JPS5928071Y2 - 伸縮性経編地 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はファンデーションやサポータ−など編地素材の
伸縮を利用して着用感を調節するのに好適な一定伸度に
限定可能な伸縮性経編地に関するものである。

ファンデーションやサポータ−を始め、身体の一部分を
緊締することを必要とする場合には、通常、縫製により
別の棒強伸縮布などを縫い付ける手段が採られている。

例えば、ファンデーションのガードルの場合、その腹部
を押える部分をダイヤ型に切り抜き、そこに１まわり小
さいダイヤ型を引張りながら縫い合わせ、ダイヤ型部分
が自然に内側にへこみ、又、縫い合わせたところに沢山
のしわが出来るのを利用してそのひっこむ力としわの伸
びる力で腹部を整える手段渣とがそれである。

ところが、このような手段では、犬・小雨ダイヤ型の大
きさ、並びにそこに使用される素材の伸縮性によって製
品の伸縮度が特定される難があり、又、縫製による縫目
が前面に出てごつごつした感を免れない。

本考案はかかる縫目による粗剛感を無くシ、かつ、必要
な部分だけを他の部分よりも熱処理することにより容易
にその伸度を調節し、フィツト感をより良好ならしめ得
る新規な伸縮性経編地を提供することを目的とするもの
である。

即ち、かかる本考案伸縮性経編地は、合成繊維糸又は天
然繊維糸などの比較的熱収縮性の少ない原糸を地糸とし
て使用し、中間糸として伸縮性糸のポリウレタン弾性糸
などを挿入し、更に裏面に熱収縮率の大きいポリ塩化ビ
ニール系糸条などを挿入し、同絹地の伸縮性を熱処理加
工により一定伸度に限定することを可能ならしめたこと
によって特徴づけられる。

以下、更に添付図面を参照しつつ本考案の実施例を説明
する。

第１図は本考案編地の一例として合成繊維糸又は天然繊
維糸などからなる比較的熱収縮性の少ない糸条１を地糸
として各ウエール毎、隣接ウェール間にわたり複数の編
目を編成しながら往復編成した地組部に対し、ポリウレ
タン弾性糸などからなる伸縮性糸条２が中間糸として各
ウエール毎に複数の編目、図では２目に添接して左右の
隣接せるウエールの編目に交互に編みかけられて挿入さ
れており、更に地組部の各ウエールに対しポリ塩化ビニ
ール系繊維糸条（商標名、テビロン）の如き熱収縮率の
大なる糸条３が裏糸として地編糸１による編目を廻って
蛇行状に挿入されている。

又、第２図は、隣接せる１つ飛びウェール間で地糸１に
より経編編成した地組部に対し伸縮性糸条２を隣接ウエ
ール間で前記地組部の隣接１つ飛びウエール掛は渡し方
向と反対方向に掛は渡しルーピングを行ない、更に各ウ
エールに熱収縮率の大きい糸３を蛇行状に挿入せしめた
本考案編地を例示している。

第４図は同第２図の絹地をより詳細に示した図である。

第３図は更に本考案に属する他の実施例として各ウエー
ルの地糸１を隣接ウエール間にわたり複数の編目を編成
しながら、かつ、該複数の編目の上下で伸縮性糸条２を
挿通する逆向きのループを形成して往復編成した地組部
に対し伸縮性糸条を各ウエール毎に中間糸としてその編
目及び前記ループを通して挿入し、更に熱収縮性の犬な
る糸３を裏糸として地組編目を廻って蛇行状に挿入した
伸縮性編地を示している。

叙上の各側は夫々、その表面側に合成繊維糸又は天然繊
維糸などからなる比較的熱収縮性の少ない地糸が現われ
、中間の伸縮性糸条を挾んで裏面には甲す塩化ビニール
系糸条の如き熱収縮率の大きい糸が現われてリバーシブ
ルな絹地を形成する。

なお、上記各側において使用される合成繊維糸又は天然
繊維糸としては、綿糸、ナイロン系、キュプラ糸などが
挙げられ、特にキュプラ糸は編地外観上、最も好適であ
る。

又、伸縮性糸条２は、ポリウレタン弾性糸の外、カバー
リングゴム糸も使用可能である。

しかし、熱に対する特性上、ポリウレタン弾性糸が好適
である。

更に、熱収縮性の大きい合成繊維糸として前述のポリ塩
化ビニール系糸条（商標名、テビロン）は、その静電的
性能で保温効果を備え、頗る効果的である。

しかし、アクリル系繊維などの使用を妨げるものではな
い。

次に、上記本考案編地は、製品使用時に随時、熱処理加
工により該加工部分の伸度を少なくすることができるも
のであり、従来のファンデーションなどが縫製により補
強布を縫いつけ、伸度コントロールを行なっているのに
対し、本考案は熱処理によってこれを行なうことができ
る。

従って、特別な補強布縫いつけの必要はなく、ファンデ
ーションのガードルの場合、腹部ａだけを押える場合に
は第５図イ２口の如くその部分だけを他の部分よりも高
熱処理すれば該部分の伸度が他の部分より小となり頗る
効果的となる。

以上の如く本考案編地によれば、その糸使いにより従来
のファンデーションにおける伸縮性コントロールのため
の補強別布縫いつけの必要がなく、需要者に応じ夫々適
合した伸度に容易に加工し調節することが可能であり、
これによりファンデーションなど、外観を重要祝する場
合も縫目によるごつごつした感じが無くなり、着用感が
良好であると共に、フィツト性もよく装着効果を犬なら
しめることができる。

従って、本考案編地は特にボディスーツ、ガードルなど
ファンデーションに使用して好適である。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図、第３図は本考案経編地の各実施例を示
す組織図、第４図は第２図の組織拡大図、第５図イ２口
は本考案編地の使用例を示す概要図である。 １・・・・・・熱収縮性の少ない地糸、２・・・・・・
伸縮性糸条（中間糸）、３・・・・・・熱収縮率の大き
い糸（裏糸）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成繊維糸又は天然繊維糸などからなる比較的熱収縮の
   少ない糸条を地糸として、隣接つ・エール間又は１つ飛
   びウエール間で経遍遍成した地細部に、ポリウレタン弾
   性糸などの伸縮性糸条を中間糸として前記地組部の各ウ
   エール毎、又は各ウェール毎に隣接ウエール間で地□編
   編目に添接して挿入し、かつ、ポリ塩化ビニール系糸条
   の如き熱収縮率の大きい糸を裏糸として前記地組部の各
   ウェールに対し、その各編目を廻って蛇行状に挿入し、
   熱処理加工により一定伸度に限定可能となしたことを特
   徴とする伸縮性経編地。