JPS5920370B2 - 悪臭ガスの浄化方法 - Google Patents

悪臭ガスの浄化方法

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JPS5920370B2
JPS5920370B2 JP54077673A JP7767379A JPS5920370B2 JP S5920370 B2 JPS5920370 B2 JP S5920370B2 JP 54077673 A JP54077673 A JP 54077673A JP 7767379 A JP7767379 A JP 7767379A JP S5920370 B2 JPS5920370 B2 JP S5920370B2
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【発明の詳細な説明】 本発明は悪臭ガスの除去方法に関するもので、更に詳し
くは悪臭主成分として硫化水素、メチルメルカプタン、
硫化メチル等の硫化物、アンモニア、トリメチルアミン
等の塩基性窒素化合物などを含有する悪臭ガスから、こ
れらを極めて高い除去率で除去する方法に関する。
一般に、し尿処理場、下水処理場、畜産、水産加工工場
、その他製造工場などにおいては、硫化水素、メルカプ
タン類、チオエーテル類、アンモニア、アミン類、低級
脂肪酸などの不快な悪臭を持つ物質が排出されるため、
これらの悪臭物質を除去するために、従来より水洗浄、
薬液洗浄、活性炭吸着、触媒酸化法、オゾン酸化法など
種々の方法が単独もしくは、組み合わせで採用されてい
る。
しかしながら、悪臭は、微量多成分系のため従来の方法
は必ずしも満足すべきものではない。
例えば水洗浄ではアンモニアが多少除去できる程度であ
る。
−力値化水素、メルカプクン類の硫黄化合物に対する吸
収除去率が高いアルカリ洗浄法も、例えばし尿処理場の
し尿投入槽など硫化水素が投入時に数百ppm発生する
ような瞬間的高濃度臭気の対策には広く利用されている
が、チオエーテル類の除去率は低く、また大気中あるい
は、し尿から発生する炭酸ガスを吸収するため、アルカ
リの消費が著しく、更に洗浄廃液には硫化物が含まれて
いるため酸化処理、中和処理などの後処理が必要であっ
た。
酸化剤を用いた薬液洗浄法については、例えば次亜塩素
酸ナトIJウム溶液による洗浄法は硫化水素をはじめ他
の方法で除去困難なチオエーテル類の除去率が高く、ま
たアンモニアもクロラミンヲ経由して窒素にまで分解さ
せてしまう効果を持っているが、悪臭物質に対する薬品
の消費量が多く、また洗浄後のガスに塩素、塩素化合物
が残り、塩素臭だけでなく、周辺植物に被害を与え、周
辺機器の腐食を促進させてしまう問題があった。
気相酸化を利用したオゾン酸化法も悪臭物質との反応は
比較的遅く、触媒共存で利用されなければ、マスキング
効果としての悪臭対策でしかなかった。
また処理ガス中に未反応オゾンが高濃度で残っていれば
、次亜塩素酸ナトリウムを用いた場合の塩素臭と同じく
酸化性ガスが他の問題を引き起こすことになる。
活性炭吸着による悪臭ガスの除去法は初期効果はよいが
、湿度、水分による影響を受け、活性炭へ水分の吸着が
起るとチオエーテル類はほとんど除去できなくなり、ま
た吸着破過時間の違いにより、処理ガスの臭気変化が起
る。
また圧力損失の大きな吸着層へ多量のガスを通すため、
強力なファンが必要となり、更に吸着後の活性炭の交換
再生が繁雑であるという欠点があった。
触媒酸化法では大型の装置が必要となり、高濃度の悪臭
成分を含むガスには都合がよいが、薄い悪臭ガスに対し
ては加熱のための燃料代が高くなってしまう。
本発明者らは、先にオゾン酸化あるいはアルカリ洗浄法
で粉末活性炭を添加懸濁させると悪臭除去により効果的
であることを提案している。
つまりアルカリ洗浄液に活性炭を添加すれば、悪臭主成
分である硫化水素は通常より低いpHで100%近い除
去率の達成が可能となり、そのpH低下だけ炭酸ガスの
吸収が少なくなり、アルカリ消費量が大巾に節約できる
