JP3530619B2 - レンズ付きフイルムユニットの製造方法 - Google Patents
レンズ付きフイルムユニットの製造方法Info
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Description
填したレンズ付きフイルムユニットの製造方法に関し、
更に詳しくはコマ位置決め用のパーフォレーションが1
コマあたり2個ずつ形成された写真フイルムを用いるレ
ンズ付きフイルムユニットの製造方法に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】近年、誰でも簡単に撮影が楽しめるよう
に、写真フイルムの装填及び巻戻しを不要にしたレンズ
付きフイルムユニットが市販されている。このレンズ付
きフイルムユニットでは、予めパトローネ本体から未露
光の写真フイルムを引き出してロール状にしたフイルム
ロールをフイルムロール室に、またパトローネ本体をパ
トローネ収納室にそれぞれ収納してあり、1コマ撮影す
る毎に撮影済みのコマがパトローネ本体内に収納され
る。また、これと同時に、写真フイルムの巻き上げ操作
に伴って、写真フイルムのパーフォレーションに噛合し
たスプロケットが回転してシャッタチャージが行われ、
次の撮影準備が行われる。 【0003】このようなレンズ付きフイルムユニットを
製造するには、ユニット本体の本体基部にシャッタユニ
ットやストロボユニットを装着してから、これに前カバ
ーを取り付けた後、暗室内に搬送する。暗室内では、未
露光の写真フイルムをパトローネ本体から引き出してロ
ール状にしておき、このフイルムロール,パトローネ本
体をユニット本体のフイルムロール室,パトローネ収納
室にそれぞれ装填する。そして、本体基部の背面側とパ
トローネ収納室,フイルムロール室の各底部とをそれぞ
れ光密に閉じるように後カバーを装着する。この後、こ
のユニット本体に紙箱等の外ケースを被せてレンズ付き
フイルムユニットが完成される。 【0004】一方、写真フイルムをロール状にスプール
に巻きつけてフイルム先端までパトローネ本体内に収納
しておき、スプールを回転させてフイルム先端をフイル
ム引出口から送り出すようにした写真フイルムパトロー
ネが知られている(例えば米国特許4887776
号)。更に、このような写真フイルムパトローネを改良
したものが特開平6−175272公報で知られてい
る。この改良型の写真フイルムパトローネに使用される
汎用タイプの写真フイルムには、一方の側縁に沿って1
コマあたり2個のコマ位置決め用のパーフォレーション
が2種類の間隔で交互に配列されており、間隔の長いパ
ーフォレーション間の中心を露光開口のフイルム給送方
向の中心に合わせた状態で露光を行うようになってい
る。そして、これらのコマ位置決め用のパーフォレーシ
ョンは撮影領域のみに形成されている。 【0005】また、この汎用タイプの写真フイルムで
は、フイルム先端部側のパーフォレーションの隣に1個
のパーフォレーションを追加してフイルム先端部側から
短い間隔で並んだパーフォレーションが必ず対となるよ
うにされ、カメラ側はこの一対のパーフォレーションを
検出することによってコマの位置決めを行うことができ
るようになっている。また、スプール軸側のフイルム後
端部にはパーフォレーションが1個のみ形成された状態
となるが、これによってカメラ側が撮影領域の端を検知
してフイルム給送の停止や巻戻し等の動作を行うことが
できるようにしている。 【0006】最近、このような改良型の写真フイルムパ
トローネを上記のようなレンズ付きフイルムユニットに
使用する提案を本出願人が行っている(例えば特願平7
−8166)。この提案のレンズ付きフイルムユニット
では、一対の歯を円周面上の180°隔てた位置にそれ
ぞれ突設したスプロケットを用いており、シャッタチャ
ージされた時点では一対の歯のうちフイルム移送方向の
上流側の一方が写真フイルムのパーフォレーションに噛
合している。写真フイルムの1コマ送り開始に伴ってス
プロケットの歯がパーフォレーションから外れた後、付
勢手段により次の歯が次のパーフォレーションに噛合す
る直前の待機位置までスプロケットが付勢回転され、次
のパーフォレーションが到達するまでの間、歯面でスリ
ップさせながらフイルム移送が行われる。次のパーフォ
レーションがスプロケットの一対の歯のうちの一方に噛
合されると、フイルム移送に従動してスプロケットが回
転してシャッタチャージが行われ、他方の歯に隣のパー
フォレーションが噛合した時点でフイルム巻き止めされ
