JPH1075760A - シートたばこ用耐水性向上剤、シートたばこ、およびシートたばこの製造方法 - Google Patents
シートたばこ用耐水性向上剤、シートたばこ、およびシートたばこの製造方法Info
- Publication number
- JPH1075760A JPH1075760A JP23522296A JP23522296A JPH1075760A JP H1075760 A JPH1075760 A JP H1075760A JP 23522296 A JP23522296 A JP 23522296A JP 23522296 A JP23522296 A JP 23522296A JP H1075760 A JPH1075760 A JP H1075760A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- tobacco
- extract
- water
- onion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
(57)【要約】
【課題】シートたばこに所要の耐水性を付与するため
に、より一層簡便で、優れた耐水性を付与することがで
きる耐水性向上剤を提供する。 【解決手段】玉葱鱗茎部、特にその表皮を水で抽出した
エキスをシートたばこ用耐水性向上剤として使用する。
に、より一層簡便で、優れた耐水性を付与することがで
きる耐水性向上剤を提供する。 【解決手段】玉葱鱗茎部、特にその表皮を水で抽出した
エキスをシートたばこ用耐水性向上剤として使用する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、シートたばこ用耐
水性向上剤、シートたばこ、およびシートたばこの製造
方法に関する。
水性向上剤、シートたばこ、およびシートたばこの製造
方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】シートたばこは、紙巻たばこ（シガレッ
ト）等においてたばこ刻みの一部代替物として使用され
ている。そのようなシートたばこは、通常、たばこ細
粉、結合剤、補強材等の原料混合物に水を加えて造粒
し、得られた湿潤粉粒物を混練してシート状処理物とな
し、このシート状処理物を解砕して湿潤解砕物を形成
し、これを少なくとも１対のローラ間で成形してシート
状成形物となし、乾燥することにより製造される。こう
して得られたシートたばこは、通常のたばこ製造工程と
同一の工程において裁刻、加湿、香料添加等の処理を経
た後、たばこ刻みの一部を代替して製品たばこに含めら
れる。
ト）等においてたばこ刻みの一部代替物として使用され
ている。そのようなシートたばこは、通常、たばこ細
粉、結合剤、補強材等の原料混合物に水を加えて造粒
し、得られた湿潤粉粒物を混練してシート状処理物とな
し、このシート状処理物を解砕して湿潤解砕物を形成
し、これを少なくとも１対のローラ間で成形してシート
状成形物となし、乾燥することにより製造される。こう
して得られたシートたばこは、通常のたばこ製造工程と
同一の工程において裁刻、加湿、香料添加等の処理を経
た後、たばこ刻みの一部を代替して製品たばこに含めら
れる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】したがって、シートた
ばこには、裁刻時においては刻みの形態を維持し、かつ
くずの生出を少なくするために必要な強度と、加湿等の
処理においてもその形態を維持し、膨潤強度が維持でき
るように十分な耐水性が要求される。
ばこには、裁刻時においては刻みの形態を維持し、かつ
くずの生出を少なくするために必要な強度と、加湿等の
処理においてもその形態を維持し、膨潤強度が維持でき
るように十分な耐水性が要求される。
【０００４】従って、これまで、シートたばこの耐水性
を付与するために、様々な試みがなされている。本発明
は、前記要求を満たすためになされたものであり、シー
トたばこの耐水性を向上させるための耐水性向上剤を提
供しようとするものである。
を付与するために、様々な試みがなされている。本発明
は、前記要求を満たすためになされたものであり、シー