また活性炭の触媒効果とオゾンの働きによって、溢流廃
液は酸化処理されているため、活性炭の分離のみで希釈
あるいは中和放流しても臭気の再発生は起らないという
利点がある。
本発明者らは更に詳しく種々の研究を重ね、活性炭懸濁
効果について調べた結果オゾンを混合せず、50ppl
Il程度の硫化水素を含むガスを連続的に吸収除去して
いるアルカリ性活性炭懸濁液により硫化水素が効果的に
除去されること、次いで処理済ガスを酸化処理するとア
ルカリ性活性炭懸濁液で充分に除去されないメルカプタ
ン類、チオエーテル類を効果的に除去できること、また
酸化工程からの排ガス中に含まれる酸化性ガスはアルカ
リ液により効果的に吸収されること、更にほこのように
アルカリ性液による二段階処理の間に酸化剤処理工程を
導入すると少い薬液量で効果的に悪臭成分を除去できる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の目的は薬液使用量を最小限にし、高い
悪臭除去効果を有する新規な方法を提供することにある
本発明は炭酸ガスの吸収が少なく、硫化水素の除去率の
高いアルカリ性活性炭懸濁洗浄法とメルカプタン類、チ
オエーテル類に高い除去率を示す酸化剤洗浄法とを効率
よく組み合わせたことに特徴がある。
即ち、悪臭主成分である硫化水素ははじめに安価なアル
カリ性活性炭懸濁液で効率よく除去し、次に微量含まれ
ている強い悪臭物質であるメルカプタン類、チオエーテ
ル類を高価な酸化剤で除去し、処理ガスに残る酸化性ガ
スは前段の活性炭懸濁液と接触させ無害化させるもので
ある。
本発明法の第1工程でのアルカリ性活性炭懸濁液による
硫化水素の除去は酸素の存在下に活性炭を触媒として次
の諸反応によって酸化されるものと考えられる。
H2S+Na0)−I−+NaH8十H20(1)H2
S+2NaOH−+Na2S+2H20(2)2Na2
S+H20+202→Na2S2O3+2NaOH(3
)2NaH8+202−I−Na2S203+H20(
4)NaH8+NaHCO3−4−02−+Na2SO
3+H20+CO2(5)2 Na2S203+2NaHCO3−1−202→2Na
2SO4−1−1(204−2α)、(6)Na2SO
3+−02−+Na2S04(7)つまり硫化水素は硫
化物イオンS−1水硫化イオン5H−−とじて溶液中に
吸収され、活性炭を触媒して、チオ硫酸イオン52O3
−−1亜硫酸イオン5O3−1硫酸イオン5O4−−と
順次悪臭ガス自体にあるいは補充的に加えられる空気中
の分子状酸素により酸化される。
なお、次亜塩素酸ナトIJウムで硫化水素を酸化する場
合、次式のように硫化ナトリウム1モルに対して1〜4
モルの酸化剤を必要とすることになる。
Na2S+4NaCIO+Na2SO4+4NaC1(
8)Na2S+H20+NaC10−”S+Na01+
2NaOH(9)アルカリ性活性炭懸濁液を用いる場合
、pHを10程度に保てば炭酸ガスの吸収も少なく(た
とえば従来のpH14程度の処理に比べて炭酸ガス吸収
が少いことによるアルカリ消費量の減少は約60%にも
達する)、硫化水素については100%近い吸収効果を
示し、硫黄コロイドの析出もなく、また逆に炭酸ガスの
吸収により生成した炭酸ナトリウムを多少含んだ方が除
去率が上るという利点もある。
本発明においては、アルカリ性懸濁液により吸収されに
くいメルカプクン類、チオエーテル類、アンモニア、ア
ミン類は、第二工程で酸化されて除去される。
たとえば酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムを用いる場
合、酸化反応は以下の諸式に従い進行する。
メチルメルカプタンの場合 2CH3SH+NaC10−”(Gl−(3)2S2+
H20+NaC1(10)(a(3)2S2+5NaC
IO+17T20−+2CH3SO31−+−1−5N
aC101)硫化メチルの場合 (OHa)2S+nNaC31ト(CHa)2SOn+
nNacl (12)n==1,2、あるいは3゜ アンモニアの場合 2NH3+3Na01□、+3NaC1+3H20(1
