JPS5925869Y2 - 赤熱コ−クスガイド装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は赤熱コークスガイド装置に関するものであり、
その目的はコークスパケットへの赤熱コークスの投入を
均一に行なわせることによって、コークスパケットのコ
ンパクト化ないしこのコークスパケット巻上春陽用のク
レーン架構の重量軽減化を図ることにある。

以下第１図〜第５図に基づき本考案の実施例を説明する
。

１はコークス炉壁であり、この炉壁１はその横方向にお
いて複数のコークス出口（図示せず）を有する。

２はコークスガイド車である。コークスガイド車２は、
コークス炉壁１に対して直交方向のコークス押出通路３
Ａを有するコークスガイド３と、このガイド３を支持す
る車輪装置４とからなり、車輪装置４がコークス炉壁１
と平行にその基礎部に敷設されたレール５上を正逆走行
し得る。

６は防塵フードである。防塵フード６はその背面７がコ
ークスガイド３内のコークス押出通路３Ａに連通連設さ
れると共に下面にコークス払出口８を有する。

したがって防塵フード６内部のコークス押出通路６Ａに
は、コークスの移動経路を横向きから下向きへ変更せし
める転向部りが存在する。

９は矩形環状の枠体であり、この枠体９により前記防塵
フード６が支持される。

枠体９の前後にはそれぞれ車輪１０ Ａ、 １０ Ｂが
設けられ、前部車輪１０Ａが基礎１１上に敷設されたレ
ール１２Ａ上を走行し、また後部車輪１０Ｂが前記基礎
部上のレール１２Ｂ上を走行する。

前記した車輪装置４並びに後部車軸１０Ｂはモータ１３
により駆動せしめられる。

防塵フード６の内部において、コークス押出通路転向部
りにシュート１５が配置される。

このシュート１５は、第２図〜第５図から明らかなよう
に、コークス押出通路６Ａのほぼ全幅に亘って延びかつ
コークス転向方向に沿うように傾斜した第１シユート板
１６と、コークス押出通路６Ａのほぼ全幅に亘って延び
かつ第１シユート板１６よりも緩かな角度で同方向に傾
斜した第２シユート板１７と、一対の三角形状側板部１
８Ａ、１８Ａの一辺部同士を稜角状に連設してなる第３
シユート板１８とを有し、第１シユート板１６と第２シ
ユート板１７の上端縁部同士を第２シユート板１７が上
位となるように連設し、第２シユート板１７の上面幅方
向中央部に第３シユート板１８をその稜線部１８Ｂが第
１シユート板１６又は第２シユート板１７に対し反対方
向に傾斜するように設けてなる。

第１シユート板１６、第２シユート板１７はそれらの適
所が補強材１９．２０により補強され、また第３シユー
ト板１８は稜線部１８Ｂに補強材２１が設けられる。

２２は中空角材からなる支持材であり、その左右端部が
防塵フード６の側壁に形成された開口２３を通して外方
へ突出し、また防塵フード６内部に位置する部分にシュ
ート１５が補強材２０を介して固定される。

２４はシュート位置調整装置である。

シュート位置調整装置２４は、前記枠体９上で前後方向
にスライド可能に設けられた支柱２５と、支柱２５をス
ライドさせるための第１ねじ軸装置２６と、前記支持材
２２の端部を保持する保持枠２７と、保持枠２７を昇降
させるための第２ねじ軸装置２８と、保持枠２７を支柱
２５に固定するための締付装置２９とからなる。

第１ねじ軸装置２６はナツト２６Ａを正逆回転させるこ
とによってねじ軸２６Ｂが出退するようになっており、
もってその先端に連結具２６ Ｃを介して固着された支
柱２５を枠体９上でスライドさせ得る。

第２ねじ軸装置２８もナツト２８Ａを正逆回転させるこ
とにより保持枠２７をねじ軸２８ Ｂの上下動を介して
昇降させ得る。

また締付装置２９は、支柱２５に形成された上下方向の
長孔にポル）２９Ａを貫挿させると共に、支柱２５を挾
むように一対の押え板２９Ｂを配置し、ボルト２９Ａを
締付けることにより、一対の押え板２９ Ｂで支柱を挾
込むように構成される。

