JPS5931840Y2 - シ−ルド機の方向修正装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、先導管部と後続管部に分割したシールド機に
おいて、その掘進方向修正装置の改良に関するものであ
る。

従来のこの種のシールド機の方向制御装置は、第４図に
示すように、先導管部ａの後端部内周面にフランジＣを
固着すると共に後続管部すの前端部内周面四方又は六方
に単動ジヤツキｄを装着して該ジヤツキｄのロッド先端
面を前記フランジＣに当接させ、方向制御時においては
必要個所のジヤツキを作動させてロッドを伸長させるこ
とにより先導管部ａを所望の方向に向けている。

しかしながら、このような装置では、軟弱な地盤等にお
いては一方側のジヤツキを作動させてフランジＣを介し
て先導管部すを押圧すると、該先導管部ａの他方側も前
進することが生じて精度のよい方向制御が期待できない
という問題点を有し、又、使用するジヤツキｄの本数が
多いので、シールド内の空間が狭くなり、特に小口径の
シールドにおいてはシールド機の運転用機器設置空間を
制約する等の欠点があった。

本考案はこのような欠点をなくするために、先導管部の
後端部と後続管部の前端部間をその内部の外周三方にお
いて、一方を先導管部が後続管部に対して上下左右首振
り自在に自在継手等で連結すると共に他の三方を往復動
ジヤツキにより連結したことを特徴とするシールド機の
方向修正装置を提供するものである。

実施例を示す図面について説明すると、１は略円筒形状
のシールド機先導管部、２は該先導管部１と同径の短管
よりなる後続管部で、その前部を小径にして全体を漏斗
状に形成し、該小径前部２ａを先導管部１の後部内にこ
の先導管部１が上下左右に首振り回動自在に遊嵌させで
ある。

３は先導管部１の後部内周面と後続管部２の小径前部外
周面間に装着したパツキンで、管内への地下水の浸入防
止するものである。

４は先導管部１の内周面に一体的に固着した環状のフラ
ンジで、後続管部２の前端面から適宜小寸法、内方に位
置した部分に周設されである。

５は後続管部２の小径前部２ａ寄りの大径部内周面適所
に固着した環状フランジである。

６．７は往復動ジヤツキ、８は固定軸装着部材でこれら
は後続管部２の内部外周三方に配設してあり、図におい
ては固定軸装置部材８を後続管部２の小径前部２ａの内
周面下部に固着し、往復動ジヤツキ６．７を後続管部２
のフランジ５の前面上部両側にその外底面を固着して、
これらの往復動ジヤツキ６．７と固定軸装着部材８が逆
止三角形の頂点に夫々位置させているが、本考案におい
てはこれに限定されることなく、固定軸装着部材８が二
等辺三角形の頂点に配し、他の頂点部に往復動ジヤツキ
６．７を夫々配したり、又、不等辺三角形の頂点部に順
次配設してもよい。

９，１０．１１は往復動ジヤツキ６．７と固定軸装着部
材８の前方に夫々対応させて先導管部１のフランジ４の
後面三方に固着した継手部材で、これらの端面中央に球
座面１２，１３．１４を夫々凹設してあり、各々の球座
面１２，１３．１４に往復動ジヤツキ６．７のロッド１
５，１５と固定軸装着部材８に前後動不能に固定した水
平固定軸１６との先端部に形成した球体部１５ ａ 、
１５ ａ、１６ ａを夫々回動自在に嵌合して自在継手
とし、押え金具１４′を各継手部材９，１０．１１の端
面に固着して球体部の離脱を阻止しである。

なお、各継手部材９．１０．１１の球座面の中心は先導
管部１のフランジ４の後面と後続管部２の後端面との距
離の中央に位置するようにしである。

１７は後続管部２の小径前部２ａの内周面において、そ
の上部及び両側部に配設したストローク検出器で、小径
前部２ａの内周面に固着した支持台１８に装着されてあ
り、その検出棒先端を先導管部１のフランジ４の後面に
当接させてその伸縮度により後続管部２に対する先導管
部１の偏位量を測定するものである。

