JPS5928333B2 - ポリプロピレン含有固体三塩化チタンの製造法 - Google Patents

ポリプロピレン含有固体三塩化チタンの製造法

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JPS5928333B2
JPS5928333B2 JP8479576A JP8479576A JPS5928333B2 JP S5928333 B2 JPS5928333 B2 JP S5928333B2 JP 8479576 A JP8479576 A JP 8479576A JP 8479576 A JP8479576 A JP 8479576A JP S5928333 B2 JPS5928333 B2 JP S5928333B2
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solid titanium
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propylene
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宣昭 郷古
康博 西原
泰輔 天野
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はプロピレンの重合用触媒として、改良された性
質を有する固体三塩化チタン製造法に関するものである
更に詳しく言えば、本発明は、高い嵩密度及び高い結晶
性を有するポリプロピレンを高収率にて得ることを目的
とした固体三塩化チタン触媒の改良に係わるものである
。従来、プロピレンの重合において、嵩密度の高い重合
体を得ることは、反応器内のスラリー濃度を高くするこ
とができ、生産能力の増大を計ることができるので大い
に望まれていた。
また同じく、結晶性重合体の収率を高めること、即ち重
合体の立体規則性の向上を計ることは原料プロピレンの
原単位を向上させること及び稀釈剤に溶けている非晶性
ポリマーが減少するため、これの除去等の処理工程を簡
略化することが可能でありその工業的な意義は大きいも
のであつた。とりわけ、近年は高活性な触媒を用いて高
い触媒効率にて重合を行なう方法が種々提案されている
が、この様な方法において、特に、工業的に満足な嵩密
度及び結晶性重合体収率を得ることが困難となるもので
あり、この点の改良は工業的に極めて重要な意味をもた
らすものであつた。
ところで生成ポリマーの嵩密度並びに立体規則性を高め
る方法として、三塩化チタンと有機アルミニウム化合物
とを含む触媒系をプロピレンの存在下60℃より低い温
度で予備処理することが特公昭49−14865号で提
案されている。しかしながら、この方法は予備処理後の
本重合において高い触媒効率を得る目的で高温にて重合
を行なう際の重合温度の上昇に伴なつて急激に低下する
生成ポリマーの嵩密度及び立体規則性を、単に比較的ゆ
るやかに低下させるにすぎず、充分満足な効果を得るも
のとは言い難かつた。特に工業的に現実性のある60〜
70℃の重合温度ではほとんど改良の効果はないもので
あつた。またこの方法における低温での予備処理は除熱
の面で不利なものでもあつた。本発明者らは上述の様な
製品重合体の嵩密度及び立体規則性の低下は触媒中の何
らかの成分によつて惹起されるものと推定し、これを工
業的に有利に除去する方法について種々検討した結果、
固体三塩化チタンを予め、ある種の電子供与性化合物供
存下でプロピレンと接触させてポリプロピレン含有固体
三塩化チタンとし、この際稀釈剤中に溶出する成分を分
離除去して得られるものを触媒として用いることにより
生成ポリマーの嵩密度及び立体規則性を大幅に向土させ
ることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明はエーテルの存在下に液状化した三塩化
チタンを150℃以下の温度で析出させて得られる微粒
状紫色固体三塩化チタンを有機アルミニウム化合物、ト
リアリールホスフアイト及びカルボン酸エステルから選
ばれる電子供与性化合物及び稀釈剤の存在下でプロピレ
ンと接触させて、固体三塩化チタン19あたりO.1〜
1009のポリプロピレンを生成させ、ついで、液相を
分離することを特徴とするポリプロピレン含有固体三塩
化チタンの製造法にある。
本発明を更に説明するに、先ずポリプロピレン含有固体
三塩化チタンを製造する工程(以下これを「前処理工程
」と称する。
)について述べる。本発明で使用される固体三塩化チタ
ンとは(4)四塩化チタンを出発原料として、これをエ
ーテル及び必要に応じて適当な炭化水素溶媒の存在下で
特定な有機アルミニウム化合物で還元する方法、あるい
