JPS5923335B2 - コロナ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、熱可塑性材料または金属箔の溶融体またはフ
ィルムを表面処理するためコロナ装置に関する。

コロナ装置による合成樹脂または金属の表面処理は公知
である。

一層容易に印刷できるようにするため、または積層また
はフイルム被覆過程により付けられる層への粘着性を改
善するため、または溶液または分散によつて付けられる
被覆に対する複合材料の粘着性を改善するため、熱可塑
性材料のフイルムまたは金属箔、例えばアルミニウム箔
は、コロナ放電にさらされる。

ほとんどの場合コロナ装置は、処理すべき材料を通常ロ
ーラである支持面上を案内するように構成されており、
このローラは、対向電極として動作しかつ接地されてい
る。

またコロナ装置は、１つまたはそれ以上の電極を支持面
上に配置するように構成されている。発生器により電極
に高圧交流電流が発生され、さらに近ごろ電極に高周波
交流電流を供給する方法が公知になつた。この基本方式
によつて動作するコロナ装置は、多かれ少なかれ対向電
極として使われる支持面の構成においてしか相違してい
ない。

中心ローラ、および複数個の電極または相応する数の電
極と組合わされた複数個の支持ローラを有するコロナ装
置は公知である。さらに支持面の誘電被覆の材料はいろ
いろ異つている。例えばガラス、マイカ、磁器、ポリエ
ステル等の合成樹脂、シリコーンゴム等の特殊ゴム等の
被覆が使われる。さらに装置は、電極の構成によつて互
いに区別され、これらの電極は、例えば板、線材、くし
、ナイフ、半殻体、ばね、またはスピンドル電極の形に
することができる。さらに公知のコロナ装置は、高周波
交流電流を発生するための発生器によつて区別され、す
なわち低い周波数、中間の周波数または高い周波数の発
生器が使われる。

別の公知の装置は、電極が被覆されかつ使われた支持面
が被覆されていないことによつてこの方式と相違してい
る。

このためいわゆるローラ電極が使用される。

例えば米国特許第２８６４７５５号明細書およびカナダ
特許第５５３０４５号明細書に示されたこのような電極
も本発明の対象である。このようなコロナ装置は、損傷
を受けた場合に支持面のものよりも簡単かつ安価に電極
の誘電体被覆が交換されるという基本的な利点を有する
。

このようなローラ電極の構造的な特徴は、中実または中
空の円柱の形をした金属体が使われ、かつシリンダ周面
が誘電体絶縁層によつて覆われているということにある
。この層は、被覆または加硫によつて円筒に取付けるこ
とができ、従つて円筒体に分離できないように取付ける
ことができるが、近ごろ取はずし可能なローラ被覆が好
まれ、円筒に引張つてかぶせるまたは円筒上で収縮する
管状材料が有利である。このような電極は、帯電された
部品が大きな質量を形成し、従つて反射によつて電気的
な損失が生じるという欠点を有する。

これらの損失は、電極の大きな反射面によつて生じる。
何となればローラ全体が付勢されるが、放電範囲として
使うためにはローラの一部しか必要でないからである。
この関係は、比較的大きな作業幅の装置の場合にさらに
不利である。ここにおいてローラ電極の直径も、構造上
の理由から、例えばローラの湾曲を防ぐために増大しな
ければならない。これにより放電範囲は増加するので、
エネルギ密度、従つて前処理過程の効果は減少する。さ
らに電極ローラは処理中に熱くなり、かつこれらのロー
ラの冷却は、ローラの回転によつて簡単に解決できない
問題である。本発明の目的は、公知のローラ電極の欠点
を除去したローラ電極を有するコロナ装置を提供するこ
とにある。