3)トリメチルアミンの場合 (O′H8)3N−1−9NaCI FH,NO2+9
Na01+2002+3鶴0(14) このようにして第2工程において微量に存在していた悪
臭成分は除去されるが、同時に酸化剤の分解により生ず
る塩素C12、一酸化塩素c12oなどの酸化性ガスが
排ガス中に混入する。
これら酸化性ガスは、悪臭自体はそれ程でなくてもその
まま大気中に放出することは環境を汚染するので好まし
くない。
したがって本発明では第3工程として、第2工程からの
排ガスをアルカリ洗浄して残留酸化性ガスを除去する。
第2工程で用いる酸化剤としては次亜塩素酸塩以外にも
、次亜臭素酸塩、過酸化水素、ガス状オゾンあるいはこ
れらの併用系も用いられる。
ガス状オゾンの場合、第3工程でアルカリ洗浄のみでは
除去が不完全となるこさがある。
この場合、アルカリ液に活性炭を懸濁して第1工程で利
用した排出液を用いれば、その分解が促進されて、除去
可能である。
懸濁活性炭の存在は、他の酸化剤から発生する酸化性ガ
スのアルカリ除去に対しても何ら悪影響を与えない。
以下、図面を参照しつつ本発明を説明する。
第1図は、本発明方法における曝気工程を除く主要工程
を実施するための装置系の一例の配置図である。
第1図において、し尿処理場、下水処理場等から送られ
、硫化水素、メチルメルカプクン、硫化メチル、アンモ
ニア、トリメチルアミンなどの成分を含有する悪臭ガス
1は、ブロワ−2を経て、第1洗浄塔3の下部へ装入さ
れ、塔内に充填されたラシヒリング等の充填材4中を上
昇する間にスプレーノズル5から散布されるpHが10
程度のアルカリ性活性炭懸濁液と気液接触して、主とし
て硫化水素からなる悪臭成分を前述の(1)〜(7)の
反応により濃化吸収され、ミストがデミスタ−6で除去
さ糺て、第1洗浄塔3を出る。
洗浄塔内でのガス流速はたとえば約1 m/secであ
り、接触時間は約1秒程度とる。
(なお、第2塔、第3塔における洗浄のための接触条件
もほぼ第1塔と同じでよい。
)−力、たとえば平均粒度が200メツシユより小さい
活性炭を約1重量%含むアルカリ性活性炭懸濁液7は、
その調整タンク8内で水酸化ナトリウム等のアルカリに
よりpH9〜11、好ましくは約10程度に調整され、
ポンプ9を経てスプレーノズル5を経てたとえば悪臭ガ
スl @” /vtinに対して約3t/miR程度の
割合で塔3中に散布され、充填材4を通過する間に悪臭
ガス中の主として硫化水素を吸収して塔底液10となり
、更に調整タンク8に戻される。
調整タンク8には、そのpHをpHメーター11により
検出し、その値によって槽12に貯えられた濃厚アルカ
リ溶液13が薬注ポンプ14を通じて供給され、また槽
15に貯えられた活性炭濃厚懸濁液16がスラリーポン
プ1Tを経由して供給され、更に調節弁18、配管19
を通じて補給水が供給される。
次いで第1塔3を出、硫化水素を除去された悪臭ガス2
0は配管21を経て、第2洗浄塔22の底部へ供給され
、充填材23中を上昇する間に、スプレーノズル5から
散布されるたとえば有効塩素濃度が約100m9/lの
次亜塩素ナトIJウムなどの酸化剤含有液と気液接触し
、メルカプタン類、チオエーテル類、アンモニア、アミ
ン類などの悪臭成分が酸化あるいは洗浄除去され、デミ
スタ−6を経て第2塔外へ排出される。
充填材23中を流下した酸化剤含有液は第2塔の底部に
塔底液24として貯えられ、ポンプ25を経てスプレー
ノズル5へ循環され、一部は配管26を経て、廃液槽2
7に送られる。
−力、第2塔22の塔底には、槽28中に貯えられた濃
厚酸化剤溶液29が薬注ポンプ14を経て供給され、ま
たpHメーター11の測定値により槽31に貯えられた
酸溶液31が薬注ポンプ14を通じて供給され、また調
節弁18および配管19を通じて補給水が加えられ、塔
底液24中の酸化剤濃度を調整し、またpHをほぼ中性
に維持する。
第2塔の排出ガス32は悪臭成分を除去されているが酸
化剤の分解による酸化性ガスが混入しているので、配管
33を通じて第3洗浄塔34の塔底に導入され充填材3
