ムに固着された固定板１９を水平に貫通する挿入孔２１
に遊嵌されてかり、その端部に刻設したネジ部２２に螺
着した調整ナツト１７の螺着位置によって位置決めされ
る調圧板１８と、前記固定板１９との間にテンションロ
ッドスプリング２０を締着保持している。

一方、２本の油圧シリンダ２３ａ１及び２３ｂを垂直に
固着したシリンダ取付板２４は、中央に上記テンション
ボルト１６のネジ部２２に螺合する雌ネジ２５を有し、
図に示したようにシリンダ取付板２４をネジ部２２に螺
着した時、各シリンダのピストンロッド２６ａ１及び２
６ｂがその進出程度によって前記調圧板１８の表面に当
接しうるようにシリンダ２３ａ、２３ｂの取付位置が決
定されている。

上記のような装置によってテンションロッドスプリング
２０の付勢力を調整する作業について説明する。

まず第３図及び第４図に示すようにシリンダ２３ａ 、
２３ｂを有するシリンダ取付板２４をテンションロッド
１６のネジ部２２の適当な位置に螺合させ、続いて油圧
シリンダ２３ａ、２３ｂｋ 作動させてピストンロッド
２６ａ 、２６ｂを矢印２７で示すテンションロッドス
プリング２０を圧縮する方向に進出されると、両ピスト
ンロンドに押されて調圧板１８が前方に押され、テンシ
ョンロッドスプリング２０が圧縮される。

こうしてテンションロッドスプリング２０による調整ナ
ツト１７に対する調圧板１８の押付力が無くなる為、調
整ナツト１７は僅かの力で回すことができるようになり
、任意の位置１で締め込んだり又は緩めたりすることが
できる。

こうして調整ナツトを適正な位置捷で移動させた後、油
圧シリンダ２３ａ。

２３ｂの油圧力を減少させるとテンションロントスプリ
ング２０に押されて調圧板１８が調整ナツト１７に当接
するまで移動し、テンションロッドスプリング２０の適
正な圧縮長さが得られる。

テンションロッドスプリング２０を取り外すような場合
には、同様の作業でナツト１７を後方に移動させ、テン
ションロッドスプリング２０による圧縮力を低下せしめ
た後、調整ナツト１７をネジ部２２から取り外してテン
ションロントスプリング２０を取り外す。

上記の実施例では油圧シリンダを２本用いたがピストン
ロッドによる調圧板の支持状態を安定化させる為に、油
圧シリンダを３本若しくはそれ以上用いることも可能で
ある。

本考案は以上述べたようにテンションボルトの端部に螺
着した調整ナツトによって位置決めされる調圧板と、本
体フレームに固設した固定板との間に縮着したテンショ
ンロントスプリングの圧縮力を調整する装置であって、
上記テンションボルトに螺着するシリンダ取付板と、該
シリンダ取付板に垂直に固着され、前記調圧板を押圧す
る為の２本以上の油圧シリンダとを有してなることを特
徴とするショークラッシャ用テンションロントスプリン
グの調整装置であるから、油圧シリンダの作用によって
調整ナツトと調圧板との押付力が消去され、調整ナツト
が容易に回転しうるのでテンションロッドスプリングの
取り付け、取り外し、及び付勢力の調節が極めて簡単と
なり、ネジ山の潰れ等によるトラブルが無くなった為、
作業の能率が向上し破砕工程の稼動率が向上した。

又機台下部に於る狭い場所での危険な作業が無くなり、
作業条件の向上が確保されることになった。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のショークラッシャ全体の側断面図、第２
図は第１図に於るＡ矢視部拡大側面図、第３図は本考案
の一実施例であるショークラッシャ用テンションロッド
スプリングの調整装置を取り付けた状態を示すテンショ
ンロッドスプリング部の側面図、第４図は第３図に於る
Ｂ−Ｂ矢視図である。 １６・・・テンションロッド、１７・・・調整ナツト、
１８・・・調圧板、１９・・・固定板、２０・・・テン
ションロッドスプリンタ、２４・・・シリンダ取付板、
２３ａ２３ｂ・・・油圧シリンダ、２６ａ 、２６ｂ・
・・ピストンロッド。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 テンションボルトの端部に螺着した調整ナツトによって
   位置決めされる調圧板と、本体フレームに固設した固定
   板との間に縮着したテンションロッドスプリングの圧縮
   力を調整する装置であって。 上記テンションボルトに螺着するシリンダ取付板と、該
   シリンダ取付板に垂直に固着され、前記調圧板を押圧す
   るための２本以上の油圧シリンダとを有してなることを
   特徴とするショークラッシャ用テンションロッドスプリ
   ングの調整装置。