トたばこの耐水性を向上させるための耐水性向上剤を提
供しようとするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、玉葱鱗茎部の抽出エキスを有効成分とす
るシートたばこ用耐水性向上剤を提供するものである。
玉葱鱗茎部としてはその表皮が特に好ましい。
決するために、玉葱鱗茎部の抽出エキスを有効成分とす
るシートたばこ用耐水性向上剤を提供するものである。
玉葱鱗茎部としてはその表皮が特に好ましい。
【０００６】本発明の耐水性向上剤をシートたばこ原料
に通常使用されるたばこ細粉、結合剤、補強材とともに
混合し、この混合物をシート状に成形し、乾燥すること
によって得られるシートたばこは、十分な耐水性を有す
る。
に通常使用されるたばこ細粉、結合剤、補強材とともに
混合し、この混合物をシート状に成形し、乾燥すること
によって得られるシートたばこは、十分な耐水性を有す
る。
【０００７】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明のシートたばこ用耐水性向上剤は、玉葱鱗
茎部の抽出エキスを有効成分とするものである。玉葱
は、ユリ科ネギ属の多年草であり、その地下鱗茎部は、
球形または偏球形であって食用に供されている。
する。本発明のシートたばこ用耐水性向上剤は、玉葱鱗
茎部の抽出エキスを有効成分とするものである。玉葱
は、ユリ科ネギ属の多年草であり、その地下鱗茎部は、
球形または偏球形であって食用に供されている。
【０００８】この玉葱の鱗茎部をその７倍ないし１０倍
量の抽剤により加熱下、例えば、弱火ないし沸騰下での
加熱下に、適宜撹拌しながら抽出する。本発明において
は、玉葱鱗茎部の表皮からの水抽出エキスが最も好まし
い。また、抽出溶媒（抽剤）は、水に限らず、他の溶媒
例えばエタノール、酢酸エチル等を用いることもでき
る。このようにして３０分ないし４５分間程度加熱した
後、放冷する。この段階で、エキスは粘りのあるカレー
状を呈する。これをガーゼ等でろ過してエキスを回収す
る。玉葱鱗茎部の表皮からの水抽出エキスは、茶色半透
明であり、ほぼ無臭、無味であり、さらさらした状態に
ある。
量の抽剤により加熱下、例えば、弱火ないし沸騰下での
加熱下に、適宜撹拌しながら抽出する。本発明において
は、玉葱鱗茎部の表皮からの水抽出エキスが最も好まし
い。また、抽出溶媒（抽剤）は、水に限らず、他の溶媒
例えばエタノール、酢酸エチル等を用いることもでき
る。このようにして３０分ないし４５分間程度加熱した
後、放冷する。この段階で、エキスは粘りのあるカレー
状を呈する。これをガーゼ等でろ過してエキスを回収す
る。玉葱鱗茎部の表皮からの水抽出エキスは、茶色半透
明であり、ほぼ無臭、無味であり、さらさらした状態に
ある。
【０００９】こうして得られるエキスを用いてシートた
ばこを製造するためには、葉たばこ細粉、中骨・ウイノ
ワ粉等のたばこ細粉を補強材、結合剤、本発明の玉葱の
エキスと、通常水の存在下で混合し、シート状に成形
し、乾燥する。シートたばこ原料には、保湿剤、香料等
を適宜添加することができる。
ばこを製造するためには、葉たばこ細粉、中骨・ウイノ
ワ粉等のたばこ細粉を補強材、結合剤、本発明の玉葱の
エキスと、通常水の存在下で混合し、シート状に成形
し、乾燥する。シートたばこ原料には、保湿剤、香料等
を適宜添加することができる。
【００１０】使用する補強材としては、パルプの解繊
品、あるいはたばこ繊維を好ましく使用することができ
る。結合剤としては、カルボキシメチルセルロースナト
リウム塩、メチルセルロース、エチルセルロース、でん
ぷん、アルギン酸ナトリウム、さらにはローカストビー
ンガム、アラビアガム等を用いることができるがこれら
に限定されるものではない。
品、あるいはたばこ繊維を好ましく使用することができ
る。結合剤としては、カルボキシメチルセルロースナト
リウム塩、メチルセルロース、エチルセルロース、でん
ぷん、アルギン酸ナトリウム、さらにはローカストビー
ンガム、アラビアガム等を用いることができるがこれら
に限定されるものではない。
【００１１】また、保湿剤としては、グリセリンやプロ
ピレングリコール等の多価アルコール、多価アルコール
