JPS5916195Y2 - シリアルプリンタのハンマ機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はシリアルプリンタのハンマ機構に係り、特に活
字を担持する可撓性スポークを放射状に配設してなる活
字ホイールを有するプリンタに適用して好適なシリアル
プリンタのハンマ機構に関する。

活字を担持する可撓性スポークを放射状に配設してなる
活字ホイールを回転して、指定された活字を選択し、該
活字をハンマにより印刷用紙に打ちつけて印刷するシリ
アルプリンタは花弁型シリアルプリンタとして広く知ら
れている。

第１図はかかる花弁型シリアルプリンタの一部切欠した
側面図、第２図は同活字ホイールの部分正面図である。

図中、１は活字ホイールであり、テ゛イスク部１ａと、
活字１ｂと、活字１ｂを担持する略矩形状の活字担持部
１Ｃと、先端に活字担持部を有し、ディスク部１ａを中
心に放射状に形成されてなる多数の可撓性スポーク１ｄ
とを備えている。

２はモータ、３は活字ホイール取付部材であり、活字ホ
イール１をモータシャツ）２ａに挿入後、該活字ホイー
ルをモータシャフト２ａに固定する。

４はハンマ、５はハンマを揺動自在に支持するハンマホ
ルダであり、復帰バネ（図示せず）を内蔵し、常時、こ
の復帰バネによりハンマ４を印刷面と逆方向に付勢して
いる。

６は磁性材料よりなるハンマレバー、７はハンマレバー
６を上方に付勢するスプリング、８は電磁石、９はスト
ッパ、１０はプラテン、１１は印刷用紙である。

電磁石８の励磁が断の場合にはハンマレバー６及びハン
マ４は共に第１図に示す状態にあり、一方、電磁石８が
励磁され・ばハンマレバー６がスプリング７のパイアス
カに抗して吸引され、これにより、ハンマレバー６がハ
ンマ４に押圧力を付与し、内蔵する復帰バネのバネ力に
抗してハンマ４を活字担持部１ｃに打ちつける。

従って、モータ２を回転して戊望の活字を選択し、しか
る後、電磁石８を励磁すればハンマ４が該活字を印刷用
紙１１に打ちつけ、該印刷用紙上に指令された文字を印
刷できる。

第３図は上記花弁型シリアルプリンタに適用される従来
のハンマ機構の分解斜視図、第４図は同ハンマホルダの
正投象図で同図ａは平面図、ｂは正面図、Ｃは側面図、
第５図は従来のハンマ機構の欠点を説明する説明図であ
る。

図中、４，５はそれぞれ前述の如くハンマ及びハンマホ
ルダであり、１２は復帰バネである。

ハンマ４は小径の円柱部４ａと、大径の円柱部４ｂとを
一体に備え、先端４Ｃにより活字担持部１Ｃ（第１図）
を打撃する。

一方、ハンマホルダ５はハンマ４の小径の円柱部４ａを
案内する小径の円筒部５ａと、ハンマ４の大径の円柱部
４ｂを案内する大径の円筒部５ｂとを備なえ、ハンマ４
を揺動自在に支持する。

又、復帰バネ１２はハンマ４の円柱部４ｂの径より小さ
く、シかも円柱部４ａの径より大きい径を有し、ハンマ
ホルダ５の大径の円筒部５ｂに挿入装着される。

尚、該復帰バネ１２の一端はハンマホルダ５の段差部５
Ｃに当接し、小径の円筒部５ａには進入しない。

従って、復帰バネ１２をハンマホルダ５の円筒部５ｂに
挿入、装着後、ハンマ４の円柱部４ａを復帰バネ１２を
介して円筒部５ａに挿入すれば、ハンマ４を揺動自在に
支持するハンマ機構が完成する。

かかるハンマ機構のハンマ４を第１図に示すハンマレバ
ー６で押圧すれば、復帰バネ１２のバネ力に抗してハン
マ先端４Ｃが第５図に示す如く、活字担持部１Ｃを押圧
して指令された文字を印刷する。

ところで、第５図を考察すると、ハンマ先端４Ｃが活字
担持部１Ｃと接触する接触面積（斜線部）は活字担持部
１Ｃの面積に比らべ相当小さい。

このため、活字面全体に対しての押圧力が不均一となり
印刷された文字に濃淡が生じたり、一部カスー等が生じ
、文字品質を低下させる原因となっていた。

そこで、接触面積を大にするために、ハンマ４の小径の
円柱部４ａの断面積を大にすると先端４Ｃが隣接する２
つの活字担持部１ｃ、１ｃを横切ってしまい、１回のハ
ンマリングで２つの文字を同時に印刷してしまう。

