JPS5932712Y2 - 面格子・各種手摺り・フェンス等の目隠し翼片の取着装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、他人に室内等を覗き見られる事を防ぐ為に
、家屋やビル等に装設される面格子、窓・ベランダ・バ
ルコニー用手摺り・フェンス等の格子棒の所定位置に保
合溝を対設し、これに所定の目隠し翼片を所定の構成で
装着せしめる装置に係り、特に相対する翼片間に前後及
び側方の間隙部が生ずるので正面方向からの目隠し作用
を損なう事なく常時程良い通風が得られると共に、側方
の間隙部と二重部分とを有する為一定幅の翼片を格子棒
間隔の狭いものからやや広いものに対して共通に兼用出
来る他、極めて採光性と装飾性に優れる結果、室内が暗
くならず陰気感や圧迫感等が生ぜず、従って快適に使用
する事が出来るように改善するものに関する。

従来、この種の面格子・各種手摺り等に目隠し機能を兼
備せしめたものには、例えば格子棒の相対する側面に設
けた嵌挿溝の双方に一つの目隠し板を嵌挿したもの等が
あったが、これらのものは該面格子等の全体が閉塞され
るので通風が阻害され、その周辺部の空気が滞むと共に
室内が暗くなり、その全面閉塞による陰気感や圧迫感が
生じてしまう欠点の他、強風の際に大きな風圧作用を受
は目隠し板が離脱する等のおそれも有していた。

また、一本毎の各格子棒に単独の目隠し板を取付けする
ものも見受けられるが、この場合にはそれらがすべて同
一平面上に列設されるものであった為、相隣り合う目隠
し板との間に隙間が生じ、最も大切な正面方向の目隠し
作用が損なわれてしまうか、さもなければそれらが相衝
突し合って取付は作業に支障を生じたり、取付は後の整
列が乱され大変不体裁となつとしまうと共に、この場合
にもやや大きな風圧作用を受けたり、振動音を発する等
の不利を有していた。

その上この種のものは格子棒の間隔が特定されるとそれ
に使用される目隠し板の幅も特定の幅のものに限定され
てしまう欠点が生じ、所定幅の目隠し板を多種類のもの
に共通して使用する事が出来ず、製造・組立・在庫上等
において多くの不利を有していた。

そこでこの考案は如上の不利を改善せしめるものであり
、格子棒に対設した係合溝に係着する係止条を、その断
面における前後の各端部に一体に突設した事により、格
子棒に対し随時容易に取付は出来るようにした略帯板状
の取付は基板には、断面略直角状に内方に向けて折曲し
て設けられる目隠し翼片を、該取付は基板の長手方向に
沿う片側端部に位置せしめると共に、その全体を透光性
硬質合成樹脂材料を用いて所定幅に一体形成し、この目
隠し翼片の係止条を面格子等の相対する格子棒の上記係
合溝内にそれぞれの表裏面を相互に反転して係着せしめ
る事により、相対する目隠し翼片間に前後の間隙部を設
けてその通風・採光性を改善すると共に、その相互接触
による支障を回避し、また目隠し翼片の側方に設けられ
る間隙部により一定幅の目隠し翼片を格子棒間隔の狭い
ものからやや広いものまで共通に兼用して使用出来るよ
うに改善したものを提供するものである。

次に、この考案の一実施例を第１図から第３図に基いて
説明する。

面格子等の格子棒１，１・・・・・・には、その前面及
び後面の左右両端部に前後方向に背向して対設される係
合溝４，４を該長手方向に沿って形設せしめると共に、
一方各種形状を有する目隠し翼片２は透明硬質合成樹脂
材料によりその取付けされる面格子等のうち最も格子棒
間隔の広いものにつき、その隣接する格子棒の相対する
側面間の間隔の略÷に相当する全幅と、該格子棒の長さ
に応じた長さとを有し、その表面部には第３図に示した
ように多数の凹凸条（符号ナシ）を配して押出し成形に
より形成されるが、その長手方向に沿う片側端縁には平
面略Ｔ字状に直交され、かつその直交された部分に断面
略凹弧状を有する所定幅の取付は基板５が、その凹弧面
を外方に向けて一体に設けられているが、該取付は基板
の断面における前後の各端部の外側に上記保合溝に係合
する一対の係止条６，６が一体に形成せしめである。

またこれらの取付は基板５と目隠し翼片２との結合部（
符号ナシ）は図示の如くわずかに背屈しているが、これ
は基板の幅方向の片側路端部に偏在せしめである上記目
隠し翼片２を、その基端部近傍において取付は基板の幅
方向の中央部寄りに折曲せしめると共にその折曲した端
縁を該取付は基板の断面における略中央部内面側に十面
略Ｔ字状に直交するように結合せしめる事によりその撓
み性を大きくせしめ、目隠し翼片を取り外す際等にこの
目隠し翼片に外力が作用しても、この部分に亀裂が生ず
る事がないようにさせる為のものである。