は、(B)固体の三塩化チタンを出発原料として、これ
を必要に応じて適当な炭化水素溶媒の存在下エ−テルで
処理する方法によつて得られる。
先ず、上記(4)の方法について説明する。
すなわち四塩化チタンを出発原料として用い、これをエ
ーテル及び必要に応じて適当な炭化水素溶媒の存在下で
有機アルミニウム化合物で還元処理して、三塩化チタン
液状物を得る方法について説明する。本発明におけるエ
ーテル化合物としては種々のエーテル類が使用されるが
、なかんずく炭化水素溶媒に可溶なエーテル化合物が好
ましく、例えば下記一般式(1)(式中、R1,R2は
同一又は異なるアルキル基、アラルキル基、アルケニル
基、アリール基、アルカリール基を示す)で表わされる
エーテル類が使用される。
これらエーテル類を具体的に例示すれば、ジ−n−アミ
ルエーテル、ジ−n−ブチルエ一テル、ジ−n−プロピ
ルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、ジ−n−ヘプ
チルエーテル、ジ−n−オクチルエーテル、ジ−n−デ
シルエーテル、ジ−n−ドデシルエーテル、ジ−n−ト
リデシルエーテル、。−アミル−n−ブチルエーテル、
n−アミルイソブチルエーテル、n−アミルエチルエー
テル、n−ブチル−n−プロピルエーテル、n−ブチル
イソアミルエーテル、n−エチル−nーヘキシルエーテ
ル、n−プロピル−n−ヘキシルエーテル、n−ブチル
−n−オクチルエーテル、n−ヘキシル−n−オクチル
エーテル等のジアルキルエーテル;ビス(1−ブテニル
)エーテル、ビス(1−オクテニル)エーテル、ビス(
1−デシニル)エーテル、1−オクテニル−9−デシニ
ルエーテル等のジアルケニルエーテル;ビス(べンジル
)エーテル等のジアラルキルエーテル;ビス(トリル)
エーテル、ビス(キシリル)エーテル、ビス(エチルフ
エニル)エーテル、トリルキシリルエーテル等のジアル
カリールエーテル;プロピリル−1−ブテニルエーテル
、n−オクチルー1−デシニルエーテル、n−デシル−
1−デシニルエーテル等のアルキルアルケニルエーテル
;n−オクチルーべンジルエーテル、n−デシルーベン
ジルエーテル等のアルキルアラルキルエーテル;n−オ
クチルフエニルエーテル、n−オクチルートリルエーテ
ル、n−デシルートリルエーテル等のアルキルアリール
エーテルまたはアルキルアルカリールエーテル;1−オ
クテニルーべンジルエーテルのようなアラキルアルケニ
ルエーテル;1−オクテニルーフエニルエーテル、1−
オクテニルートリルエーテルのようなアリールアルケニ
ルエーテルまたはアルカリールアルケニルエーテル:べ
ンジルフエニルエーテル、べンジルトリルエーテルのよ
うなアラルキルアリールエーテルまたはアラルキルアル
カリールエーテル等が挙げられ、好ましくは上記(1)
式中のR1,R2がアルキル基またはアルケニル基等の
直鎖状炭化水素残基であるエーテルが使用される。また
本(4)法において必要に応じて使用される炭化水素溶
媒としては、エーテルの種類に応じて適宜選択されるが
、具体的にはn−ぺンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタ
ン、n−オクタン、n−ドデカン、流動パラフインのよ
うな飽和脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシク
ロヘキサン等の脂環式炭化水素;べンゼン、トルエン、
キシレン、1,2,4−トリメチルベンゼン、エチルベ
ンゼン等の芳香族炭化水素等から適宜選択される。
例えば該炭化水素溶液はエーテルとして前記(1)式中
R1,R2の少なくとも一方が炭素数5以下のアルキル
基、アルケニル基であるものを用いる時は、好ましくは
芳香族炭化水素が、次いで脂環式炭化水素が選ばれ、ま
た上記R1,R2が炭素数6以上のアルキル基、アルケ
ニル基であるエーテルを用いる時は好ましくは飽和脂肪
族炭化水素が選択される。次に本囚法において還元処理
に際して用いられる有機アルミニウム化合物としては、
一般式(2)(式中、R3は炭素数1〜20の炭化水素
基を表わし、nは1〜3の数、Xはハロゲン原子を表わ
す)で表わされる有機アルミニウム化合物、好ましくは
上記(2)式中のR3が炭素数1〜10のアルキル基で
ある有機アルミニウム化合物が、特に好ましくはエチル
アルミニウムセスキクロライド、ジエチルアルミニウム
クロライド、トリアルキルアルミニウム等が挙げられる
上述した四塩化チタンの還元処理に用いられる有機アル
ミニウム化合物の使用量は、四塩化チタン対有機アルミ
ニウム化合物のモル比がチタンと前記二般式(2)で表
わされる有機アルミニウム化合物中のR3(炭化水素基
、好ましくはアルキル基)とのモル比で示して1:O.
