JPS5920747Y2 - 電線接続用端子 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は回路遮断器に外部配線用として取付けられる、
特に裸線とラグ端子の双方に使用し得る電線接続用端子
に関するものである。

従来、裸線とラグ端子、例えば圧着端子の双方に使用し
得る兼用型電線接続用端子としては一般的にアップ端子
ネジが用いられているが、この場合、ラグ端子の取付け
は容易であっても、裸線は撚線がつぶれてワッシャから
はみ出すこともあって極めて取付は難く、しかも、端子
ネジを強く締付けることによるワッシャからの線のはみ
出しを防止するため端子ネジの締付けを弱くすると、端
子ネジがゆるみ易いばかりか、これが原因で接触不良に
なり端子が発熱することになる他、電線が端子ネジから
抜は易いという欠点があった。

これを防止するため、例えば、角端子の上面にラグ端子
を取付けることもできるが、この場合、ラグ端子取付け
のため角端子の上面幅を大きくすると、角端子の電線挿
入口の幅も大きくなってネジと角端子内側面との間に余
分な空間ができ、ネジ締付時にこの空間に電線が逃げる
ため裸電線の締付けが難しく、だからといって、角端子
の側壁を厚くして電線挿入口の幅をネジ径程度にすると
、裸電線の締付けが容易かつ確実になる反面、角端子を
引き物で製作することになるうえ、角端子自体にラグ端
子を取付けることからして角端子の材料には導電性の高
い真鍮を使用しなければならず、しかも、角端子と端子
座とは導電性の確保上鑞付けしなければならない角端子
の生産コスＩ・が高くなるうえ、伸びの少ない真鍮引き
物にネジ締めの強い力が作用することもあって、角端子
の角部に経年変化として亀裂が生じ易いという欠点があ
った。

本考案の目的は裸電線及びラグ端子とも容易かつ確実に
取付けることができ、しかも、生産コストの安いプレス
成形の電線接続用端子を提供することによって、前記従
来の欠点を除去することにある。

次に、本考案の一実施例の構成を図面によって説明する
。

共に合成樹脂で成形された基台１上の蓋体２上面から突
出したハンドル３の操作によって接点４をオン・オフさ
せかつ過負荷及び短絡時におけるバイメタル５の湾曲に
よる引外しレバー６の揺動によって接点開閉機構７を介
して接点４をオフさせる回路遮断器８には、電源配線用
端子９と負荷配線用端子１０とが取付けられ、両端子９
，１０は真鍮板と鉄板によって次のようにプレス成形さ
れた状態で基台１に取付けられている。

回路遮断器８の接点４を取付けた真鍮板製端子座１１と
内部配線用電線１２を取付けた真鍮板製端子座１３とは
それぞれ窪み１４．１５に嵌め込んだ状態で基台１に取
付けられ、基台１における各端子座１１．１３の電線１
６及び圧着端子１７取付部には、鉄板製コの字状枠体１
８を電線１６挿入方向がら挿着する挿着溝１９が形成さ
れ、間溝１９に枠体１８を挿着した状態において、枠体
１８の左右両側壁に突設した支持突起２０は各端子座１
１．１３の下面に位置する。

又、枠体１８内に上下動可能かつ電線１６挿入方向の移
動不能に嵌合した電線押え板２１の左右に突出した保合
突起２２は、電線押え板２１が枠体１８内最」１端付近
に位置している場合を除いて、基台１の挿着溝１９左右
両側壁に形成した係合溝２３と上下動可能かつ電線１６
挿入方向の移動不能に係合し、枠体］８上面には電線１
６締付用ネジ２４が取付けられ、各端子座１１．１３に
は圧着端子１７取付用ネジ孔２５が形成されている。

このように構成された電線接続用端子に対して電線１６
を取付ける場合、まず第７図のようにネジ２４を戻して
上動させた状態において、端子座１１或は１３と電線押
え板２１との間に電線１６を挿入した後、ネジ２４を締
付けると、端子座１１或は１３に加わる電線１６締付力
は枠体１８の支持突起２０で支えられ、電線１６は枠体
１８と端子座１１或は１３で形成する角端子の端子座１
１或は１３と電線押え板２１間に第８図のように締付け
られ、この締付状態において、電線１６は端子座１１或
は１３上のネジ孔２５内に喰い込むため、この締付状態
で電線１６が引張られても容易に抜けることはない。

