JPS5928955Y2 - 海苔刈取船 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、海苔養殖網から海苔を収穫する船に関する。

従来、養殖海苔の収穫作業は、バキュームポンプを搭載
した船を海苔網に横付けして、網の上面から海水と共に
海苔を吸上げて船内に貯蔵していたが、これでは、手間
が掛る割りに海苔の収穫率が悪かった。

本考案は、上記の点に鑑み、船体に設けた案内杆により
海苔網を抄い上げて網の下面を前進させ、網から垂れ下
がる海苔を刈取り、しかも船体が潮流及び潮風の影響を
受けても海苔網に沿って前進して効率よく海苔を収穫し
得る海苔刈取船を提供しようとするものである。

以下に本考案の一実施例を第１図な（・し第４図に基い
て説明すると、図中１は養殖海苔網体で、これは海苔網
２と、この左右両側からはしご状に延設された多数の小
ロープ３と、該小ロープを互に連結し海苔網２を挾んで
互に平行に配された左右一対の大ロープ４と、該犬ロー
プの前後端に取付けられた浮き５（又は支柱）と、該浮
きに連結された錨６とから構成され、左右の各網体は連
結ロープ４ａで連結されている。

そして、７は海苔刈取船で、この船体８の上部には、運
転室９と、海苔網２を海面Ａかも抄い上げ船体後部へ導
びく案内杆１０とが設けられている。

そして、この案内杆１０は、Ｕ字形に形成され、その先
端は船首より一定の傾斜で海中に没しており、中央部は
船体８の上方で前記海苔網２０幅と同−若しくは僅かに
大なる幅を有して左右平行に配されている。

そして、この案内杆１０の下方に前記海苔網２から垂れ
下がる海苔を刈取る刈取装置１１が設げられ、該装置は
、電動機（図示せず）によって回転する軸１２にＬ字形
の刃１３が放射状に取付けられたものである。

また、前記案内杆１０には、海苔網２の左右両縁２ａに
外側から接触させるための左右一対の直進用弓形ガイド
１４が突設されている。

なお、両ガイド１４は、そのガイド間が海苔網２０幅と
同−若しくは僅かに大なる幅を必要とするため、平行に
配された案内杆中央部の最前側に固定されている。

そしてガイド１４の前端は滑らかな曲線で案内杆１０に
接続されている。

次に作用を説明する。

第１図の如く船７を海苔網２に接近させ、左右一対のガ
イド１４が海苔網２０両側に位置するよう前進させると
、海中に没していた案内杆１０の先端が順次海苔網２を
抄い上げ、案内杆１０に沿って後方へ導びく。

このとき、ガイド１４は海苔網２の両縁２ａに外側から
接触し、左右のガイド１４が海苔網２を挾むように位置
するため、船体８が海苔網２から横方向へ外れることな
（前進できる。

そして、船体８を前進させなから刈取装置１１を作動す
れば、海苔網２から垂れ下がる海苔を刈取って船体８の
収納部に納めることができる。

本考案は上述のように構成したので、船体の上部に海苔
網を自動連続的に海面から抄い上げ、船体後部へ導く案
内部材により網の下面より垂れ下がる海苔を刈取ること
ができ、更に、船体の舶部に対応する左右の案内部材の
上面に、この案内部材の軸線にそい、かつ、海苔網の左
右両縁に外側から接触する直進用の弓形ガイドを突設し
たので、船体を潮流や潮風に左右されることなく、確実
に海苔網の長手方向にそって直進させることができ、海
苔の刈取収穫効率の向上が計れるなど実用上の効果は大
きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す平面図、第２図は同側
面図、第３図は同ガイドの取付部を示す拡大側面図、第
４図は同平面図である。 １：養殖海苔網体、２：海苔網、２ａ：その左右縁、３
：小ロープ、４：犬ローフ、５：浮き、６：錨、γ：海
苔刈取船、８：船体、１０：案内杆、１１：刈取装置、
１４ニガイド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 左右両側に接続された多数のロープを、支柱または浮き
   に連結した養殖海苔網を海面から抄い上げ、船体の後部
   へ導きながら海苔網から垂れ下がる海苔を刈取り機構に
   て刈取り収穫するようにした海苔刈取船において、船体
   の左右舷側上方に海苔網の案内部材を設け、該案内部材
   の前部を下向きに傾斜するとともに、先端を船体の粕よ
   り前方の海中に没入させ、更に上記船体の舶部に対応す
   る上記左右の案内部材の上面に、この案内部材の軸線に
   そい、かつ、海苔網の左右両縁に外側から接触する直進
   用弓形ガイドを突設したことを特徴とする海苔刈取船。