JPS5921294Y2 - デイスクブレ−キ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ディスクブレーキの改良に関するものである
。

従来、ブレーキディスク外周を跨ぐブラケットに、ブレ
ーキディスクを挾みこの軸線方向に摺動自在に一対の摩
擦パッドを支持し、ブレーキディスク外周及び一対の摩
擦パッドを跨ぐキャリパボディをピンにてブレーキディ
スクに保持したディスクブレーキにおいて、キャリパボ
ディイと摩擦パッドの相方の振動をパッドスプリングに
よって防止している。

このパッドスプリングは通常板材あるいは線材が用いち
れている。

このうち線材を用いたものとして、例えば線材により中
央横部とその両端より同方向に略９０°屈曲されて延び
る一対の脚部と上記中央横部の中央部分で形成されたキ
ャリパ当接部とを有し、該キャリパ当接部両側部分が摩
擦パッド当接部とされた全体略コ字状のパッドスプリン
グを形成し、このパッドスプリングは中央横部がディス
ク及び摩擦パッドを跨ぎ一対の脚部先端部でキャリパ又
はブラケットに係止させ、前記キャリパ当接部をキャリ
パに当接させると共に摩擦パッド当接部を前記一対の摩
擦パッドに当接させて該パッドスプリングにより前記キ
ャリパと一対の摩擦パッドとが前記デ゛イスクのほぼ径
方向に離間するように付勢したものが実開昭５１−３５
８６０号公報に開示されている。

しかしながら、このようなパッドスプリングはこれを取
付けるためのピンをブラケットに設けると共にパッド耳
部のガイドとなるようにディスク軸方向の肩部を平面に
切削加工する必要があり、また組付時にパッドの一方を
テ゛イスク軸方向に押圧していないとスプリングの組込
みに手間取るからパッドの着脱時に手数を多く要する欠
点がある。

本考案は如上の問題点を解決すべくなされたもので゛、
その目的とするところは、パ゛ンドスブリングの大形化
を防ぎ着脱を容易にし、キャリパボテ゛イ及び摩擦パッ
ドの振動を防ぎ、パッドスプリングに関係なくパッド交
換が容易に行なわれるテ゛イスクブレーキを提供するに
ある。

そして、その特徴とするところは、前記の如きテ゛イス
クブレーキにおいて、パッドスプリングは線材の屈曲に
より略半円状の中央屈曲部とその両端に小屈曲部を介し
対称的に連続して略−直線上に形成された向直線部と、
これら向直線部に続き互いに向き合ったＵ字状屈曲部と
、この屈曲部先端に直線状に続いた差込端部とを設け、
ブラケットの開口部両端内側にはパッド裏板両端に突出
した耳部を係合せしめる肩部を形成し、この肩部にはキ
ャリパボテ゛イの進退方向と平行にばね受溝を設けると
共に同方向の差込穴をディスクとは反対の側に設け、該
ばわ受溝に前記パッドスプリングの直線部を緩く嵌めて
之にパッド裏板の耳部を係合せしめ差込穴にパッドスプ
リングの差込端部を差込んで固定し、前記耳部の基部と
キャリパボディ内面部とは同ボディ内面部又は耳部基部
に設けた突起を介して互に接触せしめたことにある。

以下図示の一実施例について説明する。

キャリパボテ゛イ１と車体の一部に固定されるブラケッ
ト２は夫々車輪と一体回転するテ゛イスク３の外周を跨
いで配設され、かつキャリパボディ１は後記のピン１７
．１８によりディスク軸線方向に摺動可能にブラケット
２に支持されている。

テ゛イスク３を挾んで配設された一対の摩擦パッド４，
５は、ブラケット２の開口部両端内側に形成された肩部
８，９にパッド裏板６，７の両端に形成された耳部を吊
持せしめることにより、ディスク軸線方向に摺動自在に
支持されている。

前記ブラケット２の肩部８，９にはキャリパボディ１の
摺動方向と平行にスプリング受溝１０．１１が形成され
、肩部８，９にはパッドスプリング１４が支持されてい
る。

このパッドスプリングは、線材の屈曲により略半円状の
中央屈曲部Ｓと、その両端に小屈曲部Ｓ１．Ｓ２を介し
対称的に連続して略−直線上に形成された向直線部Ｓ３
．Ｓ４と、これら向直線部に続き互に向き合ったＵ字状
屈曲部Ｓ５．Ｓ６と、この屈曲部先端に直線状に続いた
差込端部Ｓ７．Ｓ８とを設けて威る。

上記パッドスプリング１４の向直線部Ｓ３．Ｓ４は前記
ブラケット内側に形成された肩部８，９の受溝１０，１
１に緩く嵌め、Ｕ字状屈曲部Ｓ５．Ｓ６は夫々肩部８，
９外へ突出せしめ、差込端部Ｓ７．Ｓ８はそれぞれ肩部
８，９に設けた穴８１．９１に差込んで固定し、そして
両肩部８，９には受溝１０．１１の面から露出した前記
直線部Ｓ３．Ｓ４を介してパッド裏板６，７の耳部１２
．１３を摺動可能に係合させてこれらによりパッド裏板
６，７を弾撥的に支持する。

