JPS5916363B2 - 耐冷媒性絶縁電線 - Google Patents

耐冷媒性絶縁電線

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JPS5916363B2
JPS5916363B2 JP56190904A JP19090481A JPS5916363B2 JP S5916363 B2 JPS5916363 B2 JP S5916363B2 JP 56190904 A JP56190904 A JP 56190904A JP 19090481 A JP19090481 A JP 19090481A JP S5916363 B2 JPS5916363 B2 JP S5916363B2
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JP
Japan
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resin
refrigerant
coating layer
insulated wire
acid
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JP56190904A
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JPS5816411A (ja
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功 白畑
則良 大久保
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Furukawa Electric Co Ltd
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Furukawa Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は主として冷機関係機器に使用される耐冷媒用絶
縁電線の改良に関するものである。
冷機関係機器等、密閉モータに用いいられているエナメ
ル絶縁電線として、ウレタン変性ポリビニルホルマール
或はウレタン変性エポキシ樹脂塗料を塗布焼付けた電線
が広く用いられているが、近年、機器の小型化や出力増
大に伴い、耐熱特性および耐冷媒特性の更に優れたもの
が要求されている。
かかる要求に対しては、ポリアミドイミドおよび、ポリ
イミドさらには近時開発されたポリパラパン酸などの樹
脂類が充分満足するものとして知られているが、これら
は樹脂価格が高く、また電線製造時の作業性が低いこと
から経済的に引き5 合わない欠点を備えている。近年
導体土にポリエステル、或はポリエステルイミドを被覆
し、さらにその上にポリアミドイミドを被覆した二重被
覆絶縁電線(Al/PE線、Al/PEI線)が開発さ
れ、優れた諸特性を保持していることから、広く10使
用されようとしている。ところで、冷機関係機器に用い
られる電線の絶縁被覆には、耐冷媒特性として冷媒に対
する抵抗性が当然要求され、その主な特性として、冷媒
中に一定条件で浸漬した後、所定の温度に加熱して15
被覆層が発泡するか否かをみる試験(通称ブリスター試
験と呼ばれている)、およびその後の絶縁破壊電圧値な
どの電気特性などが重要である。
従来に於てはこの試験は1回だけ行い、その結果をもつ
て評価していた。加 ところで絶縁被覆として、ウレタ
ン変性ポリビニルホルマールなどを設けた従来の耐冷媒
用絶縁電線は、かかる試験によるプリスター特性に優れ
てはいたが、ブリスター試験後の絶縁破壊電圧が低かつ
た。
これに対し下層にポリエステルイミド5 或いはポリエ
ステル、上層にポリアミドイミドを被覆した二重被覆し
た絶縁電線は、かかる方法でのプリスター特性は劣るが
ブリスター試験後の絶縁破壊電圧等の電気特性が殆んど
低下せず、従つて後者の方が全特性面から考えて耐冷媒
用絶縁電30線として優れていると考えられていたこと
は事実である。しかし実際には、モーターに巻かれた状
態において絶縁電線が冷媒への浸漬と急激な加熱とを繰
返し受けるのであるから、実質的にプリスター試35験
を繰返し受けることになる。
従つて前述のプリ、スター試験を繰返した後の絶縁破壊
電圧値等の特性を評価するほうが実状に一層適合した評
価となるものである。本発明者等はかかる考えに基づき
、上層/下層の構成が、ポリアミドイミド/ポリエステ
ル、ポリアミドイミド/ポリエステルイオド、である絶
縁電線(以下各々AI/PE線、AI/PEI線、と称
