JPS5929676Y2 - スチ−ムアイロンの弁構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はスチームアイロンの安全弁構造に関するもので
ある。

スチームアイロンは第１図で明らかな通り、内部にタン
ク１を備え、このタンク１内に収容した水をベース２に
形成した気化室３に滴下してスチームを発生させ、この
スチームをやはりベース２に形成した気化室３ど連通の
スチーム噴出孔４より噴出させてなる構成である。

またタンク１土部は注水口５と連通して水の注排水がで
きるようになっており、この連通部はアイロン使用中タ
ンク１内の水がこぼれないよう弁操作軸６にて開閉操作
される弁７にて密封されている。

さらにこのタンク１が弁７にて密封されている関係上、
タンク１内の水を気化室３に滴下する際、その滴下がス
ムーズに行われるよう気化室３とタンク１の上部空間と
の圧力差をなくすための連通パイプ８が設けられている
。

このようなスチームアイロンにあっては何等かの原因、
例えば布地のチリ等でスチーム噴出孔４あるいはこれに
連通ずる通路が閉鎖された場合、気化室３からのスチー
ムが連通パイプ８を通ってタンク１内に流入し、これに
よってタンク１の内部圧力が異常に高くなり、大変危険
な状態となる。

このため、従来からタンク１と注水口５の連通部に設け
られる弁７は一定圧力以上になると開放して内圧を低下
させる安全弁となっていた。

本考案はこの弁７すなわち安全弁を改良したものである
。

すなわち、従来のこの弁７の構造は第３図に示す如く弁
操作軸６に弁パツキン１０が嵌合固定位置し、この弁パ
ツキン１０上にタンク１の上面開口１１より径の大きく
、しかも弁パツキン１０と対応しない位置に複数の小孔
１２を有した弁板１３がやばり弁操作軸６に嵌合位置し
、さらにこの弁板１３上に外径が弁板１３とほぼ同径で
弁操作軸６とすき間１４を持って嵌合したゴム等の柔軟
な材質の安全弁ベソキン１５が位置し、この安全弁ハラ
キン１５とこの安全弁パツキン１５の上方の弁操作軸６
に固着して設けたつば状のひれ１６との間にスプリング
１７を介して安全弁パツキン１５を弁板１３上に密着し
た構成であり、この構成において、タンク１内の圧力が
高まると弁板１３の小孔１２により安全弁パツキン１５
を上方に押圧し、かつスプリング１７の弾力に逆って安
全弁パツキン１５を中心部が盛り上がるよう変形させる
。

これにより安全弁パツキン１５と弁板１３との間にすき
間ができ、り□ンク１内の圧力は弁板１３の小孔１２お
よび弁板１３と安全弁パツキン１５とのすき間、さらに
安全弁パツキン１５と弁操作軸６とのすき間１４を通っ
て外部に逃がされる。

これによってタンク１内の圧力が異常に高くならないよ
うにしている。

この従来構造にあつては、その構成上どうしても安全弁
パツキン１５を弁板１３上に押圧して密着するスプリン
グ１７が必要であり、部品点数が多いばかりか、その組
立て作業性が悪いという欠点があった。

本考案はこの点に鑑みて安全弁パツキンを弁板に密着状
態で弁操作軸に固定される如く嵌合し、かつ安全弁パツ
キンに小孔を設けることで、この小孔より圧力を逃し、
スプリングを使用しない極めて簡単な構成とし、部品点
数が少く組立ても簡単な安全弁としたものである。

以下図に従って本考案の実施例について説明する。

第２図は第１図に耘けるタンク１の上部を拡大して示し
たもので、弁操作軸６に弁パツキン１０が嵌合固定位置
し、この弁パツキン１０上にタンク１の上面開口１１よ
り径が大きく、しかも弁パツキン１０と対応しない位置
に複数の小孔１２を有した弁板１３がやはシ弁操作軸６
に嵌合位置している。

またこの弁板１３土には弁板１３と密着する外径が弁板
１３とほぼ同径でゴム等の柔軟な材質の安全弁パツキン
１５が位置し、この安全弁パツキン１５は弁操作軸６に
嵌合固定している。

また、この安全弁パツキン１５の弁板１３の小孔１２と
対応しない位置には小孔９が設けられている。

このように構成された本考案において、タンク１の内部
圧力が高まった場合、弁板１３の小孔１２により安全弁
パツキン１５を押し上げるわけであるが、安全弁パツキ
ン１５は弁操作軸６に固着状態であるため、安全弁パツ
キン１５の弁操作軸６と外周縁部との中央が盛り上る如
く変形し、弁板１３と安全弁パツキン１５との間にすき
間を作り、このすき間および安全弁パツキン１５の小孔
９からタンク１内の圧力が逃がされることになる。

この実施例で明らかな通り本考案においては安全弁パツ
キン１５に小孔９を設けているので、従来構造の如く安
全弁パツキン１５と弁操作軸６との間にすき間を形成す
る必要がなくな９、これにより安全弁パツキン１５は弁
板１３に密着状態で弁操作軸６に固着した構成となすこ
とができ、従来安全弁パツキンを弁板に密着するため必
要であったスプリング不要となし得たものである。

このような本考案によれば従来構造に比べ部品点数が少
く、安価な構成となし得るとともに、スプリングを使用
しないため、その組立性も向上し、極めて実用的効果大
なるスチームアイロンとなるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るスチームアイロンの要部断面図、
第２図はその要部拡大図、第３図は従来構造の要部拡大
断面図を示す。 １・・・タンク、５・・・注水口、６・・・弁操作軸、
１０・・・弁パツキン、１１・・・タンク上面開口、１
３・・・弁板、１２・・・弁板の／」イシ、１５・・・
安全弁パツキン、９・・・安全弁パツキンの小孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. タンク１と注水口５との連結部に設けられる弁構造にち
   ・いて、弁操作軸６に弁パツキン１０を固定し、この弁
   パツキン１０上に小孔１２を有したタンク１の上面開口
   １１より径の大きい弁板１３を位置し、この弁板１３上
   にこの弁板１３と密着し、かつ弁板１３の小孔１２と対
   応しない位置に小孔９を有した安全弁パツキン１５を弁
   操作軸６に固定してなるスチームアイロンの弁構造。