とコーンシロップとの混合物、ソルビトールやマルチト
ール等の糖アルコールを用いることができる。さらに、
香料としては、糖類や果実エキスを用いることができ
る。
ピレングリコール等の多価アルコール、多価アルコール
とコーンシロップとの混合物、ソルビトールやマルチト
ール等の糖アルコールを用いることができる。さらに、
香料としては、糖類や果実エキスを用いることができ
る。
【００１２】本発明によりシートたばこを製造するため
には、特開平３−２２４４７２号公報に開示されたシー
トたばこ製造装置を好ましく用いることができる。図１
は、この製造装置を示すものである。図１を参照する
と、原料であるたばこ細粉は、まず、配合機１２でその
他の成分と混合され、直径約２〜５ｍｍ程度の湿潤粉粒
物に造粒される。配合機１２からバッチ式に排出される
湿潤粉粒物は、一旦第１の定量供給機１４ａに集めら
れ、そこから混練機１６に対して連続的に供給される。
第１の定量供給機１４ａは、配合機１２がバッチ式であ
るために配設されるが、連続処理型の配合機を用いれ
ば、第１の定量供給機１４ａは不要である。
には、特開平３−２２４４７２号公報に開示されたシー
トたばこ製造装置を好ましく用いることができる。図１
は、この製造装置を示すものである。図１を参照する
と、原料であるたばこ細粉は、まず、配合機１２でその
他の成分と混合され、直径約２〜５ｍｍ程度の湿潤粉粒
物に造粒される。配合機１２からバッチ式に排出される
湿潤粉粒物は、一旦第１の定量供給機１４ａに集めら
れ、そこから混練機１６に対して連続的に供給される。
第１の定量供給機１４ａは、配合機１２がバッチ式であ
るために配設されるが、連続処理型の配合機を用いれ
ば、第１の定量供給機１４ａは不要である。
【００１３】混練機１６において、湿潤粉粒物は混練さ
れ、シート状の処理物として排出される。このシート状
処理物は、次に、解砕機１７に送られ、再度湿潤解砕物
に解砕される。この湿潤解砕物は、配合機１２から排出
される湿潤粉粒物とほぼ同じ粒径を有するものであるこ
とが望ましい。湿潤解砕物は、第２の定量供給機１４ｂ
に集められ、ここから、たとえば３本の処理ライン（２
ラインのみ図示）に均等に分配される。
れ、シート状の処理物として排出される。このシート状
処理物は、次に、解砕機１７に送られ、再度湿潤解砕物
に解砕される。この湿潤解砕物は、配合機１２から排出
される湿潤粉粒物とほぼ同じ粒径を有するものであるこ
とが望ましい。湿潤解砕物は、第２の定量供給機１４ｂ
に集められ、ここから、たとえば３本の処理ライン（２
ラインのみ図示）に均等に分配される。
【００１４】各処理ラインにおいて、湿潤解砕物は、成
形機１８ａで連続的にシート状に成形される。成形機１
８ａにおいて、湿潤解砕物は、シート状に成形されて排
出される。成形機１８ａへの供給原料は、解砕された粒
状であるため、原料の衝込みが大幅に改善される。その
ため、成形機１８ａにおける成形ローラの回転速度すな
わち処理速度はかなり早くできる。また、成形機１８ａ
への供給原料は、解砕機で粒状に分割されてはいるが、
混練機１６ですでに十分に混練された状態にある。従っ
て、成形ローラからシート状成形物が剥離される際に、
強度不足により成形物に裂け目や割れが生じるようなこ
とはなくなる。
形機１８ａで連続的にシート状に成形される。成形機１
８ａにおいて、湿潤解砕物は、シート状に成形されて排
出される。成形機１８ａへの供給原料は、解砕された粒
状であるため、原料の衝込みが大幅に改善される。その
ため、成形機１８ａにおける成形ローラの回転速度すな
わち処理速度はかなり早くできる。また、成形機１８ａ
への供給原料は、解砕機で粒状に分割されてはいるが、
混練機１６ですでに十分に混練された状態にある。従っ
て、成形ローラからシート状成形物が剥離される際に、
強度不足により成形物に裂け目や割れが生じるようなこ
とはなくなる。
【００１５】ついで、上記シート状成形物は、メッシュ
コンベア２２により搬送される間にヒータまたは熱風に
より乾燥され、裁断機２４で物流用の寸法にラフにカッ
トされる。最後に、各処理ラインで処理された半製品が
集められ、梱包機２６で梱包される。
コンベア２２により搬送される間にヒータまたは熱風に