る。 【0007】このレンズ付きフイルムユニットでは、間
隔の短い一対のパーフォレーションによりシャッタチャ
ージされるため、これに用いる写真フイルムには、上記
汎用タイプの写真フイルムを加工してスプール軸側にあ
る1個のパーフォレーションの隣に更に1個のパーフォ
レーションを形成し、フイルム後端部側から短い間隔で
並んだパーフォレーションが必ず対となるようにしてあ
る。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記レ
ンズ付きフイルムユニットには、上述したような加工を
施したレンズ付きフイルムユニット専用の写真フイルム
を常に使用しなければならないとすると、写真フイルム
の加工費用に加え、部品管理等が煩雑になってレンズ付
きフイルムユニットの製造コストが高くなり、問題にな
っていた。 【0009】本発明は、汎用タイプの写真フイルムを用
いることができるレンズ付きフイルムユニットの製造方
法を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のレンズ付きフイルムユニットの製造
方法は、スプロケットの位置に、フイルム後端側に形成
された1個のパーフォレーションと次の対のパーフォレ
ーションとの間の領域がセットされるようにフイルム装
填を行うものである。 【0011】 【作用】フイルム後端側に形成された1個のパーフォレ
ーションと次の対のパーフォレーションとの間の領域を
スプロケットの位置に合わせるようにしてフイルム装填
を行う。このフイルム装填後、巻き上げ操作を行うと、
次の対のパーフォレーションがスプロケットの歯に噛合
してシャッタチャージが行われ、最初から2番目のコマ
が露光位置にセットされる。これにより、スプール軸寄
りの最初の1コマは無駄になるが、汎用タイプの写真フ
イルムをレンズ付きフイルムユニットに用いることがで
きる。 【0012】 【実施例】本発明の製造方法を適用したレンズ付きフイ
ルムユニット(以下「フイルムユニット」と称す。)1
0は、図2に示すように、外ケース11とユニット本体
12とから構成されており、外ケース11には、撮影レ
ンズ13,シャッタボタン14,巻き上げノブ15,及
びファインダー窓16,及び撮影枚数表示窓17等を外
部に露呈させる開口が形成されている。 【0013】ユニット本体12は、図3に示すように、
本体基部18,後カバー19,露光ユニット20,及び
前カバー21とから構成されている。 【0014】本体基部18の前面には、露光ユニット2
0が着脱自在に取り付けられる。露光ユニット20は、
撮影レンズ13を備えたシャッタ機構,フイルム巻き上
げ機構等が組み込まれており、これらはユニット化され
ている。後カバー19は、本体基部18の背後に着脱自
在に取り付けられ、本体基部18との間でパトローネ付
き写真フイルム22を光密に収納する。 【0015】前カバー21は、本体基部18の前面に着
脱自在に取り付けられる。この前カバー21の上面に
は、一部を切り欠いて弾性自在に形成したシャッタボタ
ン14が設けられている。このシャッタボタン14の下
部には、押圧ロッド23が設けられており、詳しくは後
述する係止レバー44を押圧してシャッタ機構を作動さ
せる。 【0016】本体基部18には、パトローネ24を収納
するためのパトローネ収納室25と、パトローネ24か
ら全部引き出した未露光の写真フイルム26をフイルム
ロール26aの形態で収納するためのフイルムロール室
27とが一体成形されている。本実施例では、フイルム
ロール26aを巻芯28に巻き付けて形成している。こ
の巻芯28は、後カバー19に設けた一対のフォーク2
9,30によって上下端がフイルムロール26aの内部
で回動自在に支持される。なお、巻芯28を省略し、フ
イルムロール26aだけをフイルムロール室27に収納
するようにしてもよい。この場合には、フォーク29を
省略することができる。フォーク30は、治具からフイ
ルムロール26aを引き抜く際に使用する。 【0017】パトローネ収納室25とフイルムロール室
27との底は開口となっており、パトローネ付き写真フ
イルム22を装填した後に、後カバー19に設けたプル
トップ式の底蓋31,32によってそれぞれ塞がれる。 【0018】パトローネ収納室25とフイルムロール室
27との間には、暗箱33が設けられている。暗箱33
の背面側には露光開口が形成されている。この露光開口
は、ここを通るフイルム面とともに撮影レンズ13を通
る光軸13aを中心として湾曲した形状となっている。
また後カバー19には、フイルム面に対峙する部分にフ
