JPS5926346Y2 - フイルムパツクの遮光シ−ト在否表示機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、フィルムパックの遮光シート存否表示機構
に関するものである。

一般に、例えば、積み重ねた複数枚の拡散転写写真処理
可能なフィルムユニットを遮光シートによってカバーし
て収納したフィルムパックを、カメラ本体のパック装填
室に装填し、シャッターレリーズに連係して、前位の露
光済フィルムユニットから順次フィルムパック外へ送り
出し、一対の加圧ローラで加圧処理するようにした自己
処理型カメラはよく知られている。

ところで゛、この種のカメラにおいては、フィルムパッ
クがパック装填室に装填されていても、フィルムパック
内の遮光性シートが在中あるいは不在であるかの確認が
煩わしかったから、遮光性シートによりフィルムユニッ
トをカバーした状態で誤って撮影してしまうといった撮
影ミスが起こる可能性が大きいものであった。

この考案は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので
、カメラに備えたゼロ復帰式カウンタを利用して、確認
が容易なファインダ内にフィルムパックの遮光シート存
否表示を行なおうとするものである。

従って、この考案は、カメラ本体のファインダ光路に出
没自在な遮光シート存否表示片を支持した連動機構を設
け、該連動機構を、ゼロ復帰式カウンタのカウンタドラ
ムに設けたカム部に連係させて、カウンタドラムが復帰
位置にある時には上記表示片をファインダ光路内に突出
させる一方、最初のシャッターレリーズでカウンタドラ
ムが歩進された時には上記表示片をファインダ光路外へ
退避させるようにした遮光シートの存否表示装置を提供
するものである。

以下、この考案の一実施例を添附図面に従って詳細に説
明する。

第１図に示すように、自己処理型カメラは、撮影レンズ
や露出メータ等を前部側に支持した四角錐状の鏡胴１に
後続して、比較的偏平な大略四角箱状のカメラ本体２を
備え、該カメラ本体２のグリップ部３を把持してファイ
ンダ４を覗きながらシャッターボタン５を押下げること
により、開閉蓋を兼わる加圧ユニット６を開いてカメラ
本体２のパック装填室（後述）内に装填したフィルムパ
ック７内の拡散転写写真処理可能なフイルムユニツ）Ｕ
に画像的露光を与えるようになっている。

上記フィルムパック７は、第２図に示すように、前面に
露光枠間ロアａを開設した比較的偏平な四角箱状のパッ
ク本体７ｂ内に、向きを揃えたフイルムユニツ）Ｕを多
数枚積み重ねて収納し、シャッターレリーズに連係して
フィルムユニット送り機構（後述）が駆動されることに
より、パック本体７ｂの切欠き７Ｃに係合する送り爪（
後述）で、露光済のフイルムユニツ）Ｕが、ユニット送
出ロアｄから、加圧ユニット６の一対の加圧ローラ８゜
８間に送り込まれ、該加圧ローラ８，８で加圧処理され
ながら、加圧ユニット６上部の上面に開設したスリット
状のフィルムユニット取出口９からカメラ外部へ送り出
されるようになっている。

なお、フィルムパック７の露光枠間ロアａ側最前位には
、フイルムユニツ）−Ｕをカバーする遮光性シート（具
体的に図示せず。

）を介装して、カメラ本体２内に装填する前にはフイル
ムユニツ）Ｕが感光しないようにしている。

つぎに、第３図および第４図に示すように、上記フィル
ムユニット送り機構は、長手方向の両側に設けた一対の
長溝１０，１０に嵌合するガイドピン１１、１１で往復
摺動自在に案内される往復部材１２を備え、該往復部材
１２の下端部には、上記パック本体７ｂの切欠き７Ｃに
係合する送り爪１３を一体的に支持して、図示しない電
動モータに連動するカム等により、フィルムユニット送
り出し方向に往復摺動されるようにしている。

また、上記カメラ本体２のパック装填室１４下部外側壁
１４ ａに配置したゼロ復帰式カウンタは、カウンタラ
チェット１５を同軸に支持し、外周囲の反時針回りにＳ
、 １〜１０の表示マークを順次に刻設したカウンタド
ラム１６を備え、該ドラム１６は、パック装填室１４の
外側壁１４ ａに植設した支持軸１７で回転自在に軸承
すると共に、復帰コイルバネ（図示せず。

）のバネ力で反時針回りに附勢された状態で、復帰時に
は、カウンタドラム１６のＳマーク（遮光性シートがフ
ィルムパック７内に在中する旨の表示）が、カメラ本体
２背面のカウンタ窓１８に臨むように、ドラム１６が図
示しないストッパーで当て止められて定位される。

上記カウンタドラム１６を歩進させるカウンタ送り爪２
０は、上記往復部材１２と平行に、長手方向の両側に設
けた一対の長溝２１，２１に嵌合するガイドピン２２．
２２で往復摺動自在に案内される送り部材２３で一体的
に支持すると共に、該送り部材２３は、カメラ本体２に
植設したピン２４との間に張設したコイルバネ２５のバ
ネ力でカウンタラチェット歩道方向に附勢する一方、上
記往復部材１２のラック部１２ａと該送り部材２３のラ
ック部２３ａとをピニオン２６で連結して、往復部材１
２の送り爪１３によるフィルムユニット送り出・し動作
に連係して、送り部材２３の送り爪２０でカウンタラチ
ェット１５を時計回りに歩進させるようにしている。

