JPS592297B2 - ヨウユウセイケイヨウアクリルケイジユシソセイブツ - Google Patents

ヨウユウセイケイヨウアクリルケイジユシソセイブツ

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JPS592297B2
JPS592297B2 JP5240975A JP5240975A JPS592297B2 JP S592297 B2 JPS592297 B2 JP S592297B2 JP 5240975 A JP5240975 A JP 5240975A JP 5240975 A JP5240975 A JP 5240975A JP S592297 B2 JPS592297 B2 JP S592297B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は通常の熱可塑成形法により、空砲のない繊維、
フィルム、シートなどに成形しうる溶融成形用アクリル
系樹脂組成物に関するものである。
アクリロニトリル系重合体は、すぐれた品質の繊維、フ
ィルム、プラスチック成形品を与えるので、近年プラス
チック工業の分野で大いに注目されるようになつたが、
このものは熱可塑性が乏しいためその成形方法に種々の
工夫が必要である。これまで、アクリロニトリル系重合
体の成形には、重合体を溶液として成形したのち、湿式
または乾式法で凝固、脱溶媒する方法が提案されている
が、この方法は設備に莫大な費用を要する上に、工程が
長いため労力を多く必要とし、また品質管理面で種々の
はん雑な問題を伴うという欠点があり、工業的方法とし
てはまだ満足すべきものとはいえない。また、熱可塑性
を付与する単量体の十分な量とアクリロニトリルとを共
重合させ、直接成形する方法も提案されているが、この
方法で得られた製品ではアクリロニトリル以外の単量体
成分がかなりの量を占めるため、アクリロニトリル重合
体本来の好ましい特性がそこなわれるという欠点がある
そのほか、有機溶媒で可塑化し、溶融成形後脱溶媒する
方法として、例えばアクリル系重合体と40〜65重量
%の揮発性極性溶媒からなる組成物を用いる方法(米国
特許第2706674号明細書)、重合体の良溶媒の存
在下でアクリロニトリルを重合させて得た、重合体と2
5〜65重量%の溶媒からなる溶融可能な組成物を用い
る方法(特公昭28−6449号公報、特公昭49−4
3387号公報、特公昭49−29946号公報、米国
特許第3094502号明細書)などが知られている。
しかしながら、これらの方法はいずれも比較的多量の溶
媒を含む組成物を使用するため、可塑物の軟化温度が低
下し、成形機への供給の際などの取り扱いがむずかしく
なること、脱溶媒工程で多量のエネルギーを必要とする
上に空砲が生じやすいこと、延伸効果を高めるには成形
後延伸に先立つて所定量まで溶媒含有量を減じる処理を
加えなければならないことなど多くの問題を伴う。した
がつて、これまでアクリロニトリル系重合体から簡単な
装置および操作を用いて、良質の製品に成形するための
工業的に実施可能な方法の出現が、この分野において大
いに要望されていた。
他方において、例えば無光沢の糸、発泡テープ、製糸用
フィフリル材料などを製造する目的で、水の沸点以上の
温度、大気圧以上の圧力のもとでアクリロニトリル重合
体に水を配位させて押出可能な組成物を得る方法が提案
されている(特公昭48−24020号公報、特開昭4
8−49839号公報)。しかしながら、この方法では
本質的に成形機から大気中に吐出された段階で無水の空
胞を生じるため、後続の加熱による焼鈍工程を経ても実
質的に無空胞の、すなわち微視的に高い光沢度と透明度
を有し、しかも高いガス透過そ止性、大きい強度などア
クリル系重合体自体が有する特性を保持した繊維、フイ
ルムなどの成形品を得る方法としては不適当であつた。
本発明者らは、通常の熱可塑成形法で成形することがで
き、しかも透明性光沢度、ガス透過そ止性および強度が
すぐれた、空胞のない繊維、フイルムなどを与えるアク
リロニトリル系重合体組成物を開発するために、鋭意研
究を重ねた結果、水および有機溶剤からなる可塑化助剤
の量をできるだけ少なくし、所定の温度条件で溶融混練
して得た組成物によりその目的を達成しうることを見出
し、この知見に基いて本発明をなすに至つた。
すなわち、本発明は80重量%以上のアクリロニトリル
単位を含むアクリル系重合体100重量部当り、水2.
