JPS5928465A - たばこの香喫味改良法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、たばこの種子から採取したたばこ種子油を、
たばこ製造用原料及び／又はたばこ用材料品に添加する
ことにより、たばこの香喫味を改良する方法に関する。

さらに詳しくは、たばこの種子を圧搾し、又は有機溶媒
による抽出を行なうことにより採取したたばこ種子油を
、葉たばこ、シートたばこ、たばこ代替物、又はたばこ
用フィルター等に添加することにより、製品たばこの刺
戟、辛味、苦味、渋味などの香喫味上の欠点を抑制し、
たばこらしし）香味を付与する、たばこの香喫味改良法
に関する。

近年たばこに対する消費者の嗜纏は、低ニコチン、低タ
ールのいわゆる緩和な製品を指向する反面、豊かな香味
をも指向するという傾向になって来ており、このような
製品たばこを実現するために、葉たばこに種々の香料及
びエキス類を添加したり、加熱、加湿等の加工をほどこ
すほか、さらに加工度を高めてシートたばこにする等の
方法が採られ、又種々の加工又は処理をほどこしたフィ
ルター又たばこ代替物が使用されている。

従来このように葉たばこ原料又はたばこ用材料品を加工
又は処理することにより、目的とする香味が付与される
一方、刺戟性が増加したり、別の喫味上の欠点が出現す
る場合がある。特に刺戟性と辛味、苦味、渋味等の欠点
が、緩和な製品では発現しやすく、これらの欠点の改善
には特段の工夫が要請されている。

本発明者らは、上記の要請に応えることを目的として、
種々の添加物の使用、及び加工処理によって、たばこの
香喫味を改善する研究を鋭意実施した結果、たばこ種子
油を葉たばこ、シ−トたばこ、たばこ代替物、又はたば
こ用フィルター等に添加することにより、製品たばこの
刺戟、辛味、苦味、渋味などの香喫味上の欠点を抑制し
、併せてたばこらしい香味を付与する効果を有すること
を見出し、本発明を完成するに至った。

たばこ種子は油脂成分を多く含有することは知られてい
るが、その成分について研究した例は少なく、その利用
についても、欧州において食用に供されているほかには
、たばこの香喫味改善に著効を有することについてはこ
れまで全く知られていない。本発明者らは黄色種たばこ
にコチアナ・タバカム・Ｌ・Ｃｖ壽ズブライトイエロー
について、開花後結実した種子中の油脂成分を分析し、
種子中に含有される油脂成分は種子の成熟の進行と共に
増加すること、及び成熟した種子中に含まれる油脂成分
は第１表（ａ）に示した組成であり、それらに含まれる
脂肪酸の組成は第１表（ｂ）に示したとおりであって、
成熟したたばこ種子油の主成分はリノール酸のトリグリ
セライドであることを見出した。

第１表 （、） （ｂ） たばこ種子油の製造方法としては、たばこ種子を圧搾に
より搾油する方法、粉砕したたばこ種子を有機溶媒（ク
ロロホルム、ｎ−ヘキサン、エチルエーテル、ジクロロ
メタン、メタノール等又はそれらの混合物）と混合し、
又はたばこ種子を有ｔｊ溶媒と共に摩砕して抽出後、水
可溶成分を除き、さらに蒸留等の方法で有機溶媒を除去
する方法等がある。

Ｃ製造例１） たばこ種子１００１を２ｔのクロロホルムとメタノール
の混合溶媒（１：１）と共に乳鉢で摩砕し、ガラスフィ
ルターでｒ過して抽出液を得る。抽出残渣についてさら
に同じ操作をして抽出液を得る。両袖出液を合し、５％
塩化す）　ＩＪウム水溶液１．６ｔを加えて分液四−ト
で振とうし、下層のりシロホルム層を分取して減圧濃縮
し、溶媒を完全に除く。濃縮液をＦ［でｒ過すると、透
明な淡黄色のたばこ種子沖釣４０ｆが得られる。

（製造例２） たばこ種子１００Ｆを乳鉢で摩砕し、圧搾器の搾油容器
内に入れ、空気洛中で８０℃に加熱したのち、油圧ポン
プを用いて２００　ｈ／ｅｒａで圧搾する。採取された
油を１紙でｒ過すると、透明な淡黄色のたばこ種子沖釣
３５Ｆが得られる。

