JPS5924143B2 - パ−オキシカルボン酸組成物の連続製法 - Google Patents

パ−オキシカルボン酸組成物の連続製法

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JPS5924143B2
JPS5924143B2 JP56115458A JP11545881A JPS5924143B2 JP S5924143 B2 JPS5924143 B2 JP S5924143B2 JP 56115458 A JP56115458 A JP 56115458A JP 11545881 A JP11545881 A JP 11545881A JP S5924143 B2 JPS5924143 B2 JP S5924143B2
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Tokai Denka Kogyo KK
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    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はバーオキシカルボン酸組成物を反応するカルボ
ン酸類から製造する方法、特にその連続製法に関する。
パーオキシカルボン酸は乾燥漂白混合物又ほ清浄剤混合
物中に漂白剤として使われており、それらはしばしば他
の成分と共にパーオキシ酸の分解防止の安定剤としてほ
う酸や硫酸ナトリウムを含んでいる。
これらの混合物は本発明の連続法によつて便利に製造で
きる。カルボン酸類を過酸化水素と共通溶液中で作用さ
せてパーオキシカルボン酸類を製造する方法は従来技術
で相当発達している。
特殊カルボン酸類にこの方法を応用することは酸分子の
鎖長さ又は酸分子中の炭素原子数およびモノカルボン酸
かポリカルボン酸、脂肪族か芳香族、飽和物か不飽和物
かによる。これを限定する要素中には種々の水性および
有機溶媒溶液中のカルボン酸およびそのパーオキシ誘導
体の溶解度および種々の状態における安定性がある。実
質的に水溶性でないカルボン酸類を使つて過酸化水素と
の相互作用に必要な共通溶解度は強酸、通常カルボン酸
の溶媒としての濃硫酸又は発煙硫酸を使つて従来えられ
ている。
ヨーロツパ特許出願第970にある種の水不溶性カルボ
ン酸類、即ち長鎖アルキレンジカルボン酸類の連続過酸
化反応が提案されており、濃硫酸にとかしたジカルボン
酸を攪拌反応槽に過酸化水素および水と共に連続装入し
ゆつくりまわる攪拌へらなどでしずかに混合し反応生成
物を反応槽から連続して取出す方法である。
かく生成されたパオキシカルボン酸類はほう酸や種々の
塩類の様な種々の添加物と混合される。水溶性低級脂肪
酸類以外のカルボン酸類、特にジカルボン酸類の過酸化
反応を行なわせる特に有効な方法は米国特許第4172
086号に記載されている。
上記特許の方法の溶媒一触媒としての濃硫酸又有機スル
ホン酸にとかしたカルボン酸と濃過酸化水素水溶液の反
応は反応混合物を激しく攪拌してえられるパーオキシカ
ルボン酸の不活性水一不混和性溶媒を反応混合物全体に
よく分散させることにより安全な調節容易な操作で迅速
完全に反応させることができる。
反応を行なわせた水性媒質からパーオキシ生成物を除去
すれば、水一不混和性溶媒の存在はカルボン酸のパーオ
キシ生成物への転化の方へ平衡を移しまた酸の生成物へ
の悪影響を少なくする。
更に水一不混和性溶媒が発熱性過酸化反応を促進する危
険のある温度より実質的に低い沸点をもつ場合は水性反
応混合物によく分散している溶媒の沸とうは爆発状態発
生の危険を減少する。操作圧のもとでの溶媒沸点が望む
反応温度であれば、反応は反応温度を正確に調節して還
流温度で行なわせることができる。反応終了におけるこ
の方法のパーオキシ酸生成物は種々の方法で回収できる
と記載されている。
反応混合物は水一不混和性溶媒相と水相に分離できる。
溶媒相を傾瀉した後それから生成物を冷却晶出させるか