5〜15重量部好ましくは4〜12重量部及び前記アク
リル系重合体と親和性を有する有機溶媒1〜43重量部
好ましくは5〜35重量部を加え、120〜200℃の
温度で十分に溶融混練してなる溶融成形用アクリル系樹
脂組成物を提供するものである。本発明の組成物は、水
を含む点で従来の有機溶媒で可塑化したアクリル系組成
物と本質的に異なつているし、また可塑化に必要な溶媒
の使用量が従来のものの25〜65重量%(重合体10
0重量部当り33,3〜186重量部)に対し、重合体
100重量部当り1〜43重量部好ましくは5〜35重
量部と極めて少ない点でも異なつている。
このように、少量の有機溶媒で可塑化が可能となつたの
は、水の存在が可塑化を助けているためと考えられる。
本発明において使用される有機溶媒は、溶融成形成の点
だけを考慮すれば、アクリル系重合体と親和性があり、
しかも可塑化成形工程中に蒸発しにくい公知の有機溶媒
を任意に使用しうるが、空胞のない成形品、特に繊維、
フイルム、シートなどを押出成形で得るには環状アルキ
レンカーボネート類が好適である。
本発明で使用しうるアクリル重合体と親和性のあの有機
溶媒としては、ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルチ
オホルムアミド、N−メチル−β−シアノエチルホルム
アミド、α−ジアノアセトアミド、N−メチルピロリド
ン、r−ブチロラクトン、テトラメチルオキサミド、ε
−シアノラクトン、1・3・3・5−テトラシアノペン
タン、ジメチルシアナミド、ジメチルメトキシアセトア
ミド、N−ホルミルモルホリン、ジメチルスルホキシド
、プロピオラクトン、N−N−ジメチルアセトアミド、
ジメチルスルホン、テトラメチレン環状スルホン、エチ
レンシアンヒドリンなどあるいはそれらの混合物が使用
できるが、特に好ましい有機溶媒は、エチレンカーボネ
ート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート
、イソブチレンカーボネートなどアルキル基の炭素数が
2〜6個の環状アルキレンカーボネート類である。
また上記の環状アルキレンカーボネート類に、公知の他
の親油性のある有機溶媒を使用する有機溶媒量の1/2
以下の範囲で混合して使用することもできる。アクリル
重合体と上記の有機溶媒および水とを均一に混合する方
法は、通常の方法を行なうことができる。
例えば重合体粉末と上記の有機溶媒、および水を所定量
計量し、ペンセルミキサー、バンバリーミキサ一などの
高速せん断かくはん混合機により、特に常温で固体の有
機溶媒を用いる場合は、その有機溶媒の融点近くに加温
して混合する。また、使用する水は、重合体にあらかじ
め含まれていてもよい。このような水を含んだ重合体と
しては、水系の乳化重合法、懸濁重合法から回収された
重合体および有機溶媒を用いた沈殿重合法で得られた重
合体の溶媒を水で置換洗浄した重合体の含水粉末を、半
乾燥状態で取り出し、重合体100重量部当り0.5〜
50重量部、好ましくは2.5〜15重量部の水を含む
状態でそのまま使用できる。上記のアクリル重合体とア
クリル重合体を溶解する有機溶媒および水との混合物は
、重合体を平均粒子径1〜100μ程度の微粉末状で用
い、しかも温度が室温ないし80℃程度でかくはん混合
された場合、粒子はたがいに融着することなく、粉末状
を保つことができる。
該混合物は、すでにそれ自身熱可塑性を有し、通常の熱
可塑成形機で、任意の形状に溶融成形できるが、成形品
は、大低の場合空胞、ゲル状物を含み、繊維、フイルム
の成形には適さない。
しかし、該混合物を次いで120〜200℃の温度範囲
で溶融混練する工程を経ることにより上記の問題は一挙
に解決され、均一に練られることにより、組成物に極め
て優れた溶融成形性と、それから得られた成形物、特に
空胞のない、透明度、光沢度、ガス透過阻止性、強度等
に優れた繊維、フィルム等を与える熱可塑性の樹脂組成
