JPS5925685A - 生物学的物質の担体 - Google Patents

生物学的物質の担体

Info

Publication number
JPS5925685A
JPS5925685A JP13208182A JP13208182A JPS5925685A JP S5925685 A JPS5925685 A JP S5925685A JP 13208182 A JP13208182 A JP 13208182A JP 13208182 A JP13208182 A JP 13208182A JP S5925685 A JPS5925685 A JP S5925685A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vinyl
copolymer
silane compound
polymer
carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13208182A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Tai
田井 征治
Hisanori Kanayama
金山 久範
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd, Japan Synthetic Rubber Co Ltd filed Critical Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP13208182A priority Critical patent/JPS5925685A/ja
Priority to EP83303540A priority patent/EP0097516B1/en
Priority to DE8383303540T priority patent/DE3380442D1/de
Publication of JPS5925685A publication Critical patent/JPS5925685A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、免疫学的反応性物質、酵素、微生物または生
物細胞などの生物学的物質を担持させるための担体に関
するものである。
従来、例えば重合体を担体として免疫学的反応性物質、
酵素、微生物または生物細胞などの生物学的物質を担持
させたものが、免疫学的凝集反応または免疫学的凝集阻
止反応などを利用した免疫学的検査試薬、アフィニティ
ークロマトグラフィー、酵素または微生物による発酵細
胞の培養などに利用されている。
一般に重合体などに上記生物学的物質(以下「担持物質
」という。)を結合させることによって、重合体に担持
物質を担持させる方法は、物理的あるいは化学的な結合
法によって行なわれる。その際、重合体の表面積とその
表面の物理的または化学的性質によって重合体の単位面
積当りの担持能力が異なってくる。そして従来の生物学
的物質の担体はその担持能力に限界があり、実用上にお
いて問題になる場合があった。
また従来の重合体からなる担体は、担持物質を担持させ
る際の前処理、例えば超音波処理などを行う場合に破砕
されることが多く、この点においても問題になる場合が
あった。
さらにまた微粒子状の担体に担持物質を担持させると、
液体媒体中で非特異的に凝集して良好に分散させること
ができないという問題も多く発生している。
本発明は以上の如き事情に基いてなされたものであり、
担持能力が優れ、また強靭で破砕されにくい担体を提供
するものであり、かつ微粒子状において担持物質を担持
させても非特異的凝集を起しにくい担休を提供するもの
である。
すなわち本発明は、ビニル基を有するシリコン化合物よ
りなる単量体の重合体または共重合体からなる表面を有
することを特徴とする生物学的物質の担体を提供するも
のである。
次に本発明を詳細に説明する。
本発明の担体は、ビニル基を有するシリコン化合物(以
下「ビニル‐シラン化合物」という。)よりなる単量体
の重合体または共重合体からなる表面を有するものであ
る。
ビニル‐シラン化合物は、例えば次の一般式で表わすこ
とができる。
XnSiR4−n (式中、Xはハロゲン原子、−OR1若しくはを表わし
、Rは−CH=CH2、 を表わし、nは2若し くは3であり、R3はアルキル基、R2は2価の飽和脂
肪族基を示す。) ビニル‐シラン化合物の重合体または共重合体の強靭性
または重合性の面から、好ましいXはハロゲン原子若し
くは−OR1であり、ハロゲン原子としては特に塩素原
子が好ましく、好ましいR1は−CH3または−C2H
5である。またRとしてはが好ましく、 好ましいR2は−C2H4−または−C3H6−である