す)についてブリスタ一試験を繰返し施して見たところ
、或る回数以上繰返し行なうとその後の絶縁破壊電圧が
低下することが確認され、このような複合絶縁電線が耐
冷媒用電線としては充分な信頼性を備えてはいないもの
であることが判明した。
上記の現象は、繰返しブリスタ一試験を行うと絶縁電線
の樹脂被膜に損傷が生じその事により(以下この現象を
ブリスタ一現象と呼ぶ)電気特性が低下するものと考え
られる。
本発明者等は、かかる知見に基づき、ブリスタ一現象が
生せず、さらにその後の絶縁破壊電圧値が低下しない耐
冷媒性絶縁電線を開発すべく種々の検討を行つた結果、
図示した如く、銅、アルミニウムなどの電気導体1上に
、ポリパラバン酸(以下PPAと称す)、ポリアミドイ
ミド(以下AIと称す)、ポリイミド樹脂(以下PIと
称す)の何れか一種の樹脂を塗布焼付けして下部絶縁被
膜層2とし、更にその上に、イミド変性ポリビニルホル
マール樹脂を塗布焼付けして上部絶縁被膜層3とし、下
部絶縁被膜層2と上部絶縁被膜層3の厚さの割合を40
〜5:60〜95とすることにより、低コストでしかも
優れた耐冷媒特性を有した絶縁電線が得られることを見
出したものである。
そして、イミド変性ポリビニルホルマール(以下1VF
と称す)のみを被覆した絶縁電線ではブリスタ一現象は
発生しないが、試験後の絶縁破壊電圧値の低下が大きい
ことの他、耐熱軟化などの耐熱特性が低かつた事が、上
述の如き構成にすることによりかかる問題点をも同時に
大巾に改善できたものである。
即ち、PPA,AI,PIなどの樹脂を導体表面に少く
とも全絶縁層厚の5%に相当する厚さに被膜して、下部
絶縁被膜層となし、その上にIVFを土部絶縁被膜層と
して被覆したものでは、ブリスタ一現象は発生せず、ブ
リスタ一試験後の絶縁破壊電圧の低下さらにはプリスタ
一試験を繰返し行つた後の絶縁破壊電圧の低下も何等認
められないが、逆にIVF′を下層としてその上にPP
A,AI,PI等の樹脂を被覆したものでは、いかにそ
の被膜厚の割合を選んでも前述した従来のAI/PEI
線やAI/PE線と同様にブリスタ一現象が発生し、プ
リスタ一試験を繰返した後にはその絶縁破壊電圧は低下
することを確認したものである。
上述の現象の理由の詳細は明らかではないが、導体と樹
脂、或は樹脂と樹脂との接着力、および冷媒の樹脂に対
する浸透力および速度の差に起因する熱訃よび冷媒によ
る被覆の劣化の進行速度などが要因となると考えられ、
単なる算術的平均値の特性とはならないものと考えられ
る。
本発明に}いて、下部絶縁被膜層として用いるPPA,
AI,PI等の樹脂は、導体上に全絶縁被膜層厚に対し
て少くとも5%以上の厚さに形成するだけで充分満足で
きるものであり、これをより厚くすればするほど当然の
ことながら充分の信頼性が得られることになるが、樹脂
の使用単価の増加訃よび作業性の面でその上限は上部絶
縁被膜層を含めた全体の絶縁被膜層の厚さの40%まで
の範囲にすることが好ましい。
また、一般にこれらPPA,AI,PI等の樹脂は、焼
付硬化処理をPEI,IVFなどの樹脂より充分に行う
必要があるが、本発明の絶縁電線にあつてはこれらPP
A,AI,PI等の樹脂を下層にしているため、その上
に被覆される上層の樹脂の塗布加熱の際にも下層が加熱
されるので、この点の必配はない。本発明で使用するイ
ミド変性ポリビニルホルマール樹脂(IVF)とは、ポ
リピニルホルマール樹脂または従来から耐冷媒性絶縁電
線に使用されている安定化ポリイソシアネート、フエノ
ール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂などで変性した
ポリビニルホルマール樹脂に、例えばテトラカルボン酸
ジアルキルエステルとポリイソシアネートを反応させた
ポリアミド樹脂、テトラカルボン酸(無水物およびその
誘導体を含む)と多価アルコールより生成したポリエス
テル酸とポリアミン或いはポリイソシアネートを反応さ
せたポリイミド樹脂、ポリイソシアネートと多価アルコ
ールより生成したポリウレタンをテトラカルボン酸(無
水物およびその誘導体を含む)を反応させたポリイミド
゜樹脂、或いはテトラカルボン酸(無水物およびその誘
導体を含む)と過剰のポリイソシアネートを反応させた
末端がイソシアネート基であるポリイミド樹脂など、分
子中にイミド結合或いは焼付けなどにより硬化すること
によりイミド結合となり得る結合を備えた樹脂にて変性
されたポリビニルホルマール樹脂を指すものである。ま
たその配合の割合は、ポリビニルホルマール樹脂単独或