以上がら、従来のハンマ機構では接触面積を十分に大に
することができず、文字品質が悪かった。

従って、本考案は、印刷時におけるハンマと活字担持部
との接触面積を大に、しかも該接触面積を常に一定にで
きる低コストのハンマ機構を提供することを目的とする
。

以下、本考案の実施例を図面に従って詳細に説明する。

第６図は本考案に係るハンマ機構の分解斜視図、第７図
は同ハンマの側面図、第８図は同ハンマホルダの側面図
、第９図は本考案の効果を説明する説明図である。

図中、５１はハンマ、５２はハンマ５１を揺動自在であ
って、回転不可能に支持するハンマホルダ、５３は復帰
バネである。

ハンマ５１は、円の一部を互いに平行な２つの直線で切
り落した形状を断面形状とする第１の柱部５１ ａと、
前記円より大径の円形を断面形状とする円柱状の第２の
柱部５１ ｂとを一体に具備し、第１の柱部５１ ａの
先端５１ Ｃにより活字担持部１Ｃ（第１図）を打撃す
る。

尚、このハンマ５１は丸物の材料に旋削及び切削加工を
施すことにより得られる。

一方、ハンマホルダ５２はハンマ５１の第１の柱部５１
ａを案内する第１の円筒部５２ ａと、ハンマ５１の
第２の柱部５１ ｂを案内する第２の円筒部５２ｂと、
該ハンマホルダの先端５２ Ｃから第１の円筒部５２
ａに至る深さで、その幅Ｌｗがハンマ５１の第１の柱部
５１ａの幅１ｗ （第７図）より若干広い切溝５２ ｄ
とを備え、ハンマ５１を摺動自在に支持する。

尚、ハンマホルダ５２は、丸物の材料を用意し、該材料
に旋削加工を施して第１．第２の円筒部５２ａ。

５２ ｂを形成し、しかる後、切削加工により切溝５２
ｄを形成することにより得られる。

又、復帰バネ５３の径は、円筒部５２ ａの径より大で
、円筒部５２ ｂの径より小さくなるように形成されて
おり、該復帰バネ５３をハンマホルダ５２の円筒部５２
ｂに挿入すれば、復帰バネの１端は段差部５２ ｅに
当接する。

従って、復帰バネ５３をハンマホルダ５２の円筒部５２
ｂに挿入、装着後、ハンマ５１の先端５１ Ｃの陵線
ｐＨとハンマホルダの切溝５２ ｄの陵線ｐ１２とが互
いに平行するように、ハンマ５１を復帰バネ５３、円筒
部５２ ａ及び切溝５２ ｄに挿入し、貫通させ、ハン
マ先端５１ Ｃを切溝５２ ｄから突出させれば、ハン
マ機構が完成する。

そして、このハンマ機構の完成状態において、ハンマ５
１は軸方向に揺動自在となるが、回転方向には切溝５２
ｄによりロックされる。

尚、ハンマ５１の挿入時に陵線ｐＨと陵線ｐ１□とが互
いに平行していないと、該ハンマ５１をハンマホルダ５
２にセットできない。

かかるハンマ機構をシリアルプリンタのキャリッジに固
定し、ハンマレバー６（第１図）によりハンマ後端部５
１ ｄを押圧すれば、復帰バネ５３のバネ力に抗してハ
ンマ先端５１ Ｃが第９図に示す如く、活字担持部１Ｃ
を押圧し、指令された文字を印刷する。

ところで、第９図を考察すると、ハンマ５１の先端５１
Ｃは活字担持部１Ｃを覆っている。

即ち、ハンマの先端５１ Ｃと活字担持部１Ｃとの接触
面積（斜線部）は該活字担持部１Ｃの面積と等しくなっ
ており、従来装置における接触面積より相当大きくでき
る。

これは、ハンマ５１の柱部５１ ａの断面形状が、活字
担持部１Ｃの長さｌ′Ｓ（第９図）より大なる直径ｉｓ
（第７図）を有する円の一部を互いに平行な２つの直線
で切り落した形状であり、しかも、その幅１ｗが活字担
持部１Ｃの幅１’ｗに略等しい形状になっているからで
ある。