より乾燥され、裁断機２４で物流用の寸法にラフにカッ
トされる。最後に、各処理ラインで処理された半製品が
集められ、梱包機２６で梱包される。
【００１６】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はそれらに限定されるものではない。 実施例１ 玉葱鱗茎部表皮の水抽出による本発明の耐水性向上剤の
製造 玉葱鱗茎部の表皮２００ｇを粉砕し、水約１５００ｇと
ともに底広鍋に入れ、蓋をした後、１０分毎に撹拌しな
がら、約４５分間弱火で加熱した。これをそのまま室温
まで自然冷却させた。この段階で、エキスは粘りのある
カレー状を呈した。このエキスを薄いガーゼでろ過し
た。ろ過して得られたエキスは、茶色半透明であり、ほ
ぼ無臭、無味であり、さらさらとした状態であった。
発明はそれらに限定されるものではない。 実施例１ 玉葱鱗茎部表皮の水抽出による本発明の耐水性向上剤の
製造 玉葱鱗茎部の表皮２００ｇを粉砕し、水約１５００ｇと
ともに底広鍋に入れ、蓋をした後、１０分毎に撹拌しな
がら、約４５分間弱火で加熱した。これをそのまま室温
まで自然冷却させた。この段階で、エキスは粘りのある
カレー状を呈した。このエキスを薄いガーゼでろ過し
た。ろ過して得られたエキスは、茶色半透明であり、ほ
ぼ無臭、無味であり、さらさらとした状態であった。
【００１７】シートたばこの製造 シートたばこ原料の組成は、１バッチあたり、平均粒径
約０．１４９ｍｍの葉たばこ細粉５６９ｇ、中骨粉４９
１ｇ、補強材（平均長さ約１０ｍｍのパルプ繊維）１５
２ｇ、結合剤（アルファ化でんぷん）９６ｇ、および上
記エキス１０００ｇからなるものであった（水分３３重
量％）。
約０．１４９ｍｍの葉たばこ細粉５６９ｇ、中骨粉４９
１ｇ、補強材（平均長さ約１０ｍｍのパルプ繊維）１５
２ｇ、結合剤（アルファ化でんぷん）９６ｇ、および上
記エキス１０００ｇからなるものであった（水分３３重
量％）。
【００１８】まず、中骨を粉砕した中骨粉と補強材を容
量２０リットルの配合機に入れ、１２５０ｒｐｍの低速
で撹拌・配合した後、葉たばこ細粉および結合剤を加え
合計１分間低速で配合した。しかる後、撹拌速度を高速
（２５７０ｒｐｍ）に移行し、エキスを加え、高速で２
分間配合・造粒して湿潤粉粒物を得た。この湿潤粉粒物
を混練機（フロントロール１１２ｒｐｍ、バックロール
１３７ｒｐｍ）により混練してシート状処理物とした。
このシート状処理物を解砕機（撹拌時間２０秒／０．５
バッチ分、１２５０ｒｐｍ）で解砕した。得られた解砕
物を上記混練条件と同一条件の下でシート状に成形し
た。得られたシート成形物を定温乾燥器中１００℃で３
０〜６０秒間乾燥してシートたばこを得た。なお、比較
として、上記エキス１０００ｇの代りに水５７０ｇを添
加したシートたばこ原料から同様にしてシートたばこを
得た（比較例１）。
量２０リットルの配合機に入れ、１２５０ｒｐｍの低速
で撹拌・配合した後、葉たばこ細粉および結合剤を加え
合計１分間低速で配合した。しかる後、撹拌速度を高速
（２５７０ｒｐｍ）に移行し、エキスを加え、高速で２
分間配合・造粒して湿潤粉粒物を得た。この湿潤粉粒物
を混練機（フロントロール１１２ｒｐｍ、バックロール
１３７ｒｐｍ）により混練してシート状処理物とした。
このシート状処理物を解砕機（撹拌時間２０秒／０．５
バッチ分、１２５０ｒｐｍ）で解砕した。得られた解砕
物を上記混練条件と同一条件の下でシート状に成形し
た。得られたシート成形物を定温乾燥器中１００℃で３
０〜６０秒間乾燥してシートたばこを得た。なお、比較
として、上記エキス１０００ｇの代りに水５７０ｇを添
加したシートたばこ原料から同様にしてシートたばこを
得た（比較例１）。
【００１９】これらシートたばこを温度２２℃、相対湿
度６０％の調和室中に所定期間蔵置して調和した後、以
下の物性を評価した。通常、シートたばこの坪量は、１
５０〜２４０ｇ／ｍ2 であり、今回の実施例において
は、下記の膨嵩性および耐水性の特性について結論を得
た。
度６０％の調和室中に所定期間蔵置して調和した後、以
下の物性を評価した。通常、シートたばこの坪量は、１
５０〜２４０ｇ／ｍ2 であり、今回の実施例において
は、下記の膨嵩性および耐水性の特性について結論を得
