JPS5917728Y2 - 流体圧力ブレ−キ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車両特に関節連結車両用の流体圧カブレーキ装
置に関するものである。

特許第４３２８０５号に記載されているような既存の関
節連結車両用ブレーキ装置はトラクタとトレーラのブレ
ーキ装置を連結するラインの一方が故障した時にトラク
タとトレーラを共に制動する。

例えば、この故障はトラクタとトレーラ間のカップリン
グが離脱した時に生じる。

しかし、この型のブレーキ装置においては、トレーラは
この状態において故障による圧力欠乏か斗シフタ供給圧
力を比較的低いレベルに低下させるまで制動されない。

この低圧力レベルが達した時、ブレーキ装置はトレーラ
の非常ブレーキを適用し、同ブレーキはブレーキ装置の
トラクタ内の圧力が増大するまで解放されない。

本考案の目的は、トラクタとトレーラの常用ブレーキラ
イン間の圧力差を感知することによって故障したライン
を検出し、そしてトラクタ常用ブレーキラインを閉じ且
つトレーラ非常ブレーキラインを排気して非常ブレーキ
を駆動するように構成されたブレーキ装置を提案するこ
とにある。

この圧力差はトレーラの圧力供給がある実質的な限界ま
で放出される以前に検出されるので、より高い圧力レベ
ルはトラクタの常用ブレーキを駆動するために保留され
、トレーラの非常ブレーキは圧力差が検出された後短時
間で駆動される。

非常ブレーキはトラクタの常用ブレーキが駆動されると
略同時に駆動されるので、車両の停止能力及び安定性が
向上する。

さらに、トラクタの常用ブレーキ解放時ブレーキ装置は
トレーラ非常ブレーキラインを充填してトレーラの非常
ブレーキを解放するように自動的にリセットする。

本考案の一実施例を添付図面を参照して詳細に説明する
。

図面において、関節連結車両用の空気圧駆動ブレーキ装
置の一部が総括的に符号１０で示されている。

ブレーキ装置１０は車両のエンジンによって駆動される
空気貯蔵タンク１４．１５と１６を充填する標準型の空
気圧縮機１２を含み、タンク１４，１５と１６は関節連
結車両のトラクタによって支持される。

一方向逆止弁１８と１９はタンク１４からタンク１６と
１５への流体連通を許容するが、逆方向の連通を阻止す
る。

タンク１５と１６は運転者駆動のブレーキ制御弁２４の
対応する入口２０と２２にそれぞれ連結される。

ブレーキ制御弁２４は米国特許第３２６６８５０号明細
書に記載されているブレーキ制御弁のような当業技術分
野に習熟した者には周知のいかなる型のものでよい。

タンク１４はまた運転者駆動のブツシュ・プル制御弁２
６の入口に連結され、開弁は特許第４３２８０５号に記
載されているブツシュ・プル制御弁のような当業技術分
野に習熟した者には周知のいかなぬ型のものでよい。

ブレーキ制御弁２４はさらに入口２０に連結された出口
２８と入口２２に連結された出口３０とを含む。

弁２４が解放された時入口２０と２２及び対応する出口
２８と３０間の連通は遮断されるが、ブレーキ適用が行
われる時入口２０と２２は対応する出口２８と３０に連
通されてブレーキ適用を行う。

トラクタの後輪ブレーキ３２は出口２８に連結され、前
輪ブレーキ３４は出口３０に連結される。

出口２８と３０はまた普通の二重逆止弁３６の対応する
入口に連結され、その出口はトラクタ保護弁４０の入口
３８に連結される。

二重逆止弁３６は当業技術分野に習熟した者には周知の
いかなる型のものでよく、ブレーキ制御弁２４の出口２
８と３０に連通ずる流体圧力の高い方を入口３８に連通
ずる。

トラクタ保護弁４０はさらにトレーラ常用ブレーキライ
ン４４に連結される出口４２を含み、ライン４４はトレ
ーラのブレーキを駆動するトレーラによって支持された
常用ブレーキ装置（図示しない）と相互に連結される。

トレーラ常用ブレーキライン４４は４６で示すホースカ
ップリングによって出口４２に連結される。

上述したように、本考案の重要な目的はカップリング４
６又はライン４４に故障が生じた場合にトラクタの供給
空気を保留し且つトレーラの非常ブレーキを駆動するこ
とにある。