又は溶媒の蒸留除去によりパーオキシ酸生成物を回収で
きる。別に反応混合物を相当量の水で稀釈した後溶媒を
蒸発除去して固体生成物を残留水液から分離できる。こ
の方法におけるパーオキシカルボン酸回収後の強酸水溶
液は廃棄問題をおこしうる。反応とあとの操作で稀釈さ
れた酸は費用のかかる濃縮をせずに操作に再用のため回
収することはできないしまた中和せずに捨てることもで
きない。本発明の連続法は限定するものではないが特に
長鎖飽和脂肪酸、とりわけジカルボン酸類に応用できる
方法で、また充分に撹拌できていずれの点でも反応体の
不安定相の相当量がどこにも集まることがない様不混和
性成分の緊密相互分散状態をつくりまた保つことができ
る様な寸法と装置をもつた容器又は一連の接続容器中で
行なう過酸化反応より成る。
単一容器又は順に接続された一連の容器の各々に先ずカ
ルボン酸類、濃過酸化水素、カルボン酸が実質的に可溶
の濃強酸およびえられた反応生成物より成る本質的に混
合反応液体をつくるが、反応混合物はまたカルボン酸よ
りもカルボン酸のパオキシ誘導体が実質的により可溶性
である水不混和性有機溶媒を全体に緊密分散状態で含ん
でいる。
かくて上記反応混合物をカルボン酸が過酸化水素で過酸
化される温度に保ちまた上記相互分散を保つ様に十分連
続して撹拌しながら、上記単一容器又は一連容器の第1
槽に溶媒一触媒としての濃硫酸又は他の強酸中にとかし
た上記カルボン酸量、この方法のあとの工程から再循還
した上記有機溶媒量およびカルボン酸の上記硫酸溶液か
ら分離した濃過酸化水素量を連続して加えかつ上記容器
から上記容器中の反応混合物の全容量を本質的に一定に
保つ様同量の上記反応混合物の一部を連続して取出すの
である。
一連の容器を使用の場合は取出した部分は絶えず次の容
器に入れ、同じ量が絶えずつづく各容器から取出されて
次の容器に送られる。反応体の系への連続装入と反応混
合物の一部の系からの連続引出しは系中の全滞留時間を
カルボン酸のパーオキシカルボン酸への望む転化率がえ
られるに十分である様な速度で行なう。
残りの反応混合物と比較して、生成されたパーオキシカ
ルボン酸量が水相中に殆んど又は全くたまらない様にそ
の大部分を溶液とするに十分な有機溶媒を系中に加えま
た保つのである。有機溶媒の割合はまた発熱反応を熱的
稀釈するに十分なものとして局部的又は全体の過度の温
度止昇を防ぐ。反応容器は反応中生成する溶媒蒸気を戻
すための還流コンデンサーをもつ。系の廃液は主として
反応系に入れたものより幾分低濃度の硫酸又は他の強酸
より成る水相およびパーオキシカルボン酸がとけている
有機溶媒相の混合物より本質的に成る。
この混合物成分は水相の酸をPH調整に必要なほう砂お
よび種々のソーダ源、例えば苛性ソーダ又はソーダ灰で
中和してほう酸および酸ナトリウム塩の結晶スラリとす
る連続法で回収され、この結晶は有機溶媒相から回収さ
れたパーオキシーカルボン酸と混合して混合生成物にし
また必要ならばこれに他の添加剤を加えて最終安定化パ
ーオキシ酸生成物とすることができる。パーオキシーカ
ルボン酸の有機溶媒からの分離は溶媒の蒸発又は溶媒相
の冷却によるパーオキシ酸晶出によつてできる。有機溶
媒は反応系に再循還される。引出した部分を処理して最
終混合パーオキシ酸組成物とするのは種々の方法ででき
る。
好ましい実施態様においては、先ず引出した混合物は先
に引出した反応混合物からえた中和した水相を連続再循
還して稀釈する。この稀釈水は硫酸又は他の酸をほう砂
および苛性ソーダ又はソーダ灰で中和して得たほう酸お
よびナトリウム塩の結晶を含んでいてもよいし又はこれ
ら結晶を沢過又は遠心分離によつて分離した固体を含ま
ぬ残水液でもよい。次いで有機溶媒は混合物から蒸発さ
れ再循還され、稀釈水の組成によつてパーオキシ酸結晶
のみ又はパーオキシ酸と共にほう酸および硫酸ナトリウ
ム又は他のナトリウム塩の結晶と混合した水液が残る。
えた固体成分がパーオキシ酸のみならば、溶媒蒸発後の
残渣にほう砂および苛性ソーダ又はンーダ灰必要量を加
