JP2535982Y2 - 病理組織検査標本作成用トレイ - Google Patents
病理組織検査標本作成用トレイInfo
- Publication number
- JP2535982Y2 JP2535982Y2 JP1989070186U JP7018689U JP2535982Y2 JP 2535982 Y2 JP2535982 Y2 JP 2535982Y2 JP 1989070186 U JP1989070186 U JP 1989070186U JP 7018689 U JP7018689 U JP 7018689U JP 2535982 Y2 JP2535982 Y2 JP 2535982Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tray
- specimen
- embedded
- paraffin
- making
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
- Sampling And Sample Adjustment (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は病理組織検査標本作成用トレイに関し、更に
詳しくは、該検査標本作成の効率を高め、信頼性を確保
するための病理組織検査標本作成用トレイに関する。
詳しくは、該検査標本作成の効率を高め、信頼性を確保
するための病理組織検査標本作成用トレイに関する。
今日、癌等の診断において、生体から組織を採取して
組織学的に検索する所謂生検が広く活用されている。か
かる生検は、例えば0.5〜5mm程度の生体組織を第７図に
示した如きバイオ５（商品名）（11）の中に採取し、水
洗、アルコール脱水後、キシレンで透徹処理され、しか
る後第９図に示す如き周縁の支持部（13）と収容部（1
4）からなるステンレス製のトレイ（12）の収容部（1
4）の中に液状パラフィンを入れ、検体をバイオ５（1
1）より取り出し、トレイの側壁に設けた支持部（13）
の上に第８図に示す如き包埋リング（15）を載せて更に
液状パラフィンを注ぎ込み、検体をパラフィン中に固化
させる。上記トレイ（12）を取り除いて第10図に示した
如き包埋リング（15）とパラフィン（17）とが一体化し
たカセットブロックを作成し、検体（16）を包埋したパ
ラフィン（17）を薄切後染色して顕微鏡標本を作成し、
顕微鏡で観察される。
組織学的に検索する所謂生検が広く活用されている。か
かる生検は、例えば0.5〜5mm程度の生体組織を第７図に
示した如きバイオ５（商品名）（11）の中に採取し、水
洗、アルコール脱水後、キシレンで透徹処理され、しか
る後第９図に示す如き周縁の支持部（13）と収容部（1
4）からなるステンレス製のトレイ（12）の収容部（1
4）の中に液状パラフィンを入れ、検体をバイオ５（1
1）より取り出し、トレイの側壁に設けた支持部（13）
の上に第８図に示す如き包埋リング（15）を載せて更に
液状パラフィンを注ぎ込み、検体をパラフィン中に固化
させる。上記トレイ（12）を取り除いて第10図に示した
如き包埋リング（15）とパラフィン（17）とが一体化し
たカセットブロックを作成し、検体（16）を包埋したパ
ラフィン（17）を薄切後染色して顕微鏡標本を作成し、
顕微鏡で観察される。
また他の方法として、検体を術中迅速診断、組織化学
検査や研究等の目的で未固定のまま一定期間保存する必
要がある場合等においては、上記包埋リング（15）に代
えて、第11図に示した如く、透孔（18）を穿設したプレ
ートと、その両側に立設した側壁（19）とからなるステ
ンレス製の支持体（20）（通常、「クリオスタット」
（商品名）」と称されている）を用い、第12図に示した
如き、支持体（20）とトレイ（12）とが、検体（16）を
液状コンパウンド（17a）で包埋しコンパウンド（17a）
を介した一体化物を得て、液体窒素等の冷媒により冷凍
包埋される。検査の際にはトレイ（12）を取り除いて検
体（16）を包埋したブロックを薄切して標本が作成され
る。
検査や研究等の目的で未固定のまま一定期間保存する必
要がある場合等においては、上記包埋リング（15）に代
えて、第11図に示した如く、透孔（18）を穿設したプレ
ートと、その両側に立設した側壁（19）とからなるステ
ンレス製の支持体（20）（通常、「クリオスタット」
（商品名）」と称されている）を用い、第12図に示した
如き、支持体（20）とトレイ（12）とが、検体（16）を
液状コンパウンド（17a）で包埋しコンパウンド（17a）
を介した一体化物を得て、液体窒素等の冷媒により冷凍
包埋される。検査の際にはトレイ（12）を取り除いて検
体（16）を包埋したブロックを薄切して標本が作成され
る。
上記いずれの場合においても、複数個の検体（16）は
患者や採取場所が識別されるように例えば患者番号順と
か、予め番号を付した採取場所の順に並べられる。
患者や採取場所が識別されるように例えば患者番号順と
か、予め番号を付した採取場所の順に並べられる。
しかし乍ら、これらいずれの場合においても、従来の
トレイは収容部（14）が左右同形状からなるため、例え
ば第13図や第14図に示す如く、包埋ブロックから切り出
された薄片（21）も当然のこと乍ら左右同形状であり、
これらを水の表面に浮かべてスライドグラス上に載せて
並置して顕微鏡標本を作成する際に、右か左かが分かり
難いためにその判断に時間を要し作業効率が低下するば
かりでなく、いかに注意しても誤認する虞れを免れな