符号８は該横桟７，７を壁面に取付ける取付は脚を示し
たものである。

続いてその他の実施例を第４図から第６図に基いて説明
する。

この場合における目隠し翼片２の長手方向に沿う片側の
端部に、断面略直角方向に折曲されて設けられる取付は
基板５は、その断面における前後の両端部が外側に略半
円弧状を呈して湾曲すると共にその中央部は外方へ対し
やや山形状に曲成された断面形状を有し、その長手方向
の片側部における位置に該目隠し翼片がわずかな屈曲部
を介して内方に断面略直角状を威して一体に形成されて
いるが、この場合半透明の硬質合成樹脂材料を使用した
ので、表面部の凹凸条に小なるものとなっている。

そして上記半円弧状の各先端が前後に相対向する係止条
６，６となっている。

次に第５図の格子棒１はその左右の側面３，３における
前後の両端部に前後方向に背向する突片（第５図におい
てのみ符号４゜４）を突設する事により、該それぞれの
側面の前面、後面部に前後方向に背向する保合溝を形成
したものである。

そしてこの保合溝に第４図に示した目隠し翼片の係止条
が係着されるように構成しである。

上記各実施例における各一対の係止条を有する取付は基
板はそれぞれ硬質合成樹脂の特性により弾性力を有して
いるので、該係止条が該係合溝に係合される際にはこれ
らの一対の係止条のうち一つが傾斜されてその相互の間
隔が広げられて係合されるが保合後は再び元の形状に復
すると共に、これを離脱する際にも同様の弾性変形によ
りその相互の間隔が広げられて離脱し、離脱後は元の状
態に復するのでこれらの着脱は繰り返しが可能である。

この考案は上述の如き構成であって、今この考案の目隠
し翼片２を第２図及び第６図の如く面格子等に取付けす
る場合は、その取付けしようとする格子棒１の側面３に
その取付けようとする目隠し翼片２の取付は基板５を、
先に説明した実施例のものの場合には当接せしめ、後の
実施例のものの場合には近接せしめると共に、そのうち
の一方の係止条６を該格子棒における近傍の保合溝に係
合せしめた後、他方の係止条の先端を第３図に示したよ
うに押し広げると共に該取付は基板をその側面方向に押
しつけて手を離すと他方の係止条が他方の保合溝に係合
されこの目隠し翼片はその長手方向の一部が該格子棒に
係着により取付けられる。

従ってこの操作を長手方向の全体に行なう事によってそ
の全体の取付けが出来る。

そして、もしこの取付けした目隠し翼片を逆に取りはず
したい場合には、該目隠し翼片の取付は基板をやや側面
方向に押し付けながら横方向に強い力を加えると長手方
向の一部における片側の係止条が外されるので後は外れ
た部分の取付は基板を引き離し方向に強く引っ張る操作
を長手方向に連続して行なえば良い。

更に、この考案による目隠し翼片は、その全幅が隣接す
る格子棒の相対する側面間の間隔より小さくなりかつそ
の間隔の格子以上となるように形成され、かつ少なくと
も該目隠し翼片の大部分が取付は基板の幅方向の片側路
端部に偏在するようにそれぞれ平面略丁字状に直交して
一体に形成され、その上面格子等の複数本の格子棒の相
対する側面のそれぞれについて個々に係着されるもので
ある為、その取付けされる格子棒と相対する格子棒の側
面とこの取付けされた目隠し翼片の先端との間には側方
間隙部が生じる構成であるから、これらの各目隠し翼片
を面格子等における複数個の格子棒に取付けするには、
第２図及び第６図に示したように、その左右関係及び前
後関係を相互に反転して係着すれば、該取付は基板の幅
に応じた間隔を有する前後の間隙部が該相対する目隠し
背片の前後間に必然的に形成されるので、その正面方向
に対する目隠し作用を最も高めた状態においても常時程
良い通風と採光が得られ、従って窓周辺部の空気が滞ま
ない上に室内が暗くならないので、該前後の間隙部から
の採光とその通風作用により、その全面閉鎖による陰気
感や圧迫感が少なからず緩和されるという効果を有する
他、該前後の間隙部によって、これらの目隠し翼片を係
着した面格子等の全体に対する風の吹き抜けが良くなり
、強風の際も該目隠し翼片や該面格子等が大きな風圧作
用を受けないので安全であるという効果を有する。

