JPS5927924Y2 - 圧延機用ロ−ルチヨツク装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は各種圧延機のロールを回転自在に支持し、旧ロ
ールから新しいロニルヘ簡単に組替えることができる圧
延機用ロールチョック装置に関するものである。

一般に、ストリップミル等の各種圧延機において、圧延
ロールはロールネック部をころがり軸受等を内蔵したロ
ールチョックにより回転自在に保持され、その圧延ロー
ルを保持したロールチョックは、圧延機ハウジング（ま
たは、スタンド）に支持されている。

ローラベアリングを用いたころ軸受式のロールチョック
においては、ローラベアリングは適当な遊隙を保って組
立てられ、それらが１つのユニットとして取扱い可能に
構成され、そのユニットを内蔵する形でロールネック部
にアウタークランピング法により嵌合される。

この種ころ軸受式のロールチョックをロール交換に際し
て組替える場合、従来、人力によりアジャストリングを
緩めて、２分割されたスラストクランプの圧着を解除し
、スラストクランプをロールネック部から取外した後、
クレーンでチョックを、吊りながら旧ロールから取外し
、これを交換用の新ロールに取付は組替作業を行なって
いた。

しかしながら、上記従来のロールチョックでは、スラス
トクランプを分割してロールネック部から取外し、また
はロールネック部にスラストクランプを装着するのに手
間がかかり非能率的なものであった。

特に、現在では６スタンド、７スタンド等のタンテ゛ム
圧延機が稼動しており一度にこれらのロールを交換する
必要があり、多大の時間、労力が必要となって生産性向
上にとって大きな障害となっていた。

本考案は上記従来の欠点に鑑みてなされたもので、スラ
ストクランプの取外しおよび装着が容易で、ロールチョ
ックを迅速に組替えることができる圧延機用ロールチョ
ック装置を提供しようとするものである。

つぎに、本考案を一実施例である添付図面にしたがって
説明する。

第１図は本考案にかかる圧延機用ロールチョック装置を
示し、ロール１のネック部２にローラベアリング４を内
蔵したロールチョック本体３が、外レース押え５と内レ
ース押え６とにより取付けられている。

前記外レース押え５はロールチョツ夕本体３に固着され
、内レース押え６はネック部２に設けたキー溝７に嵌合
するキー８を内部に有し、前記外レース押え５とネック
部２との間に位置するとともに、その前端部外周部にね
じ９を有する。

スラストクランプ１０は、第２図に示すように、１０ａ
と１０ ｂの２つ割り構造となってネック部２の環状溝
１２に嵌合するとともに、その外周部に装着したスラス
トバンド１７で一体化するものである。

第３図に示すよう、ご上記スラストクランプ１０の外周
面には貫通孔１３が適宜間隔をおいて半径方向に設けら
れ、該貫通孔１３には球体１４が、スプリング１５およ
び貫通孔１３に螺着したねじ１６を介して、球面の一部
がスラストクランプ１０外周面に対して出没可能に装着
されている。

一方、上記スラストバンド１７の内周面には球面状凹部
１８が環状に設けられ、上記スラストクランプ１０に設
けられた球体１４の球面と嵌合する。

スラストバンド１７をロール１の軸方向に押圧すると、
スラストバンド１７の凹部１８内壁および内周面で、ス
ラストクランプ１０に装着した球体１４の突出球面がス
プリング１５の撥力に抗しスラストクランプ１０周面か
ら貫通孔１３内に没入し、スラストバンド１７がスラス
トクランプ１０に装着、またはスラストクランプ１０か
ら離脱するようになっている。

そして、前記内レース押え６のねじ９に螺合するねじ２
０を有するナツト１９を、その外周部に設けたギヤー２
１に適宜ピニオンを噛合させて回転することによりナツ
ト１９を、第１図中右方向に移動させ、すなわち、内レ
ース押え６、ナツト１９を介してスラストクランプ１０
を環状溝１２の側壁ぬ圧着してローラベアリング４の抜
は止めを図ってロールチョックＡをロールネック部２に
装着するものである。