イルム支持面34が形成されている。このフイルム支持
面34もフイルム面と同じに湾曲している。なお、暗箱
33を露光ユニット20に設けてもよい。また、暗箱3
3を分割して一部を露光ユニット20に、他部を本体基
部18に設け、露光ユニット20を本体基部18に取り
付けることで暗箱33が形成されるようにしてもよい。 【0019】暗箱33の前面側には、撮影レンズ13を
透過した被写体光を露光開口に導くための開口34が形
成されている。また、暗箱33の上方には、詳しくは後
述するスプロケットを写真フイルム26に向けて露呈さ
せるための開口33aが形成されている。この開口33
aは、撮影レンズ13側から見た露光開口に対して上方
左側に形成されている。 【0020】巻き上げノブ15は、パトローネ収納室2
5の上面に回動自在に配置され、パトローネ収納室25
に装填されたパトローネ24のスプール35に係合して
いる。この巻き上げノブ15は、一部が後カバー19の
開口36から露呈しており、露呈した一部をフイルム巻
き上げ方向(同図に示す反時計方向)に回転させること
により、スプール35がフイルム巻き取り方向に回転し
て撮影済みの写真フイルム26をパトローネ24の内部
に収納する。 【0021】巻き上げノブ15の外周には歯列15aが
形成されている。この歯列15aには、本体基部18に
設けた逆止爪37が係合している。逆止爪37は、巻き
上げノブ15がフイルム巻き上げ方向とは逆の方向(同
図に示す時計方向)に回転操作されることを禁止してい
る。 【0022】写真フイルム26は、この後端がスプール
35に係止されており、図4に示すように、撮影領域と
して撮影に利用されるフイルム露光部26cと撮影に利
用できないフイルム先端部26b及びフイルム後端部2
6dとから構成されている。フイルム露光部26cに
は、一方の側縁に沿って2個ずつのパーフォレーション
39が2種類の間隔で交互に配列されており、間隔の長
いパーフォレーション間の中心を前記露光開口のフイル
ム給送方向(長手方向)の中心に合わせた状態で露光を
行いコマ38が形成される。 【0023】写真フイルム26は、1コマあたり2個の
パーフォレーションが形成された汎用タイプである。フ
イルム先端部26b側のコマ38a(フイルムユニット
10では最終コマ)の隣にパーフォレーション39aが
1個形成され、フイルム先端部26b側から短い間隔で
並んだパーフォレーション39が必ず対となるようにさ
れる。すなわち、この写真フイルム26を使用するカメ
ラでは、一対のパーフォレーション39を検出すること
によりコマの位置決めを行うことができる。また、フイ
ルム後端部26d側のコマ38b(フイルムユニット1
0では最初のコマ)の隣には、パーフォレーション39
は形成されておらず、これによってカメラ側がフイルム
後端部26d側のコマ38bであることを検知してフイ
ルム給送の停止や巻戻し等の動作を行うことができる。 【0024】露光ユニット20には、シャッタ機構,フ
イルム巻き上げ機構,フイルムカウンタ機構等が設けら
れている。これらの機構は、図5及び図6に示すよう
に、スプロケット41,回転部材42,シャッタ駆動レ
バー43,係止レバー44,板バネ45,捩じりバネ4
6,シャッタ羽根47,及び枚数表示板55等とから構
成されている。 【0025】暗箱33の一部であるベース板48には、
上面に2つの軸53,54と軸受開口49とが一体に形
成されている。軸53には、シャッタ駆動レバー43と
枚数表示板55とが順に挿入される。他方、軸54に
は、捩じりバネ46と係止レバー44とが順に挿入され
る。 【0026】軸受開口49には回転部材42が挿入され
る。回転部材42は、下から順に、被押圧部50,シャ
ッタチャージカム51,巻き止めカム52,及び二歯ギ
ヤ56とが一体に形成されている。被押圧部50の下方
には、開口33aからフイルム面に向けて露呈されるス
プロケット41が連結される。 【0027】スプロケット41には、短い間隔で並んだ
一対のパーフォレーション39に順次に噛合する一対の
歯41a,41bが円周面41bの上で180°隔てた
位置に二対突設されており、1コマ分のフイルム移送に
従動して半回転する。この円周面41bの長さとしては
写真フイルムの1コマ分の長さと同じもしくはやや短く
するのが望ましい。なお、スプロケット41の従動方向
は、同図に示す反時計方向である。 【0028】被押圧部50には、円周面上の180°隔
てた位置に2つの山条の突起50aがそれぞれ形成され
ており、円周面上に板バネ45が付勢している。この板
