JPS5927005B2 - 調査情報処理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、社会システムにおける各種挙動等の調査情報
を処理するための装置に関するものである。

交通状況とか百貨店の販売状況の調査、またはビル内に
おける人間の移動状況調査など、社会システムの挙動調
査においては、それらの社会的現象を時間的関数として
資料収集する必要がある。

この収集作業においては、対象となる現象の定量化が困
難であるため、調査情報の収集現場においてその情報を
調査員の音声によりカセットテープレコーダに録音する
方法が最も簡便である。例えば、自動車交通を対象とし
た交通情報の収集に際しては、所定の地点に配置した調
査員により目前を通過する自動車の車種、車番、台数等
の情報を音声でカセットテープレコーダに録音させれば
よい。ところが、調査の性質上、多くの調査員が多数゛
のテープレコーダを使用して調査する場合が多いことか
ら、小型軽量で安価な市販のカセットテープレコーダを
使用せざるを得ない。

しかし、市販のカセットテープレコーダは製造工程に起
因する機能的ばらつきとか、ワウ、フラツターなどの機
械的なむらが多く、その回転速度を時間の基準として用
いることは実質的に不可能である。従つて、市販のカセ
ットテープレコーダを用いるためには、上記音声による
調査情報と共に正確な時刻情報を録音する必要があり、
そこで本発明者らは先にカセットテープレコーダに取付
けて音声による調査情報と共に時刻情報としての標準周
波数信号を録音するテープレコーダ付加装置について提
案している。

第１図はカセットテープレコーダに上記付加装置を取付
けることによつて形成した調査作業用機器の構成を示す
もので、テープレコーダ付加装置１は、マイクロホン２
によつて入力された電気的音声信号を力セツトテープレ
コーダ３により録音可能な周波数帯域内における所定の
周波数（例えば３０００ヘルツ）以下に圧縮するための
ローパスフイルタ４と、上記周波数帯域内における上記
所定の周波数以上の周波数で標準周波数信号を発生する
水晶制御発振器５と、この両者からの信号を力セツトテ
ープレコーダに同時録音するための混合回路６とによつ
て構成している。

本発明は、この種装置で音声情報と共に正確な時刻情報
が周波数分割方式により同時録音された力セツトテープ
を再生して収集データを処理するに際し、調査情報を時
刻情報としての標準周波数信号の正確な計測によつて得
られる時刻と対応させて抽出可能にした調査情報処理装
置を提供しようとするものであり、特に処理作業員が音
声信号を聞きもらして再度その確認を行う場合に、標準
周波数信号の計数誤差が発生しないようにすることを目
的とするものである。

かかる目的を達成するため、本発明の調査情報処理装置
は、調査情報としての音声信号と時刻情報としての標準
周波数信号とを周波数分割方式によつて記録した力セツ
トテープを再生するための第１磁気テープ再生装置と；
上記第１磁気テープ再生装置における再生出力からバン
ドパスフイルタにより音声信号と標準周波数信号とを分
離抽出してその標準周波数信号の計数の結果を表示器に
時刻として表示する信号処理装置と，分離抽出した上記
音声信号を第２磁気テープ録音再生装置のエンドレステ
ープに録音する録音ヘツド、その録音された音声信号を
直ちに再生する再生ヘツド、及び上記録音ヘツドの直前
においてエンドレステープの録音を消去する消去ヘツド
とを備えると共に、第１磁気テープ再生装置のポーズボ
タンに連動して上記消去ヘツドに対する消去電流を通断
するリレーを備えた第２磁気テープ録音再生装置と；に
よつて構成される。

このような本発明の調査情報処理装置によれば、第１磁
気テープ再生装置におけるテープ駆動用のモータを、音
声信号の聞きもらしにより再度確認する場合においても
停止させず、ポーズボタンの操作によりそのモータを常
に回転状態に保つようにしたので、聞きもらした音声信
号の確認後に第１磁気テープ再生装置におけるテープを
再駆動する際、そのテープが直ちに所定速度に達して標
準周波数信号を再生出力し、従つてテープの停止に伴う
標準周波数信号の計測誤差が最少限に抑制され、音声信
号による調査情報を正確な時刻との対応において抽出す
ることができる。

図面を参照して本発明について詳述するに、第２図は本
発明に係る情報処理装置の構成を示すもので、上述した
ように音声情報と時刻情報とを周波数分割方式により同
時録音した力セツトテープを装着して再生するための第
１磁気テープ再生装置１０と、時刻情報を簡単な電子回
路で処理して表示器１２に表示する信号処理装置１１と
、音声情報をエンドレステープに再録音しながらスピー
カまたはイヤホーン１４において再生する第２磁気テー
プ録音再生装置１３とによつてその主要部が構成されて
いる。

上記第１磁気テープ再生装置１０は、周知のカセツトテ
ープデツキによつて構成されているが、後述するリレー
を作動させるためにポーズボタンと連動するスイツチ１
５を備えたものである。

信号処理装置１１は、第１磁気テープ再生装置１０にお
ける再生出力、すなわち録音可能な周波数帯域において
所定の周波数（例えば３０００ヘルツ）以下に圧縮して
録音した音声信号と上記所定の周波数以上の周波数によ
り同時録音した標準周波数信号を分離抽出するローパス
フイルタ１６及び一・イパスフイルタ１７を備え、上記
ハイパスフイルタ１７には、分離抽出された標準周彼数
信号を波形整形する波形整形回路１８及びその出力パル
スを計数する計数回路１９を接続し、さらにその計数回
路１９に計数結果を時刻として表示する前記表示器１２
を接続している。第２磁気テープ録音再生装置１３は、
例えば１分前後の適当な時間で１回転するエンドレステ
ープ２０を備え、上記信号処理装置１１におけるローパ
スフイルタ１６を通して分離抽出された音声信号を増幅
する増幅器２１に、エンドレステープ２０に対してその
音声信号を録音する録音ヘツド２２を接続し、この録音
ヘツド２２のテープ移動方向側に、その録音ヘツドによ
つて録音された音声信号を直ちに再生する再生ヘツド２
３を配置し、この再生ヘツド２３に増幅器２４を介して
前記スピーカまたはイヤホーン１４を接続している。