い。左右を誤認すれば検体の患者や採取場所がデタラメ
となり、従って、その検査結果は全く意味を持たない結
果となる。この様に、従来のトレイでは検査の信頼性が
低下するという重大な結果を招く虞れがある。
トレイは収容部（14）が左右同形状からなるため、例え
ば第13図や第14図に示す如く、包埋ブロックから切り出
された薄片（21）も当然のこと乍ら左右同形状であり、
これらを水の表面に浮かべてスライドグラス上に載せて
並置して顕微鏡標本を作成する際に、右か左かが分かり
難いためにその判断に時間を要し作業効率が低下するば
かりでなく、いかに注意しても誤認する虞れを免れな
い。左右を誤認すれば検体の患者や採取場所がデタラメ
となり、従って、その検査結果は全く意味を持たない結
果となる。この様に、従来のトレイでは検査の信頼性が
低下するという重大な結果を招く虞れがある。
本考案は、上記問題点を一挙に解消するトレイを提供
するものである。
するものである。
即ち、本考案は、周縁の支持部と収容部とからなり、
前記収容部において病理組織検体をパラフィン包埋や凍
結包埋するためのトレイにおいて、前記包埋ブロックか
ら切り出された薄片を左右非対称とするために、前記収
容部の形状を左右非対称としたことを特徴とする病理組
織検査標本作成用トレイを内容とするものである。
前記収容部において病理組織検体をパラフィン包埋や凍
結包埋するためのトレイにおいて、前記包埋ブロックか
ら切り出された薄片を左右非対称とするために、前記収
容部の形状を左右非対称としたことを特徴とする病理組
織検査標本作成用トレイを内容とするものである。
本考案を図面に基づいて説明すると、第１図は本考案
の実施態様を示す概略斜視図で、本考案トレイは周縁に
支持部（１）を有し、その内部に収容部（２）が設けら
れ、該収容部（２）の一方側の両角（2a）は90°の矩形
状からなり、他方側は一つの角（2a）が90°、他の角
（2b）が角取りをした多角形状から構成されている。
の実施態様を示す概略斜視図で、本考案トレイは周縁に
支持部（１）を有し、その内部に収容部（２）が設けら
れ、該収容部（２）の一方側の両角（2a）は90°の矩形
状からなり、他方側は一つの角（2a）が90°、他の角
（2b）が角取りをした多角形状から構成されている。
第２図は、本考案の他の実施態様を示し、収容部
（２）の一方側の両角（2a）は90°の矩形状、他の両角
（2b）がそれぞれ角取りをした多角形状からなる。
（２）の一方側の両角（2a）は90°の矩形状、他の両角
（2b）がそれぞれ角取りをした多角形状からなる。
上記収容部（２）の形状は特に制限されないが、図示
した如く、縦断面を逆台形状にすれば、検体をパラフィ
ンで包埋させた後トレイから分離し易いという利点があ
る。又収容部（２）の左右非対称の形状も、前記した如
く、固化包埋ブロックや凍結包埋ブロックの左右が識別
できればよく、特に制限はない。
した如く、縦断面を逆台形状にすれば、検体をパラフィ
ンで包埋させた後トレイから分離し易いという利点があ
る。又収容部（２）の左右非対称の形状も、前記した如
く、固化包埋ブロックや凍結包埋ブロックの左右が識別
できればよく、特に制限はない。
本考案のトレイはステンレス、耐薬品性の合成樹脂等
から作られる。
から作られる。
本考案のトレイの使用方法は従来のトレイと同様であ
るが、包埋ブロックから切り出された薄片も左右が明確
に識別可能な形状からなる。
るが、包埋ブロックから切り出された薄片も左右が明確
に識別可能な形状からなる。
第３図は、第１図に示したトレイを用い、薄切された
場合の薄片（３）が１個スライドグラス（４）上に配置
された状態を示し、第４図は、第２図に示したトレイを
用い、薄片（３）を５個スライドグラス（４）上に並置
した状態を示す。これら両図において、（５）は検体で
ある。
場合の薄片（３）が１個スライドグラス（４）上に配置
された状態を示し、第４図は、第２図に示したトレイを
用い、薄片（３）を５個スライドグラス（４）上に並置
した状態を示す。これら両図において、（５）は検体で
ある。
第５図及び第６図は、それぞれ上記第３図、第４図の
如く配置した薄片（３）を染色後、カバーグラス（６）
とスライドグラス（４）との間に封入された顕微鏡標本
を示す。
如く配置した薄片（３）を染色後、カバーグラス（６）
とスライドグラス（４）との間に封入された顕微鏡標本
を示す。
叙上の通り、本考案のトレイはその収容部を左右非対
称としたため、薄片の左右が明確に区別できるので標本
作成の作業効率を高めるとともに、検査結果の信頼性を
確保するもので、その有用性は頗る大である。
称としたため、薄片の左右が明確に区別できるので標本
作成の作業効率を高めるとともに、検査結果の信頼性を
確保するもので、その有用性は頗る大である。
第１図及び第２図は、それぞれ本考案トレイの実施態様
を示す斜視図、第３図は薄片１個をスライドグラス上に
配置した状態を示す上面図、第４図は薄片５個をスライ
ドグラス上に配置した状態を示す上面図、第５図及び第
６図はそれぞれ第３図、第４図の如く配置した薄片を染
色後、カバーグラスとスライドグラス間に封入して顕微
鏡標本を示す上面図である。 第７図乃至第10図は、それぞれ従来のバイオ５、包埋リ
ング、ステンレス製トレイ、及びカセットブロックの概
要図、第11図及び第12図は、それぞれ検体を冷凍保存す
るための従来の支持体、及び支持体とトレイとが固化パ
ラフィンや固化凍結を介して一体化された状態を示す概
要図、第13図及び第14図は、それぞれ従来のトレイを使