物となる。この溶融混練の工程の第1の目的はアクリル
重合体に可塑剤(水および環状アルキレンカーボネート
)を均一に分布させることであるが、第2の目的は、ニ
トリル基に水分子を配位させることであり、さらに第3
の目的は、その水分子を除くことにある。ニトリル基に
対する水分子の配位の挙動は、例えば特開昭43−49
839号公報に詳細に記載されている。おそらく、上記
の温度範囲で溶融混練されている期間、水分子はアクリ
ル重合体の分子間に十分浸透し、重合体のニトリル基に
配位することによつて分子間の水素結合を崩し、その分
子間の間隙にアクリル重合体を溶解する有機溶媒が均一
に浸透することによつて、水が揮散された後も水を使用
しない場合に比べて高い可塑効果が発現されるものと推
察している。
水分子は溶融成形の温度に比べて沸点が低いために、た
とえ押出機の中で自発の圧力下でニトリル基に配位され
た水分子といえども、空気中に押出され、解放された状
態では沸騰状態となり、大気中に気散してしまうことが
予想され、その過程では成形品の中に細かな気泡を生起
せしめることになる。
従つて上記の混練工程を経ないで直接、成形を行なうこ
とは、空胞のない成形品を得るためには不適当で、溶融
混練工程で揮発しやすい水分子をできるだけ除くことも
必要である。空胞のない成形品を得るために、混練後に
許容される水の量は、組成物中に5重量%以下好ましく
は2重ノ量%以下にすべきで、必要ならば、成形前に、
残存する水を除くために100℃以下の温度で乾燥する
上記の目的のために、溶融混練に供する配合物中に許容
される水の量は重合体100重量部当り2,5〜15重
量部の範囲で、2.5重量部以下では、実質的に水を存
在させる意味をなさず、また15重量部以上では、溶融
混練の工程を経た後も多量の水が残存するため成形品に
空胞が発生し好ましくない。
また、アクリル重合体と親和性を有する有機溶媒の配合
量は、アクリル重合体を溶融成形せしめるのに必要最小
量を用いることが好ましく、その必要量はアクリル重合
体中に占めるアクリロニトリル成分の割合、共重合成分
の種類、重合度およびその分布、末端基の構造等によつ
て異なるが、80重量%以上のアクリロニトリル単位を
含む重合体に対して、重合体100重量部当り1〜43
重量部、より好ましくは10〜33重量部である。
特に好ましい本発明の組成物の配合割合は、85〜95
重量%の重合アクリロニトリル単位を有する重合体10
0重量部当り水7.5〜12.5重量部および環状アル
キレンカーボネート15〜30重量部である。該配合割
合からなる均一に混合せられた組成物は、押出器、混練
ロール等公知の溶融混練機を用い、120〜200℃の
温度で溶融混練する。混練の温度は、前述した理由で水
がニトリル基にいつたん配位し、溶媒分子を重合体分子
間に十分浸透させ、その後蒸発させるに適した温度の下
限120℃と、ニトリル重合体が熱により劣化し着色が
激しくなる温度200℃の間を選ぶことが必要である。
本発明に使用されるアクリル重合体は、実質的に水分を
含まない状態で通常の溶融成形法で成形することが困難
な高濃度のアクリロニトリルを含む重合体の全てが適用
できるが、すなわち80重量%以上、好ましくは85〜
95重量%の重合アクリロニトリル単位を含むアクリル
共重合体、あるいはこれらの重合体の混合物である。
共重合体に含有される共重合可能な単量体としては、例
えばアクリル酸、α−クロロアクリル酸、メタクリル酸
およびアクリレート類例えばメチルメタクリレート、メ
トキシメタクリレート、エチルメタクリレート、メチル
アクリレート、エチルアクリレート、α−クロロアクリ
ル酸メチル、塩化ビニル塩化ビニリデン、フツ化ビニル
、メタクリロニトリル、メチレングロタロニトリル、ア
クリルアミド、メタクリルアミド、メチルビニルケトン
、メチルビニルエーテル、酢酸ビニル、スチレン、α−
メチルスチレン、N−ビニルフタルイミド、イタコン酸