弁要素４８と弁座５０が入口３８と出口４２間で弁４０
内に配設される。

ばね５２が弁要素４８を弁座５０に弾性的に密封係合さ
せて入口３８と出口４２間の流体連通を阻止する。

流体圧力応動ピストン５４は弁要素４８と一体になって
おり、ピストン５４の面５８と弁４０のハウジングの壁
間に限界された室５６に連通ずる流体圧力に応動して弁
要素４８をばね５２に抗して弁座５０から離隔させるこ
とができる。

出口６０は室５６を着脱自在なカップリング６４を介し
てトレーラ非常ブレーキライン６２に連通ずる。

トレーラ非常ブレーキライン６２はトラクタによって支
持された適当な貯蔵タンク及び弁機構に連結されている
ので、ライン６２を介して連通ずる流体圧力はトレーラ
によって支持された非常ブレーキを解放する。

室５６はまた入口６６を具えている。

第１の監視ライン６８は弁４０の出口４２を他の弁７２
の入ロア０に連結する。

第２の監視ライン７４はブレーキ弁２４の出口２８を弁
７２の入口アロと７８に連結する。

弁７２はさらに他の弁８４の入口８２に連結された出口
８０を含む。

弁要素８６が弁７２内に摺動自在に配設され、ばね９０
によって弁座８８と密封係合される。

又、差動圧応動ピストン９２が弁７２内に摺動自在に嵌
装され、ばね９４によって弁要素８６から離隔されてば
ね９０が弁要素８６を弁座８８に密封係合させることを
許容する。

ピストン９２の一方の面９６は入口アロの流体圧力レベ
ルに連通し、ピストン９２の他の面９８は人ロア０の圧
力に連通ずる。

その結果、入口アロの圧力かばね９４の力及び面９６と
９８の断面積差によって生起される差圧力を克服するに
必要な所定量以上を入ロア０の圧力を超えた時、ピスト
ン９２はばね９４に抗して下方に押圧されて弁要素８６
を弁座８８がら離隔する。

弁８４は入口８２、トラクタ保護弁４０の入口６６に連
結された出口１００、ブツシュ・プル制御弁２６の出口
に連結された他の入口１０２及び排出口１０４を含む。

弁要素１０６が弁８４内に摺動自在に配設され、ばね１
１０によって弁座１０８に向って押圧される。

弁要素１０６が弁座１０８と密封係合した時、入口１０
２と出口１０９間の連通が阻止される。

しがし、圧力応動ピストン１１２がまた弁８４内に摺動
自在に嵌装され、ばね１１０よりも相当強いばね１１４
がピストン１１２を弁要素１０６に向って弾性的に押圧
している。

それ故、ピストン１１２は弁要素１０６を弁座１０８か
ら離隔させて入口１０２と出口１００間の連通を許容す
る。

ピストン１１２は入口８２の流体圧力レベルにさらされ
た流体反動面１１６を具えている、その結果、入口８２
の流体圧力レベルが所定値を超えた時、ピストン１１２
は図面の上方に押圧されてばね１１０が弁要素１０６を
弁座１０８に密封係合させることを許容する。

ピストン１１２は内部に通路１２２を形成し、同通路は
ピストン１１２が弁要素１０６から離隔された時に出口
１００を排出口１０４に連通ずる。

ブレーキ装置１０内の一時的な圧力サージが多数の弁２
６．４０．７２と８４を作動するのを防止するため、第
１のオリフィス１１８が監視ライン７４内に設けられ、
第２のオリフィス１２０がブツシュ・プル制御弁２６を
弁８４の入口１０２に連結するライン内に設けられてい
る。

上述したブレーキ装置は次のように作動する。

図面において、ブレーキ装置１０の多数の構成要素は車
両のブレーキが解放され且つ全ブレーキ圧力か゛ブレー
キ装置から排出−されている時の位置で示されている。

車両を動かそうとする時、エンジンが始動されて空気圧
縮機１２の作動を開始し、空気貯蔵タンク１４．１５と
１６を充填する。

これらのタンク内の圧力が所定レベルに達した時、運転
者はブツシュ・プル制御弁２６を駆動して開弁を介して
タンク１４内の圧力を非常ブレーキライン６２而してト
レーラの非常ブレーキ駆動装置に連通ずる。