上記の一般式で表わされるビニル‐シラン化合物の具体
例としては、ビニルトリクロルシラン、ジビニルジメト
キシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、ジ‐γ‐メタクリロキシプロピルジメト
キシシラン、γ‐メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、スチリルトリメトキシシラン、スチリルトリエ
トキシシランなどを挙げることができる。
ビニル‐シラン化合物は1種のみでなく、2種以上を組
み合せて用いてもよい。
ビニル‐シラン化合物と共重合させる単量体として用い
ることのできる単量体としては、例えばスチレン、α‐
メチルスチレン、ビニルトルエン、クロルスチレン、ジ
ビニルベンゼン、スチレンスルホン酸ナトリウム、アク
リル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル
、メタクリル酸エチル、アクリル酸n‐ブチル、メタク
リル酸n‐ブチル、アクリル酸2‐エチルヘキシル、メ
タクリル酸2‐エチルヘキシル、アクリル酸グリシジル
、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸2‐ヒドロキシ
エチル、メタクリル酸2‐ヒドロキシエチル、アクリル
酸ポリオキシエチレン、メタクリル酸ポリオキシエチレ
ン、アクリル酸ポリオキシプロピレン、メタクリル酸ポ
リオキシプロピレン、エチレングリコール‐ジアクリレ
ート、エチレングリコール‐ジメタクリレート、アクリ
ル酸2‐ジメチルアミノエチル、メタクリル酸2‐ジメ
チルアミノエチル、アクリロニトリル、メタクリロニト
リル、アクロレイン、メタクロレイン、アクリルアミド
、メタクリルアミド、N‐メチロールアクリルアミド、
メチレンビスアクリルアミド、塩化ビニル、臭化ビニル
、塩化ビニリデン、酢酸ビニル.N‐ビニルピロリドン
、ビニルピリジン、アクリル酸、メタアクリル酸、イタ
コン酸、マレイン酸、フマール酸などの芳香族ビニル化
合物、不飽和カルボン酸化合物またはそのエステル化合
物もしくはアミド化合物、不飽和ニトリル化合物、ハロ
ゲン化ビニル化合物、低級脂肪酸ビニルエステル化合物
などを挙げることができる。このほか、ブタジエン、イ
ソプレン、ピペリレンなどの共役ジエン化合物を用いて
もよい。斯かるビニル‐シラン化合物と共重合させる単
量体は1種のみでなく2種以上を組み合せて用いること
ができる。そしてこれらの共重合させる単量体の共重合
量は、ビニル‐シラン化合物100重量部に対して1〜
2000重量部、特に100〜1900重量部が好まし
い。
本発明の担体におけるビニル‐シラン化合物の重合体ま
たは共重合体には充填剤を添加混合することができる。
ビニル‐シラン化合物の重合体または共重合体に充填剤
を混合せしめる場合における当該充填剤として有用なも
のは、顔料および磁性体である。ここに顔料の具体列と
しては、酸化鉄、酸化コバルト、酸化鉛、酸化亜鉛、酸
化チタン、炭酸カルシウム、炭酸鉛、硫化バリウム、硫
化亜鉛、硫化カドミウム、クロム酸鉛、アルミン酸コバ
ルト、塩化第1水銀、ニッケルメタライズドアゾイェロ
ー、レッドレーキR、パーマネントレッド、銅フタロシ
アニンブルー、銅フタロシアニングリーン、カーボンブ
ラック、その他を挙げることができる。
また磁性体の具体例としては、鉄、コバルト、ニッケル
などの周期律表第■族の金属およびその合金、ケイ素鋼
、希土類元素とコバルトとの合金、γ‐酸化鉄、フェラ
イト、マグネタイトなどの強磁性体を好ましいものとし
で挙げることができる。
充填剤の形状は特に限定されないが、ビニル‐シラン化
合物の重合体または共重合体中に比較的均一に分散させ
るためには長軸の長さが30Å〜10μm、特に100
Å〜1μmの充填剤が好ましい。またビニル‐シラン化
合物の重合体または共重合体中に充填剤を添加混合する
場合の充填剤の量は、通常ビニル‐シラン化合物の重合
体または共重合体100重量部に対して0.1〜100
重量部、好ましくは5〜60重量部である。
ピニル‐シラン化合物の重合体または共重合体中に充填
剤を添加混合することにより、重合体または共重合体を
着色し、認識しやすくでき、また比重の調整ができ、さ
らに充填剤を重合時にビニル‐シラン化合物に添加混合
して重合せしめるとビニル‐シラン化合物の重合性が高
まるという利点がある。特に充填剤として磁性体を用い
る場合は磁力を重合体または共重合体に作用させること
ができ、重合体または共重合体が微粒子状であれぱ磁力
によってその微粒子を捕集したり、目的の場所に移動さ
せることが可能である。
本発明の担体の形状は特に限定されるものではなく、そ
の目的に応じて適宜決めることができるが、例えば免疫
学的反応性物質などを担持させる場合は、粒子径が0.
