JPS5921404Y2 - 電子写真用現像装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、たとえば電子複写機に用いられ感光体の感
光面に形成された静電潜像を現像する電子写真用現像装
置に関する。

一般に電子写真を行う電子複写機に用いられる現像装置
は、磁気ブラシ、トナー貯留部を備えた現像器本体から
形成されており、感光体の感光面に離間対向して配設さ
れている。

そして、露光プロセスによって感光面に形成された静電
潜像に、トナー貯留部のトナーを磁気ブラシの回転によ
って塗布し、現像するようになっている。

しかしながら、磁気ブラシの回転によってトナーを静電
潜像に塗布するため、トナー粒子が対向間を経て周囲に
飛散して複写機の本体内を汚してしまうという不具合を
生じる。

そこで、現像器本体に発泡ウレタンあるいは薄い弾力性
のあるプラスチック板などのシールド体を設けて、現像
器本体と感光面との対向間を外気より遮蔽してトナー粒
子の周囲への飛散を防止するようにしたものが実用化さ
れている。

ところが、対向間を完全に遮蔽するためには、シールド
体を感光面に当接させて設けなければならず、このため
、感光面上の静電潜像を乱してしまい画像不良になつだ
り、あるいは当接による摩耗により感光面を損傷させた
りするなどの不具合を生じる。

そこで、近時上述した機械的な遮蔽でなく、感光面に当
接させることなく静電的に遮蔽するものが考案されてい
る。

これは、現像器本体に電極板を設け、この電極板に高電
圧の直流を印加して静電的に遮蔽する技術であるが、高
電圧の直流を用いるため感電、ショートなどの危険が多
大であり、またショートによって感光面を損傷するなど
の不具合を生じ実用化が極めて困難な実情にある。

この考案は上記事情にもとづいてなされたものでその目
的とするとごろは、現像器本体に永久帯電体を設けて、
静電的に飛散したトナーを拘束して静電遮蔽し、周囲へ
のトナー飛散を感光体の損傷、静電潜像の乱れなく防止
することができるようにした電子写真用現像装置を提供
しようとするものである。

以下、この考案の一実施例を図面を参照して説明する。

図中１はたとえば電子複写機の感光体で、この周囲には
図示しない帯電器、露光部、後述する現像装置２、転写
器、剥離器、除電器、クリーニング装置が配設され、周
知の電子写真複写プロセスを形成している。

次に上述した現像装置２について説明すると、図中３は
開口部３ａを備えた現像器本体で、この現像器本体３内
に現像剤であるところのトナー４が貯留される。

さらに、現像器本体３内には、マグネットローラ５と回
転スリーブ６とがら形成されたマグネットローラ部７が
開口部３ａに臨んで配設されている。

また、さらにこの現像器本体３内には、残留トナー除去
スクレーパ８、攪拌翼９、トナー案内ガイド１０がそれ
ぞれ配設されている。

また、この現像器本体３の上部には、トナー゛供給ロー
ラ１１、トナー供給部１２からなるトナー供給貯留部１
３が配設されている。

さらに、現像器本体３には、開口部３ａを形成した側壁
３ｂの上下部に永久帯電体１３．１３がそれぞれ取着さ
れている。

この永久帯電体１３．１３は、正又は負の永久帯電して
いるエレクトレットを用いてなるもので、実施例上では
負の永久帯電が施されている。

そして、このように構成された現像装置２の開口部３ａ
が感光体１の感光面に対し離間対向して位置していると
同時に永久帯電体１３．１３も感光面に対して離間対向
していて、対向間を上下部より静電的に遮蔽している。

しかして、このように構成された現像装置２を用いて複
写プロセスにもとづいて現像する場合、周知のようにま
ず、感光体１の回転に伴い、その周面に帯電器によって
正の電荷が帯電される。

そして、この帯電部上に露光部によって情報が露光され
、その露光した部分の電荷が消去されて静電潜像が形成
される。

ついで、この静電潜像にマグネットローラ部７に形成さ
れた磁気ブラシ７ａ・・・・・・を介してたとえば負の
帯電がなされたトナー４が塗布され、可視像化する。

これにより現像がなされる。

そして、この現像時に対向間内に飛散したトナー粒子は
、永久帯電体１３．１３負の電界中で反発力を受けて、
対向間内に拘束され、対向間から外へ飛散することはな
い。

このように、永久帯電体１３．１３によって、感光体１
の感光面と現像器本体３とρ対向間を、感光面に対して
当接させることなく、静電遮蔽して飛散したトナーを拘
束するようにしたから、感光体１の損傷、静電潜像の乱
れなく、トナー４・・・・・・の対向間から周囲への飛
散が防止される。

しかも、永久帯電体１３．１３の電界は、外部からの電
流を必要としない、エレクトレットによる永久電界によ
り形成されるため、永久帯電体１３．１３に手指等が接
触しても感電、ショートなどの危険性が全くない。

なお、上述した実施例では、たんなるエレクトレットを
用いて永久帯電体を形成したが、たとえば樹脂により形
成されるエレクトレットを用いて永久帯電体を形成する
ことにより、トナー飛散防止に最も適した形状に加工す
ることができ、この場合より効果に飛散したトナーを拘
束することができる。

よって、永久帯電体の構成材料に限定されるものではな
い。

また、上述した実施例では、負に帯電した永久帯電体を
用いて、負の飛散したトナーを反発力により拘束させた
が、逆に正に帯電した永久帯電体を用いて、負の飛散し
たトナーを吸引力により拘束させても上記実施例と同様
な効果が得ることができ、要は永久帯電体の電界を用い
て、飛散したトナーを反発あるいは吸引によって対向間
に拘束するものであればよい。

なお、エレクトレットは、たとえば、特公昭５０−２６
０３９号公報に開示されているように有機合成樹脂フィ
ルムを一定の条件で処理し結晶性質化した後エレクトレ
ット化処理することにより製造され、この製造方法の場
合、その寿命が５〜７年であることが確認されている。

以上説明したようにこの考案によれば、感光体の感光面
に離間対向する現像器本体に永久帯電体を設けて、磁気
ブラシによる飛散した現像剤を静電的に反発あるいは吸
引して現像器本体を感光面との対向間に拘束するように
したから、感光体の損傷、静電潜像の乱れなくトナーの
周囲への飛散を防止することができる。

しかも、外部からの電流を必要としない永久帯電体の電
界によって、飛散した１・十−を拘束するため、永久帯
電体に手指等が接触しても感電、ショートの危険性がな
く、安全性に優れ、電子複写機に最も有効である。

【図面の簡単な説明】 図面はこの考案の一実施例を示す側断面図である。 ３・・・・・・現像器本体、４・・・・・・トナー（現
像剤）、７ａ・・・・・・磁気ブラシ、１３・・・・・
・永久帯電体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 感光体の感光面に対し離間対向して設けられた現像器本
   体と、この現像器本体に設けられ感光面に形成された静
   電潜像に現像剤を供給する磁気ブラシと、同じく現像器
   本体に設けられ上記磁気ブラシによる飛散した現像剤を
   静電的に反発あるいは吸引して現像器本体と感光面との
   対向間に拘束する永久帯電体とを具備したことを特徴と
   する電子写真用現像装置。