又、ハンマ５１は前述の如く切溝５２ ｄによりロック
され、回転することはないから、印字時におけるハンマ
の先端５１ Ｃと活字担持部１Ｃとの位置関係は第９図
の如く一定になっている。

第１０図は本考案に係るハンマ機構のハンマホルダの別
の実施例であり、同図ａは斜視図、同図すは側面図であ
る。

図中、６２はハンマホルダで゛あり、ハンマ５１（第６
図）の第１の柱部５１ ａを案内する第１の内筒６２ａ
と、ハンマ５１の第２の柱部５１ ｂを案内する円筒状
の第２の内筒６２ ｂとを備え、第１の内筒６２ａの断
面形状をハンマ５１の第１の柱部５１ ａの断面形状と
相似形にしている。

以上、本考案によればハンマ先端と活字担持部との接触
面積を大にすることができるから、印字圧を高めること
ができ、カストや文字欠けがなく文字品質の高いプリン
タを提供できる。

又、ハンマをハンマホルダに対し回転不可能としたから
、印字時におけるハンマ先端と活字担持部との位置関係
を常に一定にでき、即ち常にハンマ先端で活字担持郡全
体を覆うことができ、全ての印刷された文字を均一な濃
さで印字できる。

更に、ハンマ、ハンマホルダは丸物材料から旋削及び切
削加工で簡単に製作できるうえにハンマの回転を防止す
る軸受等が不用であるため、低コストのハンマ機構を提
供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は花弁型シリアルプリンタの一部切欠した側面図
、第２図は同活字ホイールの部分正面図、第３図は従来
のハンマ機構の分解斜視図、第４図は同ハンマホルダの
正投象図であり、同図ａは平面図、同図すは正面図、同
図Ｃは側面図、第５図は従来のハンマ機構の欠点を説明
する説明図、第６図は本考案に係るハンマ機構の分解斜
視図、第７図は同ハンマの側面図、第８図は同ハンマホ
ルダの側面図、第９図は本考案の効果を説明する説明図
、第１０図は本考案に係るハンマ機構のハンマホルダの
別の実施例である。 １・・・・・・活字ホイール、１ａ・・・・・・デ゛イ
スク部、１ｂ・・・・・・活字、１Ｃ・・・・・・活字
担持部、１ｄ・・・・・・可撓性スホーク、２・・・・
・・モータ、４・・・・・・ハンマ、５・・・・・・ハ
ンマホルダ、６・・・・・・ハンマレバー、１２・・・
・・・復帰バネ、５１・・・・・・ハンマ、５１ ａ・
・・・・・柱部、５１ ｂ・・・・・・柱部、５１ Ｃ
・・・・・・先端、５２・・・・・・ハンマホルダ、５
２ ａ・・・・・・円筒部、５２ ｂ・・・・・・円筒
部、５２ Ｃ・・・・・・先端、５２ ｄ・・・・・・
切溝、５３・・・・・・復帰バネ、６２・・・・・・ハ
ンマホルダ、６２ ａ 、６２ ｂ・・・・・・内筒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 活字を担持する可撓性スポークを放射状に有する活字ホ
   イールを回転して指定された活字を選択し、該活字をハ
   ンマにより印刷用紙に打ちつけて印刷するシリアルプリ
   ンタのハンマ機構において、円の一部を互いに平行な２
   つの直線で切断した形状を断面形状とする第１の柱部と
   前記円より大径の円形を断面形状とする第２の柱部とを
   一体に備えたハンマ、前記ハンマの第１の柱部を案内す
   る第１の円筒部と前記ハンマの第２の柱部を案内する第
   ２の円筒部と第１の円筒部側の端面に対して垂直で平行
   に対向した面を有し前記ハンマの第１の柱部を案内する
   とともに回転不可能に支持する切溝とを備え前記ハンマ
   を摺動自在で回転不可能に支持するハンマホルダ、前記
   ハンマの第１の柱部に挿入されると共にハンマホルダの
   第２の円筒部内に装着されて該ハンマを印字面と逆方向
   に付勢する復帰バネ、ハンマに復帰バネのバネ力に抗し
   た押圧力を練えて該ハンマの第１の柱部先端を活字担持
   部に打ちつけるハンマレバーを具備してなることを特徴
   とするシリアルプリンタのハンマ機構。