05〜50μm程度の粒子形状、板状、マイクロタイタ
ープレート形状などを、また酵素、微生物または生物細
胞などを担持させる場合には、粒子径が10〜500μ
m程度の粒子形状、板状、繊維状などを例示することが
できる。
また担体の表面のみがビニル‐シラン化合物の重合体ま
たは共重合体である場合、当該表面におけるビニル‐シ
ラン化合物の重合体または共重合体層の厚みも特に限定
されるものではないが、通常は100Å以上とする。ま
た担体の内部の材質は特に限定されるものではなく、そ
の目的に応じて適宜選択することができるが、例えばビ
ニル系重合体、ガラス、金属などを例示することができ
る。
しかし担体の製造の容易さからは、表面及び内部共にビ
ニル‐シラン化合物の重合体または共重合体からなるこ
とが好ましい。
次に本発明の担体、特に微粒子状の担体の製造方法につ
いて説明する。
方法■(懸濁重合方法) ビニル‐シラン化合物に、必要に応じて共重合すべき単
量体および/または充填剤と共に、重合開始剤を混合し
て単量体組成物を作り、懸濁保護剤および必要に応じて
界面活性剤を含有する水より成る媒体中に前記単量体組
成物を投入し、攪拌して単量体組成物の分散滴を形成さ
せる。単量体組成物中に充填剤を含有せしめる場合にお
いては、当該充填剤は分散滴から分離してはならず、必
要に応じて充填剤の表面処理を施してもよい。また単量
体組成物の内谷によっては分散滴を形成しやすいように
加熱したりあるいは溶媒を添加することができる。
前記懸濁保護剤および界面活性剤は、水よりなる媒体中
において形成された分散滴の合一を防止するためのもの
であり、その種類および濃度により、攪拌の程度によっ
て支配的に定まる分散滴の大きさを調節することが可能
である。この懸濁保護剤としては、ポリビニルアルコー
ル、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン
、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロー
ス、ゼラチン、可溶性澱粉などの水溶性重合体が好まし
く、通常、単量体組成物100重量部に対して0.05
〜50重量部の割合で用いられる。また前記界面活性剤
としては、脂肪酸石ケン、ロジン酸石ケン、アルキルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール
‐ポリプロピレングリコールブロック共重合体、ポリエ
チレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコ
ールアルキルフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エス
テルなどを挙げることができ、通常、単量体組成物10
0重量部に対して1重量部以下の割合で用いられる。
前記重合開始剤としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ラ
ウロイル、クメンハイドロパーオキサイド、パラメンタ
ンハイドロパーオキサイド、ジ‐t‐ブチルパーオキサ
イド、アゾビスインブチロニトリル、アゾビスシクロヘ
キサン力ルボニトリルなどを用いることができ、通常は
、ビニル‐シラン化合物またはビニル‐シラン化合物と
これと共重合させる単量体との混合物100重量部に対
して0.1〜5重量部程度用いる。なお必要に応じて、
t‐ドデシルメルカプタン、四塩化炭素などの分子量調
節剤を前記単量体組成物に加えることもできる。
前記水より成る媒体の使用量は、単量体組成物100重
量部に対して通常100〜2000重量部、好ましくは
300〜1500重量部である。そして単量体組成物の
分散滴を形成させるための攪拌速度は、通常300〜2
000Or.p.m.程度である。
なおビニル‐シラン化合物と共重合させる単量体を用い
る場合において、共重合させる単量体として、水に対す
る溶解度が大きく、水よりなる媒体への分配率の高いも
のを用いるときは、この単量体はビニル‐シラン化合物
とこれと共重合させる単量体の合計量に対して20重量
%以下とすることが好ましい。この単量体を20重量%
を越えて使用すると得られる共重合体の微粒子が小さく
なりすぎる場合がある。
以上のように、水より成る媒体中において単量体組成物
の分散滴を形成した状態において、攪拌を継続しながら