一方、上記カウンタドラム１６側方のパック装填室１４
の外側壁１４ａには、長手方向の両側に設けた一対の長
溝２７．２７に嵌合するガイドピン２８．２８で往復摺
動自在に案内される検知部材２９を配置して、外側壁１
４ａに植設したピン３０との間に張設したコイルバネ３
１で常時上方に附勢すると共に、該検知部材２つの下端
には、上記パック装填室１４内に突出する検知部３２を
設けて、該検知部３２が装填されるフィルムパック７下
端に当接した時に、コイルバネ３１のバネ力に抗して検
知部材２９をパック装填室１４下方へ押下げるようにな
っている。

上記検知部材２９の上端部には、検知部材２９が押下げ
られた時、即ち、パック装填室１４にフィルムパック７
が装填されている時に、カウンタラチェット１５に係合
可能な、上記ゼロ復帰式カウンタの戻り止め爪３３を取
付けると共に、長平方向のほぼ中央部には、検知部材２
９が上昇している時、即ち、パック装填室１４にフィル
ムパック７が装填されていない時にカウンタドラム１６
のＳマーク前方に臨み、カウンタ窓１８にＥマーク（パ
ック装填室１４にフィルムパック７が装填されていない
旨の表示）を行う未装填表示プレート３４を取付けてい
る。

つぎに、ファインダ４の対物レンズ３５と接眼レンズ３
６との間のファインダ光路内には、赤色に着色した遮光
シート存否表示片３７を設けて、該表示片３７は垂直な
支持シャフト３８の上端に固定すると共に、該支持シャ
フト３８の下端を水平な連動軸３９の左アーム４０の先
端に掛は止めする一方、連動軸３９の右アーム４１先端
のピン４２を、復帰位置にある上記カウンタドラム１６
内周の凸カム部４ミに乗り上げるように係接させて、カ
ウンタドラム１６が復帰位置にあるときは、凸カム部４
３に乗り上げた右アーム４１で連動軸３９を介して左ア
ーム４０を反時針回りに揺動させ、支持シャフト３８に
より遮光シー１へ存否表示片３７をファインダ光路内に
突出させる一方、カウンタドラム１６が歩進させたとき
には、右アーム４１が凸カム部４３から外れて、連動軸
３９を介して左アーム４０を時針回りに揺動させ、支持
シャツ１へ３８により遮光シート存否表示片３７をファ
インダ光路外へ退避させるようになっている。

なお、第１図において、４４は、フィルムパック７の取
出し用エジェクターを操作するつまみ、４５は、フィル
ムパラクツ背面の識別マーク（図示せず）を外部から観
察するためのマーク窓である。

上記のように構成した自己処理型カメラにおいて、今、
パック装填室１４にフィルムパック７を装填していない
とすると、第４図のように、検知部材２９はコイルバネ
３１のバネ力で上昇して未装填表示プレーＩ・３４のＥ
マークがカウンタ窓１８に表示されるから、撮影者はフ
ィルムパック７が未装填であると知ることができる。

つぎに、遮光性シートでカバーしたフィルムパック７を
、カメラ本体２の加圧ユニット６を開いて、パック装填
室１４に装填してゆくと、フィルムパラクツ千部で検知
部３２を介して検知部材２９かコイルバネ３１のバネ力
に抗して押下けられ、未装填表示プレート３４かカウン
タ窓１８から退避すると共に、戻り止め爪３３か゛カウ
ンタラチェット１５に係合して、ゼロ復帰式カウンタは
作動可能にセラ１〜される。

この時、カウンタ窓１８には、カウンタドラム１６のＳ
マークが表示されるから、撮影者は遮光性シートがフィ
ルムパック７内に在中していることを知ることができる
。

同時に、右アーム４１か′カウンタドラム１６の凸カム
部４３に乗り上げているから、連動軸３９を介して左ア
ーム４０が反時針回りに揺動されて、支持シャフト３８
により遮光シート存否表示片３７をファインダ光路内に
突出させるから、カウンタ窓１８のＳマークを見過ごし
ても、撮影時には、ファインダ４に赤色の表示片３７が
見えるので、遮光性シートがフィルムパック７内に在中
していると確認することができる。

そして、シャッターボタン５を押下げて空シャッターを
切ると、電動手段により往復部材１２が往動されると共
に、加圧ローラ８，８を駆動され、往復部材１２で遮光
性シーＩ・をフィルムパック７から送り出し、加圧ロー
ラ８，８の送り力でカメラ本体２の取出口９からカメラ
外部へ送り出すと共に、ピニオン２６を介して送り部材
２３も往動され、送り爪２０でカウンタラチェット１５
を時針回りに一巡させて、カウンタ窓１８に表示されて
いるカウンタドラム１６のＳマークを、１マーク（フイ
ルムユニツ）Ｕが１枚目である旨の表示）に切替回転さ
せる。

