JPS59194327A - 電線用ヒユ−ズ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は配電線路における引込線に過電流が流れた場合
にその回路を遮断して事故を防止するための電線用ヒュ
ーズに関するものである。

この種の配電線路には種々の原因によって、比較的小さ
な小過電流が流れる場合と、比較的大きな大過電流が流
れる場合がある。

しかして従来の電線ヒューズは、通常そのヒューズエレ
メントが一種類しかなかったため、上記の小過電流と大
過電流の双方に対して有効に作用さぜることは困難であ
った。

本出願人は先に、上述の不具合を解消するために、小過
電流が流れた場合でも、大過電流が流れた場合でも有効
に作用して事故を防止できる電線ヒューズ（実開昭５６
−５９７５８号）を提案した。

しかしながら上述のヒューズエレメントは小過電流が溶
断する個所と、大過電流で溶断する個所にそれぞれ異っ
た材料を用いている。このように異種材料を直列に接続
すると、接続個所が多くなる欠点がある。すなわち一般
に電気機器および設備では、接続個所が接触不良となる
トラブルが最も多いのは周知の事実である。したがって
出来るだけ接続個所を少くすることが望ましい。

また上述の電線ヒューズは、電線と接続する両側の端子
が鋼管によって形成されており、この鋼管の内部に挿入
したヒューズまたは電線を、鋼管を圧縮して接続するか
、あるいは接続部を溶接することにより接続していたが
、この方法では接続部を完全に密閉することはむずかし
い。すなわち電線を挿入した鋼管を圧縮した場合、その
圧縮部に小間隙が残りやすく、特に電線が撚線である場
合は、電線相互間の間隙からも浸水することがある。そ
してヒューズの内部に浸水するとヒューズの最重要特性
である溶断特性にも変化が生じ、その結果電線ヒューズ
が発煙する寸前で溶断する特性がずれて溶断しなくなっ
たり、あるいは充填した珪砂が消弧性能を失って大電流
が流れた時に絶縁筒を破壊するなどの不具合が生じた。

また絶縁筒の外周に巻きつけた高抵抗線は、合成樹脂製
の絶縁簡に接触して巻かれているため、何等かの理由で
、例えば非常にまれなケースであるが計器取替時に誤ま
って引込線を短絡した場合あるいは製造工程中に誤って
ヒューズエレメントを破断してヒューズエレメントが不
通電状態になり、高抵抗線のみが導通状態で残っている
場合には、残存負荷電流が高抵抗線に長時間流れる結果
、高抵抗線の温度が上昇して、この高抵抗線周囲の絶縁
筒を溶融したり、あるいは焼損するという保安上好まし
くない問題が発生するおそれがあった。

本発明は上述の不具合を解消するためになされたもので
、大小過電流遮断用ヒューズエレメントを単一素材によ
る単一ヒューズエレメントとすることにより接続個所を
少なくして、接触不良によるトラブルをなくすと共に、
電線用ヒューズの防水性能をさらに向上する上に、高抵
抗線による絶縁筒の溶融あるいは焼損のおそれをなくす
ことを目的とするものである。

以下図面について本発明の実施例を説明する。

まず第１図〜第３図に示すように銅、銅合金または銀、
銀合金等の単一素材により単一ヒューズエレメント１を
形成し、この単一ヒューズエレメント１の一部１ａの断
面積を狭小にすると共に、この部分１ａに低溶融合金２
を付着して小過電流溶断部Ａを形成し、単一ヒューズエ
レメント１の他の部分１ｂの断面積を狭巾にして大過電
流溶断部Ｂを形成し、さらにこの単一ヒューズエレメン
ト１の任意の位置に屈曲部１Ｃを設ける。

第１図および第２図は単一ヒューズエレメント１を帯板
状の素材により形成したものを示し、第３図は断面が円
形の線材を素材として単一ヒューズエレメント１を形成
した例である。なお低溶融合金２は部分１ａの片面に添
設するようにしてもよい。

また上述のように形成した単一ヒューズエレメント１の
小過電流溶断部Ａと大過電流溶断部Ｂとの間に、ベーク
ライト製のリング状仕切板３を設け、この単一ヒューズ
エレメント１の両端に、貫通孔のない銅製の棒状端子４
をそれぞれ接続する。

４ａはこれら棒状端子４の外側部に設けた電線挿入孔で
ある。

また第１図および第５図に示すように中空円筒状の絶縁
筒５を合成樹脂を素材として形成し、この絶縁筒５を前
記した単一ヒューズエレメント１の接続体にかぶせ、仕
切板３によって仕切られた大過電流溶断部Ｂの室内に珪
砂等の消弧剤６を充填し、絶縁筒５の開放端と棒状端子
４との間を合成樹脂製の塞栓７によって閉塞し、仕切板
３の他側の小過電流溶断部Ａの室は、絶縁筒５と一体に
形成した壁部５ａに棒状端子４を貫通させることによっ
て閉塞する。

つぎに、絶縁筒５の両端部にそれぞれ銅製の接続ビン８
を貫通させると共に、第４図に示すように低溶融合金製
の小ヒューズ９を途中に介挿した二クＯム線等の高抵抗
線１０を絶縁筒５の外周に巻きつけて、その両端をそれ
ぞれ接続ビン８を介して棒状端子４に接続する。そして
第１図に示すように高抵抗線１０の外周に加熱により変
色する感熱紙〈合成紙》１１を絶縁筒５のほぼ全周に巻
きつけ、ざらにその外周を中空円筒状の合成樹脂製透明
カバー１２により被覆し、この透明カバー１２の両端と
前記棒状端子４との間をそれぞれ合成ゴムまたは合成樹
脂等の弾性物製のキャップ１３をかぶせて密封すると共
に、さらにその上から合成ゴムまたは合成樹脂製のキャ
ップ１４をカバー１２の両端部に嵌合し、この際キャッ
プ１３．１４のシール面に防水用シール剤（図示せず）
＠−塗布しておく。

