JPH0113285Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は照明器具などのルーバに関するもの
である。

第１図および第２図にルーバを付設した照明器
具の外観斜視図および分解斜視図を示している。
この照明器具１は、ランプ２を配設した本体３内
にルーバ４を収置し、このルーバ４を本体３の開
口縁に付設した枠５によつて支持固定してルーバ
４によりランプ２の照光の照射方向を規制するよ
うにしたものであるが、前記ルーバ４の組み立て
は、第３図に示すように、複数枚の互いに平行な
ルーバ下片６と、このルーバ下片６に対して略直
交するルーバ上片７とを、ルーバ下片６の上辺部
に切欠形成したスリツト６ａとルーバ上片７の下
辺部に切欠形成したスリツト７ａとで係合させて
格子状に組み合わせるものが一般的である。

ところが、このような組立構成であつては、ル
ーバ下片６のスリツト６ａとルーバ上片７のスリ
ツト７ａとの係合状態において、例えばスリツト
７ａで分岐されるルーバ上片７下辺部の左半部７
ｂと右半部７b′とは、ルーバ下片６の面に沿う方
向への変位が規制されないため、第４図に示すよ
うにルーバ下片６を介して左右で位置ずれしてし
まい、ルーバ上片７の下縁が同一線上に揃わず外
観美を損ない、また組立作業も円滑に行えないと
いう欠点を有する。

したがつて、この考案の目的は、ルーバ片の交
差用のスリツトの両側部分が板厚方向に撓んで位
置ずれするということがなく、組立が容易で外観
美に優れたルーバを提供することである。

この考案の一実施例を第５図および第６図に示
す。すなわち、このルーバは、前記従来例におけ
るルーバ下片６′およびルーバ上片７′の各スリツ
ト６a′，７a′の形成部の、スリツト６a′，７a′よ
り幅方向に延びるスリツト延長領域をスリツト側
縁係合用の凹条６c′，７c′とする。ルーバ上片
７′およびルーバ下片６′は、凹条６c′，７c′を除
く全面が桝目状の凹凸パターン面からなり、凹条
６c′，７c′の幅を一桝目分としてある。凹凸パタ
ーンは、例えばプレス加工により形成する。

このように構成したため、ルーバ下片６′とル
ーバ上片７′との係合組み合わせにおいて、各ル
ーバ６′，７′を簡単な押入操作により相互のスリ
ツト６a′，７a′位置に正確に係合させることがで
き、またスリツト６a′，７a′の両側の側縁が凹条
６c′，７c′に規制されて相互に板厚方向に位置ず
れすることが防止され、ルーバ下片６′およびル
ーバ上片７′の端縁を一直線上に揃えることがで
き、外観上優美に仕上げることができる。また、
ルーバ上片７′およびルーバ下片６′は桝目状の凹
凸パターン面に形成してあるため、グレアカツト
が良好に行なえるが、凹凸パターン面の非形成部
分を凹条６c′，７c′としているため、凹条６c′，
７c′の形成が容易である。例えば、凹凸パターン
面はルーバ上片７′およびルーバ下片６′の幅方向
１列の桝目分ずつ加工する方法等で得られるが、
この場合に１列分の加工をせずに残すだけで、凹
条６c′，７c′を形成することができ、凹条６c′，
７c′の形成が簡単に行なえる。さらに、ルーバ上
片７′およびルーバ下片６′の凹凸パターン面の１
桝目分で凹条６c′，７c′を形成しているため、ル
ーバ上片７′とルーバ下片７の交差部分で凹凸パ
ターン面の規則性が乱れることがなく、外観が良
い。

以上のように、この考案のルーバは、複数枚の
互いに平行なルーバ下片と、このルーバ下片に対
して略直交するルーバ上片とを、前記ルーバ下片
の上辺部に切欠形成したスリツトと前記ルーバ上
片の下辺部に切欠形成したスリツトとで係合させ
て格子状に組み合わせたルーバであつて、前記ル
ーバ下片およびルーバ上片のスリツト形成部より
幅方向に延びるスリツト延長領域をスリツト側縁
係合用の凹条としたものであるため、スリツト延
長領域の凹条によるガイド作用によつてスリツト
側縁が正確な位置に侵入してルーバ下片と上片と
の係合作業が容易となる。また、ルーバ下片およ
びルーバ上片のスリツトの両側部分が凹条に嵌合
して規制されるため、スリツトの両側部分が撓ん
で相互に板厚方向にずれるという問題がなくな
る。そのためルーバ下片およびルーバ上片の端縁
が一直線上によく揃い外観上優美な組立仕上げと
することができる。また、ルーバ上片およびルー
バ下片は桝目状の凹凸パターン面に形成してある
ため、グレアカツトが良好に行なえるが、凹凸パ
ターン面の非形成部分を凹条としているため、凹
条の形成が容易である。凹凸パターンはルーバ片
の幅方向１列の桝目分ずつ加工する方法等で得ら
れるが、この場合に１列分の加工をせずに残すだ
けで、凹条を形成することができ、凹条の形成が
簡単に行なえる。

さらに、ルーバ片の凹凸パターンの１桝目分で
凹状を形成しているため、ルーバ上片とルーバ下
片の交差部分で凹凸パターンの規則性が乱れるこ
とがなく、外観が良いという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はルーバ付照明器具の外観斜視図、第２
図はその分解斜視図、第３図は従来例を示す要部
分解斜視図、第４図はその組立状態を示す要部斜
視図、第５図はこの考案の一実施例を示す要部分
解斜視図、第６図はその組立状態を示す要部斜視
図である。 ６′……ルーバ下片、６a′……スリツト、６
c′……凹条、７′……ルーバ上片、７a′……スリ
ツト、７c′……凹条。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数枚の互いに平行なルーバ下片と、このルー
   バ下片に対して略直交するルーバ上片とを、前記
   ルーバ下片の上辺部に切欠形成したスリツトと前
   記ルーバ上片の下辺部に切欠形成したスリツトと
   で係合させて格子状に組み合わせたルーバであつ
   て、前記ルーバ下片およびルーバ上片のスリツト
   形成部より幅方向に延びるスリツト延長領域をス
   リツト側縁係合用の凹条とし、前記ルーバ上片お
   よびルーバ下片は、前記スリツト側縁係合用の凹
   条を除く全面が桝目状の凹凸パターン面からな
   り、前記スリツト側縁係合用の凹条の幅を一桝目
   分としたことを特徴とするルーバ。