JPS5919595B2 - 低アルカリ性グラウト材 - Google Patents
低アルカリ性グラウト材Info
- Publication number
- JPS5919595B2 JPS5919595B2 JP2456978A JP2456978A JPS5919595B2 JP S5919595 B2 JPS5919595 B2 JP S5919595B2 JP 2456978 A JP2456978 A JP 2456978A JP 2456978 A JP2456978 A JP 2456978A JP S5919595 B2 JPS5919595 B2 JP S5919595B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- grout
- water
- cement
- blast furnace
- furnace slag
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、トンネル等の裏込め材、空洞充填材等として
特に水と接する個所に注入するに適したグラウトに関す
る。
特に水と接する個所に注入するに適したグラウトに関す
る。
より詳細には、本発明は、本発明者が開発し先に特許出
願した先願(特願昭51−14973号)の明細書に記
載された技術を改良発展させた発明であつて、市販され
ている高アルカリ性水ガラス液を酸性液材で処理してほ
ぼ瞬結に近い短時間(5乃至20秒程度)でゲル化する
臨界領域を越えて中性−酸性にして得たシリカゾル溶液
とボルトランドセメントとの間に起こる凝結反応を利用
するグラウト又は注入薬液のうち、セメント分を高炉ス
ラグで置換し、置換率を増してゆくと置換率85%以上
になると可溶性アルカリ剤を添加する必要がなくなり、
しかも固結物の強度も上昇しアルカリの溶脱も少なくな
るという新たな知見に基づいて完成されたものである。
願した先願(特願昭51−14973号)の明細書に記
載された技術を改良発展させた発明であつて、市販され
ている高アルカリ性水ガラス液を酸性液材で処理してほ
ぼ瞬結に近い短時間(5乃至20秒程度)でゲル化する
臨界領域を越えて中性−酸性にして得たシリカゾル溶液
とボルトランドセメントとの間に起こる凝結反応を利用
するグラウト又は注入薬液のうち、セメント分を高炉ス
ラグで置換し、置換率を増してゆくと置換率85%以上
になると可溶性アルカリ剤を添加する必要がなくなり、
しかも固結物の強度も上昇しアルカリの溶脱も少なくな
るという新たな知見に基づいて完成されたものである。
グラウトは種々の用途に広く応用されているが、トンネ
ル掘削工事や上水道若しくは農業用水路の補修を通水状
態のままで行なう場合等には、グラウト注入時にグラウ
トから水道水若しくは農業用水等に逸出するアルカリ分
をできるだけ少なくするために特に低アルカリ性のグラ
ウトが必要になるにも拘らず、従来技術によるグラウト
はどれも水質汚染防止の関点からは不満足なものであつ
た。
ル掘削工事や上水道若しくは農業用水路の補修を通水状
態のままで行なう場合等には、グラウト注入時にグラウ
トから水道水若しくは農業用水等に逸出するアルカリ分
をできるだけ少なくするために特に低アルカリ性のグラ
ウトが必要になるにも拘らず、従来技術によるグラウト
はどれも水質汚染防止の関点からは不満足なものであつ
た。
セメント固結物は高いアルカリ性を示し、固結後長期間
にわたつてアルカリを溶出し続ける性質を持つので、ア
ルカリ汚染防止の点からは必ずしも望ましいものではな
いが、固結後の強度が大きいために広く用いられている
。本発明は、注入作業時及び固結後に接触する水中に移
行するアルカリ分が極めて少ないグラウトを提供するこ
とを目的とする。本発明において用いる中性−酸性シリ
カゾル溶液、好ましくはpH1乃至4の酸性シリカゾル
溶液と組み合わせるセメントの量を減らしてゆき、その
代わりに潜在水硬性を持つ高炉スラグで置換すると、懸
濁しているセメント粒子や高炉スラグ粒子、更に骨材(
砂)を混入した場合には骨材粒子、の表面上にシリカゲ
ルが析出してこれらの粒子に粘着性を与えるとともに、
材料の分離(フリーシンク)をおさえ、水に接しても稀
釈されにくい性質を与えることが見い出された。
にわたつてアルカリを溶出し続ける性質を持つので、ア
ルカリ汚染防止の点からは必ずしも望ましいものではな
いが、固結後の強度が大きいために広く用いられている
。本発明は、注入作業時及び固結後に接触する水中に移
行するアルカリ分が極めて少ないグラウトを提供するこ
とを目的とする。本発明において用いる中性−酸性シリ
カゾル溶液、好ましくはpH1乃至4の酸性シリカゾル
溶液と組み合わせるセメントの量を減らしてゆき、その
代わりに潜在水硬性を持つ高炉スラグで置換すると、懸
濁しているセメント粒子や高炉スラグ粒子、更に骨材(
砂)を混入した場合には骨材粒子、の表面上にシリカゲ
ルが析出してこれらの粒子に粘着性を与えるとともに、
材料の分離(フリーシンク)をおさえ、水に接しても稀
釈されにくい性質を与えることが見い出された。
又、高炉スラグの置換率(ここで置換率とは、100重
量部のセメントの−部を高炉スラグで置換して、例えば
セメント15重量部と高炉スラグ85重量部とから成る
混合物を使用した場合に置換率85%という)を高めセ
メント含有率を減じても、強度の低下は予想より遥かに
小さく充分に実用に耐えるグラウトが得られ、特に最終
強度(材齢の高い固結物の強度では予期に反して置換率
の高いグラウトのほうが寧ろ優れた固結物を与えるとい
う知見が得られた。これは、臨界領域を越えて酸性側に
変えたときに水ガラス中の珪酸が何らかの変化を起こし
極めて汚性なシリカゾルに転化するためであり、スラグ
の潜在硬化性に由来する硬化反応が予想以上に促進され
るためであると考えられる。次に実施例を挙げて、本発
明について更に詳細に説明する。実施例 1 市販の水ガラス原液(JIS3号品)301と、75%
工業用硫酸4.51と、水9701とから、PH6.5
のシリカゾル溶液を調整した。
量部のセメントの−部を高炉スラグで置換して、例えば
セメント15重量部と高炉スラグ85重量部とから成る
混合物を使用した場合に置換率85%という)を高めセ