用した場合の薄片を示す概要図である。 １……支持部、２……収容部 ３……薄片、４……スライドグラス ５……検体、６……カバーグラス 11……バイオ５、12……トレイ 13……支持部、14……収容部 15……包埋リング、16……検体 17……パラフィン、18……透孔 19……側壁、20……支持体 21……薄片
を示す斜視図、第３図は薄片１個をスライドグラス上に
配置した状態を示す上面図、第４図は薄片５個をスライ
ドグラス上に配置した状態を示す上面図、第５図及び第
６図はそれぞれ第３図、第４図の如く配置した薄片を染
色後、カバーグラスとスライドグラス間に封入して顕微
鏡標本を示す上面図である。 第７図乃至第10図は、それぞれ従来のバイオ５、包埋リ
ング、ステンレス製トレイ、及びカセットブロックの概
要図、第11図及び第12図は、それぞれ検体を冷凍保存す
るための従来の支持体、及び支持体とトレイとが固化パ
ラフィンや固化凍結を介して一体化された状態を示す概
要図、第13図及び第14図は、それぞれ従来のトレイを使
用した場合の薄片を示す概要図である。 １……支持部、２……収容部 ３……薄片、４……スライドグラス ５……検体、６……カバーグラス 11……バイオ５、12……トレイ 13……支持部、14……収容部 15……包埋リング、16……検体 17……パラフィン、18……透孔 19……側壁、20……支持体 21……薄片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−225168（ＪＰ，Ａ) 実開 昭55−13028（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭62−71583（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭59−164234（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭58−68659（ＪＰ，Ｕ)
Claims (1)
- 【請求項１】周縁の支持部と収容部とからなり、前記収
容部において病理組織検体をパラフィン包埋や凍結包埋
ブロックを作成するトレイにおいて、前記包埋ブロック
から切り出された薄片を左右非対称とするために、前記
収容部の形状を左右非対称としたことを特徴とする病理
組織検査標本作成用トレイ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1989070186U JP2535982Y2 (ja) | 1989-06-15 | 1989-06-15 | 病理組織検査標本作成用トレイ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1989070186U JP2535982Y2 (ja) | 1989-06-15 | 1989-06-15 | 病理組織検査標本作成用トレイ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0310245U JPH0310245U (ja) | 1991-01-31 |
| JP2535982Y2 true JP2535982Y2 (ja) | 1997-05-14 |
Family
ID=31606135
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1989070186U Expired - Lifetime JP2535982Y2 (ja) | 1989-06-15 | 1989-06-15 | 病理組織検査標本作成用トレイ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2535982Y2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6031774A (ja) * | 1983-08-02 | 1985-02-18 | 白石 芳雄 | 羽子板の製造方法及びその方法によつて製造された羽子板 |
| JP5308156B2 (ja) * | 2005-09-06 | 2013-10-09 | レイカ バイオシステムズ メルボルン ピーティーワイ リミテッド | 組織標本の処理方法及び処理装置 |
| JP6319682B2 (ja) * | 2013-12-10 | 2018-05-09 | 村角工業株式会社 | パラフィンブロック作成用トレイ |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5513028U (ja) * | 1978-07-10 | 1980-01-28 | ||
| DE3707398A1 (de) * | 1987-03-07 | 1988-09-15 | Kulzer & Co Gmbh | Bestrahlungsgeraet zum photopolymerisieren von kunststoff-einbettmassen fuer histologische praeparate |
-
1989
- 1989-06-15 JP JP1989070186U patent/JP2535982Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0310245U (ja) | 1991-01-31 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |