JPS5927892Y2 - 洗浄パツド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は洗浄パッドに係り、特に、トイレの便器などの
洗浄に適した使い捨ての洗浄パッドに関するものである
。

磁器や合成樹脂等からなる便器の清掃は、従来、スポン
ジたわし等を用いて行なわれて来た。

清掃という目的であるならば、以上のようなスポンジた
わし等で十分なわけであるが清掃後の処理の問題がある
。

すなわち、スポンジたわし等の清掃用具はトイレの一部
に立て掛けたりする他はなく、離れた場所に置けば清掃
時に不便である。

しかし、トイレ内に置けば、どうしても不潔感が伴ない
、利用者に不快感を与えることになる。

これらの不都合が生じる根本的な原因はスポンジたわし
などのように繰返して使用することを前提としているか
らである。

そこで本出願人は使い捨てのできる清掃具は得られない
ものかと種々実験の結果水洗トイレにおいて清掃後に水
に流してしまうことができる洗浄パッドの構想に考え至
った。

このため、水分のない所では固形を保ち、水に触れると
膨潤し、軟化すると共に、水中に投じると細かい繊維が
ばらばらとなり、水に流すことのできる、いわゆる水分
散性の優れた分散材に注目した。

ところが、この分散材は所定の形状に成形しただけでは
洗浄中にたちまち分散してしまい、洗浄パッドとしての
機能を果せなかった。

本考案は以上のような事情に鑑みなされたもので、水分
散性が良く、かつ、洗浄中には分散せず、十分な洗浄機
能を持つ使い捨てのできる洗浄パッドを提供するもので
ある。

以下、図面に示す実施例と共に本考案の詳細を説明する
。

図において、符号１で示すものは洗浄パッドで、目的と
する大きさの円柱状に形成されている。

この円柱状の洗浄パッド１の成形は次のようにして行な
われる。

即ち、まず、第３図に示すように容器２中に水と結合剤
であるポリビニールアルコール、ＣＭＣ１酢酸ビニール
エマルジヨンおよびデンプン糊等のうち１種を単独で混
入するか、または数種を所定の割合で混合し、この溶液
中に破砕されたパルプなどの繊維状物質３を多量に分散
させて混合し、しかるのち、第４図に示すように絞り器
４中に移し、その円筒５中にピストン５ａを所定の圧力
をもって挿入し、円筒５の先端に固定された小孔６ａを
多数有する濾過板６から水分を絞って分散材７を円柱状
に一体成形し、しかるのち、その周面に水分散性のよい
短縁網からなる表紙７ａを貼着する。

この洗浄パッド１は通常は比較的大きな剛性を持つが水
分を吸収すると表紙７ａから順に膨潤し、十分な弾力性
を備えるようになり、クッション材としての効果を発揮
する。

ところで、以上のように構成された洗浄パッド１は第５
図に示すような清掃用具８によって挾持される。

この清掃用具８は一本の鋼線を細長いＵ字状に屈曲して
形成された柄９と、その屈曲部に嵌合固定された合成樹
脂などからなる取手１０とからなる、柄９は左右対称に
形成され、その中央部が広がる方向に撓まされた挾み枠
９ａ、９ａを有し、その先端には第６図に明らかなよう
に、それぞれ内側に向って、かつ、同一軸線上に位置す
る先端の尖った屈曲部９ｂが形成されている。

そして、そのほぼ中央部には偏平なリング１１を係止す
るための凹部９Ｃが内側に屈曲した状態で形成されてい
る。

従って、リング１１を取手１０方向に移動させれば挾み
枠９ａ、９ａ間は開き、凹部９Ｃに嵌合させれば挾み枠
９ａ、９ａの先端間は狭くなる。

洗浄パッド１を取付けるには、まず第６図に示すように
挾み枠９ ａ 、９ ａ間を開き、屈曲部９ｂ、９ｂ間
に洗浄パッド１を位置させ、リング１１を凹部９ ｃ
、９ ｃに嵌合させれば、挾み枠９ａ、９ａ間は狭くな
り、屈曲部９ｂは洗浄パッド１の両側面に強く食い込む
。

この食い込み力はかなり強いため、屈曲部９ｂに連続す
る挾み枠９ ａ 、９ ａの先端部も洗浄パッド１の両
側面に半径方向にわたって食い込み、洗浄パッド１の回
転を阻止する。

一方、挾み枠９ａ、９ａは先端が広くなっているため、
上記のような挟持力が挾み枠９ ａ 、９ ａによって
加えられると、洗浄パッド１はその挾持力の洗浄パッド
１の半径方向に加わる分力によってその中央部が外側に
向って凸となるようにわん曲される。

このようにして洗浄パッド１を取付けた状態で、洗浄パ
ッド１に水または洗剤などをわずかに含ませ、便器の内
側面をこすって洗浄を行なうわけであるが、このとき、
洗浄パッド１の回転は生しず、汚れを確実にこすりとる
ことができる。

また、洗浄パッド１はわん曲しているため、便器の曲面
に沿って洗浄を行なわせることができると共に、水を含
んで膨潤した分散材がクッション材の役目を果たし、便
器の表面を傷つけず、かつ、表面に突出物などが突出し
ていてもその表面に沿って洗浄を行なうことができる。

また、こすって洗浄を続けている間に最表層の表紙７ａ
から分散がはじまっても結合剤で結合されているため順
次内側の分散材方向へと分散が進行するだけで直ちに内
部の分散材７が分散してしまうことがなく、洗浄は確実
に行なわれる。

そして、この洗浄時においては、十分膨潤しているため
挾み枠９ａ、９ａ’の先端部は洗浄パッド１中にほとん
ど没する程度にまで食い込んでおり、かつ、洗浄パッド
１がわん曲しているため、挾み枠９ａの先端が洗浄パッ
ド１の角部で守られるため、挾み枠９ａの先端部で便器
等を傷つけることはない。

洗浄作業が終了すれば、挾み枠９ ａ 、９ ａを開け
ば洗浄パッド１は容易にはずれ、水洗トイレ中に投入し
、水を流せば洗浄パッド１は完全に分散し、流し捨てる
ことができる。

従って、清掃用具８だけをトイレの一隅に置けば不潔感
はなく、不快感を利用者に与えることがない。

以上の説明から明らかなように本考案によれば、十分な
水分散性のある分散材を結合材と混合したのち圧縮形威
し、その表面に表紙を貼着して目的とする大きさの円柱
状の洗浄パッドを形成しているため、便器の表面を傷つ
けることなく確実に洗浄することができ、清浄用具に対
する着脱も容易であり、洗浄後は完全に分散して流し捨
てることができトイレをつまらせることがなく、使い捨
てであるため、不潔感や不快感もないなどの優れた効果
が得られる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を説明するもので、第１図は洗浄
パッドの斜視図、第２図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第
３図および第４図は成形方法の説明図、第５図は清掃用
具に取付けた状態の、斜視図、第６図および第７図は取
付方法の説明図である。 １・・・・・・洗浄パッド、２・・・・・・容器、３・
・・・・・繊維状物質、４・・・・・・絞り器、８・・
・・・・清掃用具、９・・・・・・柄、９ａ・・・・・
・挾み枠、９ｂ・・・・・・屈曲部、９Ｃ・・・・・・
凹部、１０・・・・・・取手。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 十分な水分散性を有する繊維状物質を所定の大きさの円
   柱状に圧綿成形した分散材７と、この分散材７の周面に
   貼着される水分散性の良い短繊維からなる表紙７ａとを
   備えたことを特徴とする洗浄パッド。