た。
【００２０】膨嵩性…シートたばこを２日間上記調和に
供した後、裁刻機で幅１．０ｍｍ、長さ１０ｍｍに裁刻
した。これをさらに２日間上記調和に供した後、裁刻た
ばこ各１５ｇからなる３つの試料を作製し、ボルグワル
ド膨嵩性測定器で測定する。すなわち、所定のシリンダ
ーに入れた試料に直径６０ｍｍの重量３ｋｇの重りで３
０秒間負荷をかけた時の容積を測定し、１ｇあたりの体
積を算出して膨嵩性を求め、水分１２％（ウエットベー
ス）時の値に換算した。
供した後、裁刻機で幅１．０ｍｍ、長さ１０ｍｍに裁刻
した。これをさらに２日間上記調和に供した後、裁刻た
ばこ各１５ｇからなる３つの試料を作製し、ボルグワル
ド膨嵩性測定器で測定する。すなわち、所定のシリンダ
ーに入れた試料に直径６０ｍｍの重量３ｋｇの重りで３
０秒間負荷をかけた時の容積を測定し、１ｇあたりの体
積を算出して膨嵩性を求め、水分１２％（ウエットベー
ス）時の値に換算した。
【００２１】耐水性…シートたばこを４日間上記調和に
供した後、打抜き刃で直径３０ｍｍに５個打抜いて試料
とし、これを耐水性測定器に入れ、各試料が３箇以上に
分裂するまでの時間を測定する。すなわち、試料を１５
０ｃｃの水（温度３０℃）を収容するシャーレに入れ、
５秒間振動（１秒につき１回振動（合計６回）、ピッチ
１６ｍｍ）を与えた後、５５秒間静置するサイクルを試
料が３個以上に分裂するまで繰り返す。得られた結果を
下記表１に示す。
供した後、打抜き刃で直径３０ｍｍに５個打抜いて試料
とし、これを耐水性測定器に入れ、各試料が３箇以上に
分裂するまでの時間を測定する。すなわち、試料を１５
０ｃｃの水（温度３０℃）を収容するシャーレに入れ、
５秒間振動（１秒につき１回振動（合計６回）、ピッチ
１６ｍｍ）を与えた後、５５秒間静置するサイクルを試
料が３個以上に分裂するまで繰り返す。得られた結果を
下記表１に示す。
【００２２】
【表１】
【００２３】なお、本発明のシートたばこを裁刻し、紙
巻たばこに巻上げて喫煙したところ、臭みや刺激が少な
く、比較的煙量感があった。以上の結果から明らかなよ
うに、本発明のシートたばこは、比較品に比べて形状保
持性（耐水性）が大幅に向上し、また膨嵩性も相当程度
（１７．１％）向上する。
巻たばこに巻上げて喫煙したところ、臭みや刺激が少な
く、比較的煙量感があった。以上の結果から明らかなよ
うに、本発明のシートたばこは、比較品に比べて形状保
持性（耐水性）が大幅に向上し、また膨嵩性も相当程度
（１７．１％）向上する。
【００２４】実施例２〜６ 実施例２〜６において、玉葱鱗茎部の表皮１００ｇを粉
砕し、水１０００ｇとともに底広鍋に入れ、３０分間沸
騰処理した後、ガーゼでろ過し、エキス５００ｃｃを得
た。なお、抽出残は、３９３ｇであった。
砕し、水１０００ｇとともに底広鍋に入れ、３０分間沸
騰処理した後、ガーゼでろ過し、エキス５００ｃｃを得
た。なお、抽出残は、３９３ｇであった。
【００２５】また、これらの実施例において、シートた
ばこ原料の組成は、１バッチあたり、平均粒径約０．１
４９ｍｍの葉たばこ細粉５６９ｇ、中骨粉４９１ｇ、補
強材（平均長さ約１０ｍｍのパルプ繊維）１５２ｇ、結
合剤（アルファ化でんぷん）９６ｇ、および上記エキス
５００ｇおよび水１００ｇからなるものであった（水分
３３重量％）。シートたばこ原料の上記組成を用い、配
合機における玉葱エキスの添加時期を以下の通り種々変
えてシートたばこを製造した。配合機の撹拌条件、混練
機の条件、解砕機の条件、シート成形条件、乾燥条件
は、実施例１と同じであった。
ばこ原料の組成は、１バッチあたり、平均粒径約０．１
４９ｍｍの葉たばこ細粉５６９ｇ、中骨粉４９１ｇ、補
強材（平均長さ約１０ｍｍのパルプ繊維）１５２ｇ、結
合剤（アルファ化でんぷん）９６ｇ、および上記エキス
５００ｇおよび水１００ｇからなるものであった（水分
３３重量％）。シートたばこ原料の上記組成を用い、配
合機における玉葱エキスの添加時期を以下の通り種々変
えてシートたばこを製造した。配合機の撹拌条件、混練
機の条件、解砕機の条件、シート成形条件、乾燥条件
は、実施例１と同じであった。
【００２６】実施例２では、まず、玉葱エキスと補強材
を配合機に入れ、低速で１分間撹拌・配合してエキスを