バネ45は、スプロケット41の二対の歯のうちいずれ
か一対の歯41a,41bが短い間隔のパーフォレーシ
ョン39に係合している間で突起50aに押されて弾性
変形し、スプロケット41の回転を許容し、また、歯4
1aがパーフォレーション39から外れてから後続の歯
41bが次の一対のパーフォレーション39に係合する
までの間では突起50aを押してスプロケット41を従
動方向に付勢する(図7参照)。 【0029】捩じりバネ46は、一端46aがシャッタ
駆動レバー43のバネ受け部43a(図6参照)に係合
しており、軸53を中心としてシャッタ駆動レバー43
を反時計方向(レリーズ完了位置)に向けて付勢してい
る。また捩じりバネ46の他端46bは、係止レバー4
4の立ち下がり片44aに係合し、軸54を中心として
係止レバー44を時計方向(巻き止め位置)に向けて付
勢している。シャッタチャージカム51には、180°
隔てた位置に2つのカム51aがぞれぞれ形成されてお
り、これらのうち何れか一方にシャッタ駆動レバー43
の一端43bが当接している。カム51aは、スプロケ
ット41が半回転する間でシャッタ駆動レバー43を時
計方向(チャージ位置)に向けて回転させる。 【0030】1コマ分のフイルム移送が行われると、回
転部材42が反時計方向に半回転する。この半回転した
時点で、図8に示すように、巻き止めカム52の外周に
180°隔てて設けられた2つの溝52aのうち一方に
係止レバー44の爪部44bが嵌入し、スプロケット4
1の回転をロックする。この状態が係止レバー44の巻
き止め位置となる。また、係止レバー44が巻き止め位
置に回転する途中では、係止レバー44の下突条部44
cがシャッタ駆動レバー43の立ち上がり片43cの回
動軌跡内に入り込み、シャッタ駆動レバー43をチャー
ジ位置で保持する。さらに、係止レバー44が巻き止め
位置に回転した際には、巻き止め爪44dが巻き上げノ
ブ15の外周の歯列15aに噛み合い、フイルム巻き上
げ操作を阻止する。 【0031】シャッタボタン14の押下操作によって押
圧ロッド23が係止レバー44の立ち下がり片44aを
押圧し、係止レバー44が反時計方向(巻き止め解除位
置)に向けて回転される。この回転により係止レバー4
4の下突条部44cがシャッタ駆動レバー43の立ち上
がり片43cの回動軌跡内から外れる。これにより、シ
ャッタ駆動レバー43が捩じりバネ46の付勢によって
軸53を中心に反時計方向に回転される。この回転は、
蹴飛ばしアーム43dがストッパ58に当接した時点で
終了する。この状態がシャッタ駆動レバー43のレリー
ズ完了位置となる。この回転途中で、蹴飛ばしアーム4
3dがシャッタ羽根47を蹴飛ばす。 【0032】また、シャッタ駆動レバー43がレリーズ
完了位置に回転すると、立ち上がり片43cが係止レバ
ー44の下突条部44cの回動軌跡内に入り込んで、係
止レバー44を巻き止め解除位置で保持する。係止レバ
ー44が巻き止め解除位置の状態となると、巻き止め爪
44dが歯列15aから退避し、また、爪部44bが溝
52aから退避している。これにより、次回のフイルム
巻き上げ操作が行える。 【0033】ベース板48の前面には、光軸13aと平
行に軸59が形成されている。この軸59には、シャッ
タ羽根47が揺動自在に軸着される。シャッタ羽根47
は、引き戻しバネ60の付勢により光軸13a上に設け
たシャッタ開口61を遮蔽する位置と、シャッタ駆動レ
バー43の蹴飛ばしによりシャッタ開口61を露呈する
位置との間で一往復揺動する。 【0034】二歯ギヤ56には、枚数表示板55の外周
に形成されたギヤ55aが噛合している。したがって、
スプロケット41が半回転すると二歯ギヤ56のうち一
方の歯によって枚数表示板55を一目盛り分だけ時計方
向に回転させる。枚数表示板55の上面には、その回転
ピッチに対応して枚数表示用の目盛りが設けられてい
る。この目盛りはその時点で撮影可能なフイルム枚数、
すなわち残数表示目盛りとなっているから、この目盛り
を表示窓17を通して観察することによって残りコマ数
を確認することができる。 【0035】なお、最後のコマ38に撮影を終了した後
のフイルム巻き上げ操作によって、写真フイルム26を
全部パトローネ24に巻き込む必要がある。このため、
枚数表示板55の下面にカム55bを形成し、最終コマ
38aに撮影を終えた後のフイルム巻き上げ操作の過程
でカム55bを係止レバー44の立ち上がり突起44e
の回動軌跡内に入り込ませる。係止レバー44がこのよ
うな状態となると、溝52aから爪部44bが退避し、
