JPS5927174Y2 - 椅子のバックレスト高さ調節装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は椅子のバックレスト高さ調節装置に関する。

従来の椅子のバックレスト高さ調節装置は、バックレス
トに設けた締付ボルトを回わして座部の上方に延びるポ
ストに押しつけたり離したりすることにより、バックレ
ストの高さ位置を固定したり、高さを変えたりする構成
となってむり、高さ調節を行なうためには締付ボルトを
回わす必要があるため、使用者が座部に着座した１１手
を後方に回わした状態でこの調節操作を行なうことは困
難となっていた。

本考案は上記問題点に鑑み、使用者が座部に着座した１
１容易にバックレストの高さ調節を行なうことができる
バックレスト高さ調節装置を提供することを目的とする
。

以下、図示実施例につき説明すると、第１図において、
１は座部２の後部から上方に向ってほぼ直線状に延びる
ポストで、このポスト１はここでは断面長円形パイプか
らなっており、座部２の下部に傾動可能に取付けられて
いる。

ポスト１の後部側外壁には、第２図ないし第５図に示す
ように複数個の係止孔３が上下方向に隔設されている。

４はバックレストで、これはクッション部５とその後側
に取付けられるバッキングプレート６とから大略権威さ
れており、バックレスト４の内部にはベース部材７が設
けられ、このベース部材Ｉはバッキングプレート６に図
示しないねじ等で固定されている。

ベース部材７の前側には、ポスト１の外周に上下動可能
に嵌合する２つのガイド部８，９が上下方向に間隔をあ
けて一体に設けられて耘り、両ガイド部８，９間にトい
て、ベース部材７に前後方向に貫通形成された保持孔７
Ａに、ポスト１の係止孔３に嵌合可能なロックピン１０
が該係止孔３に対し進退可能に設けられている。

このロックピン１０の後端部側は、ベース部材７の後面
に一体的に設けられたボール支持用のプレート１１をも
貫通して後方に突出している。

プレート１１の後部外壁に沿って板状はね１２が設けら
れている。

該板状はね１２の下端部はプレート１１に固定され、上
端部はロックピン１０の後端部に取付けられている。

そしてロックピン１０はこの板状ばね１２により係止孔
３に嵌入する方向に付勢されている。

板状はね１２の内側面すなわち前面に対向する位置にむ
いて、プレート１１には保持孔１３が貫通形成されてお
り、この保持孔１３にボール１４が前後方向に進退動可
能に設けられている。

プレート１１とベース部材７との間には上下方に延びる
スリット１５が形成されており、このスリット１５に操
作部材１６が上下方向に摺動可能に設けられている。

操作部材１６の後面には窪み１７が形成されており、操
作部材１６の後面がボール１４に当接した状態のときは
、ボール１４の一部が保持孔１３から後方に押し出され
て板状はね１２の上部側が後方にたわめられ、このたわ
みによってロックピン１０が係止孔３から引き抜かれる
ようになっている。

一方、窪み１７が保持孔１３の位置にあるときは、ボー
ル１４の一部が窪み１７内に入ってボール１４の後面は
保持孔１３内に位置し、板状ばね１２はロックピン１０
を係止孔３に嵌入させる位置に保たれるようになってい
る。

そして、操作部材１６はその摺動変位によってボール１
４の一部を保持孔１３から後方に押し出すロック解除位
置と、保持孔１３の内方へのボール１４の没入を許容す
るロック位置とに切換えられるようになっている。

ここでは、操作部材１６は第４図に示すようにはね１８
で上方に付勢されており、操作部材１６の上端部がスリ
ット１５の上壁面に当接しているときに窪み１Ｔが保持
孔１３と向き合うように位置決めされている。

バッキングプレート６の外壁には開口部１９が形成され
ており、操作部材１６の下端部に設けられた指掛部２０
がこの開口部１９に上下動可能に設けられている。

上記実施例において、第２図及び第４図はロック状態を
示しており、ロックピン１０はポスト１の係止孔３に嵌
入しているため、バックレスト４は上下動することはな
い。

バックレスト４の高さを変えるときは、指掛部２０に指
をかけて下方に押すと、操作部材１６が下方に下って第
３図及び第５図に示すようにロック解除状態となり、ロ
ックピン１０は係止孔３から引き出されるためバックレ
スト４は上下動可能となる。

指掛部２０の操作はワンタッチ式にかつ腕の単純な動作
で行なうことができるから、使用者が座部２に着座した
捷１一方の手を後方に回した状態で容易に行なうことが
できる。

従って、使用者は着座した１１他方の手でバックレスト
４を上下動させてその高さを調整し、位置を定めたら指
掛部２０から指を離して、再びロック状態にすればよい
。

ロック状態のときは、ねじによる締付は等と異なり、ロ
ックが自然に弛むようなことはなく、捷た、バックレス
ト４からの荷重はロックピン１０に対してその嵌入方向
と直角な方向にのみ作用するから、ロックピン１０が係
止孔３から抜は出る虞れはない。

以上一実施例につき説明したが、本考案は上記実施例の
形態のみに限定されないことはいう１でもない。

以上の説明から明らかなように、本考案によれば、着座
者が操作部材を操作して、該操作部材に形成した窪みか
らボールを退出させると、窪みから退出したボールの作
用によって板状ばねがロックピンをポストの係止孔から
引き出す方向にたわみ変形することとなり、これによっ
てロックピンと係止孔との係合が解除されてポストに案
内されるベース部材が上下動可能、つ１リバツクレスト
の上下動が可能となる。

着座者は好ましい高さで操作部材を操作し、窪み内にボ
ールを進入させると、ボールの作用によってたわみ変形
していた板状ばねが復帰し、これによってロックピンが
ポストの係止孔に差し込１れて両者は係合し、バックレ
ストの高さがロックされることとなる。

このように簡単な操作で、しかも着座した１１で容易に
バックレストの高さを調節できるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す椅子の要部後面図。 第２図は第１図に示す椅子のロック状態を示す要部拡大
縦断面図。 第３図は第１図に示す椅子のロック解除状態を示す要部
拡大縦断面図。 第４図は第１図に示す椅子のロック状態を示す要部拡大
後面図。 第５図は第１図に示す椅子のロック解除状態を示す要部
拡大後面図。 １・・・ポスト、２・・・座部、３・・・係止孔、４・
・・バックレスト、γ・・・ベース部材、８，９・・・
ガイド部、１０・・・ロックピン、１１・・・プレート
、１２・・・板状ばね、１３・・・保持孔、１４・・・
ボール、１６・・・操作部材、１７・・・窪み。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上下方向に延びてバックレストを支持するポストに複数
   個の係止孔を隔設し、 前記ポストに案内されて上下動可能とされたベース部材
   を前記バックレストの内部に一体的に取付け、 前記ベース部材には該ベース部材を介して前記ポストと
   対向するプレートを固設すると共に該プレートと前記ベ
   ース部材を貫通するロックピンを前記ポストの係止孔に
   対して抜き差し可能に挿着し、 前記プレートには前記ロックピンを前記ポストの係止孔
   に差し込む方向に付勢する板状ばねを固設し、前記板状
   はねと対向する箇所には、保持孔を貫通して形成すると
   共に該保持孔にボールを収容し、 該ボールを挾んで前記板状はねと対向する操作部材をバ
   ックレストの外部から操作可能に配設すると共に、該操
   作部材には前記ボールの進入を許容して板状ばねのたわ
   み変形を復帰させ、前記ロックピンを前記ポストの係止
   孔に差し込んで係合させる窪みを形成してなる椅子のバ
   ックレスト高さ調節装置。