JPS5932249B2 - 放電加工装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は放電加工において、特に加工状態の判別検出の
改良に関するものである。

加工状態、即ち加工間隙に繰返される放電状態に応じて
加工間隙を追従制御したり、加工パルス制御をするが、
従来この加工状態の検出は間隙の ３平均電圧とか繰返
される放電の内の良放電の数、異常放電数等を検出判別
して判定するようにしているが、このような変化量の単
独検出では加工中発生する加工屑等の勤行による単発的
に発生する異常放電か、加工間隙長の制御が悪いことに
よるものか、あるいは供給する加工パルス制御が不良な
ために生起する異常放電か等を区別して判定することは
できない。

したがつてこれらの加工状態検出にもとずく信号によつ
て間隙制御、放電パルス巾、休止巾制御等を行なつたの
では安定した最適な制御をすることはできない。本発明
はこの加工屑等の影響によつて時々発生する短絡等に惑
わされることなく現在進行中の加工状態を適確に検出判
定するようにしたものである。

以下図面の一実施例によつて本発明を説明すると、１は
加工用電極、２は被加工体で、両者対向して加工間隙を
形成する。

３は加工用電源で、トランジスタのスイッチ４の直列に
介して加工間隙に並列接続され、スイッチ４のオン・オ
フスイッチング制御により間隙に加工パルスを発生する
。

５はスイッチ４にオン・オフ制御パルスを供給するパル
サ、６は判別回路で、間隙の放電中の検出電圧を判別し
、それが設定基準レベル以下のアーク・短絡等の異常放
電を判別して、そのときパルスを出力する。

□は判別回路６の出力をカウントするプリセットカウン
タ、８はカウンタ７にクリアー信号を加えるクロックパ
ルス発振器、９は電極１に加工送りを与えるサーボモー
タ、パルスモータ、油圧シリンダ等より成る送り制御装
置で、この加工送りによつて電極１は追従して被加工体
２と対向する加工間隙を一定に維持するよう作動する。
１０はその加工送り量、即ち距離をバルク信号として検
出するエンコーダ、マグネスケールの如き検出器、１１
はカウンタで発振器１２のクロックパルスに同期してカ
ウント信号を出力する。

１３はデバイダで、カウンタ１１の出力（送り距離ｄｔ
に比例する信号）と発振器１２のクロックパルス（設定
したーー定時間ｄｔ）の比、即ちｄｊ！／Ｄｔ（送り速
度）を出力する。

１４はデバイダ１３の出力値（速度Ｄｔ／Ｄｔ）を判別
する判別回路で、速度Ｄｔ／Ｄｔが或る一定値以下に低
下すると信号を出力する。

１５は判別回路１４の出力とプリセツトカウンタ７の出
力とを入力するアンドゲート、１６は制御回路で出力は
表示装置１７に表示されるとどもにパルサ５に制御信号
を供給する。

今電極１と被加工体の加工間隙にスイツチ４のオン・オ
フスイツチング制御によつて電源３から加工パルスを加
えることによりパルス放電を行つて加工するとき、加工
間隙の伏態変化によつて放電の発生状態が異なり、放電
開始して後の電圧が各放電毎に相違する。

放電がアーク・短絡等の異常放電であると電圧は正常放
電時よりも低くなり判別回路６は基準レベルを正常放電
とアーク・短絡等の異常放電を分ける電圧値に設定して
あり、入力信号が基準レベル以下になると判別信号を出
力するから容易に異常放電を検出でき、判別回路６の出
力をカウンタ７でカウントする。発振器８からのクロツ
クパルスは通常１〜１０秒程度以下に設定され、このク
ロツクパルスが加わる毎にカウンタ７はクリアされるが
、異常放電が連続して発生するときはカウンタ７はプリ
セツト値まで急速にカウンターアツプして信号を出力す
る。通常の加工においてカウンタ７のプリセツトは１０
０〜１０００パルス程度に設定される。一方送り装置９
によつて与えられる加工送りは、その送り距離がエンコ
ーダ１０によつてパルス検出されカウンタ１１でカウン
トされデバイダ１３で送り速度Ｄｔ／Ｄｔが求められる
。

