JPS5925897Y2

JPS5925897Y2 - 緯糸のテンシヨン装置

Info

Publication number: JPS5925897Y2
Application number: JP10366282U
Authority: JP
Inventors: 喜平高橋; 星光寺田; 清中田
Original assignee: ワイケイケイ株式会社
Priority date: 1982-07-08
Filing date: 1982-07-08
Publication date: 1984-07-28
Also published as: JPS5868985U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、ニードル織機において緯糸を常に一定のテン
ションに保持するためのテンション装置に関するもので
ある。

フィーリングキャリヤの往復動による緯糸打込み動作に
おいて、フィーリングキャリヤがひ口に入るときは緯糸
力弓１張られ、緯糸をラッチニードルに掛けてフィーリ
ングキャリヤが戻るときは緯糸にたるみを生じる。

そこでテンションを一定にすべくフィーリングキャリヤ
と緯糸送り装置との間にテンション装置を設けている。

しかし、前記フィーリングキャリヤが単に同一経路を往
復するのではなく、屈折した往路、復路別々の軌跡を描
いて往復動するにもかかわらず、従来のテンション装置
は単に緯糸をスプリングに掛けてスプリングの弾性を利
用してテンションを吸収しているため、フィーリングキ
ャリヤの動作が高速になるとフィーリングキャリヤの動
きにスプリングが追従できなくなり、緯糸に急激なテン
ションが加わって糸切れを起したり、フィーリングキャ
リヤの糸通し孔が摩耗しあるいはラッチニードルに大き
な力が加わってこれを損傷したりするという問題があっ
た。

また、溝付きカムの外周方向に糸を案内して糸のテンシ
ョンを吸収する装置が知られている。

し力化、この装置では、糸を溝付きカムの案内溝の外周
面にある程度の長さにわたって直接せしめたにすぎない
ため、前記案内溝の外周面の形状をフィーリングキャリ
ヤの軌跡に一致させてもフィーリングキャリヤの動きが
高速になると、これもテンションを正確に吸収すること
ができず、スプリングでテンションを吸収する従来の装
置と同じ問題がある。

本考案は、緯糸のテンションを常に正確に一定にして高
速運転をすることができる緯糸のテンション装置を提供
することを目的とする。

以下本考案の実施例を図面に基いて詳述する。

第１，２図において１は機枠、２はそうこう、３は送り
ローラ、４はリード、５は経糸である。

６は支軸７に支持されたフィーリングアームで、先端に
はフィーリングキャリヤ８が固着され、基端はリンク９
を介してクランク１０に連設されている。

１１は緯糸送り装置で、回転軸１２に取付けられている
。

緯糸送り装置１１の詳細を第５図ないし第９図に示して
いる。

第６図において、１３は中空軸部１４と両側のフランジ
部１５ａ、１５ｂとよりなるスプール体である。

フランジ部１５ａ、１５ｂは周縁に突出縁１６を
備え、この突出縁１６の外周にカバー１７ａ、１７
ｂが嵌合固定され、これによってフランジ部１５ａ、
１５ｂとカバー１７ａ、１７ｂとの間に空間部１８ａ、
１８ｂが形成される。

前記中空軸部１４内には軸１９が挿通されている。

この軸１９の両端はカバー１７ａ、１７ｂに回転自在に
支持されており、軸１９には前記空間部１８ａ、１８ｂ
において主動歯車２０ａ、２０ｂが固着されている。

さらに、軸１つの一端はカバー１７ｂから外方に突出し
たねじ部１９′ となっており、このねじ部１９′に止
ナツト２１がねじ込まれ、かつつまみ２２が固着されて
いる。

前記主動歯車２０ａ、２０ｂには、軸２４をもってフラ
ンジ部１５ａ、１５ｂに支持された複数（図示の
実施例では片方に６個）の従動歯車２３ａ、２３ｂが噛
み合っている。

この各従動歯車２３ａ、２３ｂは、フランジ部１５ａ、
１５ｂ側に位置する内側従動歯車２３’ ａ２３’
ｂと、側板１７ａ、１７ｂ側に位置する外側従動歯車２
３’ ａ、２３’ ｂを交互に組合せて、従動歯車
どうしが噛み合わないようになっている。

これら各従動歯車２３ａ、２３ｂにはピン２５が固定さ
れており、左右相対向する従動歯車２３ａ、２３ｂのピ
ン２５．２５間には巻付はバー２６が回転自在又は固定
的に支持されている。

前記フランジ部１５ａ、１５ｂの内面には、ピン２５の
通過する円弧状ガイド孔２７と巻付はバー２６の通過す
る円弧状ガイド溝２８とが形成されている。

一方のカバー１７ａは、取付（Ｌ２９を有しており、
この取付孔２９を介して軸１２に固定される。

上述の構成により、止ナツト２１をゆるめてつまみ２２
により軸１９を回転させると、主動歯車２０ａ、２０ｂ
を介して従動歯車２３ａ、２３ｂが回転し、これによっ
て円弧状ガイド孔２７に沿ってピン２５が、かつガイド
溝２８に沿って巻付はバー２６が各々移動して巻径を無
段階に可変できる。

前記フィーリングキャリヤ８と緯糸送り装置１１とは同
期して駆動される。

すなわち、第１図においてモータ（図示せず）によって
駆動される駆動軸３０の回転をベベルギヤ３１．３２を
介してクランク軸３３に、またベル）３４．３５、プ
ーリ３６を介して緯糸送り装置１１に伝達している。

前記フィーリングキャリヤ８と緯糸送り装置１１との間
にテンション吸収装置３７が設けられている。

このテンション吸収装置３７は、第３，４図に示すよう
に間隙をおいて回転軸３８に固定された一対のテンショ
ンカム３９．３９と、テンションカム３９．３９間の間
隙に対向した配置されたヤーンガイドバー４０と、テン
ションカム３９．３９の両側方に配置された一対のヤー
ンガイド４１，４１とを備えている。