1〜1:50、好ましくは1:0.3〜1:10の範囲
である。
また、エ−テルの使用量はエーテル対四塩化チタンのモ
ル比が1:0.05〜1:5、好ましくは1:O.25
〜1:2.5の範囲である。この還元処理は種々の手法
によつて行なうことが可能であつて、例えば(a)四塩
化チタン及びエーテルからなる均一な液状物と有機アル
ミニウム化合物とを混和する方法;(b)四塩化チタン
と有機アルミニウム化合物及びエーテルからなる均一な
液状物とを混和する方法;(c)四塩化チタン及びエー
テルからなる均一な液状物と有機アルミニウム化合物及
びエーテルからなる均一な液状物とを混和する方法;な
らびに (d)還元反応が起らない温度、例えば−30℃以下の
温度で四塩化チタン、エーテルおよび有機アルミニウム
を任意の順序で混合し、該混合物を所定還元温度まで昇
温する方法。
これらの方法において使用する四塩化チタン、エーテル
及び有機アルミニウム化合物は、純粋なものでもよく、
また適宜炭化水素溶液で希釈して用いてもよい。
しかし、有機アルミニウム化合物は炭化水素溶媒で希釈
して用いるのが好ましい。上述のようにして四塩化チタ
ンをエーテルの存在下で上記有機アルミニウム化合物で
還元処理して得られる液状物は、三塩化チタンーエーテ
ルからなる炭化水素溶媒に可溶な均一な溶液もしくは混
合物であつて、褐色もしくは帯緑性の褐色を呈する。さ
らに、本(4)法においては、ヨウ素もしくはヨウ素化
合物を四塩化チタンの還元時にエーテルと共存させるこ
とも好ましい。
本CA)法において使用されるヨウ素化合物としては、
有機及び無機のヨウ素化合物がいずれも使用できるが好
ましくは有機ヨウ素化合物が用いられる。
ヨウ素もしくはこれらヨウ素化合物の使用量は、ヨウ素
又はヨウ素化合物対四塩化チタンのモル比で1:104
〜1:5、好ましくは1:20〜1:10の範囲である
次に上記(B)の手法により、すなわち固体の三塩化チ
タンを出発原料として用いて、これを必要に応じて適当
な炭化水素溶媒の存在下エーテルで処理することにより
、三塩化チタンの液状物を得る方法について説明する。
固体の三塩化チタンとしては例えば四塩化チタンを水素
ガス、アルミニウムもしくはアルミニウム有機金属化合
物で還元して得られる固体の三塩化チタンもしくはこの
ようにして得られる固体三塩化チタンをさらにボールミ
ルで粉砕したもの、又は加熱処理を施したもの、さらに
は、上記固体三塩化チタンを精製し、その中に含まれる
不純物を予め除去したものを用いる。上記三塩化チタン
の液状物を得るのに用いられるエーテル、及び必要に応
じて存在させる炭化水素溶媒については前記(4)法に
おいて説明したと同様のものが包含される。上述の(B
)法において使用されるエーテルの使用量はエーテル対
三塩化チタンのモル比が1以上好ましくは1〜5の範囲
である。
上述したような固体の三塩化チタンをエーテル・で処理
するのは任意の方法で混合することにより行なわれる。
このような処理は通常、前記(4)法で説明したと同様
エーテルの種類に応じて適宜選択された炭化水素溶媒の
存在下にて行なわれる。なお上記の方法にて得られる液
状物は前述の(4)法にて得られる液状物と同等のもの
である。次に、上記三塩化チタン液状物からオレフイン
重合活性を有する微粒状三塩化チタンを析出させる方法
について述べるに、その方法には特に制限はなく上記液
状物をそのまま、あるいは必要に応じて前記炭化水素希
釈剤を加えて後、150℃以下の温度、通常20〜15
0℃、好ましくは40〜120℃、特に好ましくは60
〜100℃に昇温して、同温度に若干時間保持すること
により析出を完結させることができる。
なおその一態様として、三塩化チタン液状物中のチタン
とアルミニウムとの合計モル数がエーテルのモル数より
も少ない場合には、特に析出に際して、遊離化剤を追加
的に添加する方法が好ましいOここで用いられる1遊離
化剤1なる用語は上記液状物を構成している三塩化チタ
ンエーテルと反応して遊離の固体三塩化チタンを析出さ
せる機能を有する化学物質を意味するものである。
したがつて、本発明によつて使用される上記遊離化剤に
は三塩化チタンより酸性の強いルイス酸、例えば一般式
(3)(式中、wは炭素数1〜8のアルキル基を表わし
、n′は0,1,1.5又は2の数を表わし、Xはハロ
ゲン原子を表わす)で表わされるアルミニウム化合物並
びに四塩化チタン、三フツ化ホウ素、三塩化ホウ素、五
塩化アンチモン、三塩化ガリウム、三塩化鉄、二塩化テ
ルル、四塩化スズ、四塩化バナジウム、五塩化タリウム
、四塩化ジルコン、二一塩化ベリリウム及びこれらに対
応する臭化物、オキシハライド化合物が挙げられ、なか
んづく有機アルミニウム化合物、及び四塩化チタンが好
ましい。
遊離化剤の添加量は、上記液状物中のチタンの5倍モル
以下が望ましく、このような遊離化剤を添加して後上記
の如く析出を完結させる。
また析出に際し、温度を異にする多段階にて、例えば比
較的低温にて小部分の析出を行ない、次いで少量析出し
た微粒状固体三塩化チタンの存在下、昇温して大部分の
析出を行なう手法もその好ましい−態様として挙げられ