また本考案においては、上述の如く対向する格子棒間に
対設するそれぞれの目隠し翼片を、正面より見てその表
裏面が相互に反転されるように係着出来るので、これら
を係着する際に該目隠し翼片同志の相互接触が回避され
、従って、相対する格子棒の一方の側面に既に取付けし
た目隠し翼片が、後から取付けする目隠し翼片に対して
弾発力を作用させる事により、それらの取付は作業が妨
害されその作業能率が著しく低下する等の不利、及びこ
れらの目隠し翼片が相互に反発する事によりその弾性力
の差異による全体の整列に乱れが生じ外観が大変不体裁
となる欠点等が生じないので大変に有利である。

その上、これらの相隣り合う目隠し翼片は、その係着す
べき相対する格子棒と格子棒との間隔が、例えば狭い場
合においてはそれらの各先端部における重なり合う部分
がより多くなって取着されるので、その斜め方向に対す
る目隠し作用が更に良くなるという利点が生ずるが、そ
の際狭い事によってその取付は上に支障が生ずる事が無
く、逆に上記間隔がやや広い場合にはその重なり合う部
分は少なくなってしまうが、その広くなった分の目隠し
作用が損なわれるという不都合が生じないので、この考
案によれば所定幅を有する一つの目隠し翼片を、面格子
等における格子棒間隔の狭いものからやや広いものまで
実に多種類のものに対して広範囲に共通に兼用して使用
する事が出来るのでその製造・在庫・組立上多くの利便
を有する他、更に該目隠し体の表裏面を交互させて列設
する事により特有の意匠的装飾効果が発揮されるという
利点がある。

またこの考案によれば、取付は基板の長手方向に設けた
一体の係止突条を、格子棒の長手方向に設けた保合溝内
に弾性係着せしめて取付けするので、その固定力が強い
上に長期間の使用にも弛みが生じない等の効果がある。

また、この考案による目隠し翼片は、透光性硬質合成樹
脂等によって構成されるので、押出成型での製作が簡便
であると共に、各種の着色も自由な上に光の透過・反射
・屈折を利用する事が出来るので、これを例えば上記実
施例の如くその表面上に多数の凹凸条を形成した場合に
は、入射光線が一定かつ平行であってもその表面の凹凸
条による目隠し翼片への光の入射角が各部分によって種
々に異なる結果、これらは様々な方向に屈折して透過し
、あるいは反射・全反射して極めて美しい散乱光を生じ
、優れた装飾効果を発揮するものである。

このようにした目隠し翼片では透光性はあってもほとん
ど透視性がないので採光を損なう事なく目隠しの目的を
遠戚する事が出来るのである。

従って従来のように目隠し板を取付ける事によって室内
が暗くなり、不快な圧迫感や陰気感が生じてしまうとい
う不都合な事が全く無くなり、加えて上記通風作用と相
まって極めて快適に使用する事が出来る上にその装飾的
な効果にも良く優れている等の多くの利点を有する面格
子・各種手摺り・フェンス等の目隠し翼片の取着装置を
提供する事が出来る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１図はこの
考案の斜面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線の断面図、第３
図は一部分解した断面図、第４図は他の実施例の翼片の
斜面図、第５図は同じく他の実施例の格子棒の斜面図、
第６図は同じく他の実施例の断面図である。 符号１は格子棒、２は目隠し翼片、３は側面、４は係合
溝、５は取付は基板、６は係止条、１１は突条部である
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 面格子・各種手摺り・フェンス等における格子棒には、
   その前面及び後面の左右両端部に前後方向に背向して対
   設される保合溝を形成し、一方送光性硬質合成樹脂材料
   より成る目隠し翼片はその全幅を上記隣接ｊる格子棒の
   相対する側面間の間隔よりも小さくかつその間隔を格子
   以上となるように形成すると共に、この目隠し翼片の長
   手方向に沿う片側端縁には平面略丁字状に直交する所定
   幅の取付は基板を、少なくとも該目隠し翼片の大部分が
   該取付は基板の幅方向の片側路端部に偏在するように一
   体に形成し、かつ該取付は基板の断面における前後の各
   端部には、上記前後方向に対設される一対の各係合溝に
   係合される各係止条をそれぞれ一体に突設し、上記格子
   棒の相対する側面には、それぞれの表裏面を相互に反転
   させた各目隠し翼片の取付は基板を当接又は近接せしめ
   ると共に、上記係止条をそれぞれ該格子棒における上記
   保合溝に係脱自在に係着せしめ、その取付けされる格子
   棒と相対する格子棒の側面と、この取付けされた目隠し
   翼片の先端との間に側方間隙部を形成するとともに、相
   対する目隠し翼片間にも前後方向の間隙部を形成したこ
   とを特徴とする面格子・各種手摺り・フェンス等の目隠
   し翼片の取着装置。