およびそのエステル類、ビニルピリジン類、アルキル置
換ビニルピリジン類、ビニルスルホン酸およびその塩、
アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸およびそれら
の塩類などが用いられている。重合体は三元またはそれ
以上の共重合体でも良い。これらアクリロニトリルの共
重合体はそれぞれ性能的に特徴を有するため、成形品と
して繊維、フイルム、シート、またはその他の成形品を
得る目的に合せて共重合単量体の組成と割合を選択でき
る。アクリル重合体の分子量は、成形品の強度、ガス透
過そ止性などの性能のみならず、溶融成形時の粘度、成
形品の延伸性などに密接な関連を有している。
本発明に適用し得る重合体は、ジメチルホルムアミドを
溶媒としての還元粘度が0.8以上好ましくは1.0〜
2,0を有することが必要である。重合体は公知のいか
なる重合法によつても製造することが可能であり、水、
有機溶媒中での乳化、懸濁、溶液重合法などが採用でき
る。また重合体は、溶媒と均一に混合するため、できる
だけ微粒子の粉末状で得ることが好ましく、最適には水
系で、重合した10〜100μ程度の粒子径を持つた重
合体が望ましい。組成物には必要に応じて、添加剤、例
えば熱安定剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、染料、顔料
などを加えることもできる。
本発明の組成物は、通常の熱可塑成形法、例えば、押出
成形法、カレンダーロール法、射出成形法等により繊維
、フイルム、チユーブ、シートおよびその他の成形品に
成形することができ、さらに、公知の方法で延伸後脱溶
剤することにより、極めてすぐれた透明性、光沢、強度
、ガス透過そ止性などを有する成形品を経済的に製造す
ることができる。
以下の実施例で示されるように、本発明方法を実施する
と、アクリル重合体の溶融成形に使用する有機溶媒の使
用量を重合体当り10〜20重量部減少してかつ熱安定
性良く溶融成形ができ、しかも成形品に気泡を生ぜしめ
ないため透明、光沢性などのすぐれた成形品が製造でき
る。
次に実施例により本発明を説明する。
実施例 1 本実施例は、水と環状アルキレンカーボネートの組合せ
が、アクリル重合体の可塑化において相乗作用を有する
ことを示すものである。
アクリロニトリル92重量%、アクリル酸メチル8重量
%からなり、ジメチルホルムアミドの希薄溶液(0.2
7/100CC,35℃)での還元粘度が1.3のアク
リル重合体の粉末(平均粒子径が約50μ)と所定量の
水およびエチレンカーボネートをペンセルミキサーに投
入し、回転数1800rpmで20分混合した。
その間槽内の温度は65℃まで上昇したが、粒子の融着
は生じなかつた。その後ブラベンダ一社のプラスチツク
コニーダ一を用い160℃で5分間溶融混練した。また
、混練組成物の溶融粘度を高化式フローテスターを用い
て、170℃で、ダイスにL/D−1、直径1W!lの
円筒ダイスを使用し、ずり応力5×106dyne/C
dの条件下で測定した。アクリル重合体に対する可塑剤
の配合量(重合体100重量部に対する重量部数で示す
)と混練時のモータートルク、溶融粘度の結果を第1表
に示す。この結果は重合体に対する可塑効果が、エチレ
ンカーボネート単独に比べて水を共存させた方が著しく
高いことを示す。また、第1図の実線は92重量%のア
クリロニトリルを含むアクリロニトリルーアクリル酸メ
チル共重合体をエチレンカーボネ一卜および水で可塑化
する際の配合割合と溶融粘度の関係を示すグラフであり
、点線は比較のために示したエチレンカーボネ一卜単独
添加の場合の関係を示すグラフである。
図中のかつこ内の数字は水の添加量(PHR)である。
実施例 2 アクリロニトリルを98、92、88、および82重量
%を含むアクリロニトリルーアクリル酸メチル共重合体
(ジメチルホルムアミド希薄溶液中での還元粘度が1.