5中を上昇する間に、スプレーノズル5から散布された
アルカリ性活性炭懸濁液と気液接触して、酸化性ガスを
吸収除去され、デミスタ−6を経て、はぼ清浄な排出ガ
ス36として大気中に放出される。
一方アルカリ性活性炭懸濁液は、第1塔供給用に調整タ
ンク8内に貯えられたものをポンプ37を通じてノズル
5に供給するものであり、充填材35中を流下して第2
塔の排出ガスと気液接触したのち、塔底液として貯えら
れたのち、配管38を経由してタンク7に循環されるが
、その一部は配管39より溢流して、貯槽27に供給さ
れ、ここで第2塔の排出液き混合され、活性炭を分離回
収したのち、配管40から排出される。
第3塔の洗浄液としては、第1塔からの排出液の混入し
たアルカリ性活性炭懸濁液を用いる。
その理由の一つは、活性炭の存在が、酸化性ガスの分解
に効果があることであるが、その他に第1塔からの排出
液にはチオ硫酸イオン52O3−が含まれていることに
よる。
すなわち、本発明者らによれば、第1塔のように硫化水
素を長時間吸収除去しているアルカリ性活性炭懸濁液を
分析したところ、硫化物イオンS−は検出されず、ヨウ
素滴定から8203−一イオンが中間酸化生成物として
比較的蓄積されやすいことがわかった(後記実験例1)
そしてこのS’zOa−−イオンの存在は酸化性ガスの
除去に特に有効であり、特に活性炭との共存下で酸化性
ガスの除去を行うのに有効である。
したがって、第1塔からのアルカリ性懸濁液を洗浄液と
して供給すれば、第2塔からの排出ガスに含まれる酸化
性ガスが極めて有効に除去される。
本例では第2塔からの溢流廃液と第3塔からの溢流廃液
を槽27中で混合し、活性炭を分離したのち、放流する
このような混合処理により、第2塔からの溢流廃液に含
まれる未反応酸化剤が第3塔からの廃液中に含まれる活
性炭あるいはチオ硫酸イオンの存在下に分解されるので
、放流水中の未反応酸化剤による悪臭や塩素臭の発生が
防止できる。
上述したように、本発明の方法によれば、悪臭主成分と
して比較的高濃度で存在する硫化水素は、高価な酸化剤
で直接処理せず、安価なアルカリ性活性炭懸濁液中で悪
臭ガス自体あるいは補充的に加えられる空気に含まれる
分子状酸素により酸化し、このような比較的緩和な酸化
条件では除去されないメルカプタン類、チオエーテル類
、アンモニアあるいはアミン類などの悪臭成分のみを引
き続く酸化剤洗浄工程で除去することにより、高価な酸
化剤洗浄の負荷を著しく減少することが可能になる。
第1工程でのアルカリ性活性炭懸濁液に酸化剤を混入し
、本発明の第1工程と第2工程を同時に実施することも
考えられることである。
しかし、この場合には、強力な酸化剤が硫化水素の酸化
に消費され、メルカプタン類やチオエーテル類のような
難酸化性の悪臭成分の酸化に有効に作用せず、また本発
明においては硫化水素の酸化に有効に使用される分子状
酸素が有効に機能しなくなる。
更にこの場合には、硫化水素の酸化生成物がチオ硫酸イ
オンに止まらず、硫酸イオンにまで酸化されるため、反
応の進行に伴うp)(の低下が著しく、アルカリの消費
量も著しく増大すを。
また本発明においては、第2工程で使用された酸化剤に
起因する酸化性ガスは第3工程でアルカリにより除去さ
れ、しかもこの際に、上記例に示したように第1工程か
ら抜き出されたアルカリ性活性炭懸濁液を使用すること
により、そこに含まれる活性炭ならびにチオ硫酸イオン
を酸化性ガスの分解、除去に有効に利用することが可能
になる。
また第3工程からの排液と第2工程からの排液を混合処
理すれば、後者に含まれる酸化剤が有効に除去され、酸
化剤の使用に伴う環境汚染の問題も全て除くことができ
る。
以下、本発明の効果を証明するための実験例をいくつか
示す。
実験例 1 アルカリ性活性炭懸濁液で硫化水素を長時間吸収した後
、液中に硫化物イオンS−一が検出されずチオ硫酸イオ
ン5203− が約400 my/ を検出すれたこと
から硫化ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムを用いてアル