系を昇温させることにより重合反応を生ぜしめ、これに
よって微粒子状のビニル‐シラン化合物の重合体または
共重合体が生成する。
好ましい重合温度は60〜100℃である。ここに得ら
れる微粒子状重合体または共重合体の平均粒子径は、上
記の種々の条件、反応器の形状などによって決定される
。生成した重合体または共重合体は、遠心分離法、濾過
法などの手段によって捕集され、洗浄される。また、必
要に応じて篩分法、沈降分離法などの手段によって分級
し、所望の粒子径範囲のもののみを取り出すこともでき
る。
本方法によれば得られる微粒子が球状となり微粒子状の
担体として特に好ましい形状となる。
方法■(溶液沈澱重合方法) 方法■におけると同様にして単量体組成物を作り、その
中のビニル‐シラン化合物、共重合させる単量体および
重合開始剤を溶解するが生成する重合体を溶解しない有
機媒体に担量体組成物を加え、或いは単量体組成物の構
成成分を別々に前記有機媒体に加えで攪拌しながら昇温
して重合反応を生ぜしめ、生成する重合体または共重合
体が有機媒体中に析出することによって微粒子状のビニ
ル‐シラン化合物の重合体または共重合体が生成する。
ここに用いられる有機媒体は、低級アルコール類、エー
テル類、ケトン類、ハロゲン化炭化水素類、脂肪族炭化
水素類などの溶媒、例えばメタノール、エタノール、メ
チルエチルケトン、酢酸エチル、n‐ヘキサン、シクロ
ヘキサン、1,2‐ジクロロエチレンなどから選ばれる
。しかし共重合させる単量体が水溶性であり、かつ生成
する共重合体が水に不溶性の場合、例えばアクリル酸‐
2‐ヒドロキシエチル、メタクリル酸‐2‐ヒドロキシ
エチル、アクロレイン、メタクロレインなどを共重合さ
せる場合は、水もしくは水および水と相溶する有機溶媒
との混合溶液も媒体として用いることができる。
なお、この方法における単量体の媒体への溶解は重合反
応温度において行われればよく、またスチレンスルホン
酸ナトリウムなどのイオン性単量体は有機溶媒に溶解せ
ずにそのまま重合させる場合があり、上記のように水も
しくは水および水と相溶する有機溶媒との混合溶液を媒
体として用いる場合はビニル‐シラン化合物が媒体中に
溶解せずに分散滴として分散した状態で重合反応を生じ
せしめる。
上記のようにこの方法においては、方法■におけるよう
に媒体中において単量体組成物の分散滴を形成すること
は必ずしも必要ではなく、従って懸濁保護剤および界面
活性剤の使用も不要となる。
前記重合開始剤としては、用いる媒体に溶解するもので
あり、例えば方法■と同様の重合開始剤を用いることが
できる。また媒体として水とメタノールなどの混合溶液
などを使用する場合には重合開始剤として過酸化水素、
過硫酸塩などのような水溶性ラジカル重合開始剤を用い
ることができる。
またその他の重合反応条件は、方法■と同様である。
そしてこの方法においては、媒体の種類、量などを変え
ることにより、例えば平均粒子径が0.05〜100μ
mの微粒子状のビニル‐シラン化合物の重合体または共
重合体が得られる。
方法■(シード重合方法) 上記単量体組成物にさらにシードとなる重合体または共
重合体の微粒子を添加混合し、重合開始温度以下の温度
にて懸濁保護剤および必要に応じて界面活性剤を含有す
る水より成る媒体中に投入し、攪拌して分散滴を形成さ
せる。シードとなる重合体または共重合体微粒子は特に
限定されるものではなく、例えばスチレン、α‐メチル
スチレン、エチルスチレン、ビニルトルエン、クロロス
チレンなどの芳香族ビニル化合物、メタクリル酸メチル
、アクリル酸メチルなどの不飽和カルボン酸エステル化
合物、メタクリロニトリル、アクリロニトリルなどの不
飽和ニトリル化合物、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭
化ビニルなどのハロゲン化ビニル化合物、ブタジエン、
イソプレン、ビペリレンなどの共役ジエン化合物、ジビ
ニルベンゼン、ビニルメタアクリレート、フタール酸ジ
アリルエステル並びにエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、トリメチロールプロパン、グリセリンなど
のポリオールのアクリル酸ポリエステル、メタクリル酸
ポリエステルまたはアリルポリエーテルなどの分子内に
2個以上のエチレン性不飽和結合を有する化合物のよう