また、巻き止め爪44dが歯列15aから退避し、さら
に、下突条部44cがシャッタ駆動レバー43の立ち上
がり片43cの回動軌跡内に入り込んでシャッタ駆動レ
バー43をチャージ位置で保持するフイルム収納許容位
置に保持される。 【0036】上記構成によるフイルムユニット10の組
み立てについて図1を参照しながら説明する。まず、露
光ユニット20を組み立ててからこの露光ユニット20
を本体基部18の前面に取り付ける。そして、この本体
基部18の前面に露光ユニット20を挟むようにして前
カバー21を取り付ける。図6に示す状態から写真フイ
ルム26を装填しないまま板バネ45の付勢力に抗して
スプロケット41を強制的に反時計方向にほぼ1/4回
転させると、図9の実線で示す状態になってスプロケッ
ト41がほぼ安定した状態になる。 【0037】この後、スプロケット41の位置に、フイ
ルム後端部26d側に形成された1個のパーフォレーシ
ョン39と次の対のパーフォレーション39との間の領
域,すなわちコマ38bを合わせるようにして、本体基
部18のパトローネ収納室25,フイルムロール室27
に、それぞれパトローネ24,フイルムロール26aを
収納する。続いて、後カバー装着工程にて後カバー19
を装着すると、写真フイルム26が歯41bを押圧す
る。この押圧力により、図9の破線で示すように、スプ
ロケット41が時計方向に回転され、被押圧部50の突
起50aが板バネ45を押圧してこれを弾性変形させる
と、板バネ45の弾性により板バネ45は突起50aを
押圧して被押圧部50を反時計方向に付勢し、スプロケ
ット41を反時計方向に付勢するから、歯41bが写真
フイルム26の縁部に当接した状態になる。このユニッ
ト本体12を明室に搬送してから、外ケース11を被せ
てフイルムユニット10が完成される。 【0038】フイルムユニット10を購入したユーザー
が巻き上げノブ15を回転させると、スプール35が回
転してパトローネ24内に写真フイルム26が巻き取ら
れていく。このとき、歯41bの歯面と円周面41cを
写真フイルム26がスリップしながら移送される。歯4
1bがパーフォレーション39に噛合すると、スプロケ
ット41は写真フイルム26の移送力を利用して従動方
向に回転する。板バネ45は、小歯41bが小パーフォ
レーション40に確実に噛合するまで突起50aを押し
ているため、小歯41bと小パーフォレーション40と
は確実に噛合する。そして、図10に示すように、小歯
41bが小パーフォレーション40に噛合した時点で
は、突起50aが板バネ45から離れた位置に回転して
いるため、板バネ45によるスプロケット41の付勢が
終了する。 【0039】写真フイルム26が1コマ分の長さだけ移
送されると、図8に示すように、スプロケット41が半
回転するとともに、最初から2番目のコマ(コマ38b
の隣のコマ)が露光位置にセットされる。スプロケット
41の回転に伴って回転部材42も半回転し、回転部材
42が半回転した時点では、巻き止めカム52の溝52
aの一方が係止レバー44の爪部44bの嵌入位置に到
達している。したがって、爪部44bが溝52aに嵌入
することによって係止レバー44が時計方向に回転して
スプロケット41の回転をロックする巻き止め位置の状
態となる。 【0040】この係止レバー44の回転途中では、下突
条部44cがシャッタ駆動レバー43の立ち上がり片4
3cの回動軌跡内に入り込んだまま行われるので、シャ
ッタ駆動レバー43のチャージ位置での保持は継続され
ている。さらに、係止レバー44が巻き止め位置に回転
した際には、巻き止め爪44dが巻き上げノブ15の外
周の歯列15aに噛み合い、フイルム巻き上げ操作を禁
止する。なお、スプロケット41の半回転によって二歯
ギヤ56のうち一方の歯が枚数表示板55を1目盛り分
だけ歩進させている。 【0041】撮影は、シャッタボタン14の押下操作に
よって行う。この操作によってシャッタボタン14の下
部に設けられた押圧ロッド23が立ち下がり片44aを
同図に示す矢印B方向に向けて押圧する。この押圧によ
り係止レバー44が捩じりバネ46の付勢に抗して半時
計方向に回転する。係止レバー44の回転により下突条
部44cが立ち上がり片43cの回動軌跡内から退避し
て、シャッタ駆動レバー43が捩じりバネ46の付勢に
よりレリーズ完了位置まで瞬時に回転し、図6に示した
状態となる。 【0042】シャッタ駆動レバー43の回転途中では、
蹴飛ばしアーム43dがシャッタ羽根47を蹴飛ばす。
この蹴飛ばしによってシャッタ羽根47は軸59を中心
に一往複揺動する。この一往複揺動の間に、撮影レンズ
13を透過した被写体光が露光開口にセットされた写真
フイルム26に入射して露光が行われる。なお、シャッ
タ駆動レバー43がレリーズ完了位置に移動した時点で
は、立ち上がり片43cが下突条部44cの回動軌跡内
に入り込んで係止レバー44を巻き止め解除位置に保持
している。以後、前述した操作を繰り返すことにより撮
影が順次に行われる。 【0043】なお、この実施例では、露光ユニットを本
体基部に組み付けた状態が図6に示すシャッタレリーズ
直後の状態となっていると仮定したので、フイルム装填
前にスプロケットを約1/4回転させて図9に示す状態
にするようにしたが、本体基部への組付前に図9に示す
状態にしてあれば、フイルム装填前にスプロケットを回
転させる必要はない。 【0044】また、図11に示すように、露光ユニット
20をチャージ状態にしてからフイルム装填を行うと、
最初のコマ38bを無駄にすることなくフイルム装填を
行うことができる。この場合には、露光ユニット20を
チャージ状態にした後、1本のみがフイルム給送路側に
突出されたスプロケット41の歯41aに、フイルム後
端部26d側に形成された1個のパーフォレーション3
9が噛合されるように、本体基部18のパトローネ収納
室25,フイルムロール室27に、それぞれパトローネ
24,フイルムロール26aを収納する。これにより、
最初のコマ38bが露光位置にセットされた状態でフイ
ルム装填が行われる。 【0045】なお、このように露光ユニット20をチャ
ージ状態にしてからフイルム装填を行った場合には、完
成したフイルムユニット10はシャッタチャージ状態の
まま出荷されるため、出荷後の意図しないシャッタボタ
ン14の押圧により1コマ目が無駄になるおそれがあ
る。これを防止するには、例えば前カバー21の上面に
シャッタボタン14の上方を覆うようにプラスチック製
のプロテクタを着脱自在に取り付ける、或いは柔らかい
ガゼット袋の代わりに厚手の板紙で作製した紙箱で包装
して出荷する等の処置を施すとよい。 【0046】以上説明した実施例では、スプロケットと
して一対の歯が円周面上の180°隔てた位置に二対突
設され、1コマ分のフイルム移送に従動して半回転する
ものを採用したが、スプロケットの円周面に一対の歯の
みを設け、1コマ分のフイルム移送に従動して1回転す
るようにしたものでもよい。この場合には、スプロケッ
トの円周面の円周長をフイルム1コマ分の移送長以下の
長さで形成し、写真フイルムが1コマ分の長さ分だけ移
送される直前迄はこの移送に従動回転させ、その後次の
パーフォレーションが到達するよりも早く先行する歯を
写真フイルムに当接させるようにする。そして、この先
行する歯が写真フイルムに当接することで写真フイルム
がスリップし、このスリップによってフイルム1コマ分
の長さと円周長との差を吸収させるようにする。 【0047】 【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
フイルムユニットの製造方法によれば、スプロケットの
位置に、フイルム後端側に形成された1個のパーフォレ
ーションと次の対のパーフォレーションとの間の領域を
合わせるようにしてフイルム装填を行うようにしたの
で、簡単な方法でありながら汎用タイプの写真フイルム
を用いてレンズ付きフイルムユニットを製造することが
できる。この結果、写真フイルムの加工費用が不要にな
るとともに部品管理等も容易になるからレンズ付きフイ
ルムユニットのローコスト化に寄与できる。
る。 【図2】フイルムユニットの外観を示す斜視図である。 【図3】ユニット本体を示す分解斜視図である。 【図4】乳剤面側から見たパトローネ付き写真フイルム
の全体の平面図である。 【図5】シャッタ機構の構造を示す分解斜視図である。 【図6】シャッタレリーズ直後の状態を示すシャッタ機
構の説明図である。 【図7】スプロケットの歯がパーフォレーションから外
れた状態を示すシャッタ機構の説明図である。 【図8】1コマ分の写真フイルムを巻き上げた状態を示
すシャッタ機構の説明図である。 【図9】フイルム装填を行う直前と直後の状態を示すシ
ャッタ機構の説明図である。 【図10】シャッタチャージを行っている状態を示すシ
ャッタ機構の説明図である。 【図11】別の製造方法を示すフローチャートである。 【符号の説明】 10 レンズ付きフイルムユニット 12 ユニット本体 14 シャッタボタン 18 本体基部 19 後カバー 20 露光ユニット 21 前カバー 22 パトローネ付き写真フイルム 26 写真フイルム 26a フイルムロール 26b フイルム先端部 26c 撮影領域 26d フイルム後端部 39 パーフォレーション 41 スプロケット 41a,41b 歯