る。具体的には、例えば、先ず上記液状物を20〜7『
Cの比較的低い温度範囲内にて、全理論析出量の1〜5
0重量%のきわめて敵粒状の紫色固体三塩化チタンを析
出させ、次いで、45〜150℃の温度範囲内に昇温し
て残りの紫色の敵粒状固体三塩化チタンを析出させ沈澱
させる手法が挙げられる。更にまた析出に関する他の好
ましい態様として、上記三塩化チタン液状物に種晶とし
て予め微粒状、例えばその平均粒径が0.01〜50μ
の固体三塩化チタンを添加しておき析出を行なう手法が
挙げられる。
ここにおいて使用される固体三塩化チタンの種類は、特
に制限はなく公知方法にて得られる三塩化チタン触媒全
てが用いられるが、上述のような三塩化チタン液状物か
ら析出させて得られる微粒状固体三塩化チタンが好まし
い。またその添加量については、例えば析出して得られ
る固体三塩化チタンの理論量に対して0.005〜50
重量%、好ましくは0.01〜25重量%である。本前
処理工程において使用される有機アルミニウム化合物と
しては、一般式(4)(式中R5は同一又は異なる炭素
数1〜20の飽和又は不飽和の炭化水素基、Xはハロゲ
ン原子を示す。
またmは1.5,2または3の数を示す)で表わされる
有機アルミニウム化合物が挙げられる。その例としては
、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、
トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウ
ムなどのトリアルキルアルミニウム類、ジメチルアルミ
ニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジエ
チルアルミニウムブロマイド、エチルアルミニウムセス
キタロリド等のアルキルアルミニウムハライド類が挙げ
られ、けたハロゲン化アルミニウムとトリアルキルアル
ミニウムとの混合物、インデニルジエチルアルミニウム
、インデニルジプロピルアルミニウム、インデニルイソ
ブチルアルミニウム等も用いられる。これらのうち好ま
しいのはジアルキルアルミニウムハライド、特に好まし
いのはジエチルアルミニウムクロリドである。また、本
前処理工程に使用される電子供与性化合物としてはトリ
アリールホスフアイト及びカルボン酸エステル類が用い
られる。
具体例としては、トリフエニルホスフアイト、トリノニ
ルフエニルホスフアイト、酢酸フエニル、カプロン酸エ
チル、クロトン酸エチル、安息香酸エチル等が挙げられ
る。そしてまた本前処理工程における電子供与性化合物
としては、上記化合物をルイス酸で処理し、ルイス酸と
の錯合体として用いることも好ましく行なわれる。
ルイス酸としては、前記遊離化剤として説明したルイス
酸が同様に用いられる。
すなわち、前記一般式(3)で表わされるアルミニウム
化合物、並びに四塩化チタン、三フツ化ホウ素、五塩化
アンチモン、四塩化スズ、四塩化バナジウム、四塩化ジ
ルコン、二塩化ベリリウム等が挙げられ、中でも有機ア
ルミニウム化合物が好適に用いられる。電子供与性化合
物とルイス酸との使用割合は前者;後者のモル比で、0
.5:1〜2二1の範囲が好ましい。上記両成分の接触
は、不活性炭化水素溶媒の存在下または不存在下に単に
混合することによつて行なわれ、その際温度、処理時間
などは特に制限はないが、通常、温度はO〜100゜C
1好ましくは室温付近、時間は30分程度で十分である
。そして電子供与性化合物とルイス酸との錯合体の調製
に当つては、専用の反応槽で行なつても良いが、通常前
処理用の反応槽で予じめ調製を行なつておくだけで良い
なお後者においては、錯合体を単離する工程を省略する
ので、未反応ルイス酸が後の工程で悪影響を与えないよ
うに、ルイス酸として、触媒の前処理用の有機アルミニ
ウム化合物と同一のものを用いることが好ましい。
この場合、有機アルミニウム化合物を過剰量使用すれば
その一部は錯合体形成のために利用され、のこりはプロ
ピレンによる接触処理のために利用されることとなる。
本前処理工程では、上述の様な有機アルミニウム化合物
と電子供与性化合物の存在下に固体三塩化チタンをプロ
ピレンと接触させるのであるが、該接触処理は、稀釈剤
中で行なわれる。稀釈剤としては、通常のオレフインの
重合に用いられる脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳
香族炭化水素等の不活性炭化水素溶媒が用いられる。特
にノルマルヘキサン、ノルマルヘプタン等が好適に用い
られる。また場合によつては稀釈剤としてプロピレンを
用いることもできる。固体三塩化チタンは、稀釈剤1t
当り通常0.1〜1009の濃度で処理されるが、工業
的には、固体三塩化チタンの処理量を上げた方が有利で
あるので、攪拌を正常に保ち得る最大の礒度が選ばれる
。従つて、好ましくは稀釈剤1tに対し固体三塩化チタ
ン10〜309の濃度が選ばれる。有機アルミニウム化
合物の使用量は、固体三塩化チタンに対し通常、0.1
〜2モル比、好ましくは0.2〜0.5モル比である。
また、電子供与性化合物の使用量は、固体三塩化チタン
に対し通常、0.01〜1.0モル比、好ましくは0.
