JPS5918571B2 - 工作機械のスピンドル用軸受 - Google Patents

工作機械のスピンドル用軸受

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JPS5918571B2
JPS5918571B2 JP10516580A JP10516580A JPS5918571B2 JP S5918571 B2 JPS5918571 B2 JP S5918571B2 JP 10516580 A JP10516580 A JP 10516580A JP 10516580 A JP10516580 A JP 10516580A JP S5918571 B2 JPS5918571 B2 JP S5918571B2
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heat
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フランソワ・シ−・プルボ
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は転動素子を有する軸受を使用した回転軸、特に
高精度型の工作機械のスピンドル装置に関する。
スピンドルに設けられた内レースと、ハウジング内に設
けられた第1部分と転動素子の転動路を有する第2部分
と上記第1部分および第2部分を連結するブリッジ部分
とを有する外レースとを含む、工作機械のスピンドル用
軸受は米国特許第2314622号において公知である
この米国特許に示す装置は、予荷重を与えられるころが
り軸受を軸の半径方向及び軸方向に自由に動き得るよう
な支持体を提供しているが、スピンドルの大きな変位を
断面U字形のダイアフラム状のものによつているので、
半径方向の剛性を保障することが困難である。
他方従来工作機械のスピンドル各種機械の軸に使用され
ている軸受が短期間で、破損する事実力ζ単に切削時の
外力によるスピンドルや軸に作用する外部荷重及びそれ
による軸の変位による摩損では説明できないことに対し
、ハウジング内部、特に軸受の熱分布(熱過渡的及び熱
平衡状態の)と軸受の予圧とが互に関連することがわか
つた。
そこで本発明の目的は軸変位は勿論半径方向の剛性を十
分得るようにすると共に熱の分布及びその制御を最適に
なるような工作機械のスピンドル用軸受装置を提供せん
とするにある。上記目的を達成するため、本発明は、ス
ピンドルに設けられた内レースと、ハウジング内に設け
られた第1部分と転動素子の転動路を有する第2部分と
上記第1部分および第2部分を連結するブリッジ部分と
を有する外レースとを含むl対の軸方向に間隔を置かれ
た軸受を含み、上記軸受のl方に対するブリッジ部分は
その長手軸が半径方向に延び、他方の軸受に対するブリ
ッジ部分はその長手軸が軸方向に延びていることを特徴
とする工作機械のスピンドル用軸受を提供せんとするも
のである。
このようにブリッジ部分が熱の伝達を阻止すると共に、
その面積が大であれば放熱が高まり、かつこのブリッジ
部分の方向を異ならしめることによつて軸受の半径方向
および、軸方向の両方の剛性を維持しつつ熱膨張にも適
応性のある軸受を提供することができるものである。
以下において本発明の実施例を示す添付図面を参照しつ
つ本発明の諸特徴を更に詳述する。
第1図は本発明の一実施例による工作機械のスピンドル
を示す。図中10はスピンドルで、前部軸受14及び後
部軸受16により・・ウジング12内に回動可能に支持
されている。18はこのスピンドル10の後端に固定さ
れたプーリで、スピンドル駆動手段の一例である。
スピンドル10の前端にはツールホルダまたは工作物(
図示せず)が支持される。20は前部軸受14の内レー
スで、スペーサ24、後部軸受16の内レース26、プ
ーリ18、締付けナツト28によりスピンドル10の肩
部22に締付けられている。
尚上記締付けナツト28はスピンドル10後端のネジ部
と協働する。30は前部軸受14の外レース、32は後
部軸受16の外レースである。
34,36はこれら前部軸受14及び後部軸受16の内
レース20・26と外レース30,32の間に従来の態
