JPS5926229Y2 - 火炉内蔵型吸引乾燥機における熱気発生胴の密封装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は乾燥作業時に熱気発生側の上方開放部上端縁と
繰出し部を形成する規制壁との間に設けられた間隙部を
完全に密封して起威された乾燥風が総て吸気枠内へ吸引
導入せられるようにして正確な籾乾燥作業が連続して営
まれるようにした火炉内蔵型吸引乾燥機における熱気発
生側の密封装置に関する。

乾燥機全体の構成をコンパクトならしめて梱包数の減少
を図り、輸送、組立を容易ならしめるために火炉を内蔵
した熱風発生側を吸引排風機を備えた取出槽内へ対向状
に配設して乾燥作業を能率的に営ませるようにした火炉
内蔵型吸引乾燥機は本出願人がさきに開発したものであ
る。

ところで、この種乾燥機にあっては、熱気発生側を取出
し槽内へ収納配設する際、上記熱気発生側の上端縁を繰
出し部を形成する規制壁に溶着させることが組立作業上
できないため、なるべく熱気発生側の開放部上端縁辺が
規制壁へ密接するように組立て熱気発生胴内において超
酸された乾燥風の一部が上端縁辺と規制壁との間隙より
直接取出し槽内へ吸引漏出されるのを極力防止していた
。

然かし乍ら、取出槽内は吸引排風機の吸引作用で相当な
負圧状態となっている関係で、上記間隙より無理矢理に
、折角超酸した乾燥風を籾に浴びせることなく取出槽内
へ吸引漏出させてしまう事態が発生し、その結果、乾燥
風の損失が増大される許りか、乾燥風の損失減少によっ
て的確な籾乾燥作業を円滑に逐行させることができない
欠点が生じ、これが改善を強く望まれていた。

本考案は前記に鑑み、吸引排風機を備えた取出槽内に火
炉を内蔵した熱気発生側を対向するように配設したもの
であっても、前記熱気発生側の上方開放部上端縁には吸
引排風機の吸引作用で繰出し部を形成する規制壁に密接
する吸着体を別個に装着して熱気発生側の上端縁と規制
壁との間を完全に密接ならしめ、もって超酸された乾燥
風が漏出事故を起すことなく総て吸気枠内へ吸引導入さ
れるようにして正確な粗鉱操作業が連続して逐行できる
火炉内蔵型吸引乾燥機における熱気発生側の密封装置を
提供しようとしたものであって、以下に本考案装置の構
成を添附図面に示された好適な二実施例について説明す
る。

１は、乾燥機本体であって、該乾燥機本体１の上部には
調質槽２が配設され、該調質槽２の下方に吸気枠５と排
気枠６とを籾流路７を介して交互に縦設した通風乾燥胴
３が設けられると共に通風乾燥胴３の更に下方には取出
槽４が配設されている。

上記取出槽４内の略中心位置には上方開放部１０を経て
吸気枠５と連通せしめるように配設した熱気発生側８と
取出槽４と連通する如く配設した吸引排風機９とを互い
に対向状に位置せしめる。

そして熱気発生側８の吸気側１１内部には火炉１２のみ
を設置すると共に熱気発生側８および中央位置の吸気枠
５の底部は奥行に向かうに従い緩かな傾斜面１４と平坦
面１５を持った仕切壁１３に形成して取出槽４と区画す
る。

１６は乾燥機本体１の一側に立設した昇降機であって、
底部側は取出槽４に、又上部側は調質槽２に夫々接続せ
しめである。

上述した籾流路７の下部には屈曲状の規制壁１８を装着
して繰出し部１７を形成すると共に、これが繰出し部１
７の内部には回転自在の繰出しロール１９を内部せしめ
ると共に熱気発生側８の左右両側上端縁には吸引排風機
９の吸引作用で簡単に規制壁１８に密接する吸着体２０
、２０の一端を装着して、熱気発生側８の上方開放部
１０上端縁と規制壁１８との隙間より乾燥風が取出槽４
内へ吸引漏出せられるのを防止せしめる。