このカウンタドラム１６の回転で右アーム４１か゛凸カ
ム部４３から外れて、連動軸３９を介して左アーム４０
を時針回りに揺動させ、支持シャフト３８により遮光シ
ー１〜在否表示片３７がファインダ光路外へ退避される
ようになり、ファインダ４から赤色の表示片３７が見え
なくなるので、遮光性シー１〜がフィルムパック７内に
在中していないと確認することができる。

この時、左アーム４０の反時針回りの揺動でオフすると
共に、時針回りの揺動でオンするシンクロ接点用のメイ
ンスイッチ４６を設けると、遮光性シートの在中時に、
誤ってフラッシュ撮影して、フラッシュバルブを無駄に
することがなくなる。

上記遮光性シートと同様にして、シャッターレ！−ズに
連係する往復部材１２と送り部材２３とにより、上述し
たように、露光、加圧処理したフイルムユニツ）Ｕの撮
影枚数に応してカウンタドラム１６が時針回りに切替回
転され、所定の撮影後、撮影者がカウンタ窓１８に表示
されたマークでフィルムパック７内にフイルムユニツＩ
−Ｕがないことを知り、加圧ユニット６を開いて空のフ
ィルムパック７をパック装填室１４から取出すと、フィ
ルムパック７の取出しに追随して、検知部３２を介して
検知部材２９がコイルバネ３１のバネ力で上昇し、再び
未装填表示プレート３４のＥマークをカウンタ窓１８に
表示すると共に、戻り止め爪３３によるカウンタラチェ
ット１５の係合を解除し、カウンタドラム１６は、その
バネ力で反時針回りにリセット回転され、最初のＳマー
クをカウンタ窓１８に表示する位置に復帰するようにな
る。

この復帰位置では、右アーム４１がカウンタドラム１６
の凸カム部４３に再び乗り上げるから、連動軸３９を介
して左アーム４０が反時計回りに揺動され、支持シャフ
ト３８により遮光シート存否表示片３７を再びファイン
ダ光路内に突出させるようになる。

以上の説明からも明らかなように、この考案は、カメラ
のゼロ復帰式カウンタを利用して、カウンタのゼロ復帰
時はファインダ内に突出する一方、カウンタの歩進時は
ファインダ外へ退避する遮光シート存否表示片を設けた
ものであるから、フィルムパック内の遮光シートの存否
を、撮影時にファインダで確認することができ、フィル
ムユニットをカバー状態で誤まって撮影するという撮影
ミスを未然に防止することができる。

また、この考案は、遮光シート存否表示片を出没動作さ
せる連動機構と、該連動機構を動作させるカウンタドラ
ムのカム部とを設けれは゛よいから、構造はさきわめて
簡単である等、種々の利点を有し、実用上の価値が大き
いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は自己処理カメラの背面側斜視図、第２図はフィ
ルムパックと加圧ローラの関係を示す斜視図、第３図は
フィルムユニット送り機構とカウンタ機構の側面図、第
４図は遮光シートの存否表示機構との連動関係を示す第
３図の斜視図である。 ２・・・・・・カメラ本体、４・・・・・・ファインダ
、７・・・・・・フィルムパック、Ｕ・・・・・・フィ
ルムユニット、１２・・・・・・往復部材、１３・・・
・・・送り爪、１５・・・・・・カウンタラチェット、
１６・・・・・・カウンタドラム、２０・・・・・・カ
ウンタ送り爪、２３・・・・・・送り部材、２９・・・
・・・検知部材、３３・・・・・・戻り止め爪、３７・
・・・・・遮光シート存否表示片、３８・・・・・・支
持シャフト、３９・・・・・・連動軸、４０・・・・・
・左アーム、４１・・・・・・右アーム、４３・・・・
・・凸カム部、４６・・・・・・シンクロ接点用メイン
スイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 積み重ねた複数枚の感光性シートを遮光性シートによっ
   てカバーして収納したフィルムパックを、カメラ本体の
   パック装填室に装填し、シャッターレリーズに連係して
   、前位のシートから順次フィルムパック外へ送り出すよ
   うにすると共に、該シートの送り出しに連動して、ゼロ
   復帰式カウンタのカウンタドラムのラチェットを歩進さ
   せ、該カウンタドラムの表示マークによりカウンタ窓に
   枚数表示するようにしたカメラにおいて、上記カメラ本
   体のファインダ光路に出没自在な遮光シート存否表示片
   を支持した連動機構を設け、該連動機構を、上記カウン
   タドラムに設けたカム部に連係させて、カウンタドラム
   が復帰位置にある時には上記表示片をファインダ光路内
   に突出させる一方、最初のシャッターレリーズでカウン
   タドラムが歩進された時には上記表示片をファインダ光
   路外へ退避させるようにしたことを特徴とするフィルム
   パックの遮光シート存否表示装置。