様で配設された円錐ころであり、転動素子として望まし
い一例を示す。
38は円筒面40を介して前記ハウジング12内に案内
されたサーマルアダプタで、前記前部軸受14の外レー
ス30が締りばめ或はプレスばめにより装着されている
更に44はネ ニジ46によりハウジング12に固定さ
れたカバーで、上記サーマルアダプタ38を軸方向でハ
ウジング12に当接させ且この位置に締付けている。図
示のようにサーマルアダプタ38には軸方向に延びるブ
リツジ部分である薄肉部48が設けらシれて}り、該薄
肉部48により前記外レース30の着座部(第2部分)
50と取付け用案内部52及び肩部54(第1部分)と
の間の熱的障壁を構成している。56は前記カバー44
とスピンドル10の間に介挿された適宜のシール部材で
ある。
5本実施例の重要で新奇な特徴は、熱的障壁として機
能する一方、比較的短い完全な円形部分であることから
前部軸受14の外レース30の取付けに際しての剛性を
軸方向並びに半径方向で十分なものとする前記薄肉部4
8にある。この円形の薄3肉部48の長さは、スピンド
ル10に外部から半径方向に作用する荷重に起因する前
記着座部50の半径方向の変位が、常に上記したような
荷重の作用下で生じる外レース30に対するスピンドル
の半径方向の変位より小さいように設定している。4薄
肉部48はこのように適切な半径方向及び軸方向の剛性
を与えるものであるにも拘らず、外レース30と着座部
50の必要な膨張は若干円錐状となることによりこれを
促す。
ここで一時的に、薄肉部48がそれ自身の温度差とは無
関係に完全な熱的障壁として作用し、つまり熱の流れを
生じないと仮定し、同時にころ34からの対流による熱
の散逸もないと仮定すると、次のように分析し得る。最
初の熱過渡状態の任意の時点(この状態では上記の仮定
乃至はそれらと同等のものが有効)では、前部軸受14
内部に熱量Qが発生して}り、そのうちの1/2Qがこ
ろ34内部にあり、l/4Qが内レース20、外レース
30の夫々の内部にある。
更にここで内レース20、外レース30、ころ34の比
熱及び膨張係数を同一と仮定する。これは材料が常に同
一であるから、有効な仮定である。ころ34の総質量を
M1、外レース30の質量と薄肉部48、外レース30
間のサーマルアダプタ38の質量との和をM2とすれば
、ころ34内の温度上昇は外レース30及びサーマルア
ダプタ38の着座部50内の温度上昇はで表わされる。
尚σは各部材の比熱を示す。一方内レース20の平均軌
道直径(前述のように時間の経過に対して少くとも過渡
状態では本質的に不変)をD。、周囲温度でのころ34
の平均直径をD1、周囲温度での外レース30の平均軌
道直径をD2とすると、締めしろとして表わされる軸受
の初期予圧10はで示される。
始動後ある時間を経過して熱量Qを発生した後、直径D
OはDOに維持されるが、ころ34の直径は次式で表わ
される熱膨張により大きくなる。
ここでηは膨張係数を示す。(1)式(4)式に代入す
ると 同様に外レース30とサーマルアダプタ38の膨張はl
戸l 八n −Arts−n (2)式を(6)式に代入すると ここでスピンドル10が軸方向に移動しないと仮定すれ
ば、熱量Qに基いて軸受内部に生じる締めしろoは次式
で表わされる。
熱量Qの発生後にも軸受の予圧を同一とするためにはま
たは 単純化すれば となる必要がある。
(5弐、(7)式を(ト)式に代入すると上記(10式
は、熱過渡状態に訃いて軸受の予圧が一定に維持される
ような前部軸受14の外レース30と薄肉部48より外
方のサーマルアダプタ38の着座部50の理想的質量を
定義するもので、以下の説明では理想的質量関係と称す
る。
これは、転動素子からの対流または伝導による熱損失が
なく、外レースの集合、つまり外レース30とサーマル
アダプタ38の着座部50からの対流または伝導による
熱損失もなかつたと仮定した場合に予測される。これら
の仮定は、温度上昇による熱損失が顕著になる前の熱過
渡状態の極く初期に訃いて有効である。
換言すれば、熱過渡状態の初期、特に最初の熱過渡状態
の初期にあ゛いては、初期温度上昇率が各部材の熱質量
により決定され、それらの理想的質量関係が前記第11
式により求められる。温度が上昇するにつれて熱損失を
考慮に入れる必要が生じ、熱平衡に近づくにつれて熱質
量の効果は副次的となり、かわつて熱損失の過程が主要
なものになる。しかし各部材の温度上昇率が、熱質量に
より制御される場合のように上記部材の熱損失により制
御されたとき一定であれば、同様の理想的状態が得られ
る。加えて、熱損失が各部材内部の発熱に比例すれば、
上記温度上昇率ば理想的0に維持される。従つて、軸受
14の予圧が一定で且スピンドル1が軸方向に移動しな
いという理想的な状態に訃けるころ34の温度上昇の前
記外レース集合体の温度上昇に対する割合を見出すこと
は有意義である。
即ち前記(1)式、(2)式の割合をとればしかし(1
1)式から、理想的質量関係は蝙′ であるから、理想的温度上昇は 乙 )−11 または ′ 上記台(Xリで表わされる量は、最も実際的な軸受で3
〜5の範囲にあり、従つて外レース集合体の温度上昇に
対するころ34の温度上昇の割合も上記範囲内でなけれ
ばならない。
すると、そのような温度上昇割合の場合、ころ34が外
レース集合体の熱損失に比して2倍の熱損失を生じるか
どうかの問題が生じる。しかしこれは、実験によるテス
トや以下に述べる量的論証により、薄肉部48を介して
の外レース集合体の熱損失が極く少量でありさえすれば
妥当な条件であることが理解される。そうであれば実質
的には、理想的にはころ34の温度上昇のl/5〜l/
3の温度上昇を生じる外レース集合体はころ34の熱損
失速度より速くは熱を失わないことが熱損失に関して要
求される。
このことは、それら両方が熱の大部分を対流により失つ
ていさえすれば、妥当で且現実的な仮定である。つまり
外レース集合体で発生した熱が・・ウジング12への伝
導により失われる場合には、前記16式で表わされた外
レース集合体の要求温度上昇は得られない。またこの熱
はハウジング12に伝導されると、機械の精度に悪影響
を及ぼすより大きな歪みと幾何学的変位を招く。外レー
ス集合体は、薄肉部48を介した伝導による熱損失が比
較的少量であれば、それ自身に生じた熱を対流により周
囲に散逸させる。
つまり外レース集合体は外面側でこれを包囲する静止し
た空気中に熱を散逸させ、内面側でころ34により攪拌
される空気中に熱を散逸させる。他方ころ34ぱ、上記
外レース集合体の3〜5倍の理想的温度上昇を生ムその
熱をそれらが激しく攪拌している空気中に対流により損
失する。その際、被攪拌側の空気に対して露出している
外レース集合体の面積はころ34の面積より小さいが同
程度であるため、外レース集合体から散逸する熱的力が
前記した要求に見合う十分な量に達しないこともあり得
る。そこで第2図に符号58で示すように、外レース集
合体にフインを形成すると外レ一ろ集合体からの熱の散
逸量を増大させることができる。但しこれらフイン58
を半径方向の面内で延設する場合には、それらを多数の
部分に分割し、サーマルアダプタ38の前記着座部50
の拡開に対する剛性が僅かに高まるのを防止する。これ
らフイン58はまた、スピンドル10の軸線を包む面内
にあるようにサーマルアダプタ38の円周方向に間隔を
訃いて形成してもよい。しかしスピンドル10の形状に
よつては、サーマルアダプタ38の全外周面を包囲する
空気が激しく攪拌されることも考えられ、その場合には
外レース集合体の熱損失が、同外レース集合体の温度が
前述の要求に適合しない程度にまでなり得る。その際に
は、外レース集合体をこれに接触する被攪拌空気から所
望の程度まで隔離する手段を設けることができる。その
ような隔離手段の好適な一例として隔離屑が挙げられ、
第3図に示すような隔離屑60をサーマルアダプタ38
の着座部50の外周面に円周方向に設けることができる
。要約すれば、熱過渡状態、特に始動時の最初の熱過渡
状態に訃いて軸受の予圧が変化せず、内レースと外レー
スの間に軸方向移動を生じない理想的な軸受及び取付け
構成に関しては、夫々、外レースが転動素子の外部包絡
線と同様に膨張することと、無論、外レースがこの膨張
を可能にすべく取付けられねばならないことを要求する
2組の理想的な条件が必要である。
任意の熱過渡状態、主として最初の始動時の熱過渡状態