また、上記録音ヘツド２２の直前に消去電流発生器２６
からの消去電流に基づいてエンドレステープ２０におけ
る録音を消去する消去ヘツド２５を配置し、この消去ヘ
ツド２５に対する消去電流及び上記録音ヘツド２２に対
する録音電流を遮断するリレー２７を前記第１磁気テー
プ再生装置１０におけるポーズボタンと連動するスイツ
チ１５によつて動作させるように構成している。ただし
、使用目的によつてはリレー２７により消去ヘツドの消
去電流のみを遮断してもよい。上述した構成を有する情
報処理装置において、調査員による音声信号と標準周波
数信号が同時録音された力セツトテープを再生してその
情報処理を行うためには、まずその力セツトテープが第
１磁気テープ再生装置１０に装着される。

而して、第１磁気テープ再生装置１０における再生出力
は、信号処理装置１１におけるバンドパスフイルタによ
つて調査情報である音声信号と時刻情報である標準周波
数信号とに分離され、標準周波数信号は波形整形回路１
８を介して計数回路１９に印加され、例えば「１２３４
秒」のような形式で表示器１２に表示される。

一方、ローパスフイルタ１６で分離抽出された音声信号
は、第２磁気テープ録音再生装置１３の増幅器２１を介
して録音ヘツド２２に印加され、エンドレステープ２０
上に再録音される。

ここで録音された音声信号は、直ちに再生ヘツド２３に
おいて再生され、増幅器２４を介してスピーカまたはイ
ヤホーン１４により処理作業員に伝達される。従つて、
処理作業員は表示器１２の時刻情報を見ながらスピーカ
またはイヤホーン１４からの調査情報を聞き、所定の記
録紙上に調査情報とその発生時刻を容易に記入すること
ができる。

いま、処理作業員が作業中に何らかの原因で音声信号を
聞きもらした場合、第１磁気テープ再生装置１０を逆方
向に巻きもどして再生確認することは、その巻きもどし
によつて時刻情報をも戻すことができないことから、表
示器１２上の時刻情報に大きな誤りを発生させることに
なるが、上述した第２磁気テープ録音再生装置１３は、
このような問題をも解決している。

すなわち、第２磁気テープ録音再生装置１３においては
、音声信号を録音ヘツド２２によりエンドレステープ２
０に録音しながらそれを再生ヘツド２３により直ちに再
生すると共に、録音ヘツド２２の直前において消去ヘツ
ド２５により録音の消去を行うようにしているため、第
１磁気テープ再生装置１０におけるポーズボタンを押す
ことによつて力セツトテープの再生を停止させ、そのポ
ーズボタンに連動するスイツチ１５により第２磁気テー
プ録音再生装置におけるリレー２７を動作させて録音ヘ
ツド２２への録音電流及び消去ヘツド２５への消去電流
を遮断すれば、エンドレステープ２０に録音された音声
情報が消去されることなくその長さとテープ送り速度に
よつて定まる一定時間の録音が再生ヘツド２３により繰
返し再生され、従つて聞きもらした音声情報を何度でも
繰返して聞くことができる。

さらにその音声情報の確認後再びポーズボタンを操作し
て第１磁気テープ再生装置における録音の再生を再開す
ると共にリレー２６を復帰させれば、時刻情報に誤りを
発生させることなく情報の処理作業を続行することがで
きる。このように、本発明の挙動調査情報処理装置によ
れば、極めて面倒な収集データの処理作業を迅速、確実
化することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は調査作業用機器の構成図、第２図は本発明に係
る調査情報処理装置の構成図である。 １０・・・・・・第１磁気テープ再生装置、１１・・・
・・・信号処理装置、１２・・・・・・表示器、１３・
・・・・・第２磁気テープ録音再生装置、１６・・・・
・・ローパスフイルタ、１７・・・・・・ハイパスフイ
ルタ、２０・・・・・・エンドレステープ、２２・・・
・・・録音ヘツド、２３・・・・・・再生ヘツド、２５
・・・・・・消去ヘツド、２７・・・・・・リレー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 調査情報としての音声信号と時刻情報としての標準
   周波数信号とを周波数分割方式によつて記録したカセッ
   トテープを再生するための第１磁気テープ再生装置と；
   上記第１磁気テープ再生装置における再生出力からバン
   ドパスフィルタにより音声信号と標準周波数信号とを分
   離抽出してその標準周波数信号の計数の結果を表示器に
   時刻として表示する信号処理装置と；分離抽出した上記
   音声信号を第２磁気テープ録音再生装置のエンドレステ
   ープに録音する録音ヘッド、その録音された音声信号を
   直ちに再生する再生ヘッド、及び上記録音ヘッドの直前
   においてエンドレステープの録音を消去する消去ヘッド
   とを備えると共に、第１磁気テープ再生装置のポーズボ
   タンに連動して上記消去ヘッドに対する消去電流を通断
   するリレーを備えた第２磁気テープ録音再生装置と；か
   らなることを特徴とする調査情報処理装置。