補強材で浸透させた後、中骨、葉たばこ細粉および結合
剤を順次加え低速で１分間配合した。しかる後、撹拌速
度を高速に移行し、水を加え、高速で２分間配合・造粒
して湿潤粉粒物を得た。
を配合機に入れ、低速で１分間撹拌・配合してエキスを
補強材で浸透させた後、中骨、葉たばこ細粉および結合
剤を順次加え低速で１分間配合した。しかる後、撹拌速
度を高速に移行し、水を加え、高速で２分間配合・造粒
して湿潤粉粒物を得た。
【００２７】実施例３では、まず、中骨、補強材および
エキスを配合機に入れ、低速で撹拌した後、葉たばこ細
粉および結合剤を配合し、低速で合計１分間撹拌・配合
した。しかる後、撹拌速度を高速に移行し、水を加え、
高速で２分間配合・造粒して湿潤粉粒物を得た。
エキスを配合機に入れ、低速で撹拌した後、葉たばこ細
粉および結合剤を配合し、低速で合計１分間撹拌・配合
した。しかる後、撹拌速度を高速に移行し、水を加え、
高速で２分間配合・造粒して湿潤粉粒物を得た。
【００２８】実施例４では、まず、中骨および補強材を
配合機に入れ、低速で撹拌した後、葉たばこ細粉および
結合剤を配合し、低速で合計１分間撹拌・配合した。こ
の時点でエキスを加え、撹拌速度を高速に移行し、水を
加え、高速で２分間配合・造粒して湿潤粉粒物を得た。
配合機に入れ、低速で撹拌した後、葉たばこ細粉および
結合剤を配合し、低速で合計１分間撹拌・配合した。こ
の時点でエキスを加え、撹拌速度を高速に移行し、水を
加え、高速で２分間配合・造粒して湿潤粉粒物を得た。
【００２９】実施例５では、まず、中骨および補強材を
配合機に入れ、低速で撹拌した後、葉たばこ細粉および
結合剤を配合し、低速で合計１分間撹拌・配合した。し
かる後、撹拌速度を高速に移行し、水およびエキスを加
え、高速で２分間配合・造粒して湿潤粉粒物を得た。
配合機に入れ、低速で撹拌した後、葉たばこ細粉および
結合剤を配合し、低速で合計１分間撹拌・配合した。し
かる後、撹拌速度を高速に移行し、水およびエキスを加
え、高速で２分間配合・造粒して湿潤粉粒物を得た。
【００３０】実施例６では、エキスを２回に分けて加え
た。すなわち、まず、中骨および補強材を配合機に入
れ、低速で撹拌した後、葉たばこ細粉、結合剤および半
分のエキスを配合し、低速で合計１分間撹拌・配合し
た。しかる後、撹拌速度を高速に移行し、水および残り
のエキスを加え、高速で２分間配合・造粒して湿潤粉粒
物を得た。
た。すなわち、まず、中骨および補強材を配合機に入
れ、低速で撹拌した後、葉たばこ細粉、結合剤および半
分のエキスを配合し、低速で合計１分間撹拌・配合し
た。しかる後、撹拌速度を高速に移行し、水および残り
のエキスを加え、高速で２分間配合・造粒して湿潤粉粒
物を得た。
【００３１】なお、玉葱エキスを加えなかった以外は、
実施例３と同様にしてシートたばこを製造した（比較例
２）。こうして得られた各シートたばこについて、実施
例１と同様に耐水性および膨嵩性を評価した。得られた
結果を下記表２に示す。この結果から、エキスは、補強
材とあらかじめ混合しておくことが最も好ましいことが
わかる。
実施例３と同様にしてシートたばこを製造した（比較例
２）。こうして得られた各シートたばこについて、実施
例１と同様に耐水性および膨嵩性を評価した。得られた
結果を下記表２に示す。この結果から、エキスは、補強
材とあらかじめ混合しておくことが最も好ましいことが
わかる。
【００３２】
【表２】
【００３３】実施例７ 玉葱の鱗茎部（表皮を除く）６個（１０６０ｇ）をみじ
ん切りし、水約１０００ｇとともに底広鍋に入れ、蓋を
した後、１０分毎に撹拌しながら、約３０分間弱火で加
熱した。これをそのまま室温まで自然冷却させた。この
エキスを薄いガーゼでろ過し、所望のエキス４８０ｇを
得た。
ん切りし、水約１０００ｇとともに底広鍋に入れ、蓋を
した後、１０分毎に撹拌しながら、約３０分間弱火で加
熱した。これをそのまま室温まで自然冷却させた。この
エキスを薄いガーゼでろ過し、所望のエキス４８０ｇを
得た。
【００３４】このエキス４８０ｇを表皮抽出エキス１０
００ｇの代りに用いた以外は、実施例１と同様にしてシ
ートたばこを製造し、実施例１と同様に耐水性、膨嵩性
を評価した。結果を下記表３に示す。なお、このシート