えて残留酸を中和しパーオキシ酸、ほう酸および硫酸ナ
トリウム又は他のナトリウム塩を含む固体成分をえて、
これを沢過又は遠心分離により水液から分離し、必要な
らば他の添加物を混合して安定化したパーオキシカルボ
ン酸生成物とする。
これに反し稀釈と溶媒蒸発後の固体成分がパオキシ酸と
共にほう酸および硫酸ナトリウム又は他のナトリウム塩
から成るならば、この固体成分を沢過又は遠心分離によ
つて分離し洗浄し、必要ならば他の添加物を混合して安
定化したパーオキシカルボン酸生成物とする。
反応混合物からの酸をまだ含む残留水液はほう砂および
必要な苛性ソーダ又はソーダ灰で中和しほう酸と硫酸ナ
トリウム又は他のナトリウム塩の水性スラリとし、これ
はこの操作の稀釈工程に再循還する。また反応系から引
出した部分を連続して傾瀉器に送りここで有機溶媒を水
相から分離することもできる。
パーオキシ酸は分離した有機溶媒相から溶媒蒸発又は溶
媒冷却によるパーオキシ酸晶出によつて回収できる。溶
媒は反応系に再循還する。ほう砂および苛性ソーダ又は
ソーダ灰必要量を分離した水相に加えて酸を中和しほう
酸と硫酸ナトリウム又は他のナトリウム塩の結晶を生成
し、それを水液から分離後過一酸と混合し他の添加物を
加えても加えなくても安定化生成物とすることができる
。図1は本発明の反応機系の1実施態様の概略図であり
、カルボン酸を過酸化水素でパーオキシカルボン酸とす
る本発明による連続過酸化反応はこれによつて行なうこ
とができる。
図2は本発明による安定化添加剤を含むパーオキシカル
ボン酸組成物の連続製法の生産工程図である。
図3は本発明による安定化添加剤を含むパーオキシカル
ボン酸組成物の連続製造別法の生産工程図である。
図1に示す好ましい実施態様において、反応は連続接続
している固定槽1と2の2個中で行なわれる。
この密閉槽は攪拌機3と4をもちまた還流コンデンサー
jとJで排気される。カルボン酸が濃硫酸又は他の強酸
溶媒触媒中に溶液として入つている別の槽7があり、こ
れからこの液の一定量が管8をとおり槽1に絶えず供給
される。槽7中のカルボン酸と濃硫酸又は他の強酸溶媒
一触媒の割合が槽7が槽1の反応温度迄の温度に保たれ
ていてもカルボン酸が十分に溶解したい様な割合である
ならば、槽7の温度をジャケツト9の加熱により完全に
溶解する様な高温に保つて槽1中に入れられたカルボン
酸と溶媒−触媒の量と割合を正確に調節することが望ま
しい。例えば図2と3に示すとおり操作から再循還され
る濃過酸化水素と不混和性有機溶媒は管10と11によ
り調節量で絶えず入れられる。
槽1中の反応混合物12は攪拌機3により絶えず緊密に
相互分散状態に保たれた水性反応相と有機溶媒相より成
る。発熱性過酸化反応からの熱は有機溶媒の蒸発により
絶えず運び出され、蒸気はコンデンサー5中で凝縮し槽
に戻る。反応温度に保つに必要な熱量は加熱ジャケツト
V盈で供給される。槽1中の反応混合物12を成す相互
分散液の一部は管14により調節量で絶えず槽2に送ら
れ、そこで既に前からある反応混合物15に加えられる
。反応混合物15の不混和性成分の相互分散状態は撹拌
機4により絶えず保たれ、熱は有機溶媒の蒸発によつて
絶えずとり去られ、発生蒸気はコンデンサー6中で凝縮
して槽に戻る。反応温度保持に必要な熱量は加熱ジヤケ
ツト16により供給される。槽2中の反応混合物15を
成す相互分散液の一部は管17によつて絶えず引出され
る。
管8,10,11をとおし入れる物質、管14をとおし
おくる物質および管17をとおし引出す物質の割合は各
物質12と15の量が実質的に一定である様にまた2槽
中の反応混合物の合計有効滞留時間が過酸化反応完了に
十分である様に調節されるのである。
安定化成分を含むパーオキシカルボン酸組成物の本発明
製法にパーオキシカルボン酸の連続製法を加える方法は
図2と3に示す実施態様に例証される。
図2の方法において、反応機(図1に示す実施態様であ
つてもよい)21から出る廃液は操作から再循還された
前に処理された廃液の水相中に酸中和により生じたほう