カリ性活性炭懸濁液内での酸化反応性を各々調べた。
反応容器として1tメスシリンダーを用い、多孔質ガラ
スのフィルターボールがら空気を17/mでメスシリン
ダー底部25℃の懸濁液に注入した。
活性炭は武田薬品工業■製シラサギD(粒径は95%以
上が200メツシユ(タイラー)下である)を1重量%
加えた。
懸濁液はpHを10と一定に保ち、炭酸ナトリウム添加
したものでは5g/l加えて行なった。
各処理時間で試料を一部採取しr紙で活性炭を沢過分離
した後、硫化物イオン濃度は北側式溶存硫化物イオン検
知管(明光理化学工業■製)にて測定、更にチオ硫酸イ
オンは1/100Nヨウ素標準溶液の逆定滴により濃度
を求めた。
硫化物イオンの減少性は第2図Aの結果に示した。
初期濃度400m9/lでも活性炭添加により200〜
250m9/lに減少し、約10分空気を注入し攪拌す
ると、はとんど消失してしまう。
炭酸ナトリウムを添加した方が減少する時間は早い。
また比較のため活性炭を添加していないものも図示した
この結果より硫化物イオンの酸化除去速度が早いことが
わかる。
次にチオ硫酸ナトリウムで調製したチオ硫酸イオン40
0m9/を溶液の結果を第2図Bに示した。
活性炭を懸濁添加させてもほとんど変化なく、60分処
理でも5%程度の減少しか見られなかった。
以上の結果よりアルカリ性活性炭懸濁液は悪臭ガス中の
硫化水素を効率よく吸収除去するがチオ硫酸イオンから
亜硫酸イオン、硫酸イオンへの酸化は比較的遅い反応で
あり、懸濁液にチオ硫酸イオンが蓄積されやすいことが
わかる。
実験例 2 酸化性ガスの代表として塩素およびオゾンの吸収性をア
ルカリ性活性炭懸濁液で調べた。
装置は内容300m1のドレツセル式洗気ビンに初期p
H10、チオ硫酸イオ7400m?/l、炭酸ナトリウ
ム59/lを含む1%活性炭懸濁液200mA’を入れ
酸化性ガスを含む空気l t/minの流速で洗気ビン
に10分間通した。
洗気ビンのノズルは471mであり、空気は比較的大き
な泡となる。
懸濁液を通した空気を次に1%ヨウ化カリウム溶液の入
ったミゼットインピンジャーを通し、酸化性ガスの残存
量を測定し、懸濁液での吸収率を求めた。
なおチオ硫酸イオンを含まない懸濁液についても行ない
第1表の結果を得た。
酸化性ガスとして塩素は多孔質ガラスのフィルターボー
ルで曝気している100TLlのIN塩酸溶液に次亜塩
素酸ナトリウム溶液を薬注ポンプで微量加え、CCl2
95ppを含む酸化性ガスを得た。
またオゾンは紫外線ランプ(ウシオ電機■製ULO−−
6DQ6W低圧水銀灯)の外側に乾燥空気を通して03
881)I)[0を含む酸化性ガスを得て用いた。
この結果よりチオ硫酸イオンを含むアルカリ性活性炭懸
濁液が酸化性ガス、特にオゾンの除去に効果を示すこと
が明らかである。
実験例 3 第3図に示した実験装置を用い、実際のし尿処理場から
採取した生し尿と嫌気性し尿脱離液から生じる悪臭の除
去テストを行なった。
試料タンク51に貯えた生し尿もしくは嫌気性し尿脱離
液は、薬注ポンプ52を経由してカラム53上部より約
LOmA?/分の速度で加えられ、充填材54を流下す
る間に、ポンプ55、流量調節弁56、流量計57を経
て塔底より1t1分の流量で導入された空気と気液接触
し、悪臭成分を除いたのち塔底より水位調節管5Bを経
て抜き出され貯留タンク59に貯えられた。
カラム53の塔頂より抜き出された悪臭ガスは容量30
0m1のドレツセル式洗気ビンからなる第1洗気ビン6
0、第2洗気ビン61、第3洗気ビン62を通過する間
に順次洗浄処理を受けて、出口配管63より排気された
第1洗気ビン60および第3洗気ビン62には、チオ硫
酸イオン400”?/l、炭酸ナトリウム59/lおよ
び1重量%の活性炭を含むpH10の懸濁液が装入され
、第2洗気ビン61には有効塩素濃度125〜/lの次
亜塩素酸すl−IJウム溶液をpH8,5に調節して入
れた。
各洗気ビンの前後で悪臭ガスが自由に採取できるように
ピンチコツクロ4でとめた分取管65a〜dをつけた。
この分取管65から北側式ガス検知管によって高濃度で
検出される硫化水素あるいはアンモニアを調べた。
第1の分取管65aを開くと生し尿、あるいは脱離液か
らの強烈な臭気が出るが、アルカリ性活性炭懸濁液を通
った第2の分取管65bの臭気はメルカプタンの乾いた
臭気であり、次亜塩素酸すl−IJウム溶液を通った第
3の分取管65cの臭気は強い塩素の刺激臭があり、第
3の洗気ビン62を通ったものはほとんど臭気を感じな
かった。
なお、ガス検知管での測定では、生し尿ではアンモニア
は原臭で10ppm以下であり、硫化水素は220pp
I11であった。
脱離液からの原臭気ガスにはアンモニア210 ppm
、硫化水素130ppm検出されるが第1の洗気ビン6
0を通ると硫化水素は検出されず、アンモニアも初期に
90%程度吸収されていることが認められ、また懸濁液
は弱いアミン臭を持つが10分程度の密閉放置で無臭と
なってしまうことがわかった。
30分程度悪臭ガスを通した後各分取管65a−dより
臭気袋にガスを採取し、ガスクロマトグラフ法による硫
黄化合物の分析と官能テストを行なった。
結果は第2表に示す。
なお原臭は直接ガスクロマトグラフ分析計に注入し、そ
の他は200倍に濃縮したものを注入した。
以上の結果よりアルカリ性活性炭懸濁液が硫化水素の除
去に極めて効果的なこと、また次亜塩素酸ナトリウム溶
液がメルカプタン類、チオエーテル類の酸化除去に効果
的であることが示された。
実験例 4 溢流廃液の処理についてアルカリ性活性炭懸濁液に対す
る次亜塩素酸ナトリウムの反応性を調べた。
1%粉末活性炭を含むpH10のアルカリ性懸濁液1t
に有効塩素濃度1oomvtになるように次亜塩素酸ナ
トリウムの濃厚溶液を加え10分間攪拌後、r紙で活性
炭を分離し、P液を得た。
沢液2001′nlを塩酸で酸性にした後、洗気ビンに
入れ、空気1t/Mで遊離塩素を追い出し、1%ヨウ化
カリウム水溶液を入れたミゼットインピンジャーでヨウ
素を遊離させたが、ヨウ素の遊離はまったく認められず
、活性炭懸濁液で全て次亜塩素酸ナトリウムが分解して
しまうことが解った。
なお、活性炭を加えない場合で同じ操作を行なうと次亜
塩素酸ナトリウムの分解は全く認められず、塩素の回収
率は988%であった。
このことにより第1図に示した第2の洗浄塔22より溢
流された廃液中に残留している酸化剤は第3の洗浄塔3
4から溢流されるアルカリ性活性炭懸濁液と混合すれば
簡単に分解されてしまうことがわかる。
上記において、第1図に示した装置例に基づいて本発明
法の曝気工程を除く主要工程を説明したが、本発明の基
本的な第1〜3の洗浄工程は第4図の装置を用いて行う
こともできる。
第4図中の符号は第1図と同一部分に同符号をつけてあ
り、この例では第1の洗浄塔3を流下したアルカリ性活
性炭懸濁液を調整タンク8に戻さず、直接第3の洗浄塔
34で利用する方式であり、比較的高いチオ硫酸イオン
濃度で、酸化性ガスを含む処理ガス32の洗浄ができる
ことになる。
本発明の第1および第2の方法は、上記で説明した装置
系に、更に第5図に示すような改良を加えて、実施する
ことができる。
第5図中の符号は第1図と同一部分に同符号をつけてあ
り、この例は悪臭ガスにアンモニア、アミン類を高濃度
で含むものに適用される。
つまり悪臭ガス1にアンモニア、アミン類が多く含まれ
ているとアルカリ性活性炭懸濁液のpHがIOであろう
とも硫化水素を吸収したチオ硫酸イオンを含む懸濁液1
0aにはアンモニア、アミン類が入って来るため、第3
の洗浄塔34で散布する以前に配管41を経て空気曝気
槽42に入れコンプレッサー43から圧送された空気を
散気管44から注入し、アンモニア、アミン類を放出す
せた後、スラリーポンプ37に送り無臭にした懸濁液を
第3の洗浄塔34で利用するものである。
−力空気曝気槽42で排出されたアンモニア、アミン類
を含むガス47は第1の洗浄塔出口の硫化水素のほとん
ど除かれた悪臭ガスと混合され混合ガス20aとして第
2の洗浄塔22の下部へ送られ、この洗浄塔22で酸化
処理される(第1の方法)。