に}いては温度上昇率が熱質量により制御され、外レー
ス集合体の理想的質量は次の関係で示される。
その後、熱損失が熱質量より優勢になると、求める理想
的温度上昇はとなり、これにより外レース集合体から伝
導により失われる熱量が可及的に少いことが要求される
この要求は、例えばサーマルアダプタ38の前記薄肉部
48として示されるように、効果的な熱的障壁を使用す
ることで満たすことができる。但し、上記薄肉部48は
簡単で廉価であるという理由で熱的障壁として好適では
あるが、同様の効果を得る他の方法を採用してもよいこ
とは明白である。例えばセラミツク等、良好な機械的、
熱的絶縁特性を具えた材料で前記熱的障壁を形成し、こ
れをサーマルアダプタ38の着座部50と案内部52の
間に適宜に結合することにより、前記外v−ス集合体に
半径方向の剛性を付与することも可能である。これらの
ことを念頭に}けば、前記した各理想的状態からのずれ
の効果を考察できる。
熱質量の効果が優勢な熱過渡状態の初期では、外レース
集合体の前記11式で定義された理想よりは小さい質量
Mに基き、外レース集合体が理想的に必要とされるより
速く加熱と膨張を生じ、軸受の予圧並びにそれに続く発
熱を減少させる。従つて実質的には、軸受と軸受取付装
置が過度に安定化されるだけで害はない。一方上記質量
M2が11式の理想的質量より大きければ、外レース集
合体の加熱及び膨張は理想的に必要とされるより遅く進
行するために軸受の予圧と発熱率が増大し、より小さい
静予圧の使用で得られる不安定な状態になろうとする。
しかしM2が理想より幾分大きいとしても、従来の軸受
取付け構造に比較すれば大幅に改良されることは明白で
ある。次に前記熱過渡状態の後期並びに続く熱平衡時で
は熱損失要素が優勢になり、前記16式で示される理想
的温度上昇割合が成立する。
前記外レース集合体が過度に熱損失に関して絶縁されて
いる場合、その温度上昇とその結果生じる膨張は理想的
に必要とされるより大きくなり、これにより予圧及び続
く発熱が減少して軸受とその取付装置が再び過度に安定
化されるが、これは前述の通り問題がない。しかし外レ
ース集合体の絶縁が不十分であると、その熱損失が16
式の理想的状態を満たすに必要なものより大きくなり、
膨張が不十分になると同時に予圧が高くなる結果、より
低い初期予圧の使用によれば避け得る不安定な状態にな
ろうとする。
しかしここでも、外レース集合体の理想的な熱的障壁に
よる保護がなくとも、熱的障壁を全く使用しない従来の
構成と比較すれば、例え効果が不十分な熱的障壁であつ
ても軸受取付装置としては良好なものが得られる。前部
雌受14は軸方向及び半径方向に極めて剛い円筒形の環
状熱的障壁48を使用しているから、工具装置を取付け
る側のスピンドル端部に使用すると有利である。
この構成が特にそのような応用に適している理由は、そ
の軸方向の剛性が高いのに加えて、円錐ころ軸受を使用
した場合でも、本質的に理想的な状態では軸受内の熱移
動に起因するスピンドル10の軸方向移動の傾向がない
からである。尚第3図に符号62で示すように他の形状
の筒状熱的障壁としてもよい。上述した各軸受構成は、
標準的寸法とし得る軸受の使用を可能とするものである
が、所望に応じ軸受の外レースをサーマルアダプタと一
体的に形成してもよい。
この種の変形例を第5図に示す。第5図に}いて、64
が軸受の外レース及びサーマルアダプタの機能を兼ねる
部材である。前述したサーマルアダプタ38は論理的に
は後部軸受16に対しても使用でき、既述した作動特性
がスピンドル装置全体に維持される。
しかしそのような軸受の軸方向の剛性は非常に大きいた
め、両軸受14,16の軸方向の相対位置に含まれるス
ピンドル装置の構成要素のいずれかに極く僅かであれ長
手方向の寸法誤差があると、初期予圧が大きく変化する
ことになる。更に例えば実際の状′態と理論的な状態の
若干の差異の結果として生じ得ることであるが、先に設
定した各種の関係から多少ともずれると、両軸受14,
16に対する実際の荷重が重大な変化を来たすと同時に
、軸受14,16内部にバツクラツシの空隙を生じるこ
とすらある。
以上の理由から、後部軸受16のサーマルアダプタは第
