JPH042536B2 - - Google Patents

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JPH042536B2
JPH042536B2 JP60134812A JP13481285A JPH042536B2 JP H042536 B2 JPH042536 B2 JP H042536B2 JP 60134812 A JP60134812 A JP 60134812A JP 13481285 A JP13481285 A JP 13481285A JP H042536 B2 JPH042536 B2 JP H042536B2
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polymer
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mortar
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  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、セメント、微粒セメント、共重合体
−水エマルジヨン及び界面活性剤を含むポリマ
ー・セメントモルタル用原料組成物に関する。 (従来の技術) ポリマー・セメントモルタルは、約60年以前英
国において見出され、我国においても約20年前か
らその重要性が認識されるようになつた。 ポリマー・セメントは主としてタイルの接着に
用いられる一方、またその良好な作業性のため、
モルタル外壁の下塗材として、さらに近年は、外
壁、床補修時の不陸調整材として広く使用されて
いる。 セメント、砂からなる組成物に、更に、0.1ミ
クロン程度の微粒ポリマー粒子を水中に分散させ
た、いわゆるポリマーエマルジヨン(ラテツク
ス)の適量を混入したポリマー・セメントモルタ
ル配合物は、硬化によつてセメント固有の特性に
加えて、曲げ強度、弾性、防水性等に優れたコン
クリート、モルタルとなる。さらに、このポリマ
ー・セメントモルタルの施行工法は通常のコンク
リート、モルタルの施行工法がそのまま採用でき
る利点がある。 ポリマー・セメント用に使用されるポリマー・
エマルジヨンとしては、アクリル重合体、エチレ
ン、酢ビ及びスチレン、ブタジエン共重合体の水
中エマルジヨンが知られている。しかして、これ
らエマルジヨンは水中における疎水性粒子の懸濁
体である故、長期にわたる経時変化、又はナトリ
ウム、カルシウム等の陽イオンとの接触又は振動
衝撃等の機械的シヨツクによつて、コロイドの懸
濁状態が破壊されて、エマルジヨンの凝固が生起
し易い。なおまた、セメント自体が12近辺のPHを
有する故、ポリマーエマルジヨンは単なるセメン
トとの接触によつても凝固が促進される。 このため、セメントへのポリマーエマルジヨン
の混入の際には、多少のエマルジヨンの凝固が生
起し、混入作業に支障をきたし、はなはだしい場
合には、混入作業は不可能となる。 さらにまた、この混入作業が円滑に進行したと
しても、混入後、あまりに早くエマルジヨンの凝
固がおこると、爾後のセメントの水和反応が阻害
されて、あたかもメリケン粉の混練時に、添加水
量不足に起因するメリケン粉の固粒化生成のよう
な現象があらわれ、モルタル打ち等の作業は不可
能となる。 したがつて、ポリマー・セメント組成物の調製
時に付随するこのような障害を回避するには、ポ
リマー・セメント調製時におけるポリマーエマル
ジヨンの凝固を防止する処理が必要となる。 そのための方策としては、ポリマーエマルジヨ
ンに適当な凝固防止剤を予め混入するのが効果的
である。この目的には、保護コロイドとして作用
する界面活性剤が有効である。 (発明が解決しようとする課題) 上記のポリマーエマルジヨンの安定剤としては
種々の界面活性剤が知られており、多数の界面活
性剤それぞれの特性に応じて最適な安定剤を選定
しなければならないことは当然であるが、さらに
重要なことは、その使用割合である。 すなわち、一般に、一定のポリマーエマルジヨ
ンに対して界面活性剤の使用量を増加するとエマ
ルジヨンの安定度は当然向上するが、一方、セメ
ントに対してその量が多くなると得られたモルタ
ルの機械的強度や、耐油、耐溶剤性等に悪影響が
あらわれることが知られている。 さらに、セメントの硬化後の脱水により、セメ
ント、砂の間にマトリツクスを生成し、その結合
を強固にする役割を果たすポリマーフイルムも同
様な影響を受けることも知られている。 したがつて、界面活性剤の種類と使用量とは用
いるポリマーエマルジヨンの種類、安定性及び脱
水後に生成するポリマーフイルムの強さ並びにセ
メント硬化状況、モルタルの強度に及ぼす影響を
みた上で最適のものを選択し、次にポリマーエマ
ルジヨンの添加量を変えたポリマー・セメントを