次に、端子座１１或は１３に圧着端子１７を取付ける場
合、まず、ネジ２４を戻して電線押え板２１を枠体１８
内の最上端付近まで−に動させて係合突起２２と係合溝
２３との係合を解除させた状態において枠体１８を挿着
溝１９に沿って第７図Ｃ矢印方向に移動させて基台１か
ら取外すとともに、その後に圧着端子１７を端子座１１
或は１３°」−に挿入し、かつ、ネジ孔２５に対するネ
ジ２４の締付けによってラグ端子１７を端子座１１或は
１３上に容易に取付けることができる。

なお、第１１図、第１２図に示すように、電線押え板２
６に対してネジ２７を回転可能かつ上下動不能に取付け
ることによって、基台１に対する枠体１８の取付け・取
外しを容易にすることができる。

次に、本考案の効果について説明する。

本考案は回路遮断器の接点を含む内部配線取付用導電材
製端子座を取付けた回路遮断器の合成樹脂製基台に対し
て、端子座に対する電線挿入方向から挿入して端子座と
ともに角形端子を形成するコの字状枠体の挿着溝と、電
線挿入方向の移動が規制された状態で上下動可能に枠体
内に嵌合した電線押え板の枠体から突出した保合突起と
上下動可能にして電線挿入方向の移動不能に係合する係
合溝とのそれぞれを設けるとともに、電線押え板を少な
くとも枠体内の最上端に移動させた状態で係合突起と係
合溝との係合解除可能に形成し、かつ、枠体の左右両側
壁に対して、枠体上面からのネジによる電線押え板を介
しての電線締付時に端子座の下面を支持する支持突起を
設け、更に、端子座に対してラグ端子取付用ネジ孔を設
けた電線接続用端子にある。

これによって、本考案は裸電線及びラグ端子とも容易か
つ確実に取付けることができ、しかも、生産コストの安
い電線接続用端子を得ることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の接点オフ状態を示す略体破
断側面図、第２図はその接点オン状態を示す略体破断側
面図、第３図はその要部詳細図、第４図は第３図の平面
図、第５図は第３図のＡ−Ａ線断面図、第６図は第３図
のＢ−Ｂ線断面図、第７図はネジ２４戻し状態における
第３図のＢＢＢ線断面図第８図は本実施例の電線１６締
付状態を示す説明図、第９図はその圧着端子１７締付状
態を示す説明図、第１０図は第９図の平面図、第１１図
は本考案の別実施例の説明図、第１２図は第１１図のネ
ジ２７戻し状態を示す説明図である。 １・・・基台、４・・・接点、８・・・回路遮断器、１
１．１３・・・端子座、１２．１６・・・電線、１８・
・・枠体、１９・・・挿着溝、２０・・・支持突起、２
１・・・電線押え板、２２・・・係合突起、２３・・・
係合溝、２４・・・ネジ、２５・・・ネジ孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回路遮断器の接点を含む内部配線取付用導電材製端子座
   を取付けた回路遮断器の合成樹脂製基台に対して、端子
   座に対する電線挿入方向から挿入して端子座とともに角
   形端子を形成するコの字状枠体の挿着溝と、電線挿入方
   向の移動が規制された状態で上下動可能に枠体内に嵌合
   した電線押え板の枠体から突出した係合突起と上下動可
   能にして電線挿入方向の移動不能に係合する係合溝との
   それぞれを設けるとともに、電線押え板を少なくとも枠
   体内の最上端に移動させた状態で係合突起と係合溝との
   係合解除可能に形威し、かつ、枠体の左右両側壁に対し
   て、枠体上面からのネジによる電線押え板を介しての電
   線締付時に端子座の下面を支持する支持突起を設け、更
   に、端子座に対してラグ端子取付用ネジ孔を設けること
   を特徴とする電線接続用端子。