この空気圧力は非常ブレーキを解放し、室５６内の比較
的高い流体圧力はピストン５４の面５８に作用して弁要
素４８を弁座５０がら離隔させ、入口３８と出口４２間
に実質的に無制限の流体連通を許容する。

それ故、実質的に無制限の流体連通がブレーキ弁２４の
出口２８と３０とトレーラ常用ブレーキライン４４との
間で許容される。

車両の常用ブレーキ系統の正常作動時出口２８と３０及
びカップリング４６の圧力は略等しい。

例えば、車両のブレーキが解放されている時これらの地
点における圧力レベルは略大気圧に等しく、ブレーキ適
用時これらの地点における圧力レベルは車両の運転者に
よって弁２４のペダルに発揮される力の大きさに応じた
圧カタベルにある。

しかし、ブレーキ適用時カップリング４６又は常用ブレ
ーキライン４４の故障が生じた場合、カップリング４６
の圧力レベルは即座に略大気圧まで低下する一方、出口
２８の圧力レベルは車両の運転者によって設定される比
較的高い圧力にある。

弁７２の人口アロはブレーキ制御弁２４の出口２８に連
結され且つ弁７２の入ロア０はカップリング４６に連結
されているので、車両の正常作動時ピストン９２は図示
の位置に留まって弁要素８６を閉止状態に保ち、弁８４
内のピストン１１２の面１１６への流体圧力連通を阻止
している。

その結果、弁８４のピストン１１２は図示の位置に留ま
って弁要素１０６を弁座１０８から離隔したままに保ち
、ブツシュ・プル制御弁２６を介する開弁からトレーラ
非常ブレーキライン６２への実質的に無制限の流体連通
を許容する。

しかし、常用ブレーキライン４４又はそれと組み合わさ
れるカップリング４６の故障が生じた時、ピストン９２
の面９６に連通する圧力はピストン９２の面９８に連通
する圧力よりも相当大きいので差動圧力応動ピストン９
２を横切って圧力差が発生する。

この圧力差はピストン９２を図面の下方へ押圧するので
、ピストン９２は弁要素８６を弁座８８から離隔させて
出口８０而して弁８４のピストン１１２の面１１６を入
ロア８の高圧力流体に連通ずる。

もちろん、人ロア８は車両の運転者によって設定された
弁２４の出口２８の比較的高い流体圧力レベルに連通ず
る。

その結果、ピストン１１２の面１１６に連通する比較的
高い流体圧力はピストン１１２を図面の上方に押圧して
ばね１１０が弁要素１０６を弁座１０８に密封係合させ
ることを許容し、弁２６と非常ブレーキライン６２間の
連通を遮断する。

弁要素１０６が閉止された後ピストン１１２がさらに上
方に移動すると、ピストン１１２内に形成された通路１
２２を介して出口１００と排出口１０４とが連通されて
室５６を排気し、その結果ばね５２が弁要素４８を弁座
５０に密封係合させる。

その結果、ブレーキ制御弁２４と常用ブレーキライン４
４間の流体圧力連通が遮断されて１ヘラクタのブレーキ
系統を完全な状態に保つ。

室５６内の流体圧力は排出口１０４に排出されるので、
トレーラの非常ブレーキが適用される。

車両の運転者がブレーキ制御弁２４を解放すると、出口
２８の圧力レベルは略大気圧まで再び戻る。

その結果、弁７２内のビス１〜ンの面９６と９８に作用
する圧力は共に略大気圧にさらされ、ばね９４がピスト
ン９２を図示の位置へ押圧する。

ピストン９２がこの位置へ戻ることにより弁要素８６が
閉止してピストン１１２の面１１６への流体圧力連通を
遮断する。

その結果、ばね１１４はピストン１６２を図示の位置へ
再び戻し、又弁要素１０６を弁座１０８から離隔させて
入口１０２と出口１００間に実質的に無制限の流体通路
を許容し、それ故運転者がブレーキ制御弁２４を解放し
た時トレーラの非常ブレーキが解放される。