この目的は次のようにして達成される。

すなわち少なくとも１つのローラ電極、このローラ電極
と組合されて対向電極として使われる接地された支持面
、およびこのローラ電極に接続されて交流電圧を発生す
るための発生器、なるべく高周波交流電圧を発生するた
めの発生器を有するコロナ装置において、ローラ電極が
、（ａ）電極を有する少なくとも２つの支持アームが絶
縁体を介して取付けられた中心軸、（ｂ）軸の端部に同
心的に取付けられかつ軸受によつて軸に回転可能に取付
けられた２つの円筒形連結片、（ｃ）連結片によつて支
持された誘電材料製の管、（ｄ）電極を変圧器／発生器
に接続するリード線、および（ｅ）軸を支持する少なく
とも１つのブラケツト、を有する。

本発明によるコロナ装置は、これまで使われたローラ電
極に対して重大な利点を有する。

帯電部の数を減らすことにより電気的損失をなくし、か
つ電極を回転によつて調節可能にすることによつて対向
電極および処理すべき溶融物または箔に対する電極の有
効範囲が最適値に調節可能である。電極を接続するのに
特に有利な装置を提供し、かつさらに装置の質量を減少
するため、軸は、なるべく中空軸の形に構成されている
。電極は、なるべく管の半径に相当する曲率を有する中
実断面を有することができ、またはなるべく複数のナイ
フ形電極を有する棒から成ることができる。

有利にも電極は、金属線材、なるべく複数の金属線材か
ら作ることができる。コロナ装置が動作する時に熱が発
生されるので、電極の最適効率をそこなうことがある線
材のたるみを防ぐため、線材を引張り素子、例えばばね
に接続すると有利である。本発明の特に有利な実施例に
おいて不要な熱は取除かれる。

このため中空軸に入口および出口分岐が取付けられてお
り、かつ中空軸自身が孔を有する。この構成によれば、
冷却ガス、例えば空気が、発生された熱を除去するため
装置を通過できる。電極と管との間の接触を維持するた
めおよび装置の効率に有利な影響を及ぼすため、弾性素
子、なるべく引張りばねが、支持アームに取付けられて
いるので、電極は常に管と接触している。

管は誘電材料から成り、かつ多様な合成樹脂の間から供
給可能であり、ポリカーボネートが好ましい。その代り
に管は誘電材料で被覆することができ、かつ実際に溶融
体の処理のため特に有利なように、帯電防止した耐熱性
材料の別の管状被覆を取付けるようになつている。

本発明によるコロナ装置は、例えば熱可塑性材料から成
る溶融物および被覆されたまたは被覆されていないフイ
ルム、例えばポリオレフインまたはポリエステルフイル
ムの処理のために、実際に非常に有効であるとわかつた
。

本発明の実施例を以下図面によつて説明する。

第１図は、ブラケツト２１に取付けられた中空軸１を示
している。絶縁体７内に保持された支持アーム６が中空
軸に取付けられている。支持アーム６は電極５を有し、
この電極は、この場合成形構成されており、かつリード
線１０によつて変圧器Ｔおよび発生器Ｇに接続されてい
る。中空軸は、冷却ガスを導入しかつ除去するために入
口分岐および出口分岐１１および１２を有し、この冷却
ガスは、孔９を通つて電極空間内へ入ることができる。
中空軸１は、軸受２によつて絶縁連結片３に回転するよ
うに取付けられている。締付けリング１３は、軸１上に
おける管４の軸線方向移動を防止する。ばね８は、成形
電極が常に管４に確実に接するようにする。

第２図は、次の点を除いて大体において第１図のものと
同様な電極を示している。

すなわち管４は、弾性ゴム１８から成る別の誘電体被覆
によつて覆われており、かつ一方この弾性ゴムは、耐熱
材料から成るホース１９によつて覆われている。押出し
機１４から出た溶融物１５は、本発明によるコロナ装置
とローラ形をした対向接地電極との間の間隙へ入り、か
つコロナ処理を受ける。溶融物１５および基質１６は、
ローラ電極と対向電極２０との間に集まる。電極５を有
する支持アーム６と共に軸１を回転することにより電極
の位置は、それぞれ特定の場合に存在する条件に最適に
調節できる。

ローラ１７は、コロナ装置の冷却および／または支持の
ために設けられている。凝固したフイルムは、ローラ２
０からローラ２９上へ引出される。第３図は、第１図に
よる電極の変形を示している。