第３図は前記往復動ジヤツキ６．７の油圧配管の系統図
で、１９は油圧モータ、２０は油圧ポンプ、２１゜２２
は夫々往復動ジヤツキ６．７の切換電磁弁、２３は油タ
ンクである。

以上のように構成したシールド機の方向修正装置の作用
を述べると、第１図及び第２図において往復動ジヤツキ
６．７に圧油を供給してそのロッド１５．１５を同時に
伸長させれば、先導管部１の上層部は下部の自在継手の
球座面１４、球体部１６ ａの中心点を支点として下方
に傾き、その状態で立坑内に設置した推進ジヤツキ（図
示せず）を作動させて埋設管体２４、後続管部２を介し
て押圧すると、先導管部１は下傾方向に前進するもので
ある。

又、往復動ジヤツキ６．７を前記操作と逆にしてそのロ
ッド１５，１５を収縮させれば、先導管１は上方に傾斜
してその状態で地盤中を推進させることができる。

さらにジヤツキ６．７の一方のロッドを伸長させ他方の
ロッドを短縮するように油圧操作を行えば、左方或いは
右方に先導管部１を屈曲させることができる。

この時の先導管部１の屈曲偏位量を検出棒１７゜１７．
１７によって検出し、新古の方向に先導管部１を推進さ
せるものである。

なお、以上の実施例においては、往復動ジヤツキ６．７
と固定軸１６とは球座面１２，１３．１４と球体部１５
ａ 、１５ ａ 、１６ ａによる自在継手によって先
導管部１のフランジ面に連結したが、可撓継手その他の
回動自在な連結構造であれば本考案を満足させることが
できる。

又、固定軸１６は必ずしも固着しなくても、固定軸装着
部材８に前後方向に移動調節可能に取付け、方向修正時
にのみその前後動を拘束し得るように構成してもよい。

以上のように本考案は、先導管部の後端部と該先導管部
の後部に遊嵌する後続管部の先端部とをその内周三方に
おいて、一方を先導管部が後続管部に対して首振り自在
に連結し、他の三方を往復動ジヤツキにより連結したこ
とを特徴とするシールド機の方向修正装置に係るもので
あるから、２個所に配設した往復動ジヤツキにより首振
り自在に連結した部分を支点として先導管部を上下左右
いずれかの方向にも簡単に屈曲させることができ、しか
も往復動ジヤツキを伸縮させても首振り自在に連結した
部分は固定しているので、先導管部全体が前進すること
はなく、該先導管部を正確に屈曲させて確実な方向修正
が可能となり、埋設管体推進時に別途方法によって測量
を行うと共にストローク検出器等の指示値と照合しなが
ら計画推進方向に正確に施工することができるものであ
る。

又、先導管部の方向修正用ジヤツキの使用数は２個で足
り、このように少数であるからシールド機の断面積内に
おけるジヤツキ等の修正装置の占有する面積が少なくな
り、且つ必要な油圧機器も少なくなるので、シールド機
全体がコンパクトになると共に故障の発生も減少させる
ことができるものであり、さらにジヤツキとして往復動
ジヤツキを採用しているので、方向修正が容易であり、
微妙な修正が可能となるものである。

【図面の簡単な説明】 図面は本考案の実施例を示すもので、第１図はその簡略
縦断側面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線における縦断正面
図、第３図はジヤツキの油圧配管系統図、第４図は従来
の修正装置の簡略縦断側面図である。 １・・・・・・先導管部、２・・・・・・後続管部、４
，５・・・・・・フランジ、６，７・・・・・・往復動
ジヤツキ、８・・・・・・固定軸装着部材、９，１０．
１１・・・・・・継手部材、１２，１３．１４・・・・
・・球座面、１５ａ、１５ａ・・・球体部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 先導管部の後端部と該先導管部の後部に遊嵌する後続管
   部の先端部とをその内周三方において、一方を先導管部
   が後続管部に対して首振り自在に連結し、他の三方を往
   復動ジヤツキにより連結したことを特徴とするシールド
   機の方向修正装置。