たばこは、玉葱特有の香がした。
００ｇの代りに用いた以外は、実施例１と同様にしてシ
ートたばこを製造し、実施例１と同様に耐水性、膨嵩性
を評価した。結果を下記表３に示す。なお、このシート
たばこは、玉葱特有の香がした。
【００３５】
【表３】
【００３６】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
シートたばこに所要の耐水性を付与するために、従来よ
り一層簡便で、優れた耐水性を付与することができる耐
水性向上剤が提供される。この耐水性向上剤を用いて製
造されたシートたばこは、その耐水性が大幅に向上す
る。
シートたばこに所要の耐水性を付与するために、従来よ
り一層簡便で、優れた耐水性を付与することができる耐
水性向上剤が提供される。この耐水性向上剤を用いて製
造されたシートたばこは、その耐水性が大幅に向上す
る。
【図１】本発明のシートたばこを製造するために使用し
得る製造装置の一例を示す概略図。
得る製造装置の一例を示す概略図。
１２…配合機 １４ａ，１４ｂ…定量供給機 １６…混練機 １８ａ…成形機 ２２…メッシュコンベア ２４…裁断機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大原 弘光 静岡県浜松市西伊場町40の１ 日本たばこ 産業株式会社浜松工場内 (72)発明者 渡辺 実 東京都墨田区横川１−17−７ 日本たばこ 産業株式会社内
Claims (4)
- 【請求項１】 玉葱鱗茎部の抽出エキスを有効成分とす
るシートたばこ用耐水性向上剤。 - 【請求項２】 玉葱鱗茎部の表皮の水抽出エキスを有効
成分とするシートたばこ用耐水性向上剤。 - 【請求項３】 たばこ細粉、結合剤、補強材、および玉
葱鱗茎部の水抽出エキスを含有するシートたばこ。 - 【請求項４】 たばこ細粉、結合剤、補強材、および玉
葱鱗茎部の水抽出エキスを混合し、この混合物をシート
状に成形し、乾燥することを特徴とするシートたばこの
製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23522296A JPH1075760A (ja) | 1996-09-05 | 1996-09-05 | シートたばこ用耐水性向上剤、シートたばこ、およびシートたばこの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23522296A JPH1075760A (ja) | 1996-09-05 | 1996-09-05 | シートたばこ用耐水性向上剤、シートたばこ、およびシートたばこの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1075760A true JPH1075760A (ja) | 1998-03-24 |
Family
ID=16982898
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23522296A Pending JPH1075760A (ja) | 1996-09-05 | 1996-09-05 | シートたばこ用耐水性向上剤、シートたばこ、およびシートたばこの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1075760A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016220698A (ja) * | 2011-05-31 | 2016-12-28 | フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム | 喫煙物品に使用するロッド |
-
1996
- 1996-09-05 JP JP23522296A patent/JPH1075760A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016220698A (ja) * | 2011-05-31 | 2016-12-28 | フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム | 喫煙物品に使用するロッド |