ナイフ電極がうめ込まれた成形棒２２が支持アームに取
付けられている。第４図は、本発明によるコロナ装置の
有利な実施例を示している。

電極として使われる金属線材がクリツプ２５に保持され
かつばね２４によつて引張られている。部品２４および
２５は、絶縁材料から成るスペーサ２７の溝２６内に配
置されている。部品１と５との間の電気閃絡は、絶縁管
２８によつて防がれている。他の点において同一部品は
同一の参照数字によつて示されている。

【図面の簡単な説明】

第１図は、電極が成形電極である本発明によるコロナ装
置の１実施例を示す軸に沿つた断面図、第２図は、第１
図のものとわずかに相違したコロナ装置および対向電極
に対するこのコロナ装置の配置を示す側断面図、第３図
は、ナイフ電極を有するコロナ装置の側断面図、第４図
は、線材電極を有するコロナ装置の軸に沿つた断面図で
ある。 １・・・・・・軸、２・・・・・・軸受、３・・・・・
・連結片、４・・・・・・管、５・・・・・・電極、６
・・・・・・支持アーム、７・・・・・・絶縁体、８・
・・・・・弾性素子、９・・・・・・孔、１０・・・・
・・リード線、１１，１２・・・・・・分岐、１８，１
９・・・・・・被覆、２２・・・・・・棒、２３・・・
・・・ナイフ電極、２４・・・・・・引張りばね。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 少なくとも１つのローラ電極、このローラ電極と組
   合されて対向電極として使われる接地された支持面、お
   よびこのローラ電極に接続されて交流電圧を発生するた
   めの発生器を有するコロナ装置において、ローラ電極が
   、（ａ）電極５、２３を有する少なくとも２つの支持ア
   ーム６が絶縁体７を介して取付けられた中心軸１、（ｂ
   ）軸の端部に同心的に取付けられかつ軸受２によつて軸
   １に回転可能に取付けられた２つの円筒形連結片３、（
   ｃ）連結片３によつて支持された誘電材料製の管４、（
   ｄ）電極５を変圧器Ｔ／発生器Ｇに接続するリード線１
   ０、および（ｅ）軸１を支持する少なくとも１つのブラ
   ケット２１、を有することを特徴とするコロナ装置。 ２ 軸１が中空である、特許請求の範囲第１項記載のコ
   ロナ装置。 ３ 電極５が、管４の半径に相応した曲線断面として形
   成されている、特許請求の範囲第１項または第２項記載
   のコロナ装置。 ４ 電極５が、ナイフ電極２３を有する成形棒２２を含
   む、特許請求の範囲第１項または第２項記載のコロナ装
   置。 ５ 電極５が金属線材から成る、特許請求の範囲第１項
   または第２項記載のコロナ装置。 ６ 電極５の線材が引張りばね２４に結合されている、
   特許請求の範囲第５項記載のコロナ装置。 ７ 中空軸１が、電極空間内へガス状冷却媒体を供給す
   るために、孔９および入口分岐および出口分岐１１、１
   ２を有する、特許請求の範囲第２項ないし第６項のいず
   れかに記載のコロナ装置。 ８ 弾性素子８が、支持アーム６に配置されており、か
   つ電極５を管４に接触させる、特許請求の範囲第１項な
   いし第７項のいずれかに記載のコロナ装置。 ９ 管４が、誘電材料から成る、特許請求の範囲第１項
   ないし第３項のいずれかに記載のコロナ装置。 １０ 管４が、誘電材料から成る壁の薄い弾性的な管状
   の被覆１８、およびさらに帯電防止かつ耐熱性の材料か
   ら成る同一の管状の被覆１９を有する、特許請求の範囲
   第１項ないし第９項のいずれかに記載のコロナ装置。 １１ 融成物、フィルムまたは箔の表面処理のために使
   用される、特許請求の範囲第１項ないし第１０項のいず
   れかに記載のコロナ装置。