次に本考案の作用について説明する。

今籾を昇降機１６を介して調質槽２および籾流路７へ充
填した後、火炉１２、吸引排風機９および繰出しロール
１９ならびに各作動部材を回転せしめる。

さすれば取出槽４内は吸引排風機９の吸引作用で速かに
負圧状態となるので、この負圧作用で吸着体２０．２０
は繰出し部１７を形成する規制壁１８に密着して熱気発
生側８ど規制壁１８との隙間を完全に密封する。

その結果、前記負圧作用は排気枠６、吸気枠５および熱
気発生側８に働き、吸気側１１より大容量の外気を吸気
し、燃焼焔と攪拌混合して完全な乾燥風となり乍ら吸気
枠５内に入り、籾流路７を通って排気枠６より取出槽４
内に吸引流通し、籾流路７内を竪流下する籾に浴びせ乾
燥させる。

従って吸引排風機９の回転中にあっては上述負圧作用に
より吸着体２０ 、２０は規制壁１８に密着されている
から、超酸された乾燥風が熱気発生側８より取出槽４内
に直接漏出されることなく総て吸気枠５より籾流路７中
を流通させて籾乾燥を迅速かつ正確に営ませる許りか、
乾燥に供された以後の乾燥風や乾燥作業時に発生した塵
埃を吸引排風機９で外部へ集中排塵させる。

要するに本考案は、調質槽２、通風乾燥胴３および取出
槽４を順次立体的に重設し、通風乾燥胴３内には吸気枠
５と排気枠６とを籾流路７を介し縦設すると共に上記取
出槽４内には吸気枠５と連通ずる熱気発生側８と、取出
槽４と連通する吸引排風機９とを対設して、乾燥機全体
の構成をコンパクトならしめることで梱包数の減少を図
り、輸送、組立を容易ならしめた火炉内蔵型吸引乾燥機
であっても、熱気発生側８の上方開放部１０上端縁には
吸引排風機９の吸引作用で繰出し部１７を形成する規制
壁１８に密接する吸着体２０を装着して熱気発生側８と
規制壁１８との隙間を完全に密封させて乾燥作業時に熱
気発生側８内において起風された乾燥風が吸気枠５や籾
流路７を流通することなく直接取出槽４内へ吸引漏出す
るのを確実に防止し、舵取された乾燥風が総て籾流路７
中を流通できるようにし、もって籾乾燥の促進と適性化
を達成できる許りか、熱風発生側９の取付作業の簡易化
を容易に行うことができる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案装置の一実施例を示すものであって、第１
図は縦断正面図、第２図は同縦断側面図、第３図は一部
を切欠した要部の拡大正断面図である。 １・・・・・・乾燥機本体、２・・・・・・調質槽、３
・・・・・・通風乾燥胴、４・・・・・・取出槽、５・
・・・・・吸気枠、６・・・・・・排気枠、７・・・・
・・籾流路、８・・・・・・熱気発生側、９・・・・・
・吸引排風機、１０・・・・・・熱気発生側の上方開放
部、１７・・・・・・繰出し部、１８・・・・・・規制
壁、２０・・・・・・吸着体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 調質槽、通風乾燥胴および取出槽を順次立体的に重設し
   、通風乾燥胴内には吸気枠と排気枠とを籾流路を介し縦
   設すると共に、上記取出槽内には上方開放部を経て吸気
   枠と連通ずる熱気発生側に取出槽と連通する吸引排風機
   とを対設せしめたものにおいて、前記熱気発生側の上方
   開放部上端縁には吸引排風機の吸引作用で繰出し部を形
   成する規制壁に密接する吸着体を装着したことを特徴と
   する火炉内蔵型吸引乾燥機における熱気発生側の密封装
   置。