1図に符号66で示すように異る形状としている。
前述した通り、後部軸受16の内レース26はナツト2
8により、プーリ18のハブ部を介してスペーサ24の
後面に締付けられている。
一方外レース32はサーマルアダプタ66の内方環状部
分68内にプレスばめされている。この内方環状部分(
第2部分)66は、半径方向の平面内にあるブリツジ部
分である薄いダイアフラム70によりサーマルアダプタ
66の外方環状部分72(第1部分)に結合されている
。該外方環状部分72は、案内直径72と肩部76によ
り前記ハウジング12に同心的に締付けられている。即
ちネジ80によりハウジング12の後端とカバー78の
間で上記締付位置に保持される。但し第1図に示すよう
にネジ80がダイアフラム70を貫通して延びる場合に
は、それらネジ80と該ネジ80が貫通するダイアフラ
ム70の孔の間に隙間を残す必要がある。ダイアフラム
70の位置は本質的に、後部軸受16の軸方向で中央の
平面内とする。第1図ではダイアフラム70を単一の部
材で構成しているが、同等の半径方向の剛性を後部軸受
16に付与するような合計の厚さと前記ダイアフラム7
0と同じ熱的特性とを具えた複数のより薄い円板で構成
してもよいが、その場合にはダイアフラムとしての軸方
向の可撓性が本質的に増大する。つまりダイアフラム7
0は前部軸受14のサーマルアダプタ38の薄肉部48
と同様に熱的障壁として機能するのみならず、その撓み
を通して、両軸受14,16間の軸方向の間隔を決定す
るスピンドル装置の各部材に長手方向の僅かの寸法誤差
があつたとしても、初期予圧の容易な調節を可能とする
ものである。上述したように複数の薄い部分を貼合わせ
てl枚の中央のダイアフラムを構成するかわりに、それ
らを後部軸受16の中央の半径方向平面に関して本質的
に対称的に軸方向で相離間させて設けることもできる。
第6図はそのような構成を示し、2個のダイアフラム8
2,84を具えている。この場合も前述の通り、両ダイ
アフラム82,84の合計の厚さは、後部軸受16に適
切な軸方向の可撓性と半径方向の剛性を付与するように
設定する。尚これらダイアフラム82,84も前記ダイ
アフラム70と同様、更に薄い円板を貼合わせて構成で
きることはいうまでもない。その他の全ての面に関して
は、前部軸受14及びサーマルアダプタ38に関連して
前述した分析と結論を、後部軸受16及びサーマルアダ
プタ66にそのまま適用できる。ここで、後部軸受16
の所望の予圧並びに軸方向移動が、摺動部材や、スピン
ドル10の精度に悪影響を及ぼす望ましくない滑りばめ
を用いることなく達成されることは理解されよう。
また偏平な熱的障壁としてのダイアフラム70或はダイ
アフラム82,84は、外レース集合体の遥かに大きい
断面積が上記ダイアフラムによるいかなる締付け効果に
も打勝つという単純な理由で外レース集合体の半径方向
の熱膨張を促す。
更にダイアフラム70或は82,84を通して半径方向
で外方に流れる熱量は極く僅かであるにも拘らず、小径
側を外レース集合体と同一温度とする熱勾配が存在する
。この熱勾配は半径方向の圧縮応力を生じるが、これは
容易に吸収されて外レースの膨張を許す。第1図或は第
6図に示したような後部軸受16の軸方向の可撓性を高
めるダイアフラムの使用は、各種の作動条件下に}いて
、軸受の予圧を所望のレベルに調節するのに非常に適し
ている。
第1図、第6図に示した後部軸受16用のサーマルアダ
プタ66の場合、内方環状部分68に軸方向の変化し得
る力を、それらの合力がスピンドル10の軸線と一致す
るように作用させるだけで予圧を調節できる。第6図に
あ一いてはそのような手段の一例として、前記ハウジン
グ12またはハウジング12内に設けられて軸方向に当
接した部材の内部に配設された複数のピストン86を示
す。これらピストン86はスピンドル10の軸線の周囲
に設けられ、一端でサーマルアダプタ66の内方環状部
分68の端面に当接し、他端には適宜加圧流体源からの
加圧流体が作用している。尚これら複数のピストン86
にかえて、1個の環状ピストンをスピンドル10の軸線
と同心的に設けてもよい。一方全てのスピンドルは、程
