JPS5927398Y2 - 合成樹脂製肉薄壜 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は合成樹脂製肉薄壜に係る。

近時合皮樹脂装填が多用されている。

該壜は、硝子壜に対して軽量でかつ割れ難い利点を有す
る。

該合成樹脂装填は、肉薄化することでその材料を節約で
き、例えば二軸延伸させた飽和ポリエステル樹脂装填は
、二輪延伸によりその機械的強度も高めることが出来る
。

しかしこのような合成樹脂型の肉薄壜は、例えば加熱殺
菌した液体充填後、キャップして密封すると、その充填
液体冷却による体積の減少、および場内液面上にある空
気、いわゆるヘッドスペース内にある空気の温度降下に
よって場内が負圧化し、該負圧化により堰壁が内方に彎
曲する欠点があった。

尚該減圧変形は、高温液体を充填した場合のほか、ヘッ
ドスペース内の酸素が充填液体に吸収される場合にも生
ずる。

該液体例としては食用油がある。

合成樹脂装填の減圧変形防止のために、予め堰壁に変形
許容部分を設けておき、その変形許容部分だけを凹状に
変形させることで壜の外見が損われないようにすること
も行われているが、このようにすると、壜のデザイン上
の制約が大であり、又レッテル貼布場所も制約され、更
に堰壁肉薄化も不充分となる欠点があった。

しかし上記の減圧変形防止は、減圧を見込んで予め壜の
ヘッドスペース内に高圧空気等を充填しておくことで解
決できる筈である。

本案は、その高圧ガスを充填可能としたもので、以下第
１図、第２図が示す実施例にづいて説明する。

１は二軸延伸させた飽和ポリエステル樹脂装填本体で、
２はその口頚部である。

その口頚部２の上端部は小外径部３としてあり、上端部
よりも下方部分外面にはキャップ螺合用ねじ４が周設さ
せである。

上記壜本体の口頚部へは、弾性に富む合成樹脂型キャッ
プ５が螺合させである。

該キャップは頂壁周縁から下部内面にねじ６を有する周
壁７を垂設させである。

但し必ずしも螺合させる必要はなく、口頚部の上記下方
部分とキャップ周壁の下部内面とにそれぞれ係合突条を
付設させておき、キャップを押下げ嵌合することでそれ
等係合突条を係合させてもよい。

該キャップの頂壁周縁部の内面からは周壁７内面との間
に適宜間隔を介して短筒部８を垂設させておき、キャッ
プ嵌今時に該短筒部が増目頭部の小外径部３外面へ気密
に嵌合できるよう設ける。

該短筒部と上記小径部３とは、キャップ頂壁９中央部を
押下げることで、その間に通気性が生ずるようにするも
ので、これ等によって高圧気体封入弁１０を形成させる
。

該封入弁形成のためには図示のようにキャップ頂壁と周
壁との接続部部分に肉薄部１１を周設させるとよく、又
堰本体の口頂面に接するキャップ頂壁の内面部分には適
当数の突条１２・・・・・・を付設させるとよい。

上記構成において壜本体内へ高圧気体を封入するために
は、第２図が示すように高圧気体噴出シリンダ１５下端
をバッキング１６を介してキャップ、および口頚部をノ
ズル内に入れた状態で堰本体の肩面上へ載置させ、該状
態でキャップ頂壁の中央部を押棒等で弾性に抗して押下
げる。

該押下げにより短筒部８には拡開力が作用し、よって該
短筒部内面と小外径部３外面との気密性は除かれること
となるから、このときシリンダ１５からの高圧気体噴出
により、キャップ周壁と堰本体口頚部、および短筒部８
と口頚部の小外径部３との間の僅かな隙間を通って壜の
ヘッドスペース（収納液体の液面上方の空間部分）内は
高圧化する。

上記押下げを除くことで短筒部８は弾性によって小外径
部外面へ気密に密接する。

本案は上記構成とするものであり、従ってキャップ頂壁
の中央部を押下げるだけで、境目頚部の上端部に形成さ
せた小外径部３とキャップ頂壁の周縁部内面から垂設さ
せた短筒部８とが形成する高圧気体封入弁１０を開くこ
とが出来、かつその押下げを離すだけでその弁を閉塞で
き、よって壜のヘッドスペース内を高圧化することが容
易であり、又境目頚部に対するキャップの嵌合は、口頚
部の上端部よりも下方部分とキャップ周壁の下部とで行
うから、高圧気体封入弁１０を開いた際にも短筒部８が
口頚部の小外径部３から外れるおそれは全くなく、よっ
てヘッドスペース内の高圧気体が外方へ漏出することも
ない。

構造も簡易であるから廉価に製作することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案壜要部の縦断面図、第２図は壜のヘッドス
ペース内に高圧気体を封入している状態を示す縦断面図
である。 ２・・・・・・口頚部、３・・・・・・小外径部、７・
・・・・・周壁、８・・・・・・短筒部、９・・・・・
・キャップ頂壁、１０・・・・・・高圧気体封入弁。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ｉ 上端部を小外径部３とした口頚部２を有する合成樹
   脂製肉薄壜本体１と、 ｉｉ 上記肉薄壜本体の口頚部２へ、頂壁９周縁から
   垂設させた周壁７の下部内面を上記口頚部の上端部より
   も下方部分外面へ圧接させることで嵌合させた弾性に富
   む合成樹脂型キャップ５と、ｉｉｉ 上記キャップ頂
   壁の周縁部内面から周壁内面との間に適宜間隔を介して
   垂設させた短筒部８と該短筒部を気密に嵌合させた上記
   壜本体の小外径部３とで形成され、キャップ頂壁９の中
   央部を下方へ押下げると開弁可能に設けられた高圧気体
   封入弁１０と、 からなる合成樹脂製肉薄壜。