JPS5922886Y2 - ル−プ装置におけるストリップサポ−トロ−ル駆動用タイヤの偏摩耗防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ストリップ処理装置において、長尺のストリップをルー
プ状に貯えておき必要に応じて送り出すためのストリッ
プ装置が広く使用されているが、本考案は上記ループ装
置におけるストリップサポートロールの突出、退去を駆
動するタイヤの偏摩耗防止を図る目的でなしたものであ
る。

一般に、ループ装置は、ループカーをワイヤーロープ及
びロープドラムより走行可能に備えたストリップ格納枠
に対し、タイヤの回動方向によりスｌ−リップサポート
ロールを上記ループカーの走行ラインに突出及びそこ力
・ら退去するようにした装置を所定の間隔で配設し、更
に前記ループカーの側面に摩擦板を設け、上記ループカ
ーがワイヤーロープに引張られてストリップを貯蔵する
方向（以後侵入方向と呼ぶ）に走行する際に前記摩擦板
がタイヤに接触してそれを回し、それによりストリップ
格納枠 トロールが゛ストリップの下に入り込んでスト
リップをサポートし、逆にループカーか゛ストリップに
引張られてスＩ・リップを放出する方向（以後退出方向
と呼ぶ）に走行するときには、摩擦板によりタイヤが逆
方向に回転し、ストリップサポートロールがループカー
の走行を阻害しないような位置に退去するようになって
いる。

しかし、上記構成を有する装置においては、ルプカーの
走行に際して摩擦板に接触するタイヤの位置が常に同一
個所で繰返されるため、タイヤが偏摩耗を起してスリッ
プし、ストリップサポートロールが正規に作動しないよ
うな事態が発生していた。

従ってこのような事態が発生する以前に偏摩耗したタイ
ヤを新しいものと交換する必要があるが、偏摩耗すると
寿命が著しく短がくなるために交換頻度が多く不経済で
あると共に、ストリップ格納枠には多数の上記タイヤが
備えられているので、それらタイヤの点検、交換手数の
増加及びその所要時間も多大なものとなる、等の問題点
を有していた。

本考案は、上記様々の問題点を解決すべくなしたもので
、ループカーに設けた摩擦板に接触して回転するように
ストリップ格納枠に設けたタイヤの軸に対し１〜ルクリ
ミツターを設け、該トルクリミッタ−に設けたアームと
、前記格納枠に水平回動可能に設けたサポートロールの
支軸に設けてなるアームとの間を連結レバーにより連結
して前記タイヤの回転により前記サポートロールがスト
リップの下部に突出、そこから退去し得るよう構成した
ループカーにおいて、摩擦板の入側又は出側端部の近接
位置に、前記摩擦板の端部に当接し且つその位置からル
ープカーの内側方向に水平回動し得るようにした揺動摩
擦板を設け、該揺動摩擦板における側方端面形状を、前
記摩擦板端部への当接時該摩擦板のタイヤ接触面と同一
面になるよう形威し、且つ前記揺動摩擦板を前記摩擦板
端部に当接させておくためのスプリングを設けたことを
特徴とするループ装置におけるストリップサポートロー
ル駆動用タイヤの偏摩耗防止装置、に係るものである。

以下図面について本考案の実施例を説明する。

第１図〜第３図は本考案の構成例を示すもので、１はル
ープカーであり、ストリップ格納枠２の内側に設けられ
たレール３に沿い車輪４により走行し、また−１部には
ストリップ５を引掛けてループ状にストリップ格納枠２
内に引込むためのテンションロール６を備えると共に後
部にストリップ支持ロール７を備えており、前部に連結
したワイヤーロープ８により引張って走行を行うように
なっている。

更に上記ループカー１の左右両側面には摩擦板９ａ、９
ｂが設けられている。

また前記ストリップ格納枠２には、その長手方向に所定
の間隔を有した位置において、その外周が前記摩擦板９
ａ、９ｂに接触して水平回転するようにしたタイヤ１０
ａ、１０ｂが設けられている。

上記タイヤ１０ａ、１０ｂの夫々の軸１１はトルクリミ
ッタ−１２３，１２ｂに連結されており、更に該トルク
リミッタ−１２３，１２ｂに設けたアーム１３には連結
レバー１４の一端が枢着されている。

前記タイヤ１０ａ、１０ｂと所定の間隔を隔てた位置に
おいて、前記ストリップ格納枠２に設けた支軸１５を支
点に水平に回動する所定長さのサポートロール１６ａ、
１６ｂが設けられており、該サポートロール１６ａ、１
６ｂの支軸１５側端部に一体的に固定したアーム１７に
対して前記連結レバー１４の他端部を枢着し、前記タイ
ヤ１０ａ、１０ｂの回動する方向により、連結レバー１
４を介してサポートロール１６ａ、１６ｂがスＩ・リッ
プ５のライン下部に直角に突出したり、またストリップ
格納枠２と平行になってストリップ５のライン外に退去
した位置に回動することかで゛きるようになっている。

更に前記ループカー１に設けた摩擦板９ａ、９ｂの前後
−側部には、ピン１８を中心に水平回動でき且つ常時は
スプリング１９により摩擦板９ａ、９ｂ側に引きつけら
れて先端面が該摩擦板９ａ、９ｂの左右方向外側面（タ
イヤ１０ ａ、 １０ ｂとの接触面）と面一になる状
態を保持し、且つ前記スプリング１９に抗して前記面一
の状態から引込む方向にのみ回動可能な揺動摩擦板２０
ａ、２０ｂを設ける。

第１図中矢印穴はループカー１のストリップを貯蔵する
時の侵入方向を示し、また矢印Ｂはストノツプ５の放出
に伴うループカー１の退出方向を示している。

ループカー１がタイヤ１０ ａ、 １０ ｂ位置まで侵
入して来ていないときは、サポートロール１６ａ、１６
ｂは仮想線１６ａ’、 １６ｂ’の如く、ストノツプ格
納枠２と平行となるように退去した状態を保持している
。

この状態からロープ８を引張ってループカー１を矢印Ａ
方向へ侵入させると、摩擦板９ａ、９ｂはタイヤ１０
ａ、 １０ ｂに接触して該タイヤ１０ａ、１０ｂをＡ
′方向に回転させ、それによりトルクリミッタ−１２３
，１２ｂ及び連結レバー１４を介してサポートロール１
６ａ、１６ｂが仮想線位置から実線の如くテンションロ
ール６に保持されて引き込まれるストリップ５の下部に
ほぼ直角に突出してストリップ５が降下するのを支持す
る。

更にループカー１が前進すると、揺動摩擦板２０ａ、２
０ｂがタイヤ１０ａ、１０ｂに接触するが、揺動摩擦板
２０ａ、２０ｂはタイヤ１０ ａ、 １０ ｂ（７）接
触によりスプリング１９の引張り力に抗して前記面一状
態から引込む方向に回動して逃げてしまい、そのために
揺動摩擦板２０ａ、２０ｂにタイヤ１０ａ、１０ｂを回
動させる力は発生しない。

また揺動摩擦板２０ａ、２０ｂは、タイヤ１０ ａ、
１０ ｂを通過してしまうとスプリング１９により再び
元の面一の状態に戻る。

次にストリップ５の放出に伴ってループカー１が矢印Ｂ
方向に退出する際は、まず揺動摩擦板２０ａ、２０ｂが
タイヤ１０ａ、１０ｂに接触することになるが、今度は
揺動摩擦板２０ａ、２０ｂが摩擦板９ａ、９ｂに当接し
ていて逃ることかできないので、この時点からタイヤ１
０ａ、１０ｂがＢ′方向に回転し、サポートロール１６
ａ、 １６ ｂをストリップ５下部から仮想線で示す
ようにストリップ格納枠２側に退去させる。