用いてモルタルを作り、その特性値を勘案するこ
とによつて安定剤、ポリマーエマルジヨンの最適
量が決定される。 一方ポリマー・セメントモルタルの主要な他の
成分として、セメント及び砂があるが、この両者
の配合比やその種類粒度等もポリマー・セメント
モルタルの物理的性質に大きな影響を与える。 セメントは普通ポルトランドセメント若しくは
混合セメント等殆どのセメントが目的に応じて使
用可能である。また、砂においては一般に硅砂が
使用されており、その割合はセメント1重量部に
対して硅砂2重量部が普通である。 従来ポリマー・セメントモルタルに使用される
ポリマーエマルジヨンの種類としては、エチレ
ン・酢ビ共重合体、スチレン・ブタジエン共重合
体、アクリル共重合体等が知られている。 しかしながら、上記公知の成分ならびに配合比
及び界面活性剤を添加して調整されたポリマー・
セメントモルタルに共通した弱点は、油、溶剤、
薬品(例えば、強酸、強アクリル)に対して、変
質、劣化をきたすことにあつた。 本願発明は、上記公知ポリマー・セメントモル
タルの欠点を解決するために提案されたものであ
る。すなわち、本願発明により、耐油性、耐溶剤
性、耐薬品性が極めて優れたポリマー・セメント
モルタル用原料組成物の提供を可能とするもので
ある。 (課題を解決するための手段) 本発明は、セメント、微粒セメント、共重合体
−水エマルジヨン及び界面活性剤を含むポリマ
ー・セメントモルタル用原料組成物であつて、 (1) セメントに対して混和する共重合体−水エマ
ルジヨンの共重合体が、アクリル・スチレン共
重合体であつて該共重合体の分子量が200万〜
400万であり、かつセメントCに対して混和す
る該エマルジヨン中の固形分Pの重量比(P/
C)が5〜20重量%であること、 (2) 界面活性剤がアルキルフエノール・エチレン
オキサイド付加物であり、かつそのアルキル基
はノニル基又はオクチル基であり、該界面活性
剤の添加重量比が共重合体−水エマルジヨン中
の固形分に対し5〜15重量%であること、 (3) 微粒セメントが、その粒径が0.1〜5ミクロ
ンの微粉末であり、かつその添加量がセメント
に対し0.5〜10重量%であること、 を特徴とするポリマー・セメントモルタル用原料
組成物である。 上記のごとく、本発明に使用されるポリマーエ
マルジヨンとしては、特に分子量が200〜400万の
アクリル・スチレン共重合体−水エマルジヨンが
好ましいが、その使用量は、ポリマーエマルジヨ
ン中に含まれる固形分P対セメントCの重量比
(P/C)が5〜20%が好適である。 この理由は、P/Cと生成コンクリートの透水
性の関係を示した第1図から理解できるとおりで
ある。また、P/Cとコンクリートとの曲げ強度
との関係は第2図に示したとおりである。 第1図の関係からポリマー/セメント重量比を
増加するに従つて、得られたモルタルの耐透水性
は向上し、ポリマー量が15重量%を超えると透水
性は極めて小さくなることが解る。 また、第2図から、ポリマー/セメント重量比
が増加するに従つて、モルタルの圧縮強度並びに
曲げ強度は共に増大するが、圧縮強度はポリマー
量が15重量%付近を超えると逆に低下の傾向を示
すことが解る。なお、このようなポリマー量とセ
メント量との相対比及びモルタルの機械的性質と
の関係、ならびに上記機械的強度は、従来のポリ
マーセメントモルタルの場合にも観取されている
事項である。 次に、セメント配合の際の水量Wとセメント量
Cとの割合(W/C)は重量で約30〜60%の間に
とられるが、この値が小さくなる程モルタルの圧
縮強度は改善されることはよく知られている。 本発明に使用されるセメントは、普通のポルト
ランドセメント若しくは混合セメントに微粒セメ
ントを0.5〜10重量%を含有するものである。な
お、その量が約10重量%をこえると、得られたポ
リマー・セメントモルタルの厚さにも関係する
が、施行後、モルタルにクラツクを生ずる傾向を
もたらす。 これら微粒セメントは約0.5〜10ミクロンの粒
径のものである。これらは通常のポルトランドセ
メントの、高炉セメント等をふるいにかけること
により得ることができる。 このような粒度分布を有する微粒セメントを含
むセメントに適量のポリマー・エマルジヨン及び
砂を添加することによつて、得られたモルタル中
に、微粒ポリマー(約0.05ミクロン・微粒セメン
ト(約0.5〜10ミクロン)・セメント(数10ミクロ
ン)及び砂粒(数100ミクロン〜mm)のような
切れ目のない粒度分布の連続相が形成されるが、
このような整然とした混合状態がモルタルの機械
的、化学的強度に好影響を与えるものと推定され
る。 なお、使用する砂は、クリストパライトを含ま
ない5号乃至8号の粒度硅砂で差支えない。 本発明で使用する界面活性剤の種類ならびその
使用量は、特に重要である。種々実験の結果か