酸と硫酸ナトリウム結晶を含む水性稀スラリと混合され
、混合物は管工乃をへて溶媒蒸発機22に送られ、そこ
で溶媒は廃液の溶媒相から蒸発し管42をへて反応機2
1に戻る。
溶媒相から溶媒がなくなると水相中に以前とけていたパ
ーオキシ酸が固体結晶状で残りそれと共に以前加えたほ
う酸とナトリウム塩結晶が残る。えられた固体と液体混
合物は管44をへて沢過機23に送られ、ここで結晶は
分離され、再循還された中和母液中で洗われた後管46
をへて混合機24に送られ、ここで必要ならば他の添加
物と混合され乾燥機25中で乾燥され管48をへて安定
化パーオキシカルボン酸生成物として回収される。沢過
機23からの沢液は洗液と共に管50をへて晶出機26
に送られ、ここにほう砂と苛性ソーダ又はソーダ灰が酸
中和のため加えられてほう酸と硫酸ナトリウム結晶の水
性スラリが生成する。このスラリの一部は管52をへて
沢過機27で沢過され中性沢液となり管54をへて沢過
機23に戻され分離された結晶洗浄に使われる。沢過機
27で分離された固体は晶出機26のスラリの残り部分
に戻され、次いでこのスラリは管40をとおり反応機廃
液の稀釈のため戻される。図3に示す実施態様において
は、反応機31(図1に示す実施態様でもよい)から出
る廃液は稀釈槽32中で以前処理された反応機廃液から
生成された固体のない再循還中和母液で稀釈される。
溶媒は溶媒蒸発機33中で稀釈廃液から蒸留され管60
をへて反応機31に再循還される。溶媒除去後に残る水
液は溶液から出たパーオキシ酸結晶と共に管62をへて
晶出機34に送られ、ここで硫酸中和のためほう砂と苛
性ソーダ又はソーダ灰が加えられてほう酸と硫酸ナトリ
ウムの結晶が生成し、えられた混合物は管J4をへて沢
過機J旦に送られ、ここで固液成分が分離される。分離
された母液は管昼5をへて稀釈槽Jλに戻される。パー
オキシ酸、ほう酸および硫酸ナトリウム結晶より成る固
体成分は管68をへて混合機36に送られ、必要ならば
混合機36中で他の添加物と混合された後、管L丸をへ
て乾燥機Jlで乾燥され最終安定化パーオキシカルボン
酸組成物となつて管72から捕集される。次の実施例1
と2は本発明の方法の第1工程、即ちえられるパーオキ
シ酸用の相互分散した不混和性溶媒の存在における強酸
にとけたカルボン酸の過酸化水素処理の連続法を示すも
のである。
実施例3はバツチ法反復により生成された水性スラリの
中和でえられた結果について述べまた濃硫酸中に溶液と
したカルボン酸類の連続過酸化反応により生成したパー
オキシーカルボン酸類の残留酸性スラリ水液の処理にも
応用できる1方法を示している。実施例 1 1工程過酸化法 微粉ドデカンジオイツク酸230y(1モル)と98%
硫酸3507(3.5モル)を50℃で黄色溶液となる
迄攪拌して濃硫酸にとかしたドデカンジオイツク(DD
A)の主バツチ供給装入物をつくつた。
とけたDDAの晶出を防ぐため45〜50℃に保つた2
50m1装入ろ一と中にこの溶液を入れた。回転攪拌機
、外部加熱器および還流コンデンサー付きの四ツ首ガラ
ス球形反応器に塩化メチレン360m1を加え40℃に
加熱し、供給装入物61.74m1(DDAO.l5モ
ルを含む)を加え500rpmで攪拌して2液相を分散
させた後5分間にわたり70%過酸化水素水18m1(
0.47モル)を加えて最初の装入を行なつた。絶えず
500rpmで攪拌ししずかに還流させる熱を加えなが
ら40℃で15分間反応させた後、反応器の連続同時装
入排出を開始した。反応混合物をポンプで毎分7.3m
1の割合で反応器から連続取出しながら、毎分1,02
9m1のDDA一硫酸装入物、0.3m1の70%過酸
化水素および6m1の塩化メチレン(H2SO4:H2
O2:DDAモル比3.5:3.125:1)を連続装
入し反応器中の内容物をその初めの容量440m1に保
つた。反応混合物の反応器中有効滞留時間(反応器中の
反応混合物容量をポンプ速度で除した)は60分であつ
た。連続撹拌ししずかに還流させて40℃で4時間連続
操業した後、4時間目およびその後5時間半まで30分
毎に排出ポンプ出口における廃液試料各20m1をとり
反応効率を試験した。各20m1試料を直ちに氷一冷蒸
留水で冷却し、回転蒸発機中25℃、絶対圧15〜20
t0rr1で塩化メチレンを除去し、えた濃縮水を沢過
し蒸留水で沢液がPH3乃至3.5となる迄洗いえた固
体を25℃で少なくも15時間真空(絶対圧0.2t0
rr.)乾燥して恒量をえた。直ちに乾燥白色固体を活
性酸素含量について2回よう素滴定法で分析しそれから
ジパーオキシドデカンジオイツク酸(DPDA)の分析
結果を計算した。結果は次のとおりである:よう素滴定
によるDPDA分析は次のとおり行なつた。試料約50
0m9を約0.1ワ迄秤量して250m1エルレンマイ
ャーフラスコにとり、フラスコにアセトン約30m1を
加えてす早く試料をとかした後20%硫酸水溶液、約2
00ηのよう化カリウムおよび飽和モリブデン酸アンモ
ニウム水溶液数滴を加えた。できた溶液を直ちに0.1
Nチオ硫酸塩水溶液で滴定して無色終点をきわめた。実
施例 22工程過酸化法 流量と濃度は実施例1のとおりであつた。
第1反応器と同様の第2反応器を系に加えて第1反応器
の廃液を第2反応器にポンプで送つた。第1反応器中の
液量220m1となつた時、反応混合物を生成液容器の
代りに第2反応器へ送つた。加熱(40′C)撹拌(5
00rpm)をつづけている第2反応器液量が220m
1となつた時、反応混合物を連続して生成物容器にポン
プで送つた。各反応器中の有効滞留時間は30分で系全
体では合計60分であつた。実施例1のとおり操作試料
採取とDPDA分析を行つて次の結果をえた:実施例
3 中和法 35%過酸化水素水93.3yと97%硫酸3447中
のドデカンジオイツク酸72yとの反応からえたジパー
オキシドデカンジオイツク酸の水性スラリを前の同じ成
分を同じ割合で使つた反応の母液(ほう酸と硫酸ナトリ
ウム飽和)11707で稀釈した。
この稀釈混合物にほう砂10水化物165yと十分な水
酸化ナトリウム(50%水溶液として加えたNaOH4
697)を加えてPH3.Oに中和した。稀釈に使つた
母液は前工程でえた1447yの全母液から水2477
を蒸発してえたものである。稀釈と中和中の温度は35
℃乃至40℃に保つた。えたスラリを▲過し沢過ケーキ
を乾燥しえた生成物はジパーオキシードデカンジオイツ
ク酸11.32重量%、硫酸ナトリウム72.73重量
%およびほう酸15.23%とわかつた。以上の実施例
の方法は他の水溶性の低いアルカンジカルボン酸類又は
同様に溶解度の低いアルカンモノカルボン酸類、特に炭
素原子6乃至約20をもつモノ一又はジーカルボン酸類
からパーオキシーカルボン酸組成物を製造するに便利に
使用できる。
更に水溶性が低いか又は実質的に不溶性の他の脂肪族又
は芳香族炭化水素ジカルボン酸又はモノカルボン酸類又
は水溶性低いか又は実質的に不溶性の置換脂肪族又は芳
香族炭化水素ジカルボン酸又はモノカルボン酸類で強酸
溶媒一触媒に実質的に可溶性でありまたこの強酸および
過酸化水素の存在において過酸化反応以外の反応に安定
であるものは本発明により連続過酸化して対応するモノ
一又はジーパーオキシカルボン酸を生成できる。溶媒一
触媒として使われる好ましい強酸はカルボン酸類が操作
条件において硫酸と実質的に反応性の結合又は基をもた
ない場合は濃硫酸である。
故に脂肪族カルボン酸類の場合硫酸は好ましい。硫酸濃
度はH2SO4中のH2O対SO3の化学量論比より水
の10モル%過剰からSO3の20%過剰(発煙硫酸)
まで変つてもよい。好ましい範囲はH2Oの4モル%過
剰からSO3の4%過剰までである。本発明の方法に使
われる他の適当する強酸溶媒触媒のなかには有機スルホ
ン酸類、例えばメタンスルホン酸、トリフルオロメタン
スルホン酸およびトルエンスルホン酸がある。
メタンスルホン酸はベンゼン環がスルホン酸でスルホン
化され易いので芳香族カルボン酸と使用するに好ましい
。本発明の方法に使われる過酸化水素水は30乃至10
0重量%の濃度が必要で40乃至50重量%が好ましい
