JPS5929873Y2 - 開口用摘み - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は罐の開口用摘みに関するものであって、成端
板に切取線によって設けられた開口用切放片を端板から
切離す際に、初期破断部に加圧力を集中させて、容易に
開口し得ること、及び切取線を摘み片によって保護し、
外力による不慮の切り離しを防止することを目的とした
ものである。

従来切放片に固着する開口用摘みは種々知られているが
、切放片を端板から切り離す際には局部的に外力を集中
し、かつ比較的強い力を必要とし、また切放片を小さな
力で切り離しできるように切取線を深く設けると不慮の
外力によって、切放片が端板から意に反して一部切り離
されるおそれがあった。

しかるにこの考案は、成端板の開口用切放片に固着する
開口用摘みにおいて、摘みの先端側には対応する開口用
切放片の輪郭に沿うような輪郭の加圧部を形成し、基部
側には対応する開口用切放片の切形線を覆い得る形状の
切取線保護部を形成し、前記加圧部と切取線保護部との
外周接続部には、保護部側を突出させた切替段部を形成
すると共に、前記切替段部よりも基部側に成端板との固
着部を設けて開口用摘みを構成したので、前記切替段部
が開口加圧時における梃子の支点として働き、開口に際
し初期に局部的集中力を与え易く、開口を容易にすると
共に開口を要しない際に不慮の外力による切放片の分離
を防止し、かつ開口中間時の操作を容易にし、以って上
記従来の問題点を解決したものである。

以下この考案を第１図および第２図に示す実施例に基づ
いて説明する。

摘み１は、該摘みを固着すべき成端板の切放片２に対応
した平面形状を有する合成樹脂製の板状体であって、前
記切放片２の一側（成端板の外周側）３に対応する部分
は、対応する切放片２の輪郭の内側（切取線の内側）に
沿った輪郭として加圧部４を形成し、前記切放片２の一
側に連続する他側（成端板の中央側）５に対応する部分
は、対応する切放片２の輪郭よりも若干大きな輪郭の切
取線保護部６が形成しである。

前記加圧片４と切取線保護部６との外縁接続部には切替
段部７，７が形威しである。

前記切取線保護部６の外縁部は切放片の切取線を覆い、
切取線保護部へ外力が働いても切取線部が直接外力を受
けない程度の幅に切取線外へ張出しである。

図中８は前記加圧部４を加圧する際に指で下圧する為に
平面三か月形にした突部であり、図中９は摘みを切放片
２に固着させる為の円柱状の取付部である。

上記実施例の摘み１は上記のように構成されており、取
付部９を切放片２に貫通した後加熱成形によって固着し
て使用するものであるが、その取付構造は材質に応じて
適宜変化し、材質も合成樹脂に限定されない。

上記実施例の摘みによれば、突部８を指で下圧し、加圧
部４を第２図中矢印１０のように下方に押し下げて切放
片２の一側を端板から切り離した後、切取線保護部６を
矢示１１のように引き上げると、段部７が梃子の支点と
なり切放片２を端板から容易に取り除き開成することが
できる。

なお加圧部４を下方に押し下げる代わりに、切取線保護
部６を前記切替段部７，７を支点として矢示１２のよう
に上方に回転させて、切放片２の一側を端板から切り離
すこともできる。

上記実施例の摘みによれば、加圧部４と切取線保護部６
との外縁接続部に切替段部７，７を設けたので、該切替
段部がストッパーとして働き加圧部４を押し下げた際に
、加圧部が不必要に罐内へ入るおそれがなく、開口縁で
指を切ったりあるいは切放片２が罐の中に入ってしまう
などの不都合を防止できる。

また前記切替段部７，７は、梃子の支点として働き切取
線保護部６を切替段部７，７を中心として矢示１２のよ
うに回転させて、わずかな力で切放片２の他側を端板か
ら切り離すことができる。

更に切放片２の他側の切取線１３は切取線保護部６によ
って覆われているので、不慮の外力により意に反して切
取線１３が切断されるおそれがない。

次に第３図に示す実施例は、上記実施例における切取線
保護部６に三角形状の指掛孔１４を設けた摘み１５であ
る。

上記実施例によれば、使用にあたって指掛孔１４に指を
掛けて摘みを引き上げることができるので、滑るおそれ
がなく力を入れやすい。

この考案の摘みの形状は、上記各実施例に示したものに
限定されることはなく、要は摘みの一側が切放片を罐内
部へ押し下げ得る大きさ、形状であると共に、他側が切
放片周囲の切取線を覆い得る大きさ、形状であればよい
。

すなわちこの考案によれば、開口用の摘みを開口用切放
片の一側に対応する部分において、対応する開口用切放
片の輪郭と同等又は小さな輪郭としたので、摘みの一側
を押し下げることによって切放片の一側を容易に端板か
ら切り離すことができる。

また開口用切放片の他側に対応する部分において、対応
する開口用切放片の周囲の切取線を覆う形状としたので
、切取線が不慮の外力から護られ、以って比較的小さな
力で切放片を端板から切り離すことができる効果がある
。

また摘みの外縁に切替段部を設けたので、該段部が梃子
の支点となり切放片の切取りを一層容易かつ円滑にでき
る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案使用例の平面図、第２図は同じく一部
を切断した側面図、第３図はこの考案の他の使用例の平
面図である。 １．１５・・・・・・摘み、２・・・・・・切放片、４
・・・・・・加圧部、６・・・・・・切取線保護部、７
・・・・・・切替段部、８・・・・・・突部、９・・・
・・・取付部、１０，１１．１２・・・・・・矢示、１
３・・・・・・切取線、１４・・・・・・指掛孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 成端板の開口用切放片に固着する開口用摘みにおいて、
   摘みの先端側には対応する開口用切放片の輪郭に沿うよ
   うな輪郭の加圧部が形成されていると共に、前記摘みの
   一側に連続する基部側には対応する開口用切放片の切取
   線を覆い得る形状の切取線保護部が形成され、前記加圧
   部と切取線保護部との外周接続部には、保護部側を突出
   させた切替段部が形成されると共に、前記切替段部より
   も基部側に成端板との固着部が設けられた開口用摘み。