度や周波数が変化する各種の振動を受ける。これらの振
動はスピンドル自体や軸受の構成部材により生じること
もあり、切削工具または機械の周囲からの外部の力によ
り生じることもある。これらの振動を減少させる一方法
として、サーマルアダプタの軸受支持部と・・ウジング
12に固定された部材の包囲部分の内周面との間に、連
続するか分割された減衰材料の層を設けることができる
。・・ウジング12に固定の上記部材はハウジング12
自身、カバー、或はハウジング12に装着されたその他
の部材のいずれでもよい。第4図はサーマルアダプタ3
8の着座部50とカバー44の内周面の間に減衰材料8
8を設けた例を示す。いうまでもなく、同様の減衰材料
を後部軸受16に同様の態様で設け得る。いずれの場合
でもこの減衰材料としては、粘性特性が極めて高く、弾
性はあるとしても極めて小さいものを選択する必要があ
る。この種の材料は多種市販されて訃り、例えばある種
の可塑性樹脂が挙げられる。また減衰材料がハウジング
12、端部カバー44,78等、外部の熱的影響を受け
る部品に接触する場合には、サーマルアダプタの効果を
減じないように良好な熱的絶縁性をも具えねばならない
。上述したスピンドル軸受装置の更に他の利点は、軸受
14,15の予圧並びにスピンドル10の全般的な動作
がハウジング12やカバー44,78に対する外部の熱
的影響によつては全く影響されないことがある。
これは両サーマルアダプタ38.66がハウジング12
とカバー44,18から効果的に熱的に絶縁されている
ことによる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用した工作機械のスピンドル装置を
示す長手方向の断面図、第2図はサーマルアダプタ・外
レース集合体からの熱の散逸を増大させる手段の一例を
示す、スピンドルの前部軸受の要部断面図、第3図はサ
ーマルアダプタ・外レース集合体からの熱の散逸を減少
させる手段の一例を示す、同前部軸受の要部断面図、第
4図はハウジングに対するサーマルアダプタ・外レース
集合体の移動を減衰する手段の一例を示す、同前部軸受
の要部断面図、第5図は外レースと一体的にサーマルア
ダプタを形成した同前部軸受の要部断面図、第6図は軸
受の予圧手段の一例とサーマルアダプタの変形例を示す
後部軸受の要部断面図である。 10・・・・・・スピンドル、12・・・・・・ハウジ
ング、14・・・・・・前部軸受、16・・・・・・後
部軸受、18・・・ ・・・プーリ、20・・・・・・
内レース、24・・・・・・スペーサ、26・・・・・
・内レース、28・・・・・・締付ナツト、30,32
・・・・・・外レース、34,36・・・・・・円錐こ
ろ、38・・・・・・サーマルアダプタ、44・・・・
・・カバー、46・・・・・・ネジ、48・・・・・・
薄肉部、50・・・・・・着座部、52・・・・・・取
付用案内部、54・・・・・・同肩部、64・・・・・
・外レース兼サーマノ,ナダプタ部材、66・・・・・
・サーマルアダプタ、68,T2・・・・・・環状部材
、TO・・・・・・ダイアフラム、T8・・・・・・カ
パ一、80・・・・・・ネジ、82,84・・・・・・
ダイアフラム、 86・・・・・・ピストン・ 88・
・・・・・減衰材料。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 スピンドルに設けられた内レースと、ハウジング内
    に設けられた第1部分と転動素子の転動路を有する第2
    部分と上記第1部分および第2部分を連結するブリッジ
    部分とを有する外レースとを含む1対の軸方向に間隔を
    置かれた軸受を含み、上記軸受の1方に対するブリッジ
    部分はその長手軸が半径方向に延び、他方の軸受に対す
    るブリッジ部分はその長手軸が軸方向に延びていること
    を特徴とする工作機械のスピンドル用軸受。
JP10516580A 1980-08-01 1980-08-01 工作機械のスピンドル用軸受 Expired JPS5918571B2 (ja)

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