メント含有率を減じても、強度の低下は予想より遥かに
小さく充分に実用に耐えるグラウトが得られ、特に最終
強度(材齢の高い固結物の強度では予期に反して置換率
の高いグラウトのほうが寧ろ優れた固結物を与えるとい
う知見が得られた。これは、臨界領域を越えて酸性側に
変えたときに水ガラス中の珪酸が何らかの変化を起こし
極めて汚性なシリカゾルに転化するためであり、スラグ
の潜在硬化性に由来する硬化反応が予想以上に促進され
るためであると考えられる。次に実施例を挙げて、本発
明について更に詳細に説明する。実施例 1 市販の水ガラス原液(JIS3号品)301と、75%
工業用硫酸4.51と、水9701とから、PH6.5
のシリカゾル溶液を調整した。
このシリカゾル溶液1361を調合水として用い、これ
にセメント5kgと、高炉スラグ(商品名;エスメント
、新日本製鉄株式会社製)95kgと、川砂300kg
とを配合して、本発明によるグラウト(甲)を得た。一
方、比較のために、水1361を調合水として用い、こ
れにセメント160k9と川砂440kgとを配合して
従来法によるモルタル(乙)を得た。
にセメント5kgと、高炉スラグ(商品名;エスメント
、新日本製鉄株式会社製)95kgと、川砂300kg
とを配合して、本発明によるグラウト(甲)を得た。一
方、比較のために、水1361を調合水として用い、こ
れにセメント160k9と川砂440kgとを配合して
従来法によるモルタル(乙)を得た。
上記の両グラウトの一定量を採取して、夫々表一1に示
す稀釈率で蒸溜水に稀釈し、1分間良く攪拌し、30秒
静置した後、上澄み液をPH試験器で測定した。
す稀釈率で蒸溜水に稀釈し、1分間良く攪拌し、30秒
静置した後、上澄み液をPH試験器で測定した。
結果を表−1に示す。上表かられかるように、本発明グ
ラウトは、20倍程度の稀釈率では稀釈水のPH値は1
1前後であり比較的高いけれども、その以上の稀釈率に
なると急激にPH値が低下し、100〜200倍の稀釈
率で8.6以下(水道水の基準値)になる。
ラウトは、20倍程度の稀釈率では稀釈水のPH値は1
1前後であり比較的高いけれども、その以上の稀釈率に
なると急激にPH値が低下し、100〜200倍の稀釈
率で8.6以下(水道水の基準値)になる。
これに対し、従来法による比較グラウトの場合には、3
00倍近くまで稀釈してもPH値は11であり、8.6
以下にするには実に2000〜3000倍に稀釈しなけ
ればならない。即ち、本発明グラウトを用いると、汚染
される流水又は地下水等の量は、従来法によるグラウト
を用いた場合の約一ということになる実施例 2〜4 スラグ置換率を85%、90%、98%にした以外は実
施例1におけると同様にして本発明によるグラウトを得
、これらを4X4X16C!FLの三連型枠に流し込ん
で固結させ、JIS−R52Olの強さ試験法に準じて
一軸圧縮強度を測定した。
00倍近くまで稀釈してもPH値は11であり、8.6
以下にするには実に2000〜3000倍に稀釈しなけ
ればならない。即ち、本発明グラウトを用いると、汚染
される流水又は地下水等の量は、従来法によるグラウト
を用いた場合の約一ということになる実施例 2〜4 スラグ置換率を85%、90%、98%にした以外は実
施例1におけると同様にして本発明によるグラウトを得
、これらを4X4X16C!FLの三連型枠に流し込ん
で固結させ、JIS−R52Olの強さ試験法に準じて
一軸圧縮強度を測定した。
Claims (1)
- 1 水ガラス液を酸性液材で処理して得たシリカゾル溶
液とセメントとを主材とするグラウトにおいて、前記セ
メントを置換率85%以上で高炉スラグに置換したこと
を特徴とする低アルカリ性グラウト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2456978A JPS5919595B2 (ja) | 1978-03-06 | 1978-03-06 | 低アルカリ性グラウト材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2456978A JPS5919595B2 (ja) | 1978-03-06 | 1978-03-06 | 低アルカリ性グラウト材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS54117530A JPS54117530A (en) | 1979-09-12 |
JPS5919595B2 true JPS5919595B2 (ja) | 1984-05-07 |
Family
ID=12141784
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2456978A Expired JPS5919595B2 (ja) | 1978-03-06 | 1978-03-06 | 低アルカリ性グラウト材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5919595B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06145662A (ja) * | 1992-11-05 | 1994-05-27 | Nippon Chem Ind Co Ltd | 地盤注入剤及びその注入工法 |
JP3502306B2 (ja) * | 1999-08-27 | 2004-03-02 | 住友大阪セメント株式会社 | 可塑性注入材 |
US6712234B2 (en) * | 2000-02-14 | 2004-03-30 | Ti Group Automotive Systems Technology Center Gmbh | Fuel tank and method for its production |
-
1978
- 1978-03-06 JP JP2456978A patent/JPS5919595B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS54117530A (en) | 1979-09-12 |
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