。上記の塩化メチレンの代りに稀釈一溶媒として本質的
に水と不混和性であり濃過酸化水素と強酸触媒に対して
非反応性でありパーオキシカルボン酸が生成されるやそ
れを溶解するが親カルボン酸に対しては反応温度で限ら
れた溶媒力をもつのみであり、反応熱の局部加熱を防ぐ
様消散させうる他の有機溶媒を使用できる。
操作圧力において反応温度又はそれ以上の沸点であるが
蒸発により反応の過度の局部熱を消散させるに十分な低
沸点をもつ、好ましくは約25℃乃至約100℃の沸点
をもつベンゼンおよびトルエンおよび他の芳香族炭化・
水素類並びに他のハロゲン化脂肪族又は芳香族炭化水素
類が使用できる。普通反応温度又はその近くの沸点をも
つ溶媒が好ましい。通常本質的に大気圧で反応させるこ
とが望ましいが、低圧又は高圧も使用できる。反応混合
物中にある稀釈溶媒量は操作で生成されたパーオキシカ
ルボン酸の大部分又は実質的に全部を溶解するに十分で
ありかつ反応発熱を消散させて局部過熱を防ぐに十分で
ある必要がある。
普通稀釈溶媒の量は水相量の少なくも約4倍、好ましく
は5倍である。この方法は大容量でも操作できるが、経
済的な理由から水相量の7倍以上の稀釈溶媒量を使うこ
とは好ましくない。反応は普通約25℃乃至100℃の
温度で最も有効に行なわれるが、炭素原子数の小さいカ
ルボン酸に対する最適温度は約25℃乃至35℃であり
また高級カルボン酸に対するそれは約35℃乃至50℃
である。
反応混合物に加える強酸溶媒一触媒のカルボン酸に対す
るモル比は普通2:1から5:1の間であり、好ましく
は3:1から3.5:1の間である。
過酸化水素のカルボン酸に対するモル比は普通ジカルボ
ン酸に対しては2:1乃至5:1、好ましくは3:1乃
至3.5:1でありまたモノカルボン酸に対しては1.
1:1乃至2.5:1、好ましくは1,5:1乃至1.
8:1である。反応容器内にある反応混合物量に比較し
反応体を入れる割合および反応容器から引出す割合は普
通少なくも30分であり2時間を超えない様な有効滞留
時間となる様選ばれる。
普通滞留時間1時間が効果的とわかつているが、炭素原
子数の小さい酸については30分以上の割合短かい時間
が好ましいとわかつている。ほう砂および苛性ソーダの
有効源(苛肚ソーダ又はソーダ灰のいずれカリを加えて
廃水中の硫酸中和を行なうに、硫酸ナトリウムの7水化
物又は10水化物はあとの乾燥で更に蒸発を要するので
硫酸ナトリウムがこの水化物の形で晶出する温度(25
℃〜32℃)以上の温度に保つことが望ましい。
更にこの低温では不安定な過飽和がおこり易く固体生成
物の収率は一定しな℃・oパーオキシ酸の過度の分解を
おこす様な高い温度は中和中だけでなくあとの乾燥でも
避けるべきである。温度はこの工程中45℃を超えない
方がよく、35℃乃至40℃が好ましい。生成物中のほ
う酸のパーオキシ酸に対する望む比率によつて中和工程
にどんな量のほう砂も使用でき、加える苛性ソーダ又は
ソーダ灰量は望むPH終点とするに要する量である。
普通加えるほう砂は生成物中パーオキシ酸モル当りほう
酸1乃至2モルとなる量である。固体を適当に生成させ
るためこの中和のPH終点は約2.0乃至6.0、好ま
しくは2.5乃至5.0のPHに保つ必要がある。
パーオキシ酸の過度の分解を防ぐため中和の終点は4,
0以下、好ましくは約35以下とするべきである。最適
終点PHは2.5乃至3.0である。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の方法に用いる反応機系の概略図である。 図中、1,2・・・・・・反応機、3,4・・・・・・
攪拌機、5,6・・・・・・還流コンデンサー、7・・
・・・・カルボン酸溶液槽。 図2は本発明によるパーオキシカルボン酸組成物の連続
製法の生産工程図である。 図中、21・・・・・・反応機、22・・・・・・溶媒
蒸発機、23・・・・・・沢過機、24・・・・・・混
合機、25・・・・・・乾燥機、26・・・・・・晶出
機、27・・・・・・沢過機。 図3は本発明によるパーオキシカルボン酸組成物の連続