成熟したたばこ種子から採取した油は、淡黄色でさらり
としたうすい甘味香気を有し、葉たばこ、シートたばこ
、たばこ代替物又はたばこ用フィルター等に添加すると
、たばこ種子油のかおりは、たばこ本来のかおりとよく
調和してたばこらしい香調を整えると共に、刺戟、￥味
、苦味、渋味を抑制する効果がある。一般に菜種油、ご
ま油等の植物注油は、たばこに添加した場合にその刺戟
、平畦を抑制する効果があるが、一方たばこに調和しな
い異質のかおりが発現したり、油くささ等の香喫味上の
欠点が発現するが、たばこ秤子油ではこのような欠点が
全く発現せず、むしろそのかおりがたはこ本来の香りと
よく調和するのが大きな特徴である。たばこ種子油を葉
たばこ、シートたばこ、たばこ代替物又はたばこ用フィ
ルター等に添加する時期、方法については特に制限はな
いが、エタノ−／Ｌ−、グリセルール、プロピレングリ
コールなどの溶媒に適宜の濃度に希釈した後＠霧などの
手段な用いて添加する。その有効な添加量は、製品たば
こ中に０．００００１〜０．１重社％、望ましくは０．
０００１〜０．００１重量％が適当である。

次に本発明を実施例をもって説明する。

実施例１ 黄色種葉たばこ（エムシー、中葉２等）を刻みｉＪｏ、
ｓ＋ａｍに裁刻したたばこ刻み１００ｔに、上記の製造
例１の方法によって採取したたばこ種子油の０．０１重
量％エタノール溶液１２を噴霧したのち、巻周２５朋長
さ７０齢の紙巻たばこに巻上げ、別にたばこ種子油を含
まないエタノールを同様にして添加して巻上げた紙巻た
はこを対照品として、喫煙した時の香り、味、及びくせ
について２点識別法により比較した。専門官能検査パネ
ル２０名の評価は第２表に示すとおりであった。表中の
数値は各評価項目について比較して良いとした人の数で
あり、例えば香りについては２０名中１８名が本発明品
の方が良好と判定し、２名が対照品の方が良好と判定し
たことを示す。

第２表 この結果から、たばこ種子油が葉たばこの香り、味、及
びくせを著しく改善することが分った。

実施例ま たばこ（市販品ハイライトの刻み）を粉砕した粉末１０
０重４部（、以下単に部という。）、セルロースグリコ
ール酸ナトリウム２Ｍ、プロピレングリコール５部、パ
ルプ（ＮＢＫＰ　）　ｓ部、水４０部を混和し、製造例
１の方法で調製したたばこ種子油０．０００２部を添加
してさらによ〈混和したのち、圧延四−ル装置を用いて
成型し、水分が１０％になるまで乾燥してシートたばこ
とした。このシートたばこを刻み巾０．８鰭に裁刻し、
巷間２５翻長さ７０關の紙巻たばこに巻上げた。

又同じ方法でたばこ種子油を添加しないシートたばこを
調製し、紙巻たばこに巻上げて対照品とした。専門官能
検査パネル１６名により喫煙した時の香り、味、くせ、
及び緩和性について２点識別法により評価した結果を第
３表に示した。表示の方法は第２表と同じである。

第３表 この結果から、たばこ種子油を添加したシートたばこは
、すべての項目で対照品に比較して良好と判定された。

実施例３ 製造例１の方法で調製したたばこ種子油１部に、シュガ
ーエステル（菱糖社製ＦＷ−１５７０）０．２部を加え
、湯浴上で溶融混合する。この混合物に水９８８ｓを加
え、攪拌器で充分攪拌して乳化液を得た。

この乳化液０．０２部を実施例２におけるたばこ種子油
０．０００２部の代りに使用した以外は、実施例２と全
く同じ方法で調製したシートたばこの紙巻たばこと、乳
化液の代りにシュゴーエステル０．２部を水９９．８部
に溶解した溶液０．０２部を使用した以外は全く同様の
方法で調製した対照品シートたばこの紙巻たばことにつ
いて、喫味の比較を行なった。専門官能検査パネル１６
名により、喫煙した時の香り、味、くせ、及び緩和性に
ついて、２点識別法により評価した結果を第４表に示し
た。表示の方法は、第３表と同じである。

第４表 この結果から、たばこ種子油の乳化液を添加したシート
たばこは、すべての項目で対照品に比較して良好と判定
された。

実施例４ ドリアセチルグリセリン９５部を加温して４〇二 〜５０℃に保ち、これにショ糖メステアロイル三酢酸エ
ステル１部を加えて攪拌溶解したのち、製造例２の方法
で調製したたばこ種子油４部を加えてよく攪拌乳化し、
調合可塑剤とした。