この結果、車両を修理を行う場所まで移動させることが
でき、車両はトラクタの常用ブレーキ及びトレーラの非
常ブレーキによって制動又は停止される。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示す車両用空気圧駆動ブレー
キ装置の概略図で、多数の弁装置を断面で示したもので
ある。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ トラクタの常用ブレーキを駆動するトラクタ常用ブ
   レーキ系統と、トレーラの常用ブレーキを駆動するトレ
   ーラ常用ブレーキ系統と、トレーラの非常ブレーキに流
   体圧力を供給して同ブレーキを解放位置に保つトレーラ
   非常ブレーキ系統と、上記トラクタ常用ブレーキ系統内
   に配置された運転者駆動の制御弁２４と、上記トラクタ
   常用ブレーキ系統に連結された入口３８、上記トレーラ
   常用ブレーキ系統に連結された出口４２、及び上記トレ
   ーラ非常ブレーキ系統内の流体圧力レベルに応動し同流
   体圧力レベルが所定レベル以下に低下した時に上記入口
   と出口間の連通を遮断するように弁要素４８を閉止させ
   る圧力応動部材５４を有する第１の弁４ｏとを包含して
   いるブレーキ装置において、正常作動時上記トレーラ非
   常ブレーキ系統に流体圧力を供給する第２の弁８４と、
   上記第１弁の出口４２と上記トラクタ常用ブレーキ系統
   との流体圧力レベルに応動し、上記トレーラ常用ブレー
   キ系統の故障により同流体圧力レベル間の差が所定値以
   上になると上記第２弁へ出力圧を与える第３の弁７２と
   を備え、上記第２弁は、上記第３弁がらの出力圧を受け
   ている間、上記トレーラ非常ブレーキ系統への流体圧力
   の供給を遮断し且つ同非常ブレーキ系統内の流体圧力レ
   ベルを上記所定レベル以下に保ち、上記非常ブレーキを
   作動させると共に、上記第１弁により上記トラクタ常用
   ブレーキ系統と上記トレーラ常用ブレーキ系統との連通
   を遮断するように構成されていることを特徴とする流体
   圧カブレーキ装置。 ２ 上記第３弁７２が、上記トラクタ常用ブレーキ系統
   に連結された入ロア８、出口８０、正常作動時上記入ロ
   ア８及び出口８０間の連通を阻止している通常閉止して
   いる弁要素８６、及び上記第１弁４０の出口４２と上記
   トラクタ常用ブレーキ系統との流体圧力レベル間の所定
   値以上の差に応動して上記通常閉止している弁要素８６
   を開口させる差動圧力応動ピストン９２を有しているこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の流
   体圧カブレーキ装置。 ３ 上記第２弁８４が、入口１０２、上記トレーラ非常
   ブレーキ系統に連結された出口１００、正常作動特上記
   入口１０２及び出口１００間の連通を許容する通常開口
   している弁要素１０６、及び上記第３弁７２の出口８０
   の圧力レベルに応動し、同圧力レベルが所定レベルを超
   えた時に上記通常開口している弁要素１０６を閉止させ
   る圧力応動ピストン１１２を有していることを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第２項記載の流体圧カブレー
   キ装置。 ４ 上記第１弁４０が上記第２弁８４の出口１００に連
   通する第２の入口６６を含み、上記圧力応動部材５４が
   上記第２人口６６の流体圧力レベルに応動し、同流体圧
   力レベルが所定レベル以下に低下した時に上記第１弁４
   ０の上記入口及び出口３８、４２間の連通を遮断し、上
   記第２弁８４が排出口１０４を含み、上記圧力応動ピス
   トン１１２は上記通常開口している弁要素１０６が上記
   第２弁８４の上記人口１０２及び出口１００間の連通を
   阻止している時に上記出口１００を上記排出口１０４に
   連通する通路１２２を含んでいることを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第３項記載の流体圧カブレーキ装置
   。 ５ 上記トラクタ常用ブレーキ系統を上記第３弁７２に
   連結するライン内に制限部１１８を設けたことを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第２項ないし第４項のいず
   れか１項に記載の流体圧カブレーキ装置。 ６ 上記第２弁８４の入口１０２側に制限部１２０を設
   けたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第３項な
   いし第５項のいずれか１項に記載の流体圧カブレーキ装
   置。