なお、４２はテンションカム３９．３９間の間隙に配置
され、機枠１等に適宜固定されたヤーンストッパである
。

緯糸Ｙは、前記緯糸送り装置１１の巻付はバー２６上に
巻付けられ、テンション吸収装置３７の両側に配置され
ている前記ヤーンガイド４１、４１およびフィーリング
キャリヤ８の近くに配置されているヤーンガイド４３を
通ってフィーリングキャリヤ８に通されるが、第４図に
示すように、テンションカム３９．３９の間においてヤ
ーンガイドバー４０に形成された緯糸ガイド孔４７に通
されている。

前記テンションカム３９の回転軸３８゛は前記緯糸送り
装置１１の回転軸１２とベルト４５で連結されており、
緯糸送り装置１１およびフィーリングキャリヤ８の動き
と同期して回転されるようになっている。

次に動作を説明する。

フィーリングキャリヤ８の動きと同期してテンションカ
ム３９．３９および緯糸送り装置１１が回転する。

フィーリングキャリヤ８がひ口内に入るときは緯糸Ｙが
引張られるので、テンションカム３９．３９の短径部分
がヤーンガイドバー４０に対向する位置に回転してテン
ションを吸収し、緯糸をラッチニードル４４に掛けてフ
ィーリングキャリヤ８が戻るときは緯糸がたるむくで、
テンションカム３９．３９の長径部分がヤーンガイドバ
ー４０に対向してたるみを吸収する。

このようにしてフィーリングキャリヤ８がどの位置にあ
っても緯糸は常に均一なテンションに保たれる。

緯糸送り装置１１はフィーリングキャリヤ８と同期して
定回転し緯糸を定量供給する。

フィーリングキャリヤ８の糸通し孔は、フイーノングキ
ャリャ８の移動にともなってその位置が移動し、所定の
軌跡を描くが、その軌跡は第３図において一点鎖線で示
すように単なる直線ではなく、複雑な形状である。

このため、緯糸Ｙのテンションはフィーリングキャリヤ
の移動量に比例して変化するのではない。

しかし、上述の装置によれば、カム３９．３９の両側に
一対のヤーンガイド４１゜４１を設けて、緯糸Ｙを一方
のヤーンガイド４１からカム３９．３９の外周の一部に
接触させて他方のヤーンガイド４１に走行させてカム３
９．３９の回転により緯糸Ｙのテンションを吸収する構
成になっているから、カムの形状をフィーリングキャリ
ヤ８の糸通し孔の軌跡に合った形状にして、高速回転を
しても緯糸Ｙのテンションを常に正確に一定にすること
ができる。

緯糸のテンションを一定に保つことは上述のようにフィ
ーリングキャリヤ８の動きと同期するテンション吸収装
置３７により遠戚されるが、その前提として緯糸の打込
み量と緯糸の送り量とが正確に対応していることが必要
である。

ところが織製品４６がファスナーテープ等の場合その織
り幅を変えることがしばしばあり、その場合は当然緯糸
の送り量もそれに応じて調整しなければならない。

また織り幅に応じて送り量を調節した後でも、温湿度等
の影響で緯糸の伸長度が変化することがあり、その場合
も送り量を微調整する必要がある。

この送り量の調整を、緯糸送り装置１１の巻径、すなわ
ち巻付はバー２６の位置を無段階に変えることによって
回転速度は一定のま・で送り量を無段階に変えることが
できる。

このように巻径を無段階に変え得るものであれば上記実
施例以外のものを用いてもよい。

以上のように本考案によれば、フィーリングキャリヤが
往路、復路別個の軌跡を辿ったとしても、テンションカ
ムの外周形状をフィーリングキャリヤの動きに合った形
状にすることができるため、緯糸のテンションを正確に
一定に保つことができる。

また、テンションカムが緯糸の経路を横切って回転し、
ヤーンガイドバーにより緯糸を外周面に押しつけるため
、緯糸のテンションがフィーリングキャリヤの緯入れに
よるテンション変動に追従して変化する利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるテンション装置を設けたニードル
織機の一例を示す側面図、第２図は同上の上面図、第３
図は本考案によるテンション装置の一実施例を示す概略
平面図、第４図はテンション吸収装置の一実施例を示す
側面図、第５図ないし第７図は緯糸送り装置の一実施例
を示すもので、第５図は斜視図、第６図は縦断側面図、
第７図イは第６図ののｖｎｔ−ｖｔｎ線断面図、第７図
口は巻径拡開状態における第７図イに対応した断面図、
第８図および第９図は第６図のＩＸ−ＩＸ線およびＸＸ
線断面図である。８：フィーリングキャリヤ、１１：緯糸送り装置、２０
ａ、２０ｂ：主動歯車、２３ａ、２３ｂ：従動歯車、２
６：巻付はバー、３７：テンション吸収装置、４１：ヤ
ーンガイド、Ｙ：緯糸。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

フィーリングキャリヤ８の移動と同期して回転する軸３
８に間隙をおいて緯糸Ｙの走行方向と直角に取付けられ
かつ外周にカム面を備えた一対のテンションカム３９．
３９と、先端に緯糸ガイド部４７を備えその先端が前記
テンションカム３９．３９の間の間隙に挿入した状態に
配置されたヤーンガイドバー４０と、前記テンションカ
ム３９．３９の両側に配置された一対のヤーンガイド４
１．４１とを備え、前記ヤーンガイド４１，４１により
緯糸Ｙをテンションカム３９．３９の間において屈曲さ
せてテンションカム３９．３９の外周に押圧してなる緯
糸のテンション装置。