この際、前記ループカー１の侵入時と退出時においてタ
イヤ１０ａ、１０ｂの回転角度が変ってくる。

即ち侵入時はタイヤ１０ ａ、 １０ ｂに接触して回
転力を与えるのは第４図に示すように摩擦板９ａ、９ｂ
の長さＬだけであったが、退出時には第５図に示すよう
に摩擦板９ａ、９ｂの長さＬに更に揺動摩擦板２０ａ、
２０ｂの幅１を加えた長さＬ＋１によって回転力を与え
ることになるために、タイヤ１０ａ、１０ｂはこの揺動
摩擦板２０ａ、２０ｂの幅寸法ｌだけ退出時の方が多く
回転することになる。

またサポートロール１６ａ、１６ｂの突出、退去の作動
には摩擦板９ａ、９ｂがタイヤ１０ａ、１０ｂに与える
回転角度のみで充分なように構成されているため、退出
時にタイヤ１０ ａ、 １０ ｂは余分に回転すること
になるが、その余分な回転角度はトルクリミッタ−１２
ａ、１２ｂで吸収するようになっているので、何等装置
に無理な力を作用させるようなことはない。

従って上記したように、タイヤ１０ａ、１０ｂはループ
カー１の侵入時と退出時において回転角度が変化するた
めに、タイヤ１０ ａ、１０ ｂの接触部が順次送られ
て行くことになり、タイヤ１０ａ、１０ｂの外周を均等
に摩擦板９ａ、９ｂに接触させて偏摩耗を防止し、寿命
の延長を図ることができる。

尚、上記実施例においては、揺動摩擦板を摩擦板の後側
に設ける場合について説明したが、摩擦板の前側に設け
るようにしてもよいこと、その種本考案の要旨を逸脱し
ない範囲内において種々変更を加え得ること、等は勿論
である。

上述した本考案のループ装置におけるストリップサポー
トロール駆動用タイヤの偏摩耗防止装置によれば、摩擦
板に隣接して揺動摩擦板を設けることにより、ループカ
ーの侵入時と退出時におけるタイヤの回転角度を変え、
その回転角度差をトルクリミッタ−で吸収するようにし
ているので、タイヤの摩擦板に接触する位置を順次ずら
せることができ、従ってタイヤの外周を均等に使用して
タイヤの長寿命化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す平面図、第２図は第１図
の■Ｉ−ＩＩ方向矢視図、第３図は第１図のＩＩＩ−Ｉ
ＩＩ方向矢視図、第４図及び゛第５図はループカーの侵
入時と退出時における揺動摩擦板の作用を示す説明図で
゛ある。 １はループカー、２はストリップ格納枠、５はストリッ
プ、６はテンションロール、９ａ、 ９ｂは摩擦板、
１０ａ、１０ｂはタイヤ、１１は軸、１２ａ。 １２ｂはトルクミツター、１４は連結レバー、１６ａ。 １６ ｂはサポートロール、１９はスプリング、２０ａ
。 ２０ ｂは揺動摩擦板を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ループカーに設けた摩擦板に接触して回転するようにス
   トリップ格納枠に設けたタイヤの軸に対しトルクリミッ
   タ−を設け、該ｌ−ルクリミツタに設けたアームと、前
   記格納枠に水平回動可能に設けたサポートロールの支軸
   に設けてなるアームとの間を連結レバーにより連結して
   前記タイヤの回転により前記サポートロールがストリッ
   プの下部に突出、そこから退去し得るよう構成したルー
   プカーにおいて、摩擦板の入側又は出側端部の近接位置
   に、前記摩擦板の端部に当接し且つその位置からループ
   カーの内側方向に水平回動し得るようにした揺動摩擦板
   を設け、該揺動摩擦板における側方端面形状を、前記摩
   擦板端部への当接時該摩擦板のタイヤ接触面と同一面に
   なるよう形威し、且つ前記揺動摩擦板を前記摩擦板端部
   に当接させておくためのスプリングを設けたことを特徴
   とするループ装置におけるストリップサポートロール駆
   動用タイヤの偏摩耗防止装置。