この調合可塑剤を、可塑剤添加装置を用いて単糸繊度３
３デニール、糸の断面形状Ｙ形、捲縮数２ｇ（１０部イ
ンチ、総繊度４６．０００デニールのアセテートトウに
対して６％添加し、次いで調合可塑剤を添加したトウを
、紙巻装置を用いてフィルター巻取紙で巻周２５聞、長
さ１２０Ｍのたばこ用フィルターに巻上げた。又調合可
塑剤中にたばこ種子油を添加しないで、他は全く同じ方
法でたばこ用フィルターを調製し、対照品とした。

たばこ種子油を添加した本発明品のたばこ用フィルター
と、対照品のたばこ用フィルターをそれぞれ長さ２０鰭
に裁断し、紙巻たばこ（市販品チェリーからフィルター
を取除いたもの）に付して喫味の比較を行なった。専門
官能検査パネル１０名により、喫煙した時の香り、味、
くせ、しげき、及び総合の５項目について、２点識別法
により比較した結果を第５表に示した。

喫味の評価は各項目について対照品を０とし、これに比
べて本発明品の方が、非常によい（＋３）、かなりよい
（＋２）、よい（＋１）、同じ（０）、わるい（−１）
、かなりわるい（−２）、非常にわるい（−３）の７段
階で詳価し、１０名の検査員による評価の平均値を、０
．５刻みに２捨３人（例えば平均値０３け０．５、平均
値１２は１０と表示）した。

第５表 この結果から、たばこ種子油を添加したアセテートフィ
ルターは、はとんどの項目で対照品に比較して良好と判
定された。

実施例５ 固型分２８重量１％を含有するポリ酢酸ビニルエマルジ
ョン９２部と、ポリビニルアルコール７部と、製造例２
の方法で調製したたばこ種子油１部とをよく混和した樹
脂液を、公知の乾式バルブ不織布の製法によって展開し
たパルプマツ）　１００部に対し５９部噴露し、乾燥後
公知のネオフィルター製造方法にしたがって成形して巻
周２．５ｒｎｍ、長さ１２０關のたばこ種子油を添加し
たネオフィルターを得た。又樹脂液にたばこ種子油を添
加せず、パルプマット１００部に対し樹脂液６１部を噴
露したほかは、全く同じ方法でネオフィルターを調製し
、対照品とした。

たばこ種子油を添加した本発明品のネオフィルターと、
対照品のネオフィルターを用い、他は実施例４と全く同
じ方法でフィルター付紙巻たばこを調製し、喫味の比較
を行なって第６表の結果を得た。表示の方法は、第５表
と同じである。

第６表 この結果から、たばこ種子油を添加したネオフィルター
は、すべての項目で対照品に比較して良好と判定された
。

実施例６ セルロースジアセテートフレークス（ダイセル化学工業
社製、酢化度５５％、水分５％）８６部に、５０重量％
アセトン水溶液１０部と製造例２の方法で調製したたば
こ種子油３．４部を添加して混合する。この混合物を口
径１２鼎の押出造粒機を用いて造粒する。整粒機で整粒
後減圧乾燥器でア七トンを除失する。ふるい別けして１
６〜３２メツシユのたばこ種子油添加アセテート顆粒８
０部を得た。又たばこ種子油を添加しないで、他は全く
同じ方法で、対照品アセテート顆粒７５部を得た。

トリプルフィルター製造用デュアルアクションプラグメ
ーキングマシンを用いて、巻閤２５門、両端のチップ（
実施例４の対照品と同一仕様のアセテートフィルター）
の長さそれぞれ８間、中央の充填部の長さ４　＊＊＊の
充填部に、本発明によるたばこ種子油添加アセテート顆
粒、又は対照品アセテート顆粒８０ｍ９を充填したトリ
プルフィルターを調製した。

本発明によるたばこ種子油添加アセテート顆粒充填トリ
プルフィルター、及び対照品アセテート顆粒充填トリプ
ルフィルターを用い、他は実施例４と全く同じ方法でフ
ィルター付紙巻たばこを調製し、喫味の比較を行なって
第７表の結果を得た。表示の方法は、第５表と同じであ
る。

第７表 この結果から、たばこ種子油を添加したアセテート顆粒
を充填したトリプルフィルターは。

はとんどの項目で対照品に比較して良好と判定された。

なおトリプルフィルターの充填物として、たばこ種子そ
のもの、及びたばこ種子油を採取した残液、ならびにそ
れらの熱処理品の使用も試みたが、いずれも香喫味改善
の効果が認められた。

出　顯　入　　日本専売公社 ３ ３−

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. たばこ種子油を、たばこ製造用原料及び／又はたばこ用
   材料品に添加することを特徴とする、たばこの香喫味改
   良法。