シュート位置調整装置２４は左右一対設けられ、その操
作によってシュート１５の設置位置を２軸方向で調整し
得る。

３０はコークスパケットで゛あり、これは図外の台車上
に乗せられて防塵フード６の下部と乾式の赤熱コークス
冷却装置（図示せず）との間を搬送される。

なお３１は支持材２２に固定された開口２３の閉塞用ス
ライド板である。

３２はコークスパケットカバーであり、これは図外の着
脱装置によりコークスパケット３０に着脱せしめら・れ
る。

以上によれば、コークス押出通路３Ａ、６Ａを押出され
た赤熱コークスが、その転向部りにおいてシュート１５
により多方向へ振分けられて落下し、払出口８よりコー
クスパケット３０内へ投入される。

すなわち転向部りにおいては、第３図、第４図から明ら
かなように、第１シユート板１６によって最も手前部分
に落下せしめられるものａと、第２シユート板１７によ
りこれを乗込えて落下せしめられるものｂとに振分けら
れ、第２シユート板１７を乗込えたものｂはさらに第３
シユート板１８により左右側に落下せしめられるものｂ
ｌ、ｂ２とに振分けられる。

したがってコークスパケット３０には、第３図のように
均一に赤熱コークス３３が投入されることになる。

ところで、乾式コークス消火設備に使用されるコークス
パケット３０は、湿式用のものとは異なり、深底形の立
方体状又は直方体状の構造を有するものとして、その容
積効率を可及的向上させている。

しかしコークス炉からの赤熱コークスの払出しが、前記
のように押出方式によるものであるため、従来のように
シュート１５がない場合は、第３図仮想線Ｘで示したよ
うにコークスパケット３０内に投入された赤熱コークス
表面の山が偏よるのを避は難く、そのために実際の収容
能力がコークスガイドｌ−３０の大きさに比べて小さく
ならざるを得なかった。

したがってコークスパケット３０は必要以上に大形化さ
れていたのであるが、そのために、コークスパケット３
０のクレーン等による巻上げの際に生ずる偏荷重等によ
って巻上げ作業が阻害されていたのである。

以上の説明から明らかなように、本考案によれば、コー
クスパケット内への赤熱コークスの搭載状態が均一とな
るので、コークスパケットの容積効率を向上させること
ができるばかりか、コークスパケットのクレーン等によ
る巻上作業が阻害されることがなくなる。

したがってコークスパケットをコンパクトかつ軽量にす
ることができると同時に、クレーン等の巻上荷重、クレ
ーン架構の重量等を小さくすることができ、さらにコー
クスパケットの偏荷重に起因する操業トラブルを防止し
得る等、その益するところは極めて大なるものがある。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図は本考案実施例を示しており、第１図は
側面図、第２図は第１図におけるＩ−Ｉ断面矢視図、第
３図は概略縦断側面図、第４図は第３図における■■−
■Ｉ矢視図、第５図は第３図におけるＩＩＩ−ＩＩＩ矢
視図である。 Ｄ・・・・・・転向部、１・・・・・・コークス炉壁、
２・・・・・・コークスガイド車、３Ａ・・・・・・コ
ークス押出通路、３・・・・・・コークスガイド、４・
・・・・・車輪装置、５・・・・・・レール、６・・・
・・・防塵フード、６Ａ・・・・・・コークス押出通路
、７・・・・・・防塵フード背面、８・・・・・・コー
クス払出口、１０Ａ、ＩＯＢ・・・・・・車輪、１１・
・・・・・基礎、１２Ａ、１２Ｂ・・・・・・レール、
１５・・・・・・シュート、２４・・・・・・シュート
位置調整装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数のコークス出口を並設状態で有するコークス炉壁に
   沿って移動可能なコークス押出通路を有してなるコーク
   スガイド車の前記押出通路に、下面にコークス払出口を
   有する防塵フードの背面を連通連設し、この防塵フード
   内部のコークス押出通路転向部に、押出されてきたコー
   クスを多方向に振分けるシュートを設けたことを特徴と
   する赤熱コークスガイド装置。