製造別法の生産工程図である。図中、31・・・・・・
反応機、32・・・・・・稀釈槽、33・・・・・・蒸
発機、34・・・・・・晶出機、35・・・・・・沢過
機、36・・・・・・混合機、37・・・・・・乾燥機

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 パーオキシカルボン酸組成物を実質的に水溶性のな
    い対応するカルボン酸から製造する方法において、反応
    系を形成する少なくも1の反応槽の各々中に上記カルボ
    ン酸、上記カルボン酸が実質的に可溶性である濃強酸、
    過酸化水素およびえられる反応生成物より成る反応相よ
    り成りかつそれと実質的に混和せずまた上記カルボン酸
    が実質的に不溶であるが上記パーオキシカルボン酸が実
    質に可溶であるような有機溶媒を連続攪拌して緊密相互
    分散させた反応混合物をつくり、上記系の第1槽に過酸
    化水素、上記有機溶媒および上記強酸中の上記カルボン
    酸溶液より成る供給液を絶えず供給しながら上記系の最
    終槽から廃液を絶えず引出しかつ前の槽があればそれに
    入つている反応混合物の一部を後の槽があればそれに絶
    えず送り、上記廃液から上記有機溶媒を回収して上記供
    給液の溶媒成分として再循還し、上記廃液の強酸をほう
    砂およびソーダ源と反応させ中和してほう酸と強酸ナト
    リウム塩の結晶としかつ上記廃液のパーオキシカルボン
    酸を上記ほう酸およびナトリウム塩と混合物の形で回収
    する工程より成りかつ上記供給液および初めにつくつた
    反応混合物の成分割合は過酸化水素のカルボン酸に対す
    るモル比がカルボン酸がジカルボン酸である場合には2
    :1乃至5:1であり、カルボン酸がモノカルボン酸で
    ある場合は1:1乃至2.5:1であり、強酸のカルボ
    ン酸に対するモル比は2:1乃至5:1であり、有機溶
    媒の他成分に対する容量比は生成パーオキシカルボン酸
    の大部分を溶解するに十分なものである様な割合である
    ことを特徴とするパーオキシカルボン酸組成物の連続製
    法。 2 カルボン酸が炭素原子6乃至20をもつカルボオキ
    シアルカンである特許請求の範囲第1項に記載の方法。 3 カルボオキシアルカンがジカルボオキシアルカンで
    ある特許請求の範囲第2項に記載の方法。 4 強酸がH_2SO_4中のH_2OとSO_3の化
    学量論比に対しH_2Oの10%モル過剰からSO_3
    の20%モル過剰までの濃度の硫酸である特許請求の範
    囲囲第2項に記載の方法。 5 反応混合物が25℃乃至100℃の温度に保たれま
    た有機溶媒の沸点が反応混合物の反応温度と同じであり
    、反応混合物中の上記有機溶媒量が残つた成分の全容量
    の少なくも4倍でありかつ供給液の一部として使われる
    過酸化水素濃度が30重量%である特許請求の範囲第1
    項又は4項に記載の方法。 6 反応混合物の系中有効滞留時間が1/2時間乃至2
    時間である特許請求の範囲第5項に記載の方法。 7 パーオキシカルボン酸組成物が過酸化水素水溶液、
    有機溶媒として塩化メチレンおよび濃硫酸中のドデカン
    ジオイツク酸溶液より成る供給液を撹拌機と還流コンデ
    ンサー付きの固定槽少なくも1個より成り2個以上ある
    場合は連続接続しており上記少なくも1槽の各々は上記
    供給液と同じ成分をもつ反応混合物とえられた反応生成
    物を共に入れており上記各反応混合物中の塩化メチレン
    は撹拌機作用により絶えず他成分と緊密相互分散状態に
    保たれている系の第1槽中に連続供給し、上記系の最終
    槽からその中の反応混合物の一部を廃液として連続引出
    し、前の槽があればその中の反応混合物の一部を次のあ
    との槽に連続移送し、上記引出した部分からパーオキシ
