JPS5926228B2 - 穀物乾燥機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、上部に穀物を調湿する略密閉の貯留室を、
下部に熱気発生炉を収蔵する集穀室をそれぞれ設け、こ
れら貯留室と集穀室の間に一端を吸引排風装置に連通ず
る排風枠と下部を前記熱気発生炉と連通ずる熱風枠を交
互に配設し、これら両枠間に穀粒流路７，７を形成して
成る通風乾燥室を略垂直行状に配置して乾燥機本体を構
成すると共に、機体の両側方に配設されかつ通風壁が貯
留室の壁面よりも機体内方に位置する排風枠（熱風枠が
側方に配設されている乾燥機においでは熱風枠）を各着
脱自在な構造にした循環型穀物乾燥機に関する。

これら循環型穀物乾燥機の乾燥室は排風枠と熱風枠が穀
粒流路を介して交互に配設され、穀物が穀粒流路を流下
する時に熱風枠から排風枠へ抜ける熱風に曝されて乾燥
するが、乾燥工程と調湿工程を繰り返して作業する為に
従来の静置式の通風乾燥に比べて高温大風量の熱風が用
いられ、穀粒流路の巾が広いと熱風枠から出た直後の熱
風の温度及び湿度と穀粒間を通過して来て排風枠に入る
直前の熱風では条件が大きく隔ってしまい乾燥ムラを生
じてしまう。

そこで穀粒流路中を狭くすべく面外側の排風枠（あるい
は熱風枠）の通風壁を貯留室の壁面よりも機体内方に位
置させ、外側の排風枠（あるいは熱風枠）の外側板を貯
留室の壁面に近づけるべく工夫がなされ、又、この方が
外観のデザイン面からも好しい処から機体の両側方に配
設された排風枠（あるいは熱風枠）の通風壁が貯留室の
壁面より内方へ寄せた構造のものが主流となり、しかも
近年作業衛生上の問題から乾燥機の上部及び側面を盲状
の鉄板にて構成して略密閉と成し、排風枠から一ケ所外
部に通ずるダクトを設けてこれに吸引排風機を取り付は
乾燥中に発生する塵埃や藁くすを強制的に屋外に排出す
る様にしている。

この様に略密閉状の乾燥機から強制的に吸引排出する為
に機内の風の通りが良くなり乾燥効率も圧送式のものに
比べて若干向上した。

けれども、熱風枠や排風枠の通風壁に塵埃や穀粒が張り
付いたり、ささり易くなり、しかも、穀粒流路の巾が狭
いために付着したり、目詰まりしたものを取り除くのが
大変な作業であった。

一般に、穀物乾燥では鼠害防止、異種粒混入による供出
等級の低落防止等のため乾燥前または乾燥後に機体内を
掃除して残留粉を除去しておくことが望ましいが、とく
に種子用に供する穀物を乾燥する場合においては異種粒
の混入防止に対して最大限の努力を払う必要がある。

しかしながら、従来構造の乾燥機は機体内部を掃除する
場合に貯留室上方から機体内に入って行なわなければな
らなかったため高所作業の危険が伴うと同時に狭い場所
での作業のため排風枠や熱風枠を構成する多孔板の孔口
に詰った穀粒なとは非常に取り難く掃除は容易なもので
なかった。

そこで、この発明は前記したように機体の両倶］方に配
設される排風枠（若しくは熱風枠）を着脱自在な構成と
することによって極めて楽に掃除ができるようにしたも
のである。

この発明の実施態様について第１図及び第２図に示す実
施例に基づき説明すれば、１は上部に穀物を調湿する為
の貯留室２を、下部に熱気発生炉１２を収蔵する集穀室
４をそれぞれ設け、これら貯留室２と集穀室４の間に、
一端を吸引排風装置に連通する排風枠５，５と下部を前
記熱気発生炉１２と連通ずる熱風枠６を交互に配設する
ことによっで穀粒流路７，７を形成する通風乾燥室３を
配設して構成した一般的な循環型穀物乾燥機であって、
穀粒を間歇的に乾燥室３から集穀室４へ繰り出す繰出し
ロール８，８と、集穀室４底部のスクリューコンベア９
と貯留室２上部の配粒スクリュー１０とを穀粒循環可能
に連絡する揚穀機１１と熱風枠６に連通ずる熱気発生炉
１２と、排風通路１３．１３を介して排風枠５，５の後
部に連通ずる吸引排風装置１４等を備えている。