ら、アルキルフエノール・エチレンオキサイド付
加物、望ましくは、アルキル基としてノニル基又
はオクチル基を有するノニオン系界面活性剤が好
適であることを確認した。なお、ポリマーエマル
ジヨンに対する添加量の影響を検討して第1表の
結果を得た。
【表】 第1表から、ポリマーエマルジヨン中に含まれ
る固形分に対して、5〜20重量%、好ましくは5
〜15重量%のノニオン界面活性剤の使用が、モル
タルの強度(曲げ強度)から、望ましいことが解
る。 上記ノニオン系界面活性剤は、ポリマーエマル
ジヨンの表面張力を低下させ、モリタル中への水
の滲透を助け、いわゆる濡れ性能を向上させる効
果を奏する。 (実施例) 次に本発明を実施例により説明する。 まず、比較例(供試体A)のモルタルと本発明
実施例(供試体B)のモルタルを調製した。 供試材A:SBRエマルジヨン使用の公知ポリマ
ーセメントモルタル] コンパウンド1Kg(セメント350g、硅砂650
g)に、固形分30重量%を含むSBRエマルジ
ヨン150gを添加し、更に水70gを加えて混練
り調合する。 供試材B:[本願のポリマーエマルジヨンセメン
ト組成物を原料としたモルタル] コンパウンド1Kg〔ポルトランドセメント
315g、微粒セメント30g、硅砂650g、すなわ
ち、微粒セメント/セメント:9.5重量:〕に、
固形分28重量%を含むスチレンアクリル共重合
体エマルジヨン(「パーマシールド」:商品名、
(株)ニユージヤパンモニターズ製)150gを添加
し(P/C≒15重量%)、更に水67gを加えて
混練り調合する。なお、このエマルジヨンに
は、予めアルキルフエノール・エチレンオキシ
ド付加物6.3g(上記スチレン・アクリル共重
合体エマルジヨンの固形分に対する割合、S/
P=15重量%)を添加しておく。 上記供試材から同一硬化条件下で得られたモル
タル(28日間室温に放置後)について、耐油、耐
溶剤及び耐薬品(塩酸、苛性ソーダ)性を測定し
て第2表の結果を得た。
【表】 該第2表の結果からみて、本発明実施例のモル
タルは、従来例の比較例(供試体A)に比較し
て、耐油性、耐溶剤性、耐薬品性の点で非常に優
れおり、かつ機械的強度も良好なものであること
が理解できる。 なお、本発明においては、上記実施例のほか、
共重合体エマルジヨンに予め界面活性剤及び微量
セメントを添加調製しておいて、施工時にセメン
ト等を添加してもよい。 (発明の効果) 以上のとおり、本願発明にかかるポリマーセメ
ントモルタル用組原料成物を用いれば、得られる
モルタルは、従来のこの種モルタルに比し、非常
に優れた耐油・耐溶剤及び耐薬品性を備えたもの
となり、かつ機械的特性も良好なものとなる。 よつて、従来のポリマー・セメントモルタルの
共通欠陥が補完され、応用分野の一層拡大が期待
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本願発明組成物における、ポリマーエ
マルジヨン中の固形分とセメントとの比と、生成
モルタルの透水性との関係を示す図である。図
中、Pはポリマーエマルジヨン中に含まれる固形
分の重量を、Cは、セメントの重量を示す。第2
図は、本願発明組成物における、ポリマーエマル
ジヨン中の固形分とセメントとの比と、生成モル
タルの圧縮強度、曲げ強度との関係を示す図であ
る。 図中、Pはポリマーエマルジヨン中に含まれる
固形分の重量を、Cはセメントの重量を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 セメント、微粒セメント、共重合体−水エマ
    ルジヨン及び界面活性剤を含むポリマー・セメン
    トモルタル用原料組成物であつて、 (1) セメントに対して混和する共重合体−水エマ
    ルジヨンの共重合体が、アクリル・スチレン共
    重合体であつて該共重合体の分子量が200万〜
    400万であり、かつセメントCに対して混和す
    る該エマルジヨン中の固形分Pの重量比(P/
    C)が5〜20重量%であること、 (2) 界面活性剤がアルキルフエノール・エチレン
    オキサイド付加物であり、かつそのアルキル基
    はノニル基又はオクチル基であり、該界面活性
    剤の添加重量比が共重合体−水エマルジヨン中
    の固形分に対し5〜15重量%であること、 (3) 微粒セメントが、その粒径が0.1〜5ミクロ
    ンの微粉末であり、かつその添加量がセメント
    に対し0.5〜10重量%であること、 を特徴とするポリマー・セメントモルタル用原料
    組成物。
JP13481285A 1985-06-20 1985-06-20 ポリマ−・セメントモルタル用原料組成物 Granted JPS61295268A (ja)

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