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 1コマあたり2個のコマ位置決め用のパ
ーフォレーションを2種類の間隔で交互に配列し、フイ
ルム先端部側のパーフォレーションの隣に1個のパーフ
ォレーションを追加してフイルム先端部側から短い間隔
で並んだパーフォレーションが対になるようにするとと
もに、パトローネに内蔵されたスプールに固定されるフ
イルム後端部側にはパーフォレーションが1個のままの
写真フイルムを用い、前記対のパーフォレーションに噛
合する少なくとも一対の歯が設けられ、写真フイルムの
巻き上げ時の移送に従動回転してシャッタチャージを行
うスプロケットを備えたレンズ付きフイルムユニットの
製造方法において、 前記スプロケットの位置に、前記フイルム後端側に形成
された1個のパーフォレーションと次の対のパーフォレ
ーションとの間の領域を合わせるようにしてフイルム装
填を行うことを特徴とするレンズ付きフイルムユニット
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06620695A JP3530619B2 (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | レンズ付きフイルムユニットの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06620695A JP3530619B2 (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | レンズ付きフイルムユニットの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08262647A JPH08262647A (ja) | 1996-10-11 |
JP3530619B2 true JP3530619B2 (ja) | 2004-05-24 |
Family
ID=13309139
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06620695A Expired - Fee Related JP3530619B2 (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | レンズ付きフイルムユニットの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3530619B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5745797A (en) * | 1997-04-21 | 1998-04-28 | Eastman Kodak Company | Camera assembly using mandrel to roll film in chamber |
US5926654A (en) * | 1998-02-27 | 1999-07-20 | Eastman Kodak Company | Camera frame assembly having a baffled supply chamber and film loading apparatus and method |
US6094533A (en) * | 1998-06-12 | 2000-07-25 | Eastman Kodak Company | Film edge driving film loader, film loading method and camera frame assembly |
US5999744A (en) * | 1998-06-12 | 1999-12-07 | Eastman Kodak Company | Rotating hook film loader and method |
-
1995
- 1995-03-24 JP JP06620695A patent/JP3530619B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08262647A (ja) | 1996-10-11 |
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