3)を水を媒体とし、酸性亜硫酸ソーダと過硫酸カリを
重合開始剤として水媒体中で懸濁重合し、得られた重合
体、をエowt%の含水平になるまで乾燥して、半乾燥
状態の重合体粉末を得た。
これらの重合体に種々の割ミ合でエチレンカーボネ一卜
をへンセルミキサーでかくはん混合し、続いてプラスチ
コニーダーを用いて、170℃で5分溶融混練し、通常
の押出成形機で溶融成形ができる程度の溶融粘度を得る
ために必要なエチレントボネ一卜の配合割合を求めた。
一方比較のために、上記重合体を十分に乾燥して、重合
体に含む含水率をエ%以下として同様の方法で乾燥ポリ
マーを溶融せしめるのに必要なエチレンカーボネ一卜の
割合も調べた。なお溶融成形が可能な溶融粘度の指標と
したメルトインデツクス(ASTM 12 38に記載
される方法で、180℃、負荷2 1.6kgの条件で
測定)値が1以上を示すことを条件とした。
また、溶融混練後の組成物中に含有する水分量をガスク
ロマトで分離定量した。
結果を第2表に示す。第2図はアクリロニトリルーアク
リル酸メチル共重合体のアクリロニトリルの割合と溶融
成形に必要なエチレンカーボネ一卜の配合量の関係を示
すグラフであり、実線は水分10%を含む半乾燥重合体
について、点線は乾燥重合体についてのものである。
この結果から、重合体中のアクリロニトリルの割合に関
係なく、重合体の可塑化に水とエチレンカーボネ一卜と
の組合せが有効で、エチレンカーボネ一卜の使用量を大
巾に減少できることが示される。
また、混練中に混練前の含水量の6〜7割の水分が蒸発
するが、溶融性は水分量の低下によつてあまり変化しな
い。実施例 3 アクリロニトリル88重量%を含み、還元粘度1.2の
アクリロニトリルーアクリル酸メチルの重合体100重
量部に水8.5重量部、エチレンカーボネ一卜20重量
部をヘンセルミキサーを用いて粉末状で混合し、次いで
30酊φ二軸押出機(L/D−26)を用い、160℃
の設定温度で溶融混練し、ペレツト化した。
混練後のペレツトは、重合体、エチレンカーボネート、
水を成分割合でそれぞれ81.3、14.9、3.8重
量%含有していた。次にこの組成物を80℃の恒温乾燥
機で8時間乾燥し、組成物中の水の割合を1.6重量%
で減少させた。上記組成物の溶融粘度は、実施例1の方
法で測定し、乾燥前のペレツトが6.4X104ポイズ
(170℃)、乾燥後が8.2×104ポイズ(170
℃)であつた。
上記ペレツトを続いて、コートハンガーダイスを付した
30鯉φの押出機を用いて、厚さ250μのシートに成
形した。
押出機の温度はダイス部で180℃、スクリユ一の圧縮
比25、回転数は50回転であつた。成形されたシート
は、気泡を全く含まず、わずかしか着色のない透明で光
沢k豊む外観を有していた。比較のために、上記の組成
物を溶融混練することなく、直接シート成形した結果、
多くの気泡が発生し、また不完全溶融のためにゲル状物
を多く含む、不透明な発泡シートしか得られなかつた。
※× また、重合体の可塑化に水を使用せずに、重合体
100重量部当り30重量部のエチレンカーボネートを
混合したのち混練可塑化したペレツト(溶融粘度1.2
×105ポイズ、170℃)から同様にシート成形を行
なつた結果、熱分解が起り、成形品を得ることはできな
かつた。実施例 4 アクリロニトリル92重量%を含み還元粘度1.4のア
クリロニトリル一酢酸ビニル共重合体に、実施例1の方
法で、水及び溶媒を配合し、溶融混練した組成物を、プ
ランシャー式の吐出試験機を用いて溶融紡糸した。
吐出ダイスは長さ、直径共0.25mmで、シリンダー
ダイス部の温度は180℃、負荷圧力は50kg/Cm
であつた。なお本実験では、樹脂の熱安定性をも併せて
評価する目的で、シリンダー内に組成物を仕込み、吐出
口を閉じて圧力をかけた状態で30分間放置後、吐出を
行なつた。また、溶媒の配合量は、上記の負荷条件で吐
出が起るに必要な量を使用した。この結果は、アクリル
重合体の溶媒に水を併用することにより、溶媒の使用量
を20〜15重量部減して溶融紡糸が可能で、しかも透
明性、光沢性に豊み、黄変着色の少ない繊維が製造でき
ることを示す。
【図面の簡単な説明】
第1図はアクリル重合体に対する水およびエチレンカー
ボネートの配合量と溶融粘度との関係を示すグラフ、第
2図は重合体中のアクリロニトリルの割合と必要なエチ
レンカーポネートの配合量との関係を示すグラフである

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 80重量%以上のアクリロニトリル単位を含むアク
    リル系重合体100重量部当り、水2.5〜15重量部
    及び前記アクリル系重合体と親和性を有する有機溶媒1
    〜43重量部を加え、120〜200℃において十分に
    溶融混練してなる溶融成形用アクリル系樹脂組成物。
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