JPS59183347A - 顕微鏡標本の包埋方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） この発明は、生物組織片を顕微鏡標本に作る過程におい
て、組織片にパラフィンを浸透させ目、つ周囲をパラフ
ィンで包んでパラフィン包埋片を作る包埋方法に関する
。

（背景技術） 実験動物や患者の患部から採取した組織片を顕微鏡で観
察することが研究、診断のために広く行なわれている。

生物組織片を顕微鏡標本に仕上げるには、脱水、脱脂等
の処理を経た組織片を溶融パラフィンに浸漬して組織中
にパラフィンを浸透させ且つ周囲をパラフィンで包も包
埋処理が行なわれる。

包埋処理された組織片は、固化したバラフィント共にス
ライサに取付けてミクロトーム刀で薄切し、スライドガ
ラスに貼付け、脱パラフィン、染色処理を経て、カバー
ガラスで覆って顕微鏡標本とする。

従来行なわれた包埋方法は、例えば第１図に例示したよ
うに、底板１の上にＬ形の２個の型枠２．２を組合せて
四角空間を作り、この中に生物組織片３を入れて溶融パ
ラフィンを注入するもので、パラフィンの固化後、底板
１、型枠２．２を分解して、組織片を包んで立方体状に
固化したパラフィン包埋片４を取出し、これの−面を溶
して第２図のように直方体状の台木５に接着させてミク
ロトーム刀による薄切行程に移すのである。

底板１、型枠２．２、台木５を使用する代りに、プラス
チックの多孔小容器を利用する方法もある。この方法は
、組織片をステンレス鋼製の皿に入れて溶融パラフィン
を注入し、その上にプラスチックの多孔小容器を載せて
パラフイを固化させ、小容器の外面に組織片を包んだパ
ラフィン包埋片を接着させるものである。

何れの場合も台木５又はプラスチックの多孔小容器をス
ライサのチャックで挾持してミクロトーム刀で切るので
あるが、このように作業すると、組織片とミクロトーム
刀の進行方向とは一定になってしまう。組織片によって
は薄切に対して方向性があるものがあり、ミクロトーム
刀の進行方向によっては良好に薄切できないものがある
ので、不便であった。

（本発明の目的） この発明は、ミクロトーム刀との関係位置な任意に調節
できると共に、スライサへの着脱をも容易にすることの
できるパラフィン包埋片を作ることのできる包埋方法を
得ることを目的としたものである。

（本発明の構成） この発明は、型箱内に生物組織片を入れて有孔の鉄板片
で蓋をし、孔を通して溶融パラフィンを型箱に注入し固
化させて、組織片をパラフィンで包んだパラフィン包埋
片を作り、この包埋片を鉄板片に付着した状態で型箱か
ら取出すものである。このパラフィン包埋片は、磁力チ
ャックを設けたスライサに鉄板片により取付けて薄切さ
れる。

（本発明の実施例） 第３〜４図は、本発明の実施に用いる型箱６を例示する
。型箱６の側面には鉄板片７　（第５図）を掛渡すため
の段部６ａを形成する。段部６ａは４側面全部妬形成す
る必要はなく、対向する２側面のみであってもよい。鉄
板片７には固化パラフィンとの結合を強くするためと溶
融パラフィンを注入するために孔８を穿設する。

パラフィンとの結合を強化するために鉄板片の結合面を
ね面とすることも有効である。

第６図Ａ−Ｄは、本発明による生物組織片包−卵方法の
行程を説明する略図である。次に各図により包埋の行程
を説明する。

第６図Ａ：型箱６ａに少量の溶融パラフィンを注入して
、底に薄くパラフィン 層９を形成する。

第６図Ｉ３°パラフィン層９の上に生物組織片３を置き
、鉄板片７を段部６ａに 載せる。

第６図Ｃ：鉄板片７の孔８を通して型箱６に溶融パラフ
ィンを注入し、型箱６ に充満させる。型箱内に溜る溶融 パラフィンの上面が孔８に進入し たならば、注入を止める。、最初に め、組織片３は型箱６の底に直接 接触しないでパラフィン中妬包即 される。

第６図Ｄ：パラフィンの固化後、鉄板片７にパラフィン
包埋片４が貼着された 状態の包埋片を取出す。この取出 しは、型箱６を冷却板に載せてそ の下面を冷却すれば、型箱とパラ フィン包埋片４の接触部とから包 埋片を容易に取出すことができる。

孔８から盛上り固化したパラ７ インは、ナイフを鉄板片に沿って 動かし削除する。

ミクロトーム刀によりパラフィン包埋片を薄切するには
、スライサに数句けた磁力チャックＩＯ（第７図）に鉄
板片７を吸着させて固定し、ミクロトーム刀月を駆動し
て薄切する。

生物組織片の性質により、ミクロトーム刀にり１０のハ
ンドル１０　ａを操作して磁力を遮断すれば包埋片の角
度を自由に変更することができ、その後ハンドル１０　
ａを操作して鉄板片７を再び吸着し包埋片を固定する。

　　　　　　　　　　　４（本発明の効果） 以上のように処理される本発明の顕微鏡標本の包埋方法
は、次のような効果を有している。

（］）　　溶融パラフィンを注入して生物組織片を包埋
するときに、従来の白木に相当する鉄板片７を同時に取
付けたパラフィン包埋片が得られる。

従来のように包埋片に台木５を取イ」ける別個の行程が
不要である。

（２）磁力チャックに保持させてスライサに取付けるの
で、着脱が容易である。

（３）ハラフィン包埋片の取付は角度の調節が自由であ
り、最適角度で薄切することができる。

（４）生物組織片をパラフィンに包埋し台木に数例けた
ままで保存しておき、必要なとき取出して薄切し顕微鏡
標本に作ることが多いが、鉄板片を取付けたパラフィン
包埋片は薄いの格納しても従来はど場所を取らない。

【図面の簡単な説明】

第１０は従来の包埋方法を例示する斜視図、第２図は従
来の台木に取付けたパラフィン包埋片を示す斜視図、第
３図以下は本発明の実施例を示し、第３図は型箱の斜視
図、第４図は第３図のＡ−Ａ断面図、第５図は鉄板片の
斜視図、第６図Ａ−Ｄは包埋行程を示す縦断面略図、第
７図は磁力チャックに取付けて薄切する状態を示す略図
である。 １：底板、２：型枠、３：生物組織片、４：パラフィン
包埋片・う：台木、６：型箱、７：鉄板片、８：孔、９
：パラフィン層、ｌＯ：磁力チャック、１０；１：ハン
ドル、１］：ミクロトーム刀。 特許出願人　株式会社千代田製作所 代　　理　　人　　　小　　山　　欽　　遣手　　　山
　　武　　男 第（図 ニブ 第３図 ６良 ２７１− 第４図 第６　図Ａ 第６図ら 第６　図Ｃ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 型箱内に生物組織片を入れた後、この型箱に有孔の鉄板
   片によって蓋をし、次いでこの鉄板片に設けた孔からヲ
   箱体に溶融パラフィンを注入し固化させて上記生物組織
   片をパラフィンで包んだ包即片を作り、このパラフィン
   包埋片を鉄板片に接族した状態のまま型箱内から取り出
   す顕微鏡標本の包」ｉＰ方法。