| US10624385B2 (en) | 2011-05-31 | 2020-04-21 | Philip Morris Products S.A. | Rods for use in smoking articles |
| US11272732B2 (en) | 2011-05-31 | 2022-03-15 | Philip Morris Products S.A. | Rods for use in smoking articles |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP6042210B2 (ja) | タバコ製品および製造方法 | |
| EP1819243B1 (en) | A new oral tobacco product | |
| US4109663A (en) | Tobacco product containing a thermo-gelable β-1,3-glucan-type polysaccharide | |
| CN1298264C (zh) | 含薄荷植物材料的烟草产品 | |
| TWI554219B (zh) | 菸材料、添加該菸材料之菸製品，及菸材料之製造方法 | |
| CZ20024031A3 (cs) | Kuřácký náplňový materiál | |
| US4144894A (en) | Reconstituted tobacco composition and process for manufacturing same | |
| JPS6024172A (ja) | たばこ用香料の製造方法 | |
| WO1995020330A1 (fr) | Article a fumer | |
| PL170701B1 (pl) | Sposób wytwarzania regenerowanych platów tytoniowych PL PL PL | |
| JPH11103839A (ja) | シートたばこ材料、およびその製造方法 | |
| CA1192108A (en) | Substitute tobacco product for use as cigar tobacco, pipe tobacco or chewing tobacco | |
| DE2532102C3 (de) | Verwendung eines thermisch gelierbaren Polysaccharide vom Typ des ß- 13-Glucans zur Herstellung von Tabak- und tabakfreien Rauchprodukten | |
| US4620556A (en) | Loose leaf chewing tobacco | |
| CN109156888A (zh) | 一种3d打印卷烟及其制备方法 | |
| WO2022230891A1 (ja) | 非燃焼加熱型香味吸引器用たばこシート、非燃焼加熱型香味吸引器、及び非燃焼加熱型香味吸引システム | |
| JPH1075760A (ja) | シートたばこ用耐水性向上剤、シートたばこ、およびシートたばこの製造方法 | |
| CN1149940C (zh) | 一种非烟草型代烟产品 | |
| JPH04228042A (ja) | 再構成食品および植物製品 | |
| JPS5928465A (ja) | たばこの香喫味改良法 | |
| KR930000313B1 (ko) | 담배에 인삼과 당귀를 함유시켜서 되는 담배의 제조방법 | |
| CA1184756A (en) | Substitute smoking tobacco product | |
| WO2022230886A1 (ja) | 非燃焼加熱型香味吸引器用たばこシート及びその製造方法、非燃焼加熱型香味吸引器、並びに非燃焼加熱型香味吸引システム | |
| WO2024079810A1 (ja) | 圧延シート、たばこ充填物、喫煙物品、及び圧延シートの製造方法 | |
| PL97967B1 (pl) | Material do palenia |