な多官能性ビニル化合物などの重合体または共重合体の
微粒子に挙げることができるが、微粒子強度が優れ、ま
た単量体組成物中で膨潤しにくい点から、多官能性ビニ
ル化合物が15〜100重量%、好ましくは30〜10
0重量%重合または共重合された重合体または共重合体
の微粒子が好適である。またシードとなる重合体または
共重合体に前記のような充填剤が混合されていても不都
合はない。またシードとなる重合体または共重合体の微
粒子の粒子径は0.05〜1μmのものが好適である。
そしてシードとなる重合体または共重合体の微粒子は、
通常上記単量体組成物中のビニル‐シラン化合物または
ビニル‐シラン化合物とこれと共重合させる単量体の合
計量100重量部に対して10〜1000重量部用いら
れる。またこの方法における他の重合条件は、方法■と
同様の条件を例示することができる。
この方法によれば、シードとなる1個または複数個の重
合体または共重合体の微粒子をビニル‐シラン化台物の
重合体または共重合体で被覆した形の微粒子を得ること
ができる。
上記方法■、方法■、または方法■によれば、ビニル‐
シラン化合物の重合体または共重合体からなる表面を有
する担体が微粒子の形で得られ、かつビニル‐シラン化
合物またはビニル‐シラン化合物とこれと共重合させる
単量体との混合物中に充填剤を添加混合して重合反応を
生じせしめることによって、ビニル‐シラン化合物の重
合体または共重合体中に充填剤が局在化することなく良
好な分散状態で分散させることができる。
また上記の方法などによって得られるビニル‐シラン化
合物の重合体または共重合体の微粒子は150〜250
℃程度で加圧成形することにより種々の形状の担体とす
ることもでき、またビニル‐シラン化合物の重合体また
は共重合体を有機溶媒に溶解した後、種々の形状の基材
に塗布し乾燥することによって該基材の表面をビニル‐
シラン化合物の重合体または共重合体で被覆することが
できる。
上記のようにして製造される本発明の担体に、単位面積
当りの担持量が優れ、かつ超音波処理などによっても破
砕されがたい強靭性を有し、かつ微粒子状で用いる場合
においては担持物質を担持しても非特異的凝集を起こし
にくいという特性を有するものである。
なお本発明の担体に担持される生物学的物質の例として
は、B型肝炎表面抗原(HBs抗原)、抗HBs抗体、
人じゅう毛性ゴナドトロピン(HCG抗原)、抗HCG
抗体、イムノグロブリンG、マイコプラズマ抗原、核酸
、核タン白、エストロゲン、抗エストロゲン抗体などの
抗原または抗体に代表される免疫反応性物質、グルコー
スイソメラーゼ、グルコースオキシダーゼ、α‐アミラ
ーゼ、パパイン、アミノアシラーゼなどの酵素、胎児肺
細胞、腎細胞、繊維芽細胞などの生育に固体表面を必要
とする細胞などが挙げられるが、目的に応じて適宜選択
することができる。
以下本発明の実施例について説明するが、これらによっ
て本発明が限定されるものではない。
実施例1 γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン50g
過酸化ベンゾイル    2g 以上の物質を混合して液の単量体組成物を作り、ポリビ
ニルアルコール「ゴーセノールGH20」(日本合成化
学社製)の3重量%水溶液400ml中に前記単量体組
成物を加え、攪拌して懸濁させた。
この懸濁液を温度80℃に昇温させて回転数400r.
p.m.の回転速度で攪拌を継続しながら5時間に亘っ
て重合せしめ、以って平均粒子径10μmの球形の白色
重合体微粒子を製造した。
この重合体微粒子は、超音波処理によっても容易に破砕
されることがなく、また抗HBs抗体およびチャイニー
ズハムスター肺の繊維芽細胞(v‐79細胞)の担持能
力に優れ、担体としても実用上有効なものであった。
実施例2 オレイン酸により表面処理したマグネタイト微粒子。
(粒子径100〜300Å)30g メタアクリル酸ンn‐ブチル 85g γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 15
gアゾビスイソプチロニトリル     3g以上の物
質を混合して液状の単量体組成物を作り、ポリビニルア
ルコール「ゴーセノールGH17」(日本合成化学社製
)の2重量%水溶液300ml中に前記単量体組成物を
加え、攪拌して懸濁させた。
この懸濁液を温度80℃に昇温させて回転数600r.