前記耳部１２，１３の各基部にはそれぞれ前記キャッパ
ボテ゛イ１の内面部１６に接触するように突起１５が設
けられている。

尚この突起１５はキャリパボテ゛イ１の内面部１６に設
けて上記耳部１，２．１３の基部に接するようにしても
よい。

また突起１５の先端にアールを付することによって、パ
ッドのスライド性能が一層向上する。

前記キャリパボテ゛イ１及びブラケット２の両端部１ａ
、２ａ及びｌｂ、２ｂには支持ピン１７，１８が差し込
まれ、これらは第６図及び第７図の様に構成される。

即ち、一方のピン１７は第６図の様に後端をキャリパボ
ディ端部１ａにねじ込んで個定すると共に先端部をブラ
ケット端部２ａに摺動可能に差込み、また他方のピン１
８は第７図の様に先端部をブラケット端部２ｂに摺動可
能に差込み後端部をキャリパボディ端部１ｂに通したボ
ルト１９により該キャリパボディ端部１ｂに結合する。

この様にすれば、ボルト１９を外してキャリパボディ端
部１ｂをピン１８から切離すことにより他のピン１７を
中心としてキャリパボテ゛イ１を回動させることか゛出
来る。

本考案によれば前記のようにパッドスプリング１４は、
両差込端部Ｓ７．Ｓ８をブラケット内側肩部８．９の差
込穴８１．９１に差込んで個定し、向直線部Ｓ３．Ｓ４
をブラケット内側の肩部８，９に形成された受講１０．
１１に緩く可動の状態に嵌合し、該直線部を介してパッ
ド裏板６，７の耳部１２．１３を弾撥的に支持すると共
に該耳部の基部は突起１５を介してキャリパボディ内面
部１６に接して抑圧されるため、パッド裏板のがたを防
ぎ、がたにより生ずる鳴き音も防止することができ、し
かもパッドスプリング１４はブラケット内側の肩部８，
９に設けたスプリング受溝１０，１１により位置決めが
容易且つ確実にできると共に畝溝の底面によりばねの低
下を制限してその疲労を防止し耐久性を良くする効果が
あり、またパッドスプリング１４は前記の如く屈曲部Ｓ
、Ｓ１．Ｓ２．Ｓ５．Ｓ６を有し変形可能で取付は取外
しが容易であるから組付の際に手間どらず、パッドの着
脱が簡単にでき、そして組付後みだりに脱落のおそれが
なく、その作用が確保され実用上の便益多大である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案実施の一例を示すもので、第１図は平面図
、第２図は第１図■■−ＩＩ断面図、第３図は第１図Ｉ
ＩＩ−ＩＩＩ断面図、第４図は第１図ＩＶ−ＩＶ断面図
、第５図は第１図■−■断面図、第６図及び第７図は第
１図Ｖｌ−ＶＩ及ヒ゛ＶＩＩ−Ｖｌｌ断面図である。 １はキャリパボディ、２はブラケット、３はテ゛イスク
、４，５はパッド、６，７はパッド裏板、８．９はブラ
ケット肩部、１０．１１はスプリング受溝、１２．１３
はパッド裏板耳部、１４はパッドスプリング、１５は丸
味突起、１６はキャリパボディ１の内面部、Ｓはパッド
スプリングの半円状中央屈曲部、Ｓｌ、Ｓ２は小屈曲部
、Ｓ３．Ｓ４は直線部、Ｓ５．Ｓ６はＵ字状屈曲部、Ｓ
７．Ｓ８は差込端部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. デ゛イスク外周を跨ぐブラケットと、該ディスクを挾み
   そのディスク軸線方向に摺動自在にして該ブラケットに
   支持した一対の摩擦パッドと、ディスク軸線方向に摺動
   自在にして前記ブラケットに保持しテ゛イスク外周及び
   一対の摩擦パッドを跨ぐキャリパボテ゛イと、前記摩擦
   パッドとキャリパボディの振動を防止するパッドスプリ
   ングとを備えたテ゛イスクブレーキにおいて、該パッド
   スプリングは線材の屈曲により略半円状の中央屈曲部と
   その両端に小屈曲部を介し対称的に連続して略−直線上
   に形成された両直線部と、これら両直線部に続き互いに
   向き合ったＵ字状屈曲部と、この屈曲部先端に直線状に
   続いた差込端部とを設け、前記ブラケットの開口部両端
   内側にはパッド裏板両端に突出した耳部を係合せしめる
   肩部を形成し、この肩部にはキャリパボテ不の進退方向
   と平行にばね受溝を設けると共に同方向の差込穴をディ
   スクとは反対の側に設け、該ばね受溝に前記パッドスプ
   リングの直線部を緩く嵌めて之にパッド裏板の耳部を係
   合せしめ差込穴にパッドスプリングの差込端部を差込ん
   で固定し、前記耳部の基部とキャリパボテ゛イ内面部と
   は同ボディ内面部又は同ボディ内面部又は耳部基部に設
   けた突起を介して互に接触せしめたことを特徴とするデ
   ィスクブレーキ。