この際、曝気槽42からの排ガス47をオゾン発生器も
しくはオゾン供給源45からのオゾン化ガス46と混合
してから第1洗浄塔3からの排ガスと混合するとオゾン
と酸化反応の早いトリメチルアミンなどは気相で酸化除
去することができる(第2の方法)。
またオゾン化ガスの供給源としては水処理に利用したオ
ゾン化ガスの排ガスである未反応オゾンを利用すること
が出来る。
なお、本発明の実施にあたり、各洗浄塔の大きさは同一
でなくてもよく、また各洗浄工程はタテ型の3塔方式を
横型の槽を3つに仕切って洗浄する方式で実施してもよ
いことは言うまでもない。
以上のように本発明によれば薬剤使用量を最小限にし、
高い除去効果を有する悪臭ガスの除去方法が提供され、
本発明の採用によって得られる経済的効果ははかりしれ
ないものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図および第4図は、それぞれ、本発明方法の曝気工
程を除く主要工程を実施するための装置系の例における
各機器の配線図である。 第5図は本発明方法を実施するための装置系の例におけ
る各機器の配置図である。 第2図A、Bは、本発明の第1工程に対応する条件下で
のS−−イオンおよび5203− イオンの除去速度を
示すグラフ、第3図は本発明方法の有効性を証明するた
めに用いた実験装置系の配置図である。 1・・・・・・原悪臭ガス、3,22,34・・・・・
・洗浄塔、4.23,35・・・・・・充填材、8・・
・・・・アルカリ性活性炭懸濁液調整タンク、24・・
・・・・酸化剤を含む洗浄液、27・・・・・・第2塔
、第3塔排液処理槽。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記の工程イ)〜に)を包含することを特徴とする
    悪臭ガスの浄化方法。 (イ)硫化物および塩基性窒素化合物を含む悪臭ガスを
    酸素の存在下にアルカリ性活性炭懸濁液により洗浄する
    第1洗浄工程、 (ロ)第1洗浄工程から抜き出したアルカリ性活性炭懸
    濁液を空気で曝気する曝気工程、 (ハ)第1洗浄工程からの排ガスおよび曝気工程からの
    排ガスを酸化剤含有液により洗浄する第2洗浄工程、お
    よび (勾 第2洗浄工程からの排ガスを曝気工程から抜出し
    た曝気後のアルカリ性活性炭懸濁液により洗浄する第3
    洗浄工程。 2 下記の工程(イ)〜に)を包含することを特徴とす
    る悪臭ガスの浄化方法。 (イ)硫化物および塩基性窒素化合物を含む悪臭ガスを
    酸素の存在下にアルカリ性活性炭懸濁液により洗浄する
    第1洗浄工程、 (ロ)第1洗浄工程から抜き出したアルカリ性活性炭懸
    濁液を空気で曝気する曝気工程、 (/] 曝気工程からの排ガスを別途形成したオゾン
    含有ガスと混合処理するオゾン混合工程、(ロ)第1洗
    浄工程からの排ガスおよびオゾン混合工程からの排ガス
    を酸化剤含有液により洗浄する第2洗浄工程、および (ホ)第2洗浄工程からの排ガスを曝気工程から抜出し
    た曝気後のアルカリ性活性炭懸濁液により洗浄する第3
    洗浄工程。
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JPS5271381A (en) * 1975-12-11 1977-06-14 Mitsubishi Electric Corp Method of deodorizing exhaust gas containing malodorous components
JPS5291777A (en) * 1976-01-26 1977-08-02 Teller Environmental Systems Method and apparatus for treating compounds containing smelling sulfur

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