    ドデカンジオイツク酸を回収することによりドデカンジ
    オイツク酸からつくられたジパーオキシカルボン酸であ
    り、上記各反応混合物の温度は蒸発した塩化メチレンの
    還流により約40℃に保たれ、上記過酸化水素水溶液の
    濃度は少なくも40重量%であり上記硫酸濃度はH_2
    SO_4中のH_2O対SO_3の化学量論比に対して
    H_2Oの4%モル過剰からSO_3の4%モル過剰ま
    でに相当し、上記供給液中の過酸化水素のドデカンジオ
    イツク酸に対するモル比は3:1乃至3.5:1であり
    、上記供給液中の硫酸のドデカンジオイツク酸に対する
    モル比は3:1乃至3.5:1であり、上記反応混合物
    中の上記塩化メチレンの他成分に対する容量比は約5:
    1であり、系中の反応混合物全量に対する上記供給液を
    系に入れる容量および上記系から反応混合物一部を引出
    す容量の割合は系中の反応混合物の有効滞留時間が約1
    時間である様なものであり、また上記廃液から塩化メチ
    レンを回収して上記供給液成分として再循還し、上記廃
    液の硫酸をほう砂およびソーダ源と反応させてほう酸お
    よび硫酸ナトリウムの結晶を生成しかつ生成物として上
    記廃液のパーオキシカルボン酸を上記ほう酸および硫酸
    ナトリウムと混合物として回収する特許請求の範囲第1
    項に記載のパーオキシカルボン酸組成物の連続製法。 8 廃液を前の廃液から回収し再循還した濃縮した母液
    で先ず稀釈し、稀釈した廃液から有機溶媒を蒸留し供給
    液に再循還し、パーオキシカルボン酸結晶を含む残留稀
    釈水相の酸をほう砂およびソーダ源と反応させてほう酸
    および強酸ナトリウム塩の結晶を生成し、上記結晶混合
    物を分離回収しえた母液はその水の一部を蒸発した後更
    に廃液の稀釈へ再循還する特許請求の範囲第1項又は7
    項に記載の方法。 9 廃液を前の廃液処理から回収し再循還したほう酸と
    硫酸ナトリウムの結晶を含む濃縮母液で先ず稀釈し、稀
    釈した廃液から有機溶媒を蒸留し供給液に再循還し、パ
    ーオキシカルボン酸、ほう酸および強酸ナトリウム塩の
    結晶を共に含む水液をえて、上記結晶混合物を分離回収
    し、水液の酸をほう砂およびソーダ源と反応させてほう
    酸と強酸ナトリウム塩の結晶のスラリとしかつえられた
    上記結晶を含む母液スラリから要すればその水の一部を
    蒸発した後スラリを更に廃液稀釈に再循還させる特許請
    求の範囲第1項又は7項に記載の方法。 10 廃液を前の廃液から回収し再循還した濃縮した母
    液で先ず稀釈し、稀釈した廃液から有機溶媒を蒸留し供
    給液に再循還しかくて前に溶解したパーオキシカルボン
    酸が結晶形で含まれている残留液をえ、上記パーオキシ
    カルボン酸結晶を残留液から分離し、残留液中の酸をほ
    う砂およびソーダ源と反応させてほう酸と酸ナトリウム
    塩の結晶スラリとしえた母液からほう酸とナトリウム塩
    結晶を分離し、上記母液から水の一部を蒸発させた後更
    に廃液稀釈に再循還しかつ分離したパーオキシカルボン
    酸結晶を分離したほう酸とナトリウム塩の結晶と混合す
    る特許請求の範囲第1項又は1項に記載の方法。 11 反応機廃液を有機溶媒相と水相に分離し、有機溶
    媒相を傾瀉しそれからパーオキシカルボン酸を晶出させ
    、傾瀉した有機溶媒相の残りを供給液に再循還し、水相
    の酸をほう砂と反応させてほう酸と酸ナトリウム塩の結
    晶スラリを生成し、上記ほう酸とナトリウム塩の結晶を
    スラリ液体から分離しかつパーオキシカルボン酸結晶を
    ほう酸とナトリウム塩の結晶と混合する特許請求の範囲
    第1項又は7項に記載の方法。
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