JPS5917610Y2 - コンクリ−ト製品の鉄筋保持具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンクリートポールやコンクリートパイルの
ような鉄筋コンクリート製品を成形する際、鉄筋をその
埋設位置に保持する鉄筋保持具に関する。

従来のコンクリ−１〜ポールの鉄筋保持具は、円錐筒形
状のコンクリートポールに埋設するモルタル製又は鉄板
製の円輪板に多数個の鉄筋挿通孔を所定の間隔に貫設し
ている。

ところが、モルタル製の鉄筋保持具は、モルタル製品で
あるので、製作に多くの手間が掛ると共に、鉄筋を所定
の埋設位置に配置する配筋の際に、鉄筋挿通孔の開口縁
や円輪板の角が欠けることがある。

また、鉄板製の鉄筋保持具は、モルタル製のものに比し
てコンクリートとの接着性が悪いので、コンクリートと
の接着面積を大きくするため、円輪板の幅を広くすると
、円錐筒形状のコンクリートポールの横断面位置に埋設
する円輪板の幅がコンクリートポールの肉厚に近づき、
いわゆるコンクリートの縁切れが生し易くなり、コンク
リートポールが円輪板埋設位置で弱くなる。

更に、鉄板製の鉄筋保持具は、モルタル製のものに比し
て円輪板が非常に薄く、また、鉄筋挿通孔が鉄筋の挿通
を容易にするため大径に形成しであるので、縦に配置し
た円輪板の鉄筋挿通孔に鉄筋を横にして挿通し、鉄筋を
その埋設位置に配置した場合、円輪板が倒れて傾斜し、
鉄筋の位置が所定の埋設位置から大きくずれてしまうこ
とがある。

本考案の目的は、上記のような従来品の欠点がないコン
クリート製品の鉄筋保持具を提供することである。

次に、本考案の実施例について説明する。

第１図乃至第４図に示す本例のコンクリートポールの鉄
筋保持具は、円輪状鉄板をその内周部１と外周部２を同
一方向に折曲してコ形状断面に形成し、円輪状鉄板の折
曲した内周部１と外周部２間の中央周部３に多数個の鉄
筋挿通孔４を所定の間隔に貫設している。

この鉄筋保持具は、径の異なる各種のものがあり、いず
れも平鉄板の一回のプレス加工により鉄板の打抜、折曲
と孔明を同時に行って製作したものである。

本例の鉄筋保持具を使用する場合、円錐筒形状のコンク
リートポールの遠心成形用型枠内に本例の鉄筋保持具を
縦に配置して径の大きさに従って順次所定の間隔に並列
し、各鉄筋保持具の対応する鉄筋挿通孔４に鉄筋５を横
にして挿通し、多数本の鉄筋５をそれぞれ各鉄筋保持具
の鉄筋挿通孔４に挿通して、各鉄筋５を円錐筒面内の所
定の埋設位置に配置する。

このように鉄筋５を配置した場合、本例の鉄筋保持具が
倒れようとすると、円輪状鉄板の折曲した内周部１又は
外周部２の先端周縁が鉄筋５に当接して鉄筋保持具の傾
斜が防止され、鉄筋５がその埋設位置から大きくずれる
のが防止されるので、本例の鉄筋保持具は、鉄筋の位置
を保持する性能が良い。

また、本例の鉄筋保持具は、円輪状鉄板の中央周部３の
幅を広くせずにその折曲した内周部１又は外周部２の幅
を広くすれば、コンクリートの縁切れが生ずるおそれを
増大させることなく、コンクリートとの接着面積を大き
くすることができる。

しかも、円輪状鉄板の折曲した内周部１と外周部２間に
コンクリートが喰込むので、コンクリートとの結合が強
固になる。

更に、本例の鉄筋保持具は、コ形状断面に形成している
ので、薄い鉄板を用いて製作しても、たわみやねじれ等
の変形が少なく、配筋作業が行い易い。

また、一回のプレス加工で製作できるので、製作に多く
の手間が掛らない。

本考案のコンクリート製品の鉄筋保持具は、輪状鉄板を
その内周部と外周部を同一方向に折曲してコ形状断面に
形成し、輪状鉄板の中央周部に鉄筋挿通孔を貫設してい
るので、上記の図示実施例の例示から明らかなように、
コンクリートとの結合が強固になり、鉄筋の位置を保持
する性能が良く、製作が容易で、配筋作業が行い易く、
前記したような従来品の欠点がない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例のコンクリートポールの鉄筋保
持具の正面図、第２図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第３
図は第２図の断面図の下端部の拡大図、第４図は同鉄筋
保持具の背面図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 輪状鉄板をその内周部と外周部を同一方向に折曲してコ
   形状断面に形威し、輪状鉄板の中央周部に鉄筋挿通孔を
   貫設したことを特徴とするコンクノート製品の鉄筋保持
   具。