発振器１２のクロツクパルスは通常１秒以下に設定され
、このクロツクパルスが出力する毎にカウンタ１１のＤ
ｔがデバイダ１３に加わつてそのときの送り速度Ｄｔ／
Ｄｔが求められる。判別回路１４は基準レベルが所定の
送り速度信号に相当する値に設定してあり、入力する送
り速度が正常加工中の所定値より低下するようであれば
判別信号を出力し信号はアンドゲート１５に加わる。こ
のようにしてアンドゲート１５にある値以上の連続した
異常放電の信号と加工送り速度が低下した信号とが同時
に加わると論理積信号が制御回路１６に加わり加工状態
の異常を表示装置１７で表示し、またパルサ５に信号を
加えて加工用パルス巾、休止巾、繰ノり返し数等の最適
自動制御をする。

そしてこのような加工用の間隙供給パルスの最適制御に
よつて正常加工状態に復帰すると繰返し放電のうちの正
常放電数が増加するから異常放電をカウントするカウン
タ７がプリセツト値までカウントしない内にクロツクパ
ルスによつてクリアされてしまい、したがつてこのとき
は表示装置１７には異常表示は行なわれない。

ところで加工の進行によつて加工面積が変化し、例えば
それが増大するようなときには加工に追従させる電極１
の送り速度は加工面積が狭いときより低下してくるが、
加工間隙で繰返される放電が正常である限リカウンタ７
はクリアされてしまい異常計数信号は出力しないから、
表示装置１７による異常表示は行なわれない。

これに対して間隙に加工屑等が介在堆積してくるとアー
ク等異常放電が多発生するとともに加工が進まないから
同時に送り速度も低下してきて、これの両信号がアンド
ゲート１５で結合するから、このとき始めて異常表示が
行なわれるようになる。このように加工伏態変化にもと
ずく異なる２つの信号を結合して正常、異常を判定する
ようにしたことにより単独信号を利用する場合に比較し
て正確に適確に加工伏態の判定検出をすることができる
。また放電状態の検出も一定時間中の繰返し放電を判別
チエツクしてそれをカウントして群として判定するよう
にしたから、放電状態の現状から次の移行傾向等も適確
に判定でき、これにもとずいて加工状態判定をするから
極めて正確な判定表示ができるものである。なお、放電
の判別回路６は正常放電を判別してもよく、正常、異常
の両方を判別してもよく、また判別基準を複数レベルに
別けて判別してもよい。

そして判別結果をカウンタ７で群として判定するとき、
アツプダウンカウンタ等で正常放電に対する異常放電の
比、またはスイツチ４のパルス数に対する正常放電数、
異常放電数の比率を信号としてもよい。そしてこの放電
状態と送り速度の結合による加工状態の判定表示は正常
か異常かだけでなく、加工状態の良否を複数レベルに分
離して表示してもよい。また検出信号によつて加工用の
バルサ制御だけでなく、この信号により電極サーボ装置
の制御、加工間隙に噴流する加工液の噴流制御、更には
電極を急速に上昇、下降してレジプロ運動させることに
より間隙の加工屑濃度制御するときのレジプロ運動の最
適制御をすることもできる。

なお、本発明は加工形伏電極を用いた放電加工に限らず
、ワイヤーカツト放電加工装置等も包含するものである
。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例回路構成図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 放電加工において、繰返されるパルス放電を判別チ
   ェックして設定基準レベル以下の異常放電のパルス信号
   を出力する判別回路と該判別出力を設定時間間隔中計数
   するプリセットカウンタとからなる放電状態を検出する
   装置と、加工間隙を追従する送り速度を検出する装置と
   該送り速度信号を判別チェックして設定基準レベル以下
   の信号を出力する判別回路とからなる追従送り状態を検
   出する装置と、前記放電状態検出装置のプリセットカウ
   ンタの出力と前記追従送り状態検出装置の判別回路の出
   力との論理積出力により加工状態を検出する装置とを設
   けたことを特徴とする放電加工装置。