前記排風枠５，５は熱風枠６側の面を多孔板にて形成さ
れる通風壁５ａ、５ａとし、この通風壁５ａ、５ａに機
体１の外枠である側板５ｂ、５ｂを対峙させて構成した
ものであり、この通風壁５ａ、５ａと側板５ｂ 、５ｂ
とを一体的に組み立て構成したものであって、機体１を
組み立てる場合には先ず、集穀室４の上に熱風枠６を載
置固定し、前後側板ｉ ａ 、 １ａ’ を立設固定し
、この前後側板１ ａ ｌ １ ａ’ に貯留室２部分
の左右側板１ ｂ 、 １ ｂ’を支持固定させた上で
、組み立て作業の最後に前記排風枠５，５′ を嵌合し
、適当な固定具にて支持固定させることができるような
構成にしである。

従って第１図の様に、上部の貯留部２や揚穀機１１に関
係なくいつでも自由に排風枠５，５′を取り外したり組
み込だりできるのである。

また、この排風枠５，５は後部側の面を開放してあって
、機体１に対しで装着した時には、機体１後部にヒンジ
装着される蓋体１５，１５を仮想線に示すように回動さ
せて留めることにより、排風枠５，５と排風通路１３．
１３を連通させることができるようになっている。

この発明の循環型穀物乾燥機は上記のような構成になっ
ているから、排風枠５，５を装着すれば通常の循環乾燥
作業が可能となるのは勿論であるが、乾燥作業開始前あ
るいは乾燥作業終了後において、機体１内を掃除する場
合には、排風枠５゜５後部の蓋体１５，１５を外して排
風枠５，５を取り外せばその箇所が開放されるため、通
風乾燥室３内の隅々まで外の光に照らし出され残留粉の
存在が極めて確認し易くなるばかりでなく、機外から手
を伸ばすだけで掃除をすることも可能となり、また機体
１内に入って掃除をする場合にも機体１の上部に登らな
くて済むから安全であると同時に排風枠５，５の部分が
開放されているから圧迫感がなく作業がし易く、更に掃
除中に発生する塵埃は機体１内に淀むことなく機外に放
散されるので衛生的である。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の一実施例を示すものであって、第１図
は縦断正面図、第２図は第１図ｖ−ｖ’線における横断
平面図である。 図中、１・・・・・・乾燥機本体、２・・・・・・貯留
室、３・・・・・・通風乾燥室、４・・・・・・集穀室
、５，５・・・・・・排風枠、５ａ、５ａ・・・・・・
通風壁、６・・・・・・熱風枠、７．７・・・・・・穀
粒流路、８，８・・・・・・繰出しロール、９．１０・
・・・・・スクリューコンベア、１１・・・・・・揚穀
機、１２・・・・・・熱気発生炉、１３・・・・・・排
風通路、１４・・・・・・吸引排風装置、１５・・・・
・・蓋体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 上部に穀物を調湿する略密閉の貯留室２を、下部に
   熱気発生炉１２を収蔵する集穀室４をそれぞれ設け、こ
   れら貯留室２と集穀室４の間に一端を吸引排風装置１４
   に連通ずる排風枠５，５と下部を前記熱気発生炉１２と
   連通ずる熱風枠６を交互に配設し、これら両枠間に穀粒
   流路７，７を形成して成る通風乾燥室３を略垂直平行状
   に配置して乾燥機本体１を構成すると共に両側方に配設
   されかつ通風壁５ａ、５ａが貯留室２の壁面よりも機体
   内方へ位置する排風枠５，５（若しくは熱風枠）を各着
   脱自在な構造にした循環型穀物乾燥機。