なお、前記内レース押え６とナツト１９とでアジャスト
リングＢを構成する。

したがって、スラストクランプ１０を前記環状溝１２か
ら取外せば、ロールチョックＡはロールネック部２から
取外すことができる。

なお、前記スラストクランプ１０の分割片１０ ａ 、
１０ ｂには各々２個の孔１１を有する。

つぎに、上記構成からなるロールチョックＡの組替え手
順を説明する。

第１図は図示しないロールスタンドからクレーンで搬送
されロール受台に載置したロール１のネック部２にロー
ルチョックＡが装着している状態を示すものである。

この状態において、ロール１からロールチョックＡを取
外すには、適宜手段でロールチョック本体３を固定し、
適宜ピニオンでアジャストまングＢを構成するナツト１
９を回転する。

この回転によりナツト１９は、第１図中左方向に移動し
、スラストクランプ１０の環状溝１２への圧着力を解除
する。

ついで、適宜ロール軸方向の押圧によりスラストバンド
１７をスラストクランプ１０からナツト１９上に移動さ
せる。

つづいて、適宜ロッドをスラストクランプ１０の孔１１
に嵌挿して外方に変位させ、ロール１のネック部２から
スラストクランプ１０の分割片１０ ａ 、１０ ｂを
取外す。

この状態で、固定したロールチョック本体３を第１図右
方向に引寄せると、ロールチョックＡは、ナツト１９、
スラストバンド１７が内レース押え６、外レース押え５
を介してロールチョック本体３に取付いているため、ロ
ール１のネック部２から外される。

このように、ロール１から取外されたロールチョックＡ
を、適宜手段で新しいロールの側方位置に移動させ、ロ
ールチョックを取外しとは逆の操作を行なう。

すなわち、適宜手段でロールチョック本体３を押圧して
新しいロールのネック部２に嵌合するとともに、前記ロ
ッドを内方に変位させてスラストクランプ１０の分割片
１０ａ、１０ｂを新しいロールの環状溝１２内に位置さ
せる。

ついで、適宜引張ロッドでスラストバンド１７を、第１
図中右方向に引寄せ、ナツト１９からスラストクランプ
１０上に嵌合してスラストクランプ１０を一体化する。

つづいて、前記ピニオンでナツト１９を回転することに
よりナツト１９を移動させ、内レース押え６をローラベ
アリング４に、スラストクランプ１０を環状溝１２の外
壁に圧着してロールチョックＡをロールネック部２に装
着する。

その後、前記ピニオン、ロッドおよび引張ロッドを元の
状態として新しいロールへのロールチョックＡの組替え
を終了する。

なお、前記動作は、ロール１の両端で、またロール１が
２段に配列されている場合は２段のロール１の両端で同
時に行なわれるものであることは勿論である。

その後は前記操作を順次繰り返して新しいロールにロー
ルチョックＡを装着し、クレーンでロールスタンドに装
着すればよい。

以上の説明から明らかなように、本考案によればロール
軸方向の押圧によりスラストバンドの凹部内壁および内
周面で、スラストクランプに設けられた球体をスプリン
グの撥力に抗して周面がら貫通孔内に没入させるように
したので、スラストバンドは装着あるいは取外し、およ
びスラストクランプの一体化あるいは分割を容易に行な
うことができる。

スラストクランプの一体化および分割を容易にしたので
、従来のように、多大な時間、労力を要せず、ロールに
対するロールチョックの組替えを迅速に行なうことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる圧延機用ロールチョック装置を
示す断面図、第２図は第１図におけるスラストクランプ
とスラストバンドを示す一部断面側面図で、第３図は第
２図のＩＩＩ−ＩＩＩ線断面図である。 Ａ・・・・・・ロールチョック、Ｂ・・・・・・アジャ
ストリング、１・・・・・・ロール、２・・・・・・ネ
ック、３・・間ロールチョック本体、６・・・・・・内
レース押え、１０・・・・・・スラストクランプ、１０
ａ−，１０ｂ・・・・・・分割片、１２・・・・・・環
状溝、１３・・・・・・貫通孔、１４・・・・・・球体
、１５・・・・・・スプリング、１７・・・・・・スラ
ストバンド、１８・・・・・・凹部、１９・・・・・・
ナツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ロール軸端側に設けられた環状溝に嵌合されスラストバ
   ンドで一体化した分割スラストクランプをアジャストリ
   ングの伸長によりロールネックに取付けるロールチョッ
   クにおいて、前記分割スラストクランプ外周面に設けた
   半径方向の孔にスプリングを介して球体を、球面の一部
   がスラストクランプ外周面に対して出没可能に装着し、
   前記スラストバンドの内周面に上記体面の一部と嵌合可
   能な凹部を設けたことを特徴とする圧延機用ロールチョ
   ック装置。