本発明の電線用ヒューズは上述のように大小の過電流遮
断用のヒューズエレメントを単一の素材により単一体と
して形成することにより、接続個所を減らしたから、接
触不良によるトラブルを著しく軽減することができる。

またこの電線用ヒューズは低溶融合金２の付着量および
狭小部１ａ，１ｂの断面積を増減することによって必要
な溶断特性を容易に得ることができる。またヒューズエ
レメント１の任意の位置に屈曲部１Ｃを設けたから、こ
れによって熱膨張または熱収縮を十分吸収することがで
きる。また本発明の電線用ヒューズの電線接続用端子は
、貫通孔のない棒状端子４にしたから、従来のパイプ状
端子のように、接続電線の圧縮部に生ずる間隙や、撚線
内の間隙による浸水を完全に防止することができる。ま
た棒状端子４の外周と透明カバー１２の端部間には、弾
力性のある合成ゴムまたは合成樹脂のキャップ１３．１
４を二重にかぶせたから、この部分からの浸水の恐れも
なく、長期間にわたって初期の溶断特性および遮断特性
を維持することができる。

またヒューズの溶断表示をするため絶縁筒５の外周に巻
きつけた高抵抗線１０の途中には、合成樹脂絶縁筒５の
着火温度より低い温度で溶融する小ヒューズ９を設けた
から、何等かの理由で、例えば誤作業等により極短時間
短絡させてヒューズ工レメントが不通電状態になったＮ
線用ヒューズを使用した場合、残存負荷電流が高抵抗線
に流れるが、この場合はわずかな熱で小ヒューズ９が確
実に溶断するので、表示線の周囲の絶縁物゛を溶融した
り、焼損することなく溶断表示をすることができる。し
たがって保安装置としての役目を十分に果すことができ
る。

以上のように本発明による電線用ヒューズはヒューズエ
レメントを単一素材により単一体として形成したから、
接続個所が減少して、接触不良によるトラブルを著しく
少くすることができる。また浸水防止対策を十分施した
から、これにより長期にわたり安定した特性の維持が可
能となった。

また大電流遮断部を設けたことにより、電路が短絡状態
にある場合に、万一ヒューズの取替作業を行っても作業
者に危険を与えることがなく、確実に動作する。そして
ヒューズ溶断時には、どの方向からもその表示が容易に
確認できる。さらにこの表示用の高抵抗線中には小ヒュ
ーズを介挿したため゛、いかなる場合にも機器が焼損す
ることがない。したがって本発明の電線用ヒューズは万
一の事故にも十分に対応できる保安装置としての適格性
を備えるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明電線用ヒューズの縦断面図、第２図（ａ
）はその単一ヒューズエレメントの平面図、 同図（ｂ）はその側面図、 同図（Ｃ）はそのＩ一Ｉ線による拡大断面図、同図（ｄ
’）は同■一■線による拡大断面図、第３図（ａ’）は
単一ヒューズエレメントの変形例を示す平面図、 同図《ｂ）はその側面図、 同図（Ｃ）はその■−■線による拡大断面図、同図（ｄ
）は同ＩＶ−ＩＶ線による拡大断面図、第４図は高抵抗
線の部分図、 第５図は本発明電線用ヒューズの製造過程を示す説明図
である。 １・・・単一ヒューズエレメント １ａ，Ｉｂ・・・断面積狭小部 １Ｃ・・・屈曲部２・・・低溶融合金 Ａ・・・小過電流溶断部Ｂ・・・大過電流溶断部３・・
・仕切板４・・・棒状端子 ５・・・絶縁筒６・・・消弧剤（珪砂》ｌ・・・塞栓８
・・・接続ピン ９・・・小ヒューズ１０・・・高抵抗線１１・・・感熱
紙１２・・・透明カバー１３・・・弾性物製のキャップ １４・・・合成樹脂製のキャップ −１４３−

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １，銅、銅合金または銀、銀合金等の単一素材により単
   一ヒューズエレメントを形成し、この単一ヒューズエレ
   メントの一部の断面積を狭小にすると共に、この部分に
   低溶融合金を付着して小過電流溶断部を形成し、単一ヒ
   ューズエレメントの他の部分の断面積を狭小にして大過
   電流溶断部を形成し、さらにこの単一ヒューズエレメン
   トの任意の位置に屈曲部を設け、この単一ヒューズエレ
   メントの小過電流溶断部と大過電流溶断部との間に仕切
   板を設け、この単一ヒューズエレメントの両端に貫通孔
   のない棒状端子をそれぞれ接続し、この接続ざれた単一
   ヒューズエレメントを′中空の絶縁筒で外包すると共に
   、前記仕切板によって仕切られた大過電流溶断空に消弧
   剤を充填して塞栓により密閉し、伯方の小過電流溶断墜
   はそのまま密閉し、前記絶縁筒の外周に途中に小ヒュー
   ズを介挿した高抵抗線を巻きつけて、その両端をそれぞ
   れ前記棒状端子と接続し、この高抵抗線の外周に感熱紙
   を巻きつけ、さらにその外周を透明カバーにより被覆し
   、この透明カバーの両端と前記棒状端子との間にそれぞ
   れ弾性物製のキャップをかぶせると共に、さらにその外
   にキャップをかぶせて二重に密封してなる電線用ヒュー
   ズ。