いはポリビニルホルマールとエポキシ樹脂などを混和さ
せた混和物100重量部に対し、イミド結合金有物を1
0〜200重量部配合することが好ましい。その理由は
10重量部未満では得られる被膜は耐冷媒性に乏しくな
り、また200重量部を超えると得られる被膜が可撓性
に欠けるものとなる。また本発明で使用するポリパラバ
ン酸樹脂とは、下記の一般式 00(但しAr,Ar′
は同じまたは異なる芳香族残基)であられされるもので
、その製法は公知であわ、例えばポリ尿素とシユウ酸シ
クロラードを反応させる方法、ジアミンとシユウ酸モノ
アルキルエステルより生成したシユウ酸モノアルキルエ
ステルアミドとジイソシアネートを反応させる方法、ジ
イソシアネートと青酸より生成するイミノパラバン酸を
経て製造する方法などが代表的なものとしてあげられる
また本発明に使用するポリアミドイミド樹脂AIとは、
例えばトリカルボン酸無水物単独或いはジカルボン酸、
トリカルボン酸無水物、テトラカルボン酸無水物の少く
とも二つ以上の組合せようなる酸成分1とジイソシアネ
ート(ポリイソシアネートを含む)11とを反応させる
方法、トリカルボン酸無水物モノハライドとジアミンを
反応させる方法、分子中にイミド基を含有する多価カル
ボン酸、或いは一部を他の多価カルボン酸もしくはその
誘導体で置換した混合物1とポリイソシアネート11と
を反応させる方法、などの製造方法で得られるものであ
る。
また本発明で用いるポリイミド樹脂PIの製造方法とし
ては、常法によるテトラカルボン酸無水物とポリアミン
とをN−メチルピロリドンなど含窒素溶剤中で反応させ
る方法、テトラカルボン酸二無水物と多価アルコールを
反応させて得られるポリエステル酸に、ポリアミン或い
はポリイソシアネートをクレゾール中で反応させて得る
方法、ポリイソシアネートと多価アルコールを反応させ
て得られるポリウレタンにテトラカルボン酸二無水物を
クレゾール中で反応させる方法などが製造方法例として
あげられるが、コストの点から特にクレゾール溶液中で
反応させて得たもののほうが有利であう本発明に訃いて
も望ましいものである。
本発明を実施例に基いて詳述すると以下の通りである。
〔実施例〕 本実施例に用いた各種樹脂は各々以下の通りの方法によ
つて製造したものである。
oポリアミドイミド樹脂(塗料) 以上樹脂塗料を各々11nψの銅線に塗布焼付けて50
μ厚の絶縁被膜を備えた絶縁電線を作り、その諸特性を
測定したところ表1のような結果が得られた。
表1からは、これらの樹脂単独で絶縁被膜を形成しても
、特性、作業性の面から満足できるものが得られないこ
とが判る。
前述の樹脂塗料を用いて、本発明の要件を満す例として
IVF−1〜IVF−4を上層に、AI一1,2,PI
−1,2,PPA−1を下層にした組合せ}よび本発明
の要件を外れた例として上層にEI−1,EI−2,P
E−1を使用した組合せで、各々1.0mψの軟銅線上
に上層40μ、下層10μの被膜構成の絶縁電線を作り
、その諸特性を測定したところ第2表のような結果を得
た。
また、1.0?φの軟鋼銅線上にPI−1の被膜をその
厚さを変えて形成し、その上にIVF−1を上層として
形成して、全体の被膜厚さが50μ斗末の絶縁電線を作
わ、その諸特性を測定したところ表3のような結果を得
た。表3から明らかな如く、下層を厚くすれば特性が向
上することが判る。
以上の実施例からも明らかなように、本発明の絶縁電線
は特に耐冷媒性に対して優れたものであり、その産業上
の価格は大きい。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例に係る耐冷媒性絶縁電線の断面図
である。 1・・・導体、2・・・下部絶縁被膜層、3・・・上部
絶縁被膜層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 電気導体上に、ポリパラパン酸、ポリアミドイミド
    、ポリイミド樹脂群から選ばれたいずれか一種の樹脂か
    らなる下部絶縁被膜層と、この上に、イミド変圧ポリビ
    ニルホルマール樹脂からなる上部絶縁被膜層とからなる
    複合絶縁層を有する絶縁電線であつて、該下部絶縁被膜
    層と該上部絶縁被膜層との厚さの割合が40〜5:60
    〜95であることを特徴とする耐冷媒性絶縁電線。
JP56190904A 1981-11-30 1981-11-30 耐冷媒性絶縁電線 Expired JPS5916363B2 (ja)

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