01〜0.1モル比である電子供与性化合物の使用量が
上記範囲より少ない場合は、本発明の顕著な効果である
高結晶性重合体収率の向上が不充分になる。
一方、上記範囲より多い場合は触媒の活性を損い、好ま
しくない。本前処理工程において上述の各成分は単に混
合するだけで良く、その混合方法、添加順序は任意に行
なわれる。
次に本前処理工程においては固体三塩化チタン19に対
し、0.1〜1009、好ましくは1〜209の重合体
が得られるようにプロピレンが導人され、そして処理さ
れる。
生成する重合体が上記範囲より少ない場合も多い場合も
、本発明の効果が薄れ好ましくない。
固体三塩化チタンをプロピレンと接触するに際しては、
通常40〜90℃の温度範囲にて行なわれるものであり
、好ましくは、後の重合温度と同じかそれ以下の温度、
特に好ましくは同じ温度で行なわれるものである。従来
のように、特に低温で行なう必要がないことも本発明の
特徴の1つである。接触処理温度が高すぎると、処理槽
への付着、固体三塩化チタン相互の凝集など好ましくな
いトラブルをしばしば惹起する。
温度が低すぎると処理槽の冷却水との温度差が少なくな
り除熱し難くなり、工業的に不利となる。処理圧力は通
常プロピレンガスの分圧として0.5Kf/d以下であ
る。なお本前処理工程においてプロピレンは、エチレン
、ブテン−1,4−メチルベンゼン−1等の他のα−オ
レフインと併用しても良い。しかして、本前処理工程に
おける接触処理用の七ノマ一及びその組成は、後に行な
われる重合(本願にては「主重合」という)において用
いるものと近似させることが好ましい。
すなわち本発明においては、主重合で得られる重合体と
本前処理工程で得られる固体三塩化チタン中の重合体と
の組成が近似していることが好ましい。
つまりこれによりフイツシユアイ等の重合体の不均一性
に基づく製品物性への悪影響を避けることができるので
ある。同様の理由から本前処理工程において主重合と同
じく水素等の分子量調節剤を共存させることができる。
接触処理によつて生じたポリプロピレン含有固体三塩化
チタンは、未反応物、稀釈剤等を含む液相からデカンテ
ーシヨン、済過、遠心分離等の通常の分離手段によつて
分離されるが、通常次いで溶媒を添加して数回洗浄され
る。
洗浄用の溶媒としては、前記接触処理の稀釈剤として選
ばれた不活性炭化水素溶媒を用いることが便利である。
この洗浄工程は本発明の大きな特徴の一つであつて、接
触処理によつて稀釈剤に溶出した成分を除去する為に必
須である。この可溶成分は本前処理工程における電子供
与性化合物共存下でプロピレンによる重合処理によつて
固体三塩化チタン触媒から効果的に溶出除去しうるもの
である。プロピレンとの接触処理なくして、単に電子供
与性化合物及び、又は有機アルミニウム化合物で処理し
ても、また電子供与性化合物の共存なくして重合処理し
ても、本発明の方法のような顕著な効果は得られないの
である。
特に固体三塩化チタンとして、前述したエーテル存在下
に液状化した三塩化チタンを150℃以下の温度で析出
させて得られる微粒状の固体三塩化チタンを用いる場合
に、その可溶成分の含有量は大きく本発明の前処理工程
を行なうことの効果は、嵩密度の向上及び重合体粉末の
凝集、器壁への付着を防ぐ等操業安定性の向上について
著しいものである。
洗浄回数は可溶成分を除去する為に充分な回数を行なう
ことが望ましいが、多すぎると洗浄剤の使用量が多大に
なり工業的には不利になる。
通常、残液率(接触処理の稀釈剤液が最終的に残留する
割合)として8%以下が達成される洗浄であれば実質的
に問題ない。かくして得られたポリプロピレン含有固体
三塩化チタンは次いで新たに加えられる有機アルミニウ
ム化合物と共に触媒としてプロピレンの重合(主重合)
に供せられる。
主重合において、加えられる有機アルミニウム化合物と
しては前述の前処理工程において挙げたものが同様に使
用される。
すなわち、前記一般式(2)で表わされる化合物が使用
できる。通常、前処理工程に用いて有機アルミニウム化
合物と同一の有機アルミニウム化合物を用いるが、場合
により異つた有機アルミニウム化合物を用いてもよい。
たとえば前処理工程にジアルキルアルミニウムモノハラ
イドを用い、主重合にトリアルキルアルミニウムを用い
ることは好適に行われる。有機アルミニウム化合物の使
用量は、前記触媒・重合体中のチタン化合物に対して、
通常0.1〜100モル倍、好適には2〜10モル倍が
用いられる。なお、本発明の主重合においては、生成重
合体の立体規則性の向上の目的で特に第3成分をを使用
する必要はない。
すなわち、上述の様に前処理された固体三塩化チタンを
そのまま用いることにより、充分高い結晶性重合体収率
が得られるので、特に第3成分を必要としないのである
。しかし目的によつては適宜の第3成分を併用すること
を妨げるものではない。本主重合においては、上記ポリ
プロピレン含有固体三塩化チタンと有機アルミニウム化
合物を単に混合して重合に用いるのであるがその混合方
法は任意で良い。
そして主重合における重合方法は、上述した触媒成分を
用いて公知のスラリー重合、気相重合等で行なうことが
できる。そして連続式、回分式の何れでもよく、反応条
件は1〜100気圧、好ましくは5〜30気圧の圧力下
、50〜90℃、好ましくは60〜700Cの範囲で行
なわれる。スラリー重合では重合媒体としては固体三塩
化チタンの前処理工程にて用いる稀釈剤と同様の炭化水
素が用いられる。具体的には、ヘキサン、ヘプタン、シ
クロヘキサン、ベンゼン、トルエン、ペンタン、ブタン
、プロパン等の炭化水素が用いられ、またプロピレン自
体を媒体とすることもできる。スラリー重合又は気相重
合によつて得られる重合体から触媒残渣を除去するため
、エポキシド、アルコール及び炭化水素媒体中で処理す
る場合にも本発明方法は適用できる。また生成重合体の
分子量調整法として重合反応に水素、ジエチル亜鉛等の
公知の分子量調節剤を適量添加することも可能である。
なお本発明の主重合において重合するのはプロピレン単
独でも良いが、プロピレンと他のα−オレフインを併用
しても良い。
他のα−オレフインとは前記前処理工程と同様、エチレ
ン、ブテン一1,4−メチルベンゼン−1等であり、そ
の量は生成重合体がポリプロピレンとしての特性を失わ
ない程度の少量、例えばプロピレンに対し5重量%以下
である。以上詳述した本発明方法によると、嵩密度が高
くかつ立体規則性が大幅に改善された重合体が得られる
即ち好適な例では嵩密度0.509/Cc、沸騰へプタ
ン抽残98%以上が容易に得られるのである。本発明に
よつてもたらされる工業的な意味は以下のとおりである
。第1に本発明によつて生産能力が大幅に増加した点で
ある。これは本発明によつてなされた嵩密度の向土と立
体規則性の向上の当然の帰結である。すなわち本発明の
方法によつて得られた重合体は、嵩密度が高いため、こ
れをヘキサン中に懸濁させ、スラリー濃度を50%にし
てもなお・良好な流動性を示し高い生産性を得ることが
できるものであり、また、非晶性ポリマーの生成が少な
いことにより、重合液の粘度上昇、配管等への付着など
の害を防ぐことになり、操業安定性の面から生産性を高
めることができるのである。第2に本発明によつて得ら
れた重合体は立体規則性が高い即ち、工業的に無価値な
非晶性重合体の生成が極めて少ないので非晶性重合体の
処理設備を大幅に簡略化することが出来るという点であ
る。
本発明の方法によると非晶性重合体の生成率を全重合体
に対して0.5%以下にすることが可能であり、これは
通常の重合方法の1/10以下である。非晶性重合体は
工業的に無価値であるばかりでなく、これの処理に膨大
な設備を要することを考慮すると処理設備を1/10以
下にする経済的意味は非常に大きいのである。第3に本
発明の方法では主重合の際に第三成分を用いる必要がな
いので、第三成分を使用することによる種々の幣害、た
とえば重合体への着臭、着色、溶媒の汚染、作業環境の
悪化等、を回避できるという点である。
通常第三成分として用いられる電子供与性化合物には、
有機リン化合物、含窒素化合物、含硫黄化合物などそれ
自身特有の悪臭を有する物質もしくは分解して悪臭を呈
する物質が少なくない。これ等悪臭を呈する物質は稀釈
剤と共に系内を循環しながら蓄積し、装置全域を汚染し
て作業環境を悪化させ、重合工程、触媒除去工程で思わ
ぬトラブルをもたらす。更に、製品中に残存して製品に
着臭をもたらし商品価値を著しく損わせる。従つて、実
際の工業設備では、使用可能の第三成分は著しく限定さ
れた実質的には余り役に立たぬのが現状である。本発明
の方法では電子供与性物質は固体三塩化チタンの前処理
の際に用いられる。
従つて、接触処理後その大部分が洗浄除去された最終製
品の着臭をもたらす恐れはない。又該洗浄液は装置内を
循環する全稀釈剤に対し極めて少量であるので、廃液と
して焼却処理加水分解処理、その他の除害処理を容易に
なしうるので、悪臭環境を局所に限定し、装置全系に亘
る汚染を回避することが可能である。又、電子供与性物
質の使用量も通常の第三成分としての使用量の数分の一
で充分であることも本発明の利式の1つである。第4に
本発明によつて得られた重合体は極めて高い立体規則性
を有するにもかかわらず優れた機械的性質を有するとい
う点である。
通常の重合方法によつて得た重合体では製品の沸騰ヘプ
タン抽残%が98%以上になるとプレス片の降伏強度は
高くなるが衝撃強度は低下しいわゆる1固くて脆い2性
質になるのが普通である。それに対し本発明の方法によ
る重合体は製品の沸騰ヘプタン抽残が98%を越えても
衝撃強度の低下は現れないのである。この原因は明らか
でないが本発明の方法による重合体は、沸騰ヘプタン抽
残を著しく高めてもなおヘテロブロツクな構造を維持す
ると考えられる。この事は本発明の方法によつてなしう
ることであつて、生産性並びに設備の面から望まれると
ころの極めて高い立体規則性重合が製品物性の面から制
約されることなく実施できるという工業的な意義は大き
いのである。以下、本発明を実施例によつて更に詳細に
説明するが本発明はその要旨をこえない限り以下の実施
例に限定されるものではない。
なお実施例及び比較例においてK0(重合活性)とは1
時間につき、プロピレン圧1K′/?当り、三塩化チタ
ン触媒成分19当りで生成するポリプロピレンの全生成
量(9)であり、アイソタクチツクインデツクス(1.
I.として示す)は改良型ソツクスレー抽出器において
、沸騰n−ヘプタンにより6時間抽出した場合の残量(
重量%)である。
1.I.oとは全生成ポリプロピレンのl.I.である
物性の低下をもたらす非結晶性重合体は沸騰nヘプタン
に可溶であるから、■.I.oは結晶性重合体の収率を
表わす。嵩密度(ρBとして示す。単位は9/cc)は
JIS−6721により測定した。メルトフローインデ
ツクスはASTM D1238によつて測定し、また引
張り衝撃強度はASTM−D1822に従つて測定した
実施例 1 (a)固体三塩化チタンの調製 室温にて充分に窒素置換した10tオートクレーブに精
製n−ヘキサン5.5tを入れ攪拌下にn−オクチルエ
ーテル6309、四塩化チタン6309、更にジエチル
アルミニウムクロライド132flを添加し褐色の均一
溶液を得た。
次いで95℃に徐々に昇温した。500Cをすぎる頃よ
り紫色の微粒状の固体析出が認められた。
95゜Cで1時間保持後粒状紫色固体を分離洗浄して4
109の固体三塩化チタン触媒を得た。
(b)固体三塩化チタンの前処理工程充分に窒素置換し
た1tコルベンに精製したn−ヘキサンを500d入れ
、ジエチルアルミニウムクロライドを3,9f!、トリ
フエニルホスフアイトO.409を添加し、15分間攪
拌したのち、(a)で得られた固体三塩化チタン触媒1
29(TiCt3として109)を仕込んた。
60℃に昇温し水素ガスが混在したプロピレンガスを2
7t/Hの速度で1時間吹き込んで重合を行なつた。
ついで固体成分を静止沈降させ上澄液を傾斜で除去し、
n−ヘキサンで数回洗浄し、55gの固体を得た。分析
の結果、この固体中の三塩化チタンは18.2重量%を
占めていることがわかつた。(c)プロピレンの重合 充分乾燥し窒素置換したSUS27製オートクレーブ(
内容積2t)に精製したn−ヘキサン750ml1ジエ
チルアルミニウムモノクロライド156mv1(b)で
得た固体(ポリプロピレン含有固体三塩化チタン)22
0my(三塩化チタンとして40m′I)を仕込み、水
素をO.5K′/crl仕込んだ。
攪拌下60℃に昇温し、プロピレンを全圧13.5K2
/dになるようフイードレー定圧に保ちながら5時間重
合した。重合反応終了後直ちに未反応モノマーガスをパ
ージした後、オートクレーブ内容物全てを乾燥して白色
粉末状ポリプロピレン3369を得た。このものの嵩密
度は0.499/(7lであり、I.I.。は98.0
%であつた。重合反応終了後のスラリーからは何ら異臭
は感じられなかつた。又、この粉末を700Cn−ヘキ
サンで処理し可溶性の重合体を抽出除去して乾燥し嵩密
度0.50y/CTlt1 1.I.=99.2%の粉
末を得た。
このもののプレス片の引張衝撃強度は60Kf−CIr
L/d1メルトフローインデツクスは4.2であつた。
比較例 1 実施例1(a)で得られた固体三塩化チタン触媒を(b
)前処理工程なしにそのまま重合反応に供した。
重合反応は固体三塩化チタン触媒を三塩化チタンとして
40mv1トリフエニルホスフアイトを12mv仕込ん
だ以外は全く実施例1(c)と同様に行ない白色粉末状
ポリプロピレン3609を得た。このものの嵩密度はO
.159/dsI.I.oは92.6%であつた。又、
重合反応終了後のスラリーは、有機リン特有の悪臭が認
められた。この粉末を、7『Cn−ヘキサンでくり返し
洗浄して可溶性重合体を除去し、ついで乾燥して、嵩密
度0.18g/crL, I.I.−98.6%の粉末
を得た。このもののプレス片の衝撃強度は50Kf−C
Tn/d1メルトフローインデツクスは4.0で明らか
に脆くなつていることがわかつた。比較例 2 充分に窒素置換した1tコルベンに精製した。
ーヘキサンを500ml入れ、ジエチルアルミニウムク
ロリドを3.99と実施例1(a)で得られた固体三塩
化チタン触媒を12f!仕込んだ。40℃に昇温し水素
ガスが混在したプロピレンガスを27t/Hの速度で1
時間吹き込みスラリーを得た。
該スラリーは液中可溶成分の除去洗浄されることなくプ
ロピレン重合用触媒として使用された。重合反応は実施
例1(c)と全く同様に行ない、白色粉末状ポリプロピ
レン4109を得た。このものの嵩密度はO.339/
cTil,■.I.は90.2%であつた。実施例 2 実施例1(a)で得た固体三塩化チタンに添加する電子
供与性化合物の種類を変えて実施例1(b)と同様の処
理を行なつてポリプロピレン含有固体三塩化チタンを得
、実施例1(c)と同様の重合反応を行なつた。
結果を実施例1と共に表−1にまとめた。実施例 3允
分に窒素置換した20t反応器に、17tのn−ヘキサ
ンとジエチルアルミニウムクロライド1329、トリフ
エニルホスフアイト13.69を 5添加し15分間撹
拌後、実施例1(a)と同様に実施して得た固体三塩化
チタン触媒410gとを仕込んだ。
ついで60℃に昇温し水素ガスをO.1K′/d張り、
プロピレンガス1.66Kfを約1時間で導入し重合を
行なつた。ついで固体成分を静止沈降 5せしめ、土澄
液を除去しn−ヘキサンで数回洗浄してポリプロピレン
含有固体三塩化チタン約2K′を得た0この固体中の三
塩化チタンは、17.O重量%を占めることがわかつた
。次に400tの反応器に該ポリプロピレン含有 ・ー
固体三塩化チタンとジエチルアルミニウムクロライド、
n−ヘキサン、プロピレン、水素を連続的に供給し60
℃、全圧13.5K′/d1平均滞留時間5時間で連続
的に重合を行なつた。
重合体生成速度は16Ky/Hであり、固体三塩化チタ
ンの供給速度は129/Hであつた。重合体スラリーは
脱ガス槽で未反応プロピレンがパージされ、ついで稀釈
剤中の濃度が5%になるようにイソプロピルアルコール
を添加し70°Cで連続的に処理した後、遠心分離機で
重合体ケーキとP液に分離した。
ケーキは乾燥工程を経て製品ポリプロピレン粉末として
取り出され淵液は非晶性重合体が除かれた後、精製工程
を経た後重合用稀釈剤としてn−ヘキサンが回収された
。このようにして得た製品粉末の嵩密度はO.50f!
/dであり■.l.は99.2%であつた。済液から除
去された非晶性重合体は全重合体に対しO.4%にすぎ
なかつた。又このようにして得られた製品重合体には全
く着臭がなかつた。実施例4〜7及び比較例3 (a)固体三塩化チタンの前処理工程 充分に窒素置換した内容積10tのオートクレーブに5
t0n−ヘキサンとジエチルアルミニウムクロライド4
09を仕込み、更に所定量の酢酸フレニルを添加し、1
5分間攪拌したのち実施例1(a)と同様にして得られ
た固体三塩化チタン触媒をTict3として1009仕
込んだ。
ついで所定温度に昇温し、水素ガスをO.05Kf/C
T!t張り、プロピレンガスを1509/Hの速度で2
時間導入し重合を行なつた。ついで固体成分を静止沈降
せしめ、上澄液を除去し、n−ヘキサンで数回洗浄して
ポリプロピレン含有固体三塩化チタンを得た。(b)プ
ロピレンの重合 (a)工程で得られた固体三塩化チタンを予め750m
lのn−ヘキサンと156巧のジエチルアルミニウムモ
ノクロラド及び所定量の酢酸フエニルを仕込んであるオ
ートクレーブに、三塩化チタンとして40ηになるよう
に仕込み、更に水素0.5Kf/?を加え重合温度70
℃にて実施例1(c)と同様に重合を行なつた。
結果を表一2に示す。なお、比較のために(a)の前処
理工程において酢酸フエニルを使用せず(b)のプロピ
レンの重合においてのみ3.5m(l使用した。
結果を表−2に併記する。実施例 8 (a)固体三塩化チタンの前処理 プロピレンと共にエチレンを、エチレン/プロピレン比
率1.5重量%にて仕込み、酢酸フエニル4.39(酢
酸フエニル/チタン(モル比)=0.05)、前処理温
度を60℃とする以外は、実施例4と同様の操作を行な
つてプロピレン共重合体含有固体三塩化チタンを得た。
(b)プロピレンの共重合 充分乾燥し窒素置換したSUS27製オートクレーブ(
内容積2t)に、精製したn−ヘキサン750ml1ジ
エチルアルミニウムクロライド156mV及び(a)で
得た固体を三塩化チタンとして40m7仕込み、水素を
0.5K′/d仕込んだ。
次にこれを攪拌下60℃に昇温し、プロピレンを全圧が
13.5Ky/〜になるように仕込み、3時間重合を続
行する間、全圧を13.5K′/CTitに保ち、生成
プロピレン共重合体中のエチレン含量が約5重量%にな
るように所定量のエチレンガスを均一にオートクレーブ
内へ圧入供給した。重合終了後モノマーをパージした後
、n−ヘキサン1tとイソプロピルアルコール23f!
を追加し、70℃で1時間処理し、ついでn−ヘキサン
で洗浄して白色粉末状の重合体を得た〇このものの嵩密
度は0.429/dであり、炉液及び洗浄液より回収し
た可溶性重合体は、全ポリマーに対し、4重量%であつ
た。比較例 4 実施例8において、実施例1の(a)工程で得られた固
体三塩化チタン触媒をそのまま用いて実施例8の(b)
工程と同様にしてプロピレンの共重合を行なつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エーテルの存在下に液状化した三塩化チタンを15
    0℃以下の温度で析出させて得られる微粒状紫色固体三
    塩化チタンを、有機アルミニウム化合物、トリアリール
    ホスファイト及びカルボン酸エステルから選ばれる電子
    供与性化合物及び稀釈剤の存在下で、プロピレンと接触
    させて、固体三塩化チタン1g当り0.1〜100gの
    ポリプロピレンを生成させ、ついで液相を分離すること
    を特徴とするポリプロピレン含有固体三塩化チタンの製
    造法。 2 分離後、溶媒で洗浄することを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載のポリプロピレン含有固体三塩化チタ
    ンの製造法。 3 電子供与性化合物が、トリアリールホスファイトで
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のポリ
    プロピレン含有固体三塩化チタンの製造法。 4 電子供与性化合物が、カルボン酸エステルであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のポリプロピ
    レン含有固体三塩化チタンの製造法。 5 プロピレンと共に他のα−オレフィンを併用するこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のポリプロピ
    レン含有固体三塩化チタンの製造法。
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