p.m.の回転速度で撹拌を継続しながら8時間に亘っ
て重合せしめ、以って平均粒子径50μmの球形の黒色
共重合体微粒子を製造した。
この共重合体微粒子は、マグネタイトを均一に分散含有
しており、超音波処理によっても容易に破砕されること
がなく、またマグネタイトによる磁性を有しており、分
散液中においても、磁石により捕集、移動を行なうこと
が可能であった。また、この共重合体微粒子は、熱変性
イムノグロブリンGの担持能力に優れ、担体として好適
であり、さらに磁石に対する感応性を利用してそれら担
体の分離、回収を容易に行なうことができた。
なお、この共重合体微粒子の粒子表面を加水分解処理し
てカルボキシル基を導入するなど、その表面特性を改良
して特定の担体としての性能を向上せしめることが可能
である。
比較例1 実施例2においてγ‐メタクリロキシプロピルトリメト
キシシランを除外したほかは全く同様にして重合を行な
った。得られた重合体微粒子はマグネタイトを分散含有
するものであるが分散状態が不均一なものであり、また
超音波処理によって容易に破砕してしまった。
実施例3 カーボンブラック(粒子径500〜1000Å)10g
スチレン     70g アクリロニトリル 20g スチリルトリメトキシシラン 10g 過酸化ベンゾイル 3g 以上の物質を混合して液状の単量体組成物を作り、ポリ
ビニルアルコール「ゴーセノールGH20」の1重量%
水溶液300ml中に前記単量体組成物を加え、攪拌し
て懸濁させた。この懸濁液を温度80℃に昇温させて回
転数300r.p.m.の回転速度で攪拌を継続しなが
ら6時間に亘って重合せしめ、以って平均粒子径0.4
mmの球形の黒色共重合体微粒子を製造した。
この共重合体微粒子はカーボンブラックを均一に分散含
有しており、超音波処理によっても破砕されがたいもの
であった。また熱変性イムノグロブリンGの担持能力に
優れ、担体として好適であった。
実施例4 表面処理をしていないマグネタイト微粒子(粒子径10
0〜300Å)80g スチレン 70g γ‐メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 30
g過酸化ベンゾイル 5g 以上の物質を混合して液状の単量体組成物を作り、ポリ
ビニルアルコール「ゴーセノールGH20」の2.5重
量%水溶液500ml中に前記単量体組成物を加え、攪
拌して懸濁させた。この懸濁液を温度80℃に昇温させ
て回転数600r.p.m.の回転速度で攪拌を継続し
ながら8時間に亘って重合せしめ、以って平均粒子径1
5μmの球形の黒色共重合体微粒子を製造した。
この共重合体微粒子はマグネタイトを均一に分散含有し
ており、超音波処理によって破砕されがたいものであり
、抗HBs抗体および熱変性イムノグロブリンGの担持
能力に優れ、担体として有用なものであった。
比較例2 実施例4においてγ‐メタクリロキシプロピルトリメト
キシシランを除外したほかは全く同様にして重合を行な
ったところ、マグネタイトは凝集してしまい、得られた
共重合体微粒子は色むらがあって黒色を呈さず、また脆
弱で超音波処理によって破砕され易くて担体として実用
に供し得ないものであった。
実施例5 メタアクリル酸メチル  60g メタアクリル酸2‐ヒドロキシエチル 10gビニルト
リエトキシシラン 30g アゾビスイソブチロニトリル 1g 以上の物質をエチルアルコール300mlに溶解し、こ
の溶液にフェライト微粒子(長軸の平均長さ300Å)
30gを加えて分散させた後、温度70℃に昇温させて
回転数500r.p.m.の回転速度で攪拌しながら6
時間に亘って重合せしめ、以って平均粒子径0.2μm
の球形の共重合体微粒子を製造した。
ここに得られた共重合体微粒子はフェライトを均一に分
散含有しており、磁石に対し一様な感応性を示し、超音
波処理によって容易に破砕されないものであった。また
この共重合体微粒子は抗HBs抗体の担持能力に優れ担
体として有用なものであった。
比較例3 実施例5においてビニルトリエトキシシランを除外した
ほかは全く同様にして重合を行なったところ、フェライ
トの一部が重合体粒子より分離し、且つ重合反応が阻害
されて十分に進行せず、また生成した共重合体微粒子は
超音波によって容易に破砕されるものであった。
実施例6 実施例4で得た共重合体微粒子50gを、スチレン40
g、γ‐メタクリロキシトリメトキシシラン10gおよ
び過酸化ベンゾイル1gの混合溶液に分散し、この分散
液をポリビニルアルコール「ゴーセノールGH20」の
1重量%水溶液300ml中に加えて懸濁させた。次い
で80℃に昇温し、回転数500r.p.m.の回転速
度で攪拌を継続しながら8時間に亘って重合せしめ、以
って平均粒子径100μmの球形の微粒子を製造した。
この微粒子は複数個の上記共重合体微粒子を含有してお
り、表面は全てスチレン‐γ‐メタクリロキシトリメト
キシシラン共重合体で被覆されていた。
またこの微粒子は超音波処理によっても容易に破砕され
ず、熱変性イムノグロブリンGの担持能力に優れ、担体
として好適であった。
代理人 弁理士 大井正彦

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. ビニル基を有するシリコン化合物よりなる単量体の重合
    体または共重合体からなる表面を有することを特徴とす
    る生物学的物質の担体。
JP13208182A 1982-06-18 1982-07-30 生物学的物質の担体 Pending JPS5925685A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13208182A JPS5925685A (ja) 1982-07-30 1982-07-30 生物学的物質の担体
EP83303540A EP0097516B1 (en) 1982-06-18 1983-06-20 Filler-containing polymer particles useful as carriers for supporting a biological substance
DE8383303540T DE3380442D1 (en) 1982-06-18 1983-06-20 Filler-containing polymer particles useful as carriers for supporting a biological substance

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13208182A JPS5925685A (ja) 1982-07-30 1982-07-30 生物学的物質の担体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPS5925685A true JPS5925685A (ja) 1984-02-09

Family

ID=15073058

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13208182A Pending JPS5925685A (ja) 1982-06-18 1982-07-30 生物学的物質の担体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5925685A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4490436A (en) Polymer filler particles with filler free coating
US5356713A (en) Magnetizable composite microspheres of hydrophobic crosslinked polymer, process for preparing them and their application in biology
US4157323A (en) Metal containing polymeric functional microspheres
JP3738847B2 (ja) 診断薬用粒子の製造方法
EP0097516B1 (en) Filler-containing polymer particles useful as carriers for supporting a biological substance
Piskin et al. Monosize microbeads based on polystyrene and their modified forms for some selected medical and biological applications
JPS62213839A (ja) 均一に被覆された複合体粒子の製造方法
JPS5925685A (ja) 生物学的物質の担体
JPS591573A (ja) 重合体粒子
JP4273315B2 (ja) 免疫測定用粒子および免疫測定法
JPH08176461A (ja) 単分散性微粒子及びその製造方法
JP3021865B2 (ja) 微粒子ポリマー及びその製造方法
JPH0616444B2 (ja) 磁性ミクロスフエアの製造方法
JP3149487B2 (ja) メタアクリル系樹脂粒子の製造方法
JPH01184034A (ja) マイクロカプセル化微粒子の製造方法
JPS5966887A (ja) 生物学的物質の担体
JPH01170854A (ja) 生理活性物質固定化用担体粒子の製造方法
JPH07316466A (ja) ポリマーで保護被覆された粒子及びその製造方法
JP3421869B2 (ja) 電子写真現像剤用重合体微粒子
JP3612616B2 (ja) 電子写真トナー用バインダー
JP3038769B2 (ja) 診断薬用担体用ポリマー粒子の製造方法
JP7245691B2 (ja) 樹脂粒子及び樹脂粒子の製造方法
JP2679453B2 (ja) 重合体微粒子の製造方法
JPH05262804A (ja) 分散性の優れた重合体微粒子の製造方法
JPH06298861A (ja